カズアキさんのレビュー一覧

清らかな雪は白金の狐の愛にとける 小説

村崎樹  カズアキ 

完成度が高いデビュー作

今作が作家様のデビュー作と聞き、非常に驚いています。いやすごい。
妖怪、呪術、清祓師etc…と、特殊な設定が多く、全体的に和風なファンタジー作品といった雰囲気なのですが、起承転結が分かりやすく、伏線回収も綺麗で読みやすい。
そして何よりキャラクターが魅力的なんですよ。
面白かったです。読み応えがある250P超でした。

時は明治。江戸が終わり、新しい時代がやって来た。
依頼を受け、自身…

5

清らかな雪は白金の狐の愛にとける 小説

村崎樹  カズアキ 

ちょっともやもや……

BLの世界だけではなく、小説そのものを読む人が減っているとのこと。
文字萌え、特に好みの文体に激しい萌えを感じる私としては、このような時代に新しく作家になられる方のご本は出来るだけ読みたいし、是非応援させていただきたいと思っております。

なので「めっちゃおもしろかったー!」と書かないのは心苦しくて。
ただですね、どうも私、呪詛話が苦手なのですよ。霊的なものってそもそも理屈では何ともならな…

9

清らかな雪は白金の狐の愛にとける 小説

村崎樹  カズアキ 

緻密に練られたストーリー展開に萌えが滾る

あらすじを拝見して面白そうだなと思って手に取りました。
村崎さんが書かれたあとがきを拝見して知ったのですが、今作品はリンクス新人賞で奨励賞を取った作品に大幅な改稿を加えた作品、なんだそうです。

初めてお見掛けする作家さまだなー、と思っていましたが、今作品がデビュー作なんですね。が、めっちゃ面白かった…。ちょっと凄い作家さまが出てきたな、という感じ。読みやすい文体にしっかり練られた構想、伏線…

15

若葉の戀 小説

小林典雅  カズアキ 

どうしても笑いがこみ上げる

全寮制が舞台。時代は、昭和初期の設定。一番日本が元気だった時で、長い大戦がはじまる前。
大正ロマン風に拘った物語なので、例えば恋を旧漢字の「戀」=糸し糸しという心という字を選んでます。そして当時の流行りにこだわっていて、ドイツ語でリルケの詩とか引用が多いです。

モデルはで日本最初の七年制高校だと思う。(ここは今も男子校、難関で有名。80年以上にわたって太陽黒点の観測を続けている珍しい学校。…

5

若葉の戀 小説

小林典雅  カズアキ 

文章で酸欠になる、終始戸惑い

雰囲気ある表紙に惹かれて手に取ったが、まず一文の長さに驚いた。一段落を読点でつなげた一文で仕上げている。数ページ読んだだけで、息継ぎができず酸欠になる気分を味わった。(音読していたわけではない)
会話文の長さも半端なく、説明調で長々しゃべるので読むのが辛い。しかも序盤で六歳の妹に向かって一ページ近くも説明セリフをしゃべっている。圧倒しているようで怖すぎて、ちょっと引いてしまった。
他のレビュー…

3

雨は悄然と降っている 小説

さとむら緑  カズアキ 

雨男といえばコレ

ローズキー文庫の版権をショコラ文庫が買い取り、電子再配信可能となった作者デビュー作(あとがきより)。ショコラ文庫さん、ありがとうございます。カズアキ先生のイラストはありません。

展開がジリジリすぎて、ほんとにクライマックスくるんだろうか?と不安になるくらい、メインの二人がすごーく狭い範囲をぐるぐるする、(ページ数の割に)実は短い期間を描いた再会ものです。

好悪が分かれるお話だろうなァ……

0

月と誓約のサイレント 小説

桐嶋リッカ  カズアキ 

2人の絆やいかに?

数年振りに再読中のグロリア学院シリーズ3作目。
一尉×日夏のお話としても3作目で、この後からはしばらくスピンオフ作となります。
面白く読めたのですが、日夏の父親やキメラのルイなど、新たな登場人物を絡めてのお話だったので…
あまりメイン2人が中心ではないのかもしれない。
とは言え、2作目よりも格段にテンポが良くなった気がします。
終始体温の低そうな丁寧で穏やかな口調ながら、ちょっぴりむっつ…

0

嘘と沈黙のリボルバー 小説

桐嶋リッカ  カズアキ 

人外学院シリーズ2作目

グロリア学院シリーズ再読中。
一尉と日夏のお話としても、シリーズとしても2作目です。
前作で出逢い、惹かれ、やがて婚約者となることとなった2人。
今作はそれから数ヶ月後のお話なのですが、てっきりもう婚約しているものかと思いきや、まだしていなかったのですね。
一尉の家側に問題があって…と、またもや「家」関係のゴタゴタがあるようで。

婚約が延期になった理由についても、一尉が忙しい理由につ…

0

パラスティック・ソウル endless destiny 小説

木原音瀬  カズアキ 

外国人の読後感

1~3巻を全部読み終わったら、4巻には少し読み気がなかった。いよいよ読み始めると、すぐに物語に吸い込まれ、夢中になった。最後のシーンにたどり着いた時、涙がもうめちゃくちゃだった。
2巻のdear brotherより切なかった。もう二度と読み返すなんか嫌だと思ったが…やっぱり木原先生がすごいなぁとしか思わない。
日本語の小説に泣くほど痛くて切なくなったとは思わなかった。いい物語はやはり言語の壁が…

2

恋と服従のエトセトラ 小説

桐嶋リッカ  カズアキ 

特殊設定いっぱいのファンタジー1作目

舞台は日本のとある名門学院。
その学院には人ならざる者達が集うという。

魔女(ウィッチ)・狼男(ライカン)・吸血鬼(ヴァンパイア)
魔族と呼ばれる3つの種族のどれかをルーツに持つ、名家出身・または秀でた能力の持ち主だけが通える名門校で繰り広げられる人外ファンタジーものです。
いつの間にか新刊が出ていたと聞いて、なんだか懐かしくなって再読。
人外ファンタジーとは言っても外見はほぼ人間と…

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