木原音瀬さんのレビュー一覧

COLD FEVER(新装版) 小説

木原音瀬  祭河ななを 

呼吸困難

あとがきで書いてありましたが、
COLDシリーズはFEVERの為にあったといっても過言ではないです。

2作目も苦しかったですが、今回の比じゃないと思いました。
勘違いや思い込みが生んだ悲惨な行為、それにただ耐える藤島の愛。
もう本当に冗談抜きで号泣しながら読みました。

あまりの痛々しい展開を巻き起こす透を、時折腹立たしく思ったりしましたが、
しかし、怒涛の展開に一番戸惑って苦しんでいるのは彼な…

5

COLD LIGHT(新装版) 小説

木原音瀬  祭河ななを 

木原作品に泣かされっぱなし

今作品で、藤島の過去、透との関係性、母親の異常な執着など
かなりヘビーな内容でしたが、

一番胸を締め付けられたのは
記憶を無くした透と
記憶を無くす前の透
同一人物である二つの存在と
透をなによりも愛している自分の感情と
それらにもみくちゃになりながらも、必死で透が幸せになる道を考えて
溢れでる感情を押さえつけてまで
嘘をつき続ける様が
痛々しくていじらしくて
とても愛しくて。

ボロ泣きしてし…

4

FRAGILE 小説

木原音瀬  高緒拾 

トムとジェリーみたいだなぁ~と思った。

「青池、そこまで執着する大河内の魅力は何?」って最初訊きたかったです。

監禁拘束や屈辱を与えるシーンは、大河内の罪から考えてみても自分的に納得できました。
やっちゃってーてさえ思えましたし。
だから、青池の時折見せる“緩さ”に・・・BLの恋愛要素で“萌え”なんだと分かっているけど、何だかイラッとしてました。
本来はM男の青池のその“緩さ”が、タフな大河内にとって起死回生のオアシスの泉に…

8

キャッスルマンゴー 1 コミック

木原音瀬  小椋ムク 

読後萌える、というより哀しくなってる

これだけレビューあるなかで細かい表現についてはいろいろあるとして。

はたして十亀はあまりにも打算的、かつ自捨的に万が自分に近づいてる事に気づけているんだろうか、と。
でも三十路のゲイで、そもそも出会いからして最悪なノンケの高校生がうまいこと横で抱かれてるなんてファンタジー、普通信じないだろうけど。

そうなると自分を断って女の子と話してる万を見るのは諦め含む覚めた哀しみになる。
もし…

8

月に笑う ~惣一編 3~ 小説

木原音瀬 

辛いの一言でした。

 なんとか皆、幸せになれないかなと期待を込めて手に取ったのですが、見事な裏切りぶりでした。
 現状の惣一さんも辛いし、今の嘉藤もその壮絶な過去も辛いし、全体の空気感もどんよりしているし、読後は井戸の底にでもいるようでした。
 惣一さんの恋の実る道のりは遠いというのは本当だと実感させられました。
 本当に遠い・・・。
 
 しかし木原先生の読ませる力で内容に引き込まれていたのも事実。
 …

2

恋について コミック

大竹とも  木原音瀬 

ちょっと期待してたので・・・。

 内容は原作にそって描かれていたので良かったですが、やはり端折ってる部分もあり、(私はその辺りが好きだったので)期待が大きかった分、少し残念でした。
 笹川さんと朝霞さんの静かに流れる空気みたいなものが、やはり漫画ならではでとても綺麗に表現されていただけに、もっともっと細やかに忠実に原作をなぞっていただけたらと思わずにはいられません。
 
 しかし『恋について』はおもしろいです。
 笹川さ…

2

キャッスルマンゴー 1 コミック

木原音瀬  小椋ムク 

愛を育む場

エロ映画をつくってる貧乏監督×実家がラブホテルを営むの超天才の高校生。
監督の十亀さんはゲイで、過去に家出とかなにか複雑な経験を抱えていらっしゃるようす。
過去に何があったのか気になりますね。これからちょっとずつでてくるのでしょうか。
そして高校生の万は、しっかりもののお兄ちゃん。弟をゲイの監督から守るために監督と付き合うことにしたんだけど、だんだん監督に惹かれていく・・・・・・・みたいな。…

2

リバーズエンド(Cab創刊号付録) 特典

泣けます。

十亀の過去話。学生時代のお話です。家族構成とか友人関係とかキャッスルマンゴーで気になっていたところが、これ読むと、「あー!そうだったんか・・・!!」とコミックスを必ず読み返したくなります。
十亀と高校時代の仲良かった友人との話が中心。
このページ数、しかも2段組みなので、本当に読みごたえがあります。どうして小冊子・・・?!という位に。

コミックスと小冊子比較すると、コミックスではムクさん…

1

HOME (新装版) 小説

木原音瀬  藤田貴美 

直巳の切なくもいじらしい愛の形

 この作品を買う前、いろいろレビューを見てどんなものかと思っていたけど、読み終わって直巳がいい!
 もう切ない、いじらしい、収まるところに収まってよかったねって感じだった。
 途中もう出口のないところをぐるぐるしている時は、苦しくて息がつまって辛かったけど、アルコール中毒に主人公がなったような感じの時に直巳があらわれるところからもう、ああやっと二人に希望の光らしいものが見えたねと思い、キュンキ…

7

FRAGILE 小説

木原音瀬  高緒拾 

私がコノハラ―になった作品。

 ひょんなかとから木原先生を知り数冊手に入れ、何の情報もないまま、たまたまこの作品から読んでしまった。
 途中と言わず最後の方まできつい。本当、読み進めるのが苦痛だった。
 しかし最後、青池が大河内を探し出してからの浮上感ったらなかった。
 木原マジックにかかってしまった。
 嫌いだと大河内は思っていて、青池も大河内がどんな奴かわかっているのに、そんな二人の間に見える愛情がたまらなく胸にく…

11
PAGE TOP