葛西リカコさんのレビュー一覧

恋を綴るひと 小説

杉原理生  葛西リカコ 

静雨の中で

作品全体にしとしとと雨が降っているような、モヤがかった雰囲気があります。
梅雨の時期にぴったりですね。
淡々と、じっくり、静かに進む物語でした。
作品を俯瞰で見ているような…ちょっと不思議な感覚になるかも。
葛西リカコ先生の挿絵が本当にぴったり。

古い日本家屋に1人で住む、どこか浮世離れをしている小説家・和久井と、大学時代からの同期で腐れ縁のような面倒見の良い蓮見。
蓮見視点「恋の…

0

愛がしたたる一皿を 小説

一滴しぃ(Si)  葛西リカコ 

グロ過ぎる

うまく人柄が摑めない状態で、どんどん進んでいく感じがしました。
15歳で母親を亡くした水崎。母親は殺害されて食された。そんな過去のせいで、人との接触を嫌い、料理人として小さな店をギリギリの状態で切り盛りしていた水崎。
そこへ来たフリーライターの桐谷に雑誌で紹介して貰ったのがきっかけで店は繁盛。
桐谷との距離も近くなっていった。

セリフ以外は第三者が語るような書き方で、登場人物の心の移り…

1

さよならのない国で 小説

高遠琉加  葛西リカコ 

情景や音楽が浮かぶ繊細な作品

物語を想像させるタイトルに惹きつけられ、挿画と装丁の美しさに見惚れ、物語の儚い美しさにため息が出る。
それは、どこか高い山の上にあると言う。
都市伝説のように語られる「天国ホテル」
そのホテルでは死者と再会し、共に暮らす事が出来る。

高遠先生の余情的な文章と繊細な表現で、哀愁や儚さ、物語全体を包む幻想的で夢を見ているような雰囲気に次第に飲み込まれていく。
読みながら、あまりの情景や心…

6

さよならのない国で 小説

高遠琉加  葛西リカコ 

終始ホラーチック

怖い話、不思議な話を好きな方にはお勧めです。生と死の間のような世界の「天国ホテル」。あらすじではどこかロマンチックな話かと思ってましたが、ほぼホラーです。ホテルにいる人とか雰囲気がとにかく不気味で素敵。「シャイニング」みたいなホテルて…恐怖しかないでしょ。

主人公の受け攻めだけじゃなくエリート風サラリーマン、訳ありそうな母娘連れなど他の登場人物の運命も気になって気になって…BLというより一般…

4

さよならのない国で 小説

高遠琉加  葛西リカコ 

生きる

2015年単行本で出されたものの文庫化。単行本の方を読んでいないので詳細わかりませんが、加筆されたそうです。ハラハラ引き込まれて、いい話だなと思いますが、話の筋として驚きはなかったので萌2にしました。本編380P弱+あとがき。ラブなお話は少ないですが、ダークよりなファンタジーお好きな方でしたら是非。

共に暮らしていた月彦を失って5年。彼の住んでいた家に、月彦の甥である康(こう)と暮らし、ピア…

4

さよならのない国で 小説

高遠琉加  葛西リカコ 

さよならのない国は天国か?それとも……

めちゃくちゃ泣いた(´°̥̥̥̥̥̥̥̥ω°̥̥̥̥̥̥̥̥`)
死者に会える『天国ホテル』を舞台にしたファンタジー作品です。


ピアノ講師の春希は、慕っていた先生・冬彦を病気で亡くしています。
冬彦の甥・康と同居している春希は、康といる事で心を動かされる自分に戸惑うように。
そんなある日、死者に会えるという都市伝説のような『天国ホテル』の噂を耳にしーー…

冬彦に恋をしていた春…

16

さよならのない国で 小説

高遠琉加  葛西リカコ 

新装版です

2015年に刊行された作品の文庫版。旧版も持っていますが、書き下ろしとか加筆があるかなー、と思って購入してみました。

はじめに書いてしまうと、若干の修正はあるものの書き下ろしはありません。それ目当てで文庫版を買われようか悩んでいる腐姐さまは注意が必要かなと思います。

内容は旧版の方でも書いていますがざっくりと。ネタバレ含んでいます。ご注意ください。






自宅でピア…

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美しい彼 小説

凪良ゆう  葛西リカコ 

ずっとずっと大好きです

神シリーズです。
今更ながら、凪良先生本屋大賞おめでとうございますということで。
ごめんなさい。レビュー要素は全く無いです。ただただ愛を叫んでます。
初めに読めたBL小説が、美しい彼でほんっとに良かったです。

とりあえずさ、めちゃくちゃ面白いんだよね。
平良の気持ち悪さ、清井くんのツンデレ具合が性癖に刺さりすぎて、続きがもう気になって、一日で読んじゃったよ…。
清井くんの可愛さにノ…

9

星を泳ぐサカナ 小説

朝丘戻  葛西リカコ 

激キュンでした(今更ですが)

葛西リカコ先生のイラストのものはなるべく買う、のコレクションの一貫として購入していて、積んでたんですが、期待以上に素敵な両片思いのお話で、もうキュンが止まりませんでした。。凄い好きです。このどーしよーもない切なさと、甘さ。

受と攻の間に介在する元カノってゆー関係性も個人的にツボでした。
ノンケが”おまえは別”ってゆーのも好きなので、そーゆーのが好きで、
ほの甘い二人のモダモダウジウジに萌…

2

闇を照らす君の指先 小説

千島かさね  葛西リカコ 

幸薄攻め×幸薄受け

初読み作家様でした。
あとがきを読んだところ、こちらの作品がデビュー作との事で非常に驚きました。
終始上品さを感じる丁寧な文章でとても読みやすかったです。
葛西リカコ先生の挿絵も見事に作品の雰囲気とマッチしていて美しかった。
不運な運命の元に生まれた青年と少年が出逢い、居場所が無い者同士が救い救われ、拠り所を作っていく…というようなお話です。
全編攻め視点です。

今作の攻めである主…

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