心を半分残したままでいる(1)

kokoro wo hanbun nokoshitamamadeiru

心を半分残したままでいる(1)
  • 電子専門
  • 非BL
  • 同人
  • R18
  • 神77
  • 萌×230
  • 萌6
  • 中立1
  • しゅみじゃない9

58

レビュー数
14
得点
524
評価数
123
平均
4.3 / 5
神率
62.6%
著者
砂原糖子 

作家さんの新作発表
お誕生日を教えてくれます

イラスト
葛西リカコ 
媒体
小説
出版社
新書館
レーベル
ディアプラス文庫
シリーズ
心を半分残したままでいる
発売日
価格
¥680(税抜)  ¥734(税込)
ISBN
9784403524523

あらすじ

記憶喪失の静良井は、かつての恋人を探していた。
行きつけの喫茶店のマスター・中上と共に恋人探しを始めるが?
3ヵ月連続刊行スタート!!

表題作心を半分残したままでいる(1)

中上衛・カフェマスター
静良井真文・記憶の無いカフェライター・27歳

同時収録作品心を半分残したままでいる(1)

久遠光彬・カフェチェーン社長・35歳
静良井真文・会社員・28歳

その他の収録作品

  • あとがき

評価・レビューするAIの精度がアップいたします

レビュー投稿数14

切なさ全開

3ヶ月連続で刊行される長編の第1巻です。

全生活史健忘を患う静良井真文は、ちょっとしたきっかけで記憶を喪失してしまう。突然自分の顔にも馴染みがなく、年齢すらもわからなくなってしまう彼は、それまでの経験から身体に残っている反射的な自身の反応を頼りに、自分を探しながら生きていくしかない。

何度目かに記憶障害を起こした静良井が通いつめるようになった喫茶店「カナリー」は、彼の行動範囲内にある歩道橋から際立って見える小さな洋館。美味しいコーヒーを入れてくれるマスターの中上衛が、どうやら静良井の過去と未来の鍵を握る人物のようです。

静良井の記憶喪失がもたらす残酷さが、彼に好意を寄せる周囲の人間を切なくさせます。さらに切なくさせるのは、静良井が自らの障害が彼の関係者や仕事にもたらす弊害をよく自覚していて、きちんとフォローしようと陰ながら努力していること。そこにBL要素が絡むものだから、最初から最後まできゅんきゅんしっぱなしで、この先の展開が気になって仕方ありません。でも、このドキドキ感を持続させたい気持ちもあって、悩ましいです…

巻末に「カナリー」のバイト、佐藤くんの書き下ろしが収録されていて、コミカルな幕間の役目を果たしてくれています。短いけれど、笑わせてもらいました。今後の佐藤くんの活躍も楽しみです。

砂原先生のお話に出てくる色彩感覚と、キャラクターのシンプルなファッションセンスが好きです。葛西リカコさんの繊細なイラストがストーリーを引き立ててくれて、どことなく耽美なイメージが素敵です。

砂原先生ファンに限らず、切ないお話がお好きな方にめちゃくちゃおすすめしたいです!!

11

窓月

まりぽん812さま

コメ返しのために、わざわざこちらにお知らせいただいて恐縮です。
本当に素晴らしい作品ですので、ぜひお手にとってみてくださいね!
ありがとうございました♡

まりぽん812

コメントをありがとうございました。いただいた記事の方に返させていただきました。作法がよく分かっていなくて、間違っていたらごめんなさいね。
こちらの作品、気になりながら未読だったのですが、レビューを拝見して読みたくなってきました。

とにかく面白い。

雑誌『小説Dear+』で何話か読んでいて、1冊にまとまったら買おうと思っていた1冊。

が、なんてこった…!
1冊完結ではありません。

でも、めっちゃ面白い…!
BLという観点から読んでも、謎解きという面から読んでも、とにかく圧倒的な面白さ。「記憶喪失もの」はよくあれど、斬新な切り口で紡がれていくストーリーに初っ端から引き込まれました。

「全生活史健忘症」という病を抱える静良井は、ふとしたきっかけで記憶をなくしてしまう。
自分が何者だったのか、何をしていたのか。
ある朝起きたときに、今までのことがすべてリセットされ、新しい自分になっている。

何という恐怖か。
自分で病気を認識している彼は、日記をつけ、USBメモリーに様々なことを記録させている。

もともとコーヒーが好きだった彼は、おいしいコーヒーを出してくれる「カナリー」という喫茶店を知り、そこのマスターをしている中上という男と知り合いになる。記憶喪失を抱える静良井の記憶を取り戻し、そして彼の恋人「M」を探すために、共に行動してくれる中上だが…。

この作品の面白さは、静良井が何度も記憶をなくす、という点かと思われる。
積み重ねていったものが、一瞬でなくなってしまう。

そんな静良井を支えるのが二人の男。

二人の男のどちらを静良井は選ぶのか。
それとも恋人「M」は、この二人のどちらでもないのか―。

「M」探しというミステリーの側面を持ちつつ、二人の男に愛され大切にされるというBL的な面白さもある。

静良井が過去に書いた日記。
喫茶店「カナリー」でバイトしている佐藤くん。
過去に結びつくためのファクターを上手に使いながら、過去、そして今が繋がっていく。

決して薄い本ではないのだけれど、面白すぎて一気に読んでしまいました。

で、続きが来月とか…!
ええ、首を長くして次巻を待ちたいと思います。

そして特筆すべきは、葛西さんの描かれた挿絵。
イメージにぴったりで萌え度は確実に上がりました。

8

切ないなぁ

 雑誌掲載時よりとても続きが気になっていて、最終話を読んだら読んだで、早く文庫化してくれないかなー、と心待ちにしていました。

最後まで読んだ身としては、1巻のみのレビューはなかなか難しいし、ついうっかりなネタバレをしちゃならいし…。
 やっと最終巻の3巻まで出版されたので、ちょっと安心してレビューさせてもらえます。
ストーリーはすでにレビューしていただいているので、好きだー、と言いたいだけですが。


 記憶障害を起こしやすい真文が、なんだか気になって訪れた高台にある喫茶店「カナリー」
雰囲気もよく、寡黙なマスターが入れるオリジナルブレンドコーヒーが好みで常連となる。
とっつきにくいと思っていたマスターの中上衛は知り合ってみればいい人で、記憶をなくす前の恋人゛M゛探しの手伝いを申し出てくれて、一緒に日記にある場所を訪れていく。
 いろんな所に一緒に行って、いろんな話をしていく内に、記憶にない日記の中の恋人`M`がマスターであればいいのに、と思うようになっていく、真文のどうしようもない今の恋心に、もう素直になってもいいんじゃない、と見守っていました。
やっと気持ちを通じ合ってよかったねー、と思う間もなく真文はまたしても記憶をなくして。



 雑誌2話目のお話は切なくてたまりませんでした。
読者である私には真文と中上が恋人同士になったのにってわかってるだけに、真文の記憶がないまますれ違っている2人に歯噛みする思いです。

やっと恋人になったはずの人は、記憶をなくして別の人と幸せそうに過ごしている姿を見せつけられる中上の気持ちを思うと切ないし。
でも、以前の恋人だった真文とは別人だって言われる真文の気持ちも、真文視点ですすんでいるお話なだけに切ないんですよね。
どっちも切なくて切なくて…。

 とっても2巻が待ち遠しい1巻です。

 そうそう、書き下ろしの「マスターの恋人を探せ」では、自分の腐女子ぶりにビックリです。

`カナリー`のバイトの佐藤君が、常連客の奥様方にマスターの恋人の有無を聞かれて探るお話。
マスターに好みの質問をしていくと、マスターの好みは、常連客で最近親しくなっている静良井にあてはまる。
そして、マスターと静良井は日曜に2人で動物園に行って、お揃いのメモブロックを買ったようだ。
 ここまで読んだ時、私は゛あぁ、佐藤君に2人が恋人同士だって思われちゃったな゛と思ったんですよね。
ところが、佐藤君は全くの逆、マスターに恋人はいない、と判断していて…。
その根拠が、マスターは好みのタイプの静良井とデートの真似をするくらいもてないんだな、と。
えっ!!佐藤君、そうきたの?一緒にすんなよー。
ってか、ごく普通の男の子はこーゆー結果になるのか。これだけで2人が恋人同士だってバレるんじゃないかと心配してしまった私がすっかり腐女子思考なのか…と笑ってしまった書下ろしでした。
 


 


 

8

続きが気なる謎だらけ

記憶喪失もの

静良井 記憶喪失 ライター
中上 喫茶店マスター
久遠 カフェチェーン経営者

記憶喪失で1年半以上前のことは記憶にない静良井が、親しくなった喫茶店マスターと一緒に、日記に記された恋人『M』探しをして行く過程で時別な感情が芽生えて行く。
そして、また記憶喪失を発症し気付いた時には同棲中の恋人 久遠がいた。

何があって記憶喪失?それも初めてじゃないって?
いやそもそも記憶障害になりやすい人って?
訳あり気な中上の様子から静良井の思い出せない恋人は中上?それともその兄弟とか?
などといろいろ想像しつつ読み進めて行くと、中上じゃないっぽい、でも何か関わりがあるような…
っと謎が謎を呼ぶ展開で静良井同様読み手側も混乱してきます。
なんだかみんなが何か知ってて黙ってる隠してるみたいで不安を誘います。

1巻め本編の最後で暴走した久遠の場面で終わったけれど、3巻まとめて買っておいてよかったです。
初出は、1年に渡って連載された作品ですから、次が気になって待ち焦がれたでしょうね。

相手の幸せを第一に考える中上
自分の感情に走った久遠
記憶をなくしてしまった恋人に対する思いや行動が正反対の二人の男の間で彷徨う静良井の今後は第2巻に続く。。。

3

切ない……

とりとめのない感想を。
記憶障害持ちの主人公・静良井が、過去の日記に登場する恋人「M」が誰なのかを探す……というお話でしたが。

はぁ……つらぁ………辛すぎる。
思い通じあったのに、記憶をなくしてしまい他の男の傍らにいる静良井の姿を見なくてはいけない中上。
だから、静良井がせっかく赤いUSBに気づいて、いいぞ!と思ったつかの間……
中上の「(昔の恋人は)死にました。」という言葉に、思わず泣いてしまいました。

記憶を失った静良井を目の前にして、好きだった人は死んだと言う辛さ…
これ、もし自分だったら胃に穴があいて胃がいくつあっても足りないし、心がいくつ壊れても足りないくらいだと思います。

多分「M」は二人いて、高層マンション住まいでパーリー好きでホクロ持ちのMと、学生時代のMは違うんだろうなぁ……とか
静良井が記憶を無くしても、闇夜を照らす灯台みたいな存在でありたいと思って、静良井の好みそのもののコーヒーを用意して、じっといつか彼が訪れるのを待ってるのかなぁとか…
少なくとも静良井は中上のことを最低でも二回、忘れたことがあるんだと思うの……

あぁぁ…想像するだけで切ない…。

砂原さんはこれで二作目なのですが、この方の比喩表現ってやっぱりいいなぁって思いました。
初めて読んだ作品は、「恋はドーナツの穴のように」で、過ぎ去った恋をドーナツの穴を例えるのを読んで、なんて素敵な表現をするんだろう!!と感動したのですが、この作品でもいいなと思う文章がいくつもありました。
特に、記憶を河原の石に例えるところ。
なんかしみじみと、自分もどれだけの石を捨ててきたのかと思うと切なくなります。

色々散りばめられている謎が知りたくてページを捲る手が止まらないのですが、このセンシティブに綴られた文章を気が急いたまま読み進めてしまうにはあまりにも勿体無くて、はやる気持ちを抑えつつ味わうようにして読みました。

本編が切なさに満ちている分、バイトの佐藤くん視点の「マスターの恋人を探せ!」はクスッとできて楽しかったです。
「俺としたことが」とようやく何かに気づいた佐藤くん、と思いきや、どーしてそーゆー結論を導き出しちゃうのよ…。
そして剣道の防具袋を彼女に見立ててキスの予行練習をしていたというくだりには大いに笑わせていただきました。


3

大切な部分が欠けた恋の行く末は

BL AWARD 2019年・ベスト小説トップ10にランクインの本作。遅ればせながら読んでみました。

記憶障害を起こしやすい青年・静良井は、日記に綴っていた恋人『M』を探しながらも、喫茶店のマスター・中上と恋に落ちます。そして、再び記憶を失ってもまた、中上に惹かれていきます。薄幸な静良井が二度も同じ人に恋しては、その大切な記憶を失う、切ないお話です。
でも、静良井は中上との思い出を失いはしても、中上の温もりや匂い、抱かれた時の快楽を忘れてはいません。そして、中上の淹れるおいしいコーヒーの味も。恋とは、相手を思う気持ちのことなのだと思っていましたが、体が無意識に記憶するさまざまな感覚も含めた複雑なものなのかもしれません。
思い出という恋の大切な部分が欠けたとしても、思い出以外の何かが二人を強く結びつけていたとしたら。欠けたものを埋めて、再び結ばれることができるのでしょうか。思い出だけが失われる記憶障害というユニークな設定に、切なさだけでなく、未知の面白さも強く感じてしまいました。

静良井が、性格はだいたい経験でできあがるものだろう、とパトロンのような久遠に話す場面があります。確かにそういう部分もあるけれど、どんな暮らしをしても変わらない、その人の根っこのようなものも、確かにある気がします。記憶を何度失っても変わらない静良井のひたむきさや、肉親に恵まれなくても真っ直ぐに生きている中上のように。
二人の行く末がどうなるか、今は全く予想がつきませんが、一生懸命に生きている二人が幸せになってくれたら、と願わずにはおれません。

3

人をその人たらしめるのは何なのか・・・?

こちら3ヶ月連続刊行の1冊目。記憶喪失ものです。
「記憶喪失ネタて、萌えるよね~」と軽~く読み始めたのですが、あまりの切なさにもう涙腺崩壊。
恐ろしい事に、これでまだ1巻目です。

内容的には序章と言った所で、まだまだこれから一波乱も二波乱もありそうなのです。
が、切なさと痛さがハンパない・・・!!

人を、その人たらしめるのは一体何なのか。
共に分かち合い、共有した時間。触れ合った肌のぬくもり。重ねた会話。
じゃあ、その記憶を無くしてしまった時、それは同じ人物だと言えるのか?
テーマが重い! テーマが重いのです・・・!!


内容です。
こちら、推理サスペンス要素の入った記憶喪失ものです。
2章に分かれており、前半が1年半前に記憶を無くして、質素なアパートで一人暮らしをする青年・静良井。
彼が自身の無くした過去と向き合いながら、行き付けのカフェのマスター・中上と親しくなり、惹かれて行く様-。
後半が、5ヶ月前に記憶を無くした静良井。裕福な恋人・久遠との満ち足りた生活のハズなのに、どこか違和感を覚え-・・・と言ったものです。

主人公である静良井ですが、強く頭をぶつける等で簡単に記憶を無くしてしまう青年です。元々、記憶障害をおこしやすい脳の作りなんですね。
そのため、自衛として常に自分の現在の状況や、起こった出来事を記憶媒体に保存。その「情報」を元に、自分はどんな人間かと探って行く。
そこで、自身の恋人であろう「M」を探し・・・とストーリーは展開していきます。

ベテラン作家さんだけあり、このグイグイ引き込まれるようなストーリー運びがとてもお上手です。
一つ謎が明かされると、それによりまた新たな謎がと言った感じで。
終始、この簡単に記憶を飛ばしてしまう静良井の視点で語られる為、読者側は非常にもどかしく切ない気持ちにさせられると申しましょうか。

今の「愛しいと言う気持ち」を忘れたくは無いのに、否が応でも奪い去られてしまう記憶。
また、身体は同じ人間なのに、自分の事を綺麗に忘れてしまった恋人。
切ない! 切ないのです・・・!! もう、ここぞと言うときに出て来る静良井のモノローグがホント哀しくて( ノω-、)

作者さんがあとがきに書かれていますが、海外ドラマにハマられたそうです。
で、海外ドラマをお好きな方ならお分かりでしょうが、各話が終わる度、強烈な引きで続きを見るように仕掛けてくるんですよね。
その「続きが見たくて堪らん」と言う続き物の楽しさみたいなのを書きたくなられたそうです。
そう、まさにそんな感じ。
衝撃のラストで、「ここで続く・・!?」と悶絶しております。

まだ残された「M」の謎。
静良井はあの後、どうなってしまったか。
そして最後に見せた「恋人」の反応。

いっそ3冊揃えてから読んだ方が、精神衛生上良かったかもと悶絶しつつ、1ヶ月後を待ちたいと思います。

11

続きが読みたくて辛抱たまらん!

何故か新書館刊行の小説は届くのが遅いのです。今回はディアプラス文庫でしたけれど、大好きなモノクローム文庫もそうなんだよね。でも、新書館さんの本はお気に入り率が高い事が多くて、ジレジレしながら発売を待った挙げ句、
……どうもこのお話は『ジレジレして次巻を待て』というコンセプトみたい。
「続きは来月、そして再来月を待て」なんて、どこまでいけずな企画!(笑)
でも、あとがきによれば、洋ドラに填った砂原さんが「続きが観たくて辛抱たまらん!」という思いを知り『続く』がある話を書きたくて小説ディアプラスで連載したとのこと。
おかげさまであと2ヶ月は、このお話の先が気になって仕方がないと思います。
狙い、大当たりです。
でも、砂原さんの狙い通りにはめられる快感をいたく感じておりますので、普段は『続き物は一気読み』という姐さま方も、毎月一冊ずつ読んで「辛抱たまらん!」となるのもよろしいのでは、と思ったり。

急展開が数度起きますので、あらすじではなく、概要でご紹介いたしますね。
主人公の静良井は記憶障害を引き起こしやすい体質。頭部への刺激で、今までの生活を全部忘れてしまうことを何度か繰り返しています(らしい)。記憶をなくすことは、それまでの自分をなくしてしまうことで、静良井は今の自分もどういう人間なのか時折分からなくなる様な気がしています。彼は、記憶をなくした時のために自分について記録している『日記』を付けています。その日記の仲には、自分の恋人として『M』という男性が登場しています。自分のことを知るため、静良井はMを探しています。しかし、過去と切り離されている『今の静良井』も、仕事をし(少ないけれど)人と関わって生きている訳で、その中で、惹かれる人も生まれます。でも『今の静良井』の生活が安定的になろうとした時、また記憶障害が襲ってくる。

私はこの1巻をサスペンスとして読みました。
時折、静良井には記憶の断片が現れるのです。
また、生活をしていても「これじゃない感」があったりする。
日記に登場するMは誰なのか?
また、静良井の探しているのは本当にMでいいのか?
推理するには若干ヒントが不足しているのですけれど、この可能性もある、いや、ああいうことも考えられると推測するのが大変刺激的でした。

経験が人を形作ると言われれば「その通り」と答えると思います。
では、全く同じ経験をすれば、その人はそっくりになるのかと聞かれると「違う様な気がする」と思うのです。
記憶を失う度に静良井は一回死んで、また生まれ変わるのでしょうか?
違う性格になって、違う人を愛するのでしょうか?
私なりの答えはこの巻を読んでほぼ決まりつつあります。
で、砂原さんはどんな回答を与えてくれるのか。
ストーリーテラーの砂原さんのことですもの。私の考えを凌駕する驚きを与えてくれるだろうという予感に、実に続巻が楽しみで、楽しみでしょうがない!
(見事にコンセプトに填っちゃっていますねー。だってお上手なんですもの)

10

珈琲のような苦みもある話

タイトルが素敵だと思います。
表紙はきれいな男性達が割と写実的なのに、コーヒー豆が踊っていて不思議な印象です。
こんなイケメン2人に会えるのなら、私はこの喫茶店に行ってみたいです。
3カ月連続刊行の小説なので、私にはとてもレビューが難しいです。

静良井真文(しずらい・まさふみ)には過去の記憶が1年半前からしかなく、それ以前のことはわかりません。
記憶喪失で、家族もいないらしくアパートで質素な一人暮らしをしています。
コーヒーが好きで喫茶店の記事を書くフリーのライターをしている27歳です。
自分が付けた日記には、6年程前にも記憶を無くしている事、「M」という男性の恋人の事が書かれています。
静良井は行きつけの喫茶店「カナリー」のマスター・中上衛(なかがみ・まもる)と会話をするようになり、「M」を一緒に探すと言ってくれた中上と日記に記された思い出の地巡りをします。
静良井は自分自身のことがわからないまま、新しい恋におちていきます。
中上は「M」なのではないだろうか、と静良井は思い始めます。
静良井は唐突に「M」と行った旅館へ中上を誘い、一泊旅行をして確かめようとします。

BL小説でありながら、読んでいる間は静良井の自分探しの推理小説のように感じます。
歩道橋から見える、坂の上にぽつんと目立つ洋館の喫茶店「カナリー」。
初めは不愛想だと思っていたマスター・中上と、おしゃべりなアルバイト・佐藤。
静良井の好きなオリジナルブレンドのコーヒー。
次の記憶喪失に備えてつけるPCの日記と、日記のデータを記録しペンダントにしている赤いUSB。
日記帳に登場する男性の恋人「M」の存在。カナリア。
消えて忘れてしまったものと、意識せずともどこかに残っているもの。
それと日記が補うもの。

1巻では、まだまだ序盤な気がして、あれ?表紙の2人の話じゃないのかなと思いました。
「自分探し」と「恋人探し」。
ただ「恋人探し」は、「自分探し」と必ずしもイコールにはならないというか…。
でも「M」が誰なのか気になって、どうしようもなく悶々とするばかりです。
この1巻で3回くらい心の中で「わぁーーーっ」と叫びました。
2巻と3巻が出る前に何度も読み返して味わいたいと思います。
私は紅茶のほうが好きなので、レビュータイトルはちょっと背伸びしました。

10

大変だっ

砂原先生×リカコ先生でとても楽しみにしていた本。読み始めたらもう大変、止められなくて、今、ちょっとまってーっ状態です。まとまった時間がある時にお読みいただくことを推奨します。3か月連続刊行とのこと、寸止めは嫌よというお姐様は、3冊まとまってからの方がいいかもしれない。続きで神になると思うので、出し惜しみの萌2です。せつなさ満点、どうなるどうなる???と気になるタイプのお話が大好きな方にはオススメ、記憶喪失ものです。2017年ディアプラス掲載の2話分と書き下ろし「マスターの恋人を探せ!」というカフェバイト視点の短編20P超+先生のあとがき でした。ああ早く続きが読みたい。
それと、なんかペーパーがいいらしいです。私は手違いでペーパー無い所で購入してしまったのですが、これから買われる方はペーパー有無を確認した方がよいかも。
もう一つ追加。帯にある応募券を3冊とも集めるとSS応募できるらしいです。帯真面目に見てなかったので危うく見過ごすところだった・・・

お話は2部構成になってまして、前半は静良井が27歳の時のお話。後半は28歳の時のお話となっています。前半、お気に入りの喫茶店「カナリー」でコーヒーを飲んでいるシーンから始まります。2階建て住居の1階がカフェになっているこの住宅地の高台にある店を気に入っていて10か月ほど通っているけれど、店のマスター(25歳ぐらい)は「中身がロボットだと言われても納得する」ぐらい愛想がなくて・・・と続きます。

攻め受け以外の登場人物 前半はバイト君(SSの主役)、受けの住むアパートのご近所さんぐらいかな。後半は勤め先の同僚や友人 等々。嫌な奴はいませんでした。

*************以下は 詳細には書いてはいないけど、
かなりまずい ので 読む予定の人は避けた方がよい感想

とにかく大変なんです、泣きそうなほど。act1(前半)は過去の自分を取り戻そうとするけど、別の幸せを見つけて、あら良かったじゃない と思っていたら!!!!!!!! 


なんです。
うわどうなるのこれ と思っていたら。
act2は、その5か月。静良井が28歳になっていて。横にいる人が別になっていて!!!!


でも違和感あるんでしょうね。無意識にカナリーに到達する静良井。
(もうこっちの心臓もバクバクです。キツイです)

静良井、頑張って、なんとか自分の気持ちが落ち着く、良い方向にならないかと試行錯誤してたら!!!!
またとんでもないところで終わってしまって、きゃーーーーーーーーーーーです。

ろくな感想になってなくて恐縮ですが、(内容を詳細に書くのはちょっと躊躇われて)
とにかく まってーーーーーーーーーーと絶叫すること請け合いです。
ハラハラするのは平気さっ というお姐様方、是非一緒に1か月首を長くしましょう。

9

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