小椋ムクさんのレビュー一覧

壁の中の嘘と秘密 小説

高遠琉加  小椋ムク 

閉塞感な壁の中で生きる若者達

瑛琳学院大学付属高等学校。
そこは、東京の山奥ある高い城壁に囲まれた全寮制の名門男子校。
陸の孤島とも呼ばれている学生寮が舞台です。

視点は9.5割攻め視点。
ほんの少しだけ受け視点も入ります。
しょっちゅう女の子と遊んでいるような、政治家の息子で遊び人の攻め・香司が主人公。
ある日の夜、合コンで引っ掛けた他校の女の子を寮内にひっそりとある屋根裏部屋に連れ込むと、そこには先客が居て…

0

王と獣騎士の聖約 小説

かわい恋  小椋ムク 

異なる種族が出逢ったら

善き王、とは何だと思いますか?

経済を発展させる力を持つ者?
国力を更に高めようとする者?
国民の声に耳を傾ける者?

きっとどれも正解なのだと思います。
今作の主人公であるユリウスは、まだ18歳という若さでありながら、代替わりしたばかりで先王時代から国力が落ちつつある国をどうにか支え、時には自らを投げ打ってまで国や国民の事を第1に考え行動しようとするとても心根が強く美しい強い王で…

7

恋にいちばん近い島 小説

川琴ゆい華  小椋ムク 

糖度の高い離島BL

読んでいて非常に萌えて癒された作品。
携帯電話の電波も届かない自然保護区の離島で繰り広げられるほのぼのとした生活描写が楽しいんです。
舞台は架空の島との事ですが、所々で事実も織り交ぜられているからか本当にありそうな島だなという気がして来ます。
稀少動物や島の固有種の保護・維持活動についても専門的に、けれど説明くさくならない分かりやすさで書かれているので入り込みやすいですね。
おじさんヤギの…

2

君は僕の初恋の人 小説

高遠琉加  小椋ムク 

初恋という名の狂気


終始、どうにも攻めが自分本位なサイコパスに感じてしまって話に入り込めませんでした……。

途中で受けが盗難事件の犯人扱いされてしまうんだけど、それを利用して受けを囲い込んでいくんですね。

「男子校の学生寮という閉ざされた狭い世界で、盗人扱いされながら過ごす羽目になった受け」「攻めのせいで高校生活の思い出が黒歴史そのものになってしまった受け」というのを想像してみると、もうなんか受けが気…

2

嘘と誤解は恋のせい 小説

小林典雅  小椋ムク 

めちゃくちゃ笑った

あー、面白かった!
ニヤニヤではおさまらず、とうとう笑い声を上げてしまいました^^;


唐突に始まる交流から進展していくラブコメです。
隣人でリーマンの和久井に片思いする大学生の結哉は、
先輩に唆されて大学のアンケートと称して和久井宅を訪れます。

とにかく、そのアンケートがおかし過ぎる(笑)
変態を炙り出そうとするような内容になっていて、それが面白すぎて笑いました。

ず…

1

千の夜とジンの鍵 番外編ペーパー「幸せな朝」 特典

王子様の幸せな朝

本編終了後の翌日の2人の様子がユクセル視点で描かれています。
3年間待ち焦がれた恋人との再会後、幸せに満ちた朝についてのお話。

再開し抱き合った翌日、寝ぼけ眼で隣で眠っているはずの仁を抱き寄せようとするものの、既に仁の姿は無い。
再開すらも夢だったのでは無いかと一抹の不安を覚えながら起き上がると、キッチンから派手な音と共に焦げた香りと床にこぼしたミルクが広がる。
ユクセルのために美味し…

1

千の夜とジンの鍵 小説

尾上セイラ  小椋ムク 

ときめきの宝石箱

きらきらとした宝石箱のような素敵な物語。
ファンタジーではなく現代ものです。
アラビアンな雰囲気は感じられますが、いわゆるアラブものではありません。
アラブものが苦手という方にも、好きだという方にもぜひ読んでいただきたい、可愛らしくて優しい癒されるお話でした。
タイトルが本当に秀逸。センスが素敵。

舞台はシャムスジャミールという、公用語がフランス語の架空の国。
迷路のような白壁の路…

4

嫌よ嫌よも好きのうち? 小説

月村奎  小椋ムク 

攻めがダメだった……後半は受けも……

好きな子をいじめちゃう系は嫌いではないのに、この攻めはアウトでした。

相手が大切にしているものや好きなものを貶すってところが、いや。
自分にはさっぱり理解できないけど「好きな人が何よりも楽しそうにやっている」のを暖かく見守ってくれる人が好きなんです。

受けにとってのハンドメイドってライフワークそのもので、ハンドメイド作家って天職だと思うんですよね。
それを「趣味のおままごと」「仕事…

2

星屑コンフィズリー 小説

淡路水  小椋ムク 

泣いた

こちらのレビューを目にして気になっていたので、電子で購入して読んでみました。おおよその内容を知った上でした。なので内容は割愛させていただいて、感想のみを書きたいと思います。

まず深央が初めて奏吾の店のユヌ・エトワールを訪れた時の期待感や、奏吾を認識した時のなんとも言えない感情描写にとても引き込まれました。

奏吾の不思議な言動や態度が後に繋がって行くのですが、これからどう展開して行くのか…

2

手品師は口上で愛を囁く 小説

万里なお  小椋ムク 

私、この作家さんが好きかも……

以前から気になっていた作品なのですが、何故か読むのが後回しになっていた一冊。
やっとのこと読んで思ったのは「あら、好きなタイプのお話」。
万里さん「この後の作品は?」と思い検索してみたら『ファーザー・アロング』を書いた方だったのですね。もっと早くに読むべきだった……

何が好きかと言いますと『負けて来た人たちの話』であったことです。
おまけにこの話の主人公は2人は「もう、負けたままでいい…

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