小椋ムクさんのレビュー一覧

初恋にさようなら 小説

戸田環紀  小椋ムク 

まるで読みやすい文学作品


神経内科医の研修生恵那千尋(受け)は、10年片想いしていた速水惣一の結婚によって失恋します。結婚式を気力で乗り切った恵那は最後の挨拶で10年前の惣一そっくりの弟修司(攻め)に出会います。あまりにそっくりなので心をかき乱される恵那でしたが、会わなければ忘れるだろうと思っていました。
ある日、修司たちのの祖母が認知症の疑いで来院し図らずも再会してしまいます。その後も、トラブルに巻き込まれたときに…

5

愛になるまで 小説

杉原理生  小椋ムク 

兄弟モノの王道!!

義理の兄弟モノです。お兄ちゃん大好きな弟×臆病な兄。兄視点です。
弟は強く前向きですが、兄は色々な事に雁字搦めな為に逃げ腰です。この二人の、ギリギリでなんとか均衡を保っているような危うい関係、親への罪悪感、それでもなお、どうしても抑える事の出来ない気持ち、そして刹那的な衝動。そんな兄弟モノとしての醍醐味をぞんぶんに味わえる作品でした。このあたりが最近の作品ではアッサリしていて、ガチ兄弟でも割と簡…

9

恋する臆病者 小説

月村奎  小椋ムク 

さらさら~っと…ハッピーエンド

あらすじ以上のことは起こらない、ハッピーエンドになるべくしてハッピーエンドになる展開のお話でした。悪い点は特に見当たらない代わりに、萌え滾るシーンも思い出せない…という感じです。ああ、月村奎さんの優しい作風が詰まっているなぁと思いました。

悪人が出てこないので、ドラマの深みという点ではあと一歩かなー。芸能人×一介のサラリーマンという大胆な設定の割にさらさら~っと物語が進んでしまったのも物足り…

1

愛になるまで 小説

杉原理生  小椋ムク 

お互いの大好きが半端じゃないね

父親の再婚を機に義兄弟になった 光里と瑛斗、義母から辛くなるような事を言われた時はいつも守ってくれる。一つ年下だけなのに、大人びていて中身も見目も良い自慢の弟、そんな弟に恋愛の意味で好意を寄せられている感じがして高校は全寮制にしたが、大学入学と同じ頃両親の転勤に伴い瑛斗が一人になる為、家に戻って一緒に暮らす事になったが‥
最初から最後まで【せつない】の一色だった気がします。幼い頃から人に迷惑をか…

3

愛になるまで 小説

杉原理生  小椋ムク 

あふれる

幼い頃、心の弱かった実母を護る騎士になろうとした光里は、成長してからも周りが望む姿であろうと思い続けていた。中学生のとき、一緒に寝ていた瑛斗が隣で自慰をしていたのに気付いた光里は、高校進学を機に家を出ることを決意する。だが、高校卒業後に父の転勤が決まり再び瑛斗とと二人で同居するようになる。

実母の死、父の再婚、義母の心無い言葉、義理の弟への許されない想い。光里は様々な過去を抱えているから、お…

6

リフレイン~君の心を眠らせないで~ 小説

鳩村衣杏  小椋ムク 

名作ですよ!

記憶喪失ネタって本当に多いのですが、このパターンは初めて読みました。ほぼほぼ全ての作品が、愛する人の記憶が戻ってメデタシメデタシで終わりますが、これはそんなワンパターンでは無いです。かといってバッドエンドではなく、深い余韻の残るハッピーエンドなのです。

この作者さん大好きなのですが、この作品はちょっと表紙からしてテイストが違うと手付かずでした。しかし、評価の高さから手にとってみたら大当たりで…

6

リバーズエンド 小説

木原音瀬  小椋ムク 

十亀の過去と現在

コミック「キャッスルマンゴー」は完読しています。
本作品は攻め十亀の
・過去(高校時代)の話
・現在(キャッスルマンゴーの後)の話
で構成されていました。

過去の話は重かったです。
キャッスルマンゴーでもちらっと十亀の過去に触れられていましたが、こんなに壮絶な過去を背負っていたとは・・・
事故で家族を失い、気丈に振る舞っているようで、やはりどっか壊れてしまっている十亀が可哀想で泣…

2

恋する臆病者 小説

月村奎  小椋ムク 

派手な設定の地味な人

編集者が人気俳優と出会い、ほぼ一目惚れされちゃって、でも編集者は元カレに「淫乱」って言われたトラウマから人と付き合うのがこわくて、という話。

雲の上の人がなぜだか地味な受けに猛アタックなんて、シンデレラストーリーすぎてありえなさすぎでしょ、と思いながら読んでました。
でも、読みすすめてみたら、けっこう攻めも地味でした。
地味というか、小さいことに思い悩んだり、自分に自信がなかったり、そう…

2

初恋にさようなら 小説

戸田環紀  小椋ムク 

190センチ高校生攻め

研修医の恵那(受け)は、高校時代から10年間好きだった友人の結婚により失恋する。親友なので結婚式に出席し、スピーチまでこなし、心がはりさけそうなとき、友人の弟だという修司(攻め)を見て衝撃を受ける。修司は高校生だった頃の友人にそっくりだったのだ。
あまり関わらないようにしよう、と思ったのに、後日、偶然勤め先の病院で修司に再会した恵那は、その相談に乗ることで懐かれてしまうが…。


片想いの…

10

てのなるほうへ 小説

栗城偲  小椋ムク 

コンプレックスは魅力になり得る!

中途失明者の巽は、いつもお昼を一人で食べている公園で、風に飛ばされたお面を拾ってくれと頼まれます。
それがきっかけで、巽はその狐面の持ち主・草枕とランチタイムを過ごすようになり、ちょっと浮世離れしてるけど真直ぐで優しい草枕に惹かれていきます。
そんな時、自分以外いないはずの部屋で物音がしたり、物の位置がずれていたりするようになり・・・と書くと何だかホラーかサスペンスものみたいですが(笑)、ほん…

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