木原音瀬さんのレビュー一覧

嫌な奴(文庫版) 小説

木原音瀬 

ホントに嫌な奴

「コゴロシムラ」が面白かったので購入。途中メンタル激下がりにより読めなくなって一時中断。「もう駄目だ読めないかも」と思っていましたが、再び手に取ってみたら!何とか読めてとても嬉しいです。私みたいに途中で断念してしまった方、しばらく間置くと読めるかもです。ただあまりにしんどかったので萌で精一杯です。300p弱。以前出版されていたものを大幅改稿しているそうですが、旧版を読んでいないのですいません、比較…

7

セカンド・セレナーデ full complete version(新装版) 小説

木原音瀬  北畠あけ乃 

性格悪すぎ…だが惹かれてしまう……


あーーーーー。
性格の悪い会社員こと橋本さん(受け)好き…。
顔と体だけが取り柄で性格に難ありすぎる。
口を開けば愚痴だったり嫌味だったり、頭の良さもあって言葉の暴力だらけ。
自分の価値観押し付けてばかりだしリアルにいたらいくらお顔が良くても…とまわれみぎしたくなりそうですが、妙に可愛さ感じて愛おしくなっちゃうんですよねこのクズ系ハンサムさん。

年下は趣味じゃないと言いながら、結…

0

秘密(文庫) 小説

木原音瀬  たえ 

妄想と現実の境目でのお話

木原作品は2冊目ですがこの作品も一度開いてしまったら最後、ページをめくる手が止まりませんでした。一読目は先が知りたくて、次は結末を知ってからの登場人物の言動の確認、その次は部屋の間取りなど細かい背景、、と貪るように読みました。内容紹介も読まずまっさらな状態で読み始めましたがとにかく話に引き込む力がとんでもなく強かったです。

 主人公の啓太が冷凍庫を買う場面から始まるのですが既にここから不穏な…

7

吸血鬼と愉快な仲間たち 4 コミック

羅川真里茂  木原音瀬 

今回はちょっとスプラッタ コウモリはやっぱカワイイ

今作も面白かったです。

アルは吸血鬼という丈夫な存在のせいか、わりとすぐボコボコにされますね。趣味性を感じます。
わたしはそういうの好きな方ですが、コミックスの掲載誌的やターゲット的に抑えめな表現をしてるのかな…なんて思いつつ読ませていただきました。

4巻は1冊の中にいろんな出来事がたくさん起こっていて、誌面不足というか駆け足気味に感じました。1冊半くらいの内容を詰め込んでしまったと…

3

吸血鬼と愉快な仲間たち 3 コミック

羅川真里茂  木原音瀬 

コウモリ カワイイ

今作も面白かったです。
楽しいところは楽しく、メッセージが込められたシーンは地に足がついていて真っ直ぐ刺さってくる。エンタメと読みごたえを両立していて原作、漫画共に書き手の練度を感じます。プロの仕事~。

3、4巻のコミックスのオビが、やる気のあるBLというか恋愛展開を煽るような内容で、1、2巻で読んだ作品世界や雰囲気から乖離感があって「そんな展開になるの?」とちょっとびっくりしたのですが、…

3

アオイトリ 小説

木原音瀬  峰島なわこ 

ちゃんとハピエン

木原作品で、こんなにちゃんと、ラブラブなハピエンだなんて!
「嫌な奴」と続けて読んだから、尚更そう感じたのかもしれないけど、やっぱり、主人公がちゃんとした社会生活を送れる社会人で、
何より攻めが、
攻めの受けに対する愛に、優しさと真剣さがあるって所が大きい。

木原先生の古い作品って、出会いの経緯が極端なうえに、運命の番に出会ってしまって、どうしてもこの相手と結ばれたいって願う当事者が常…

10

嫌な奴(文庫版) 小説

木原音瀬 

幸せが見えない…でもそれが魅力でもある


嫌いな男がそばに居続けるお話。
でも本当に嫌な奴はどっちなのだろうか…。

三浦と杉本それぞれの気持ちがなんとなく分かるんですよね。

子ども時代の友人の強烈なマイナスイメージって時が経ってもそう変わらないものですよね。
少し落ち着いたと周りが言っても自分の中でプラスになることはなくて…。

死んだって構いやしないほど心底嫌っているのであれば、もっとおもいきって行動すればいいの…

3

「嫌な奴」初回限定特典SS 「変わらない日々」 特典

絶妙な所を突いてくるよ!

初版で購入すると貰える、書き下ろしSSです。
これが欲しくて新装版を購入しました。

で、本編ですが、結局二人の心は通いあわないままと、救いの無いラスト。
そこから、六年後の二人が語られるんですね。

ここでの杉本ですが、ほんの少しは三浦に愛情を持ったのか。
それとも、この不本意な状況に慣れ、全てに投げやりになっているのか。

これ、読む人間によって、どちらとも解釈出来そうなんで…

6

嫌な奴(文庫版) 小説

木原音瀬 

戻れない分かれ道

友情か、愛情か、執着か。
杉本と三浦の関係に名前をつける必要はないのでしょう。本人たちも、もうわからないのですから。

それよりも、作品中に二度出てきた「分かれ道」(「道は二つに分かれ…」と表記されている)が、物語の隠れたキーワードのように思えて、気になって仕方がありませんでした。

杉本が三浦に無理やり体を奪われ逃げようとすると、三浦が杉本の職場に押し掛けて言います。
「お前は、俺に…

17

嫌な奴(文庫版) 小説

木原音瀬 

木原沼へようこそ

あー、これこれ、
この救いのない、一方的な執着愛。
これこそ昔ながらの木原節だ。
スマホとかの、通信手段がアップデートされて今のお話になっていますが、かれこれ20年以上再販が待たれていた伝説の作品。
最初から最後まで、全然甘くならずに、ほぼ救いなく終わるところは、BL小説を読み始めた初期の頃、木原作品に出会って感じた衝撃のまま。
こんな風に、どうにもならないダメな人間を、どうやったら描け…

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