有馬かつみさんのレビュー一覧

禽舎の贄 小説

水原とほる  有馬かつみ 

メインの攻めキャラはヒヒじいさんのほうじゃね?…

2008年7月に刊行された3冊のうちの一冊。
この物語は水原さんのもう一つの得意分野でもある芸術系の話だ。
花鳥画を描く為に広大な庭で様々な鳥を飼っているって設定もあって鳥類の蘊蓄も満載だ。
が、個人的なアピールポイントはこの話の攻めキャラの年齢が62歳だという点だと思う。

ネタばれを出すとこの話、画家の卵である主人公が庇護者の元で方向性の違いに気付いた末に愛情を受け入れる事も叶わず、…

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闇夜を歩く(1) 小説

谷崎泉  有馬かつみ 

挿絵がイメージとピッタリ

生い立ちや出自の秘密が絡む、ミステリー系BL。
官能シーン少な目。心情描写重点。
凄く面白かったけれど、あっけない結末が物足りない。
2018年以降の新作が無い、絵師の有馬かつみさんの挿絵が李空のイメージピッタリで、綺麗。

李空:
政財界のVIP御用達の占い師。子春の名で未来をみる美貌の占い師。
男性客限定なのは、訳がある。
・・依頼者に抱かれることで未来を読む特異能力を、権力者…

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闇夜を歩く(3) 小説

谷崎泉  有馬かつみ 

文章はとても上手なんだけど・・

不条理の連続を切り返すのかと期待した3巻。

従兄の菅波に利用され、占い師・子春として闇の世界で活動してきた李空。
与党の大物代議士・猪飼の秘書・永島には出自の秘密がある。
永島を、心から愛するようになって李空は変わっていく。

李空は、未来を観ても、回避したり変える力を持たない。
永島の未来を観てしまった李空。

未来を見ても、変えられない李空が永島の為に行動して、一つだけ変え…

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神の右手を持つ男 小説

春原いずみ  有馬かつみ 

神の手を持つ医師が出会った神の御子(天使)の話

神の御子と呼ばれる高い技術を持つ御影貴和。

院内実力者の医師の見立てに意義を唱えた事から、島流しにされる。
恋人からも冷たくあしらわれ、四面楚歌を味わう貴和。

新しい赴任地で出会った観月は心療内科医、観月のさりげないカウンセリングで、貴和は自我の崩壊から救われる。

神の御子の呼び名が生まれた逸話を語る場面、神の手を持つ老医師と神の御子・天使の出会いのエピソードが素敵です。
医…

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闇夜を歩く(1) 小説

谷崎泉  有馬かつみ 

運命の男が二人…

 書き下ろし小説3巻ものの1巻目で、BL要素は控え目でしたが、ストーリーがミステリアスで面白かった…!先が気になるドラマティックな展開で引き込まれました。
大河ロマンの開幕…のような1巻でした。
あまりあらすじ等を事前に入れずに読むのがオススメです。
全く情報ゼロの状態で読み始めたので、靄がかっていた森が少しずつ見えていく展開が印象的で余計にのめり込めました。

 妖艶で神秘的な占い師の…

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捜査官は恐竜と眠る 小説

  有馬かつみ 

海外風のテンポが良くユーモアのある会話が好き

恐竜と恐竜の化石に目がない古生物学者のサイラス。
ある日、発掘現場で恐竜ではなく頭を銃で撃ち抜かれた人骨を発掘してしまったことから始まる物語。
殺人事件を発掘した現場へと捜査に駆け付けたのは、青みがかった印象的な緑色の瞳を持つ、美しいFBI捜査官・リンだった。

アメリカを舞台に繰り広げられる事件もの。
いやはや、面白かったです。
読みやすい文体と、正反対な2人が繰り広げる恋模様にプラ…

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好きなんて言えない! 小説

いおかいつき  有馬かつみ 

2人のギャップがカギ

いおかいつき先生の2008年作品。
いおか先生といえば「リロード」シリーズ。攻め気質の描写が上手いイメージですが、この作品は一味違います。

「男」としての理想的なルックス、仕事での能力、周囲からは「理想の結婚相手」として見られるモテ男としての自分…
だが、本当の自分は。
ゲイで。
しかも「抱かれたい」側なのだ…

…という物語。
ゲイである事も、「受け」志望である事も、隠して生…

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2009全員サービス[小説Chara創刊10周年記念]ココだけCOMICフォーカス!!extra 特典

二重螺旋のコミカライズ

キャラ文庫のリクエストあった部分をコミカライズした小冊子。全部で10本で、挿絵を担当された先生が描いてくださっています。人物相関図やあらすじも載っていて、気になったものはキャラ文庫を手に取ってね!という企画みたいです。二重螺旋をどうしてもチェックしたくて探してGET。

年下の彼氏、狂犬、依頼人は証言する、DEADLOCK、七日間の囚人、恋愛私小説、青の疑惑、幸村殿、艶にて候2、愛も恋も友情も…

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嘘から始まるロマンス 小説

いおかいつき  有馬かつみ 

意外なところで見初められるものです

2005年刊。
主人公・航は大の車好きで、運転代行業の仕事でも指名が入る位に運転の腕に定評がある。
ある時、アメ車の運転代行を請け負った時に初対面の雄作に容姿を見初められて、彼が経営する”別れさせ屋”の仕事で難航しているゲイの執着男に対して臨時で協力してほしいと依頼される。
最初はその話を断っていた航だが、雄作が所有するアメ車を好きな時に乗り回してもいいという言葉に釣られて雄作の申し出を受け…

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月下の秘めごと 小説

中原一也  有馬かつみ 

中原作品と思うと、確かに薄味。でも美味しくないわけではない!

舞台設定からして、中原さんらしからぬ歴史物なので、
どう料理してくれるのかと期待して読んだのですが、
うん、おいしかったよね。という印象。

中原さんらしさを求めると、ちょっと物足りない感じがしますが、
決して面白くないわけではなく。

春陽は清楚で芯が強く、優しい皇太子で、
お相手の孝先は、粗野ではあるものの、強く情の深い戦士。
ストーリー的には王道なのですが、
二人を取り巻…

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