パラスティック・ソウル endless destiny

parasitic soul endless destiny

パラスティック・ソウル endless destiny
  • 電子専門
  • 非BL
  • 同人
  • R18
  • 神17
  • 萌×22
  • 萌2
  • 中立1
  • しゅみじゃない1

150

レビュー数
6
得点
100
評価数
23
平均
4.4 / 5
神率
73.9%
著者
木原音瀬 

作家さんの新作発表
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イラスト
カズアキ 
媒体
小説
出版社
新書館
レーベル
ディアプラス文庫
発売日
価格
¥660(税抜)  ¥713(税込)
ISBN
9784403524738

あらすじ

美しい銀色の髪と耳、尻尾を持つハイビルアのハルは、年下のジェフリーの一途な想いに応える形で夫婦となった。だが寄生体の交換期限”フェードアウト”を迎え、ハルの精神は隣家に住む五歳の男児アーノルドに移される。黒髪に黒耳、黒尻尾と容れ物は変わっても、そばにいるのは彼の愛した魂。それなのに、ジェフリーの心はいつまでもハルだけを想っていて…。

表題作パラスティック・ソウル endless destiny

ジェフリー・三峯、大学生、19歳
ハル・エヴァンズ、大学教授、27歳

同時収録作品(表題作)endless destiny

アーノルド・ポポア、大学生、18歳
ジェフリー・三峯、大学講師、35歳

同時収録作品rainy

同時収録作品love life(書き下ろし)

アーノルド・ポポア、大学助手、26歳
ジェフリー・三峯、大学教授、43歳

その他の収録作品

  • あとがき

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レビュー投稿数6

読後にわかるendlessdestinyの意味

SFは苦手なジャンルだったのですが、モフモフに惹かれて思いきって1巻を手にしたのが最後。頭が混乱しながらも気がつけばシリーズを一気読みしていました(笑)もの凄く世界観に引き込まれます。

そしてたどり着いた最新刊。
一番読み進めるのに苦労しました。もう辛すぎて辛すぎて涙で紙面が滲みまくり。

今までは肉体同士だった物語も、今回は肉体と精神(完全体)。しかも25年と期限付き。いくら中身が同じでも容姿が違えば相手の反応は変わる。正体も明かせない。それでも相手を想い求めて愛とはなんて重たくて切なく美しいのだろうと思わずには居られなかったです。
そして本編の最後で撃沈。本当にしんどかった。
だから、書き下ろしは個人的に萌えより余計切なかったです。
苦しい展開、目を覆いたくなる描写も多いですが、色々深く考えさせられたし終わり方も個人的には有りなので読んでよかったです。
未読の方もぜひ1巻から読んでほしいです。が、他の方も言うとおり読み手は選ぶ作品です。

0

ハイルビア種の想い

ボーイズラブというジャンルでの中立評価と、お話としての神評価がミックスされて萌。4巻楽しみにしていましたが、気分的にはひょあーと落とされて終わりました(泣)雑誌掲載のお話260P弱+雑誌でのサービスペーパー7Pほど+書下ろし25Pほど。ハイルビア種の救いはどこへ・・・

endless destiny:
ハイルビア種の美しい教授(♀、27歳)に恋に堕ちたジェフリー(19歳)。ハイルビアなのであと3年でフェードアウトする運命。ハイルビア種の真実が、フェードアウト前のハイルビア種であるハル達自身により読者に明かされます。そして迎える悲劇・・・・うあああ。私的には救いがなくて絶望でしかなくて。なんでという気持ちでいっぱいのまま、一旦終わり。

rainy:
自ら死を選んだはずだったアーノルド。その絶望が新たな希望?、狂気?となったのかというお話です。ここで終わりなの?(涙)

love life:
少し時系列が戻って、アニーとジェフリーの甘めお話+虫の出番。

という構成でした。

人生も運命も美味しくない。上手くいかなくて当たり前。だから木原先生の書かれたお話は、納得がいくというか、うっそだーという感じがしない。なんだけど、本の中ぐらい夢を見たいんです、先生。3巻で読み終えることは出来なかったのだけど、この本を読んで突き落とされることになるとは。ハイルビア種の想いはどこへ。先生、読者をもてあそぶのが本当にお上手でw

先生にまんまと突き落とされたので、お話は神でした。はあ。さすがと言わざるを得ないのだろうか。厳しい。あとがきにあった「このシリーズには行き着きたい場所がある」という先生のお言葉はどのような事を意味しておられるのでしょうか。私はまだ読みたいです。救い上げてください。

0

マーメイドよ、人間に恋するなよ(涙)

『パラスティック・ソウル⑷』
木原音瀬先生 読了

…。堪えました。かなり堪えました。ここまで来るとは…流石にこんな話、木原さんしか書けない(書かせてもらえない)でしょうか。編集部様、ありがとうございました!(涙)もう目が文字追っていく度涙がどんどん溢れてくる有り様で…最近木原さんって昔みたいに(『WELL』とか『Rose Garden』とか?)極めて痛いの書かなくなってるな…って思ってたのですが、読み終えて気持ちを落ち着かせながらも今はまさに「来たー」って感じがたまらなく爽快そのもの。やっぱり木原さんの作品にはハズレがありません。木原音瀬っていうお名前がすでにわたしの中で神作品保証同然です。

そんな話はどうでも良いのですが、感想を少し垂らします。今回の作品はざっというと、(当社比)『COLD』シリーズの切なさと、『箱の中』の切なさを合わせて、その倍の絶望感と悲しさが詰まっている1冊でした。新書館様の時の元々あった2冊も読んだ時辛くて辛くて、すごく好きな作品だけど2度と読みたくないと思いました。今回文庫化を機にもう一回(また泣きながら)読んで、4巻に進もうとしたら、
まさかの新しいキャラの話で、正直一瞬ちょっとガッカリはしていました。私の中では、スピンオフやら続編やらで同じ世界観を続く違う話はだいたい個人的に原作に比べてしまうと劣っていて、でもそんな事思う余裕もなく読み始めたらすぐにこの理不尽な物語にどんどん引きずられていく。

愛ってなんなんでしょう。そんな疑問を抱きながらこの魂がこの世に浮遊していて答えを探し続ける。ふとマーメイドの話に重ねてしまいたくなる。

マーメイドは人間を愛してはいけない。しかし彼女の美しい心はやっぱり王子を憧れて、命をかけて痛い思いをたくさんして、愛をようやく手に入れたのに、最後の最後に結局愛する人の他人と睦み合う姿を見せられ…

マーメイドの美しい魂は泡になって天国へいった。この魂はどうなんだろう。人間は愚かで、不器用と理性的に物事を判断していた魂が、初めて愛という感情の素晴らしさを味わい、永遠の命を持っていても愛する人を引き止めることが出来ないことを思い知らされ…初めて人間の限りある命を憧れるという魂が愛おしい。

膨大な知識を持ちながらも、愛することを知らないというのは、これほど寂しいことかと。人を愛すると、いくら頭が賢くてもこれほど盲目的になってしまうかと。あの魂も、ジェフリーも、力尽くしてお互いを愛していても、いつもいつも、最初から最後までどこかずれていて、

最後の終わり方がダメな人も絶対少なからずいるかと思いますが、私はこれで逆にあれほど色々あった2人にこそ、一番潔く綺麗な終わり方かと思います。下手に無理矢理にハッピーエンドにするほうが逆に惜しいくらいです。

ここで話変わりますが、ジェフリーは最後まで真実を知ることもなかった。もし知ったらどうなるでしょう。自分が愛したのはハルの体なのか、アーノルドの体なのか、あの精神体なのか、よほど混乱してしまうでしょう。知っていても、精神体はある意味ハルを殺し、アーノルドを5歳児にした犯人とも言えるし、精神体を愛するのか、憎むのか、元々繊細な人だし、2種の感情が頭で混ざってしばらく立ち上がれないでしょう。
なのでもしやこの精神体が粉々になって天国に行く日が来て、2人(?)が天国で会えたらまた長〜い修羅場になるのではないかと今妄想しながら…でもあの精神体は根気強さ半端ないから、10年でも20年でも追いかけてたらジェフリーも曲げてくれるのかな?とどうでも良い話を一人で思いながら少しほっとする。


今回も、素晴らしい旅をさせて頂いて、先生に感謝です。(木原さんの本読む度旅しているような気分を味わわされて、毎回不思議な体験をさせられています笑)この作品は絶対好き嫌いがはっきり分かれる作品と覚悟しているのですが、私は完全なる「神評価中の神評価」派です。

1

終わりのない愛の切なさに胸を打たれます

人間に寄生を繰り返し永遠に生きる精神体の一族O(オー)。Oのハルが、愛の歓びと苦しみを知り、それでも一人の人間を愛し続ける、切ない物語です。

ハルの精神体は、25年ごとに、ハルからアーノルドへ、そしてヴィンセントへと移動していきます。ジェフリーに愛され結婚したハルは、アーノルドになってもジェフリーを愛し、長い片思いの末に再び伴侶となります。しかし、ヴィンセントのときはもうジェフリーから恋人として愛されることはありませんでした。

人間は不完全だから、愛する人の記憶も時間とともに薄れ、穏やかな思い出になっていくのでしょう。だからまた別の人を愛することができる。少しずつ忘れてしまう不完全さは、人間に与えられた恵みのような気がします。人生で二人の愛する人を得たジェフリーは、きっと幸せだったと思います。
でも、完全記憶力を持つOのハルは、ジェフリーの温もり、愛の言葉、ともに過ごした年月の全てを忘れられません。ヴィンセントとして愛されなくても、ジェフリーしか愛せないのです。そばにいても同じ魂だと気付いてもらえなかったハルの苦しみを思うと、胸が締め付けられるようでした。一途で不器用なハルの魂は、もう人間のようです。切なくて、愛おしくてたまりませんでした。

ハルの魂が自分たちOを消滅させることに生きる意味を見出すラストは悲しいですが、救いを感じました。それがハルにとって、ジェフリーへの愛を全うする唯一の道なのだと思いました。ジェフリーを愛したことを後悔したくない、いつかその魂のそばに行きたい。そんなハルの静かな決意に胸を打たれます。

1巻から本作4巻まで、待つ愛、自分を差し出す愛、添い遂げる愛、終わらない愛、さまざまな愛の形が描かれてきました。愛とは何だろう、自分ならばどうするだろうと、深く考えさせられました。

3

「愛」を知った彼らが選ぶ未来は

『パラスティック・ソウル』の4巻目にして完結編。『endless destiny』は、旧版には収録されていなかったストーリーです。旧版に収録されていないという事で、前3冊とは無関係の登場人物たちのお話であることと、序盤に「ハイビルア種」の秘密(というか誕生する理由)が書かれているので、前作未読でも理解できる内容になっています。

なってはいますが、前3冊を読んだうえでこちらを呼んだ方が絶対に面白いので、未読の方はぜひそちらから読まれることをお勧めしたい。

という事でレビューを。ネタバレ含んでいます、ご注意ください。







主人公はハル。

彼女は(このストーリーにおいて、主人公は女性です)銀色の髪と耳、尻尾を持つハイビルア種の大学教授。美しいビジュアルを持ちながらも、彼女は自身のビジュアルに全く無頓着。なぜなら、それは、「借りているもの」だから。美しかろうが、人からどういった目で見られようが、30歳になった時点で、その「容れ物」とは離れることになるからだ。

が、そんなハルに深い愛情を向ける一人の学生が。

かなり年下の、ジェフリーという青年。
現在27歳のハルにとって、彼とともに過ごせる時間は残り少ない。が、詳しい事情を説明することは叶わず、そして彼の求愛を受け入れた。

初めは流されるようにジェフリーの愛情を受け入れたハルだけれど、いつしかハルもまたジェフリーを深く愛するように。が、そんなハルに、無情にもタイムリミットは訪れ―。

序盤はハル視点で展開していきますが、このストーリーの主人公はハルではなく、ハルの次の寄生体となったアーノルド(愛称はアニー)。

ハルを失った(ハルは亡くなってしまいます)ジェフリーの深い悲しみ。
それを目の当たりにしながらも、何もできないアニー。
ハル亡き後もずっと彼女を愛し続け、自分を決して愛することのないジェフリーのもとで、彼を愛し続けるアニーの孤独と絶望が、なんとも切なかった。

このストーリーの中で、たくさんの、様々な形の愛情が描かれています。

美しく聡明な大学教授を愛するジェフリー。
ジェフリーに愛され、「愛すること」を知ったアニー。
大学生の時から、一途にジェフリーを愛してきた彼の友人。
そして、アニーと同じく「0」である仲間。

「0」である彼らには、愛情は不要だった。人の身体(ビルア種ですが)は、単純に自分を形態化させるだけのものに過ぎない。

が、そんな彼らが愛を知り、そして彼らが選んだ結末は。

『パラスティック・ソウル(3)』のライヴァンしかり、今作品のアニーしかり。
愛する人を失った彼らにとって、これからずっと続く「未来」は不要なのだと。

ハル亡き後アニーと結婚するジェフリーですが、はじめアニーに対して性的欲求が芽生えないシーンもすごくリアルでした。

ハルとアニーは、中身がよく似ている。
けれど、それだけでは愛せない。

その人の本質とは、「容れ物」なのか、それとも「魂」なのか。

あっさり「魂」に気持ちが傾かない。
そんな木原さんのストーリー展開が、非常にリアルで、そして残酷でした。

『パラスティック・ソウル』は、「0」の存在を軸にしたSFもの。
そこだけ切り取ってもすごく面白いんです。少しずつ見えてくる謎ときの展開も非常にお上手でしたし、そこから次のお話に繋がっていくさまも無理がなく木原ワールドに引き込まれてしまう。

が、単なる「SFもの」ではなく、このストーリーの根底に流れているのは愛なんです。

お互いを想う深い愛情に、落涙し、そして萌える。そんな作品でした。

終盤にアニーとジェフリーの蜜月のお話が収録されています。
本編はシリアス一辺倒だった分、彼らの甘いストーリーが読めてほっとしました。

木原作品なので、痛い描写もかなり多いです。
多いですが、だからこそそこに見えてくる温かいものに救いがありました。

「痛いストーリー」ゆえに、もしかしたら読み手を選ぶ作品かもしれません。が、BLとして読んでも、SFとして読んでも非常に面白く完成度の高い作品だったように思います。

文句なく、神評価です。

3

ある種族が愛を知る物語


最初からネタバレがありますのでご注意下さい。

まず最初に、今作はNLの描写を受け入れる事ができる方でないと前半は読んでいて苦痛になると思います。
何故なら、序盤に登場するハル・エヴァンズは口調や思考こそ男性そのものであっても、肉体的には女性の身体だからです。
そして、⑴〜⑶巻までを読んでいれば分かると思いますが、ハイビルア(O)という種の「寄生する肉体の交換期限が三十年」という特性上、ハッピーエンドはないだろうな。とある程度覚悟してから読んだ方がダメージが少ないと思います。
自分は読む前からなんとなく嫌な予感がして覚悟して読んだのですが、それでもかなりのダメージを負いました…
木原作品の中でも、今作はかなり上位に食い込む痛さではないでしょうか。⑴〜⑶は読み返すことがあっても、このendless destinyを読み返すことは、よっぽどのことがない限りないと思います。
個人的には木原作品の中でも特に痛い(地雷)と言われている「WELL」「HOME」「FRAGILE」「MUNDANE HURT」「COLD」シリーズより断然痛かった……○ネタがダメな方は確実に地雷です。
基本的に、ハル(受)→アーノルド(攻)→ナイルズ→ヴィンセントというOの視点で語られるのですが、相手(ジェフリー)に受け入れてほしくて苦悩・画策する描写の長さに比べて、幸せな期間の描写がかなりあっさりしていて短い。
思いが通じあっても、それもすぐリセットされて、そして相手には気づいてもらえない…
BLを抜きにしたら単純に設定・ストーリー的にはおもしろく、「神」と迷いましたが、BL的萌えはあまりなかったので「中立」とさせて頂きました。
途中からは萌えとかBLとか、そんなことは忘れて、ただこの二人の行く末が一体どうなるのかだけを追うのに必死で、読み終えた後はしばらく呆然としてしまいました…

もうね、Oという存在の身勝手さが許せないんですよ。
例えば今作に、Oが寄生したせいで奪われてしまった"肉体の持ち主の二十五年"に対して「申し訳ない」と思う気持ちや、Oという存在自体への疑問や苦悩(これは多少描写がありましたが…)などがもっと掘り下げてあれば、まだ良かったのですが、Oはただ自分という魂(精神)が受け入れられず器が愛されることに苛立ってばかりで、肉体の本来の持ち主のことなんか何も考えちゃいないんですよね。
ナイルズになった時なんか"○んで精神だけの自分になれば、受け入れてもらえる"って本当に○○しちゃうし、これでは本当の肉体の持ち主があまりにかわいそう…
まあそこを掘り下げちゃうと、余計BLから遠のいてしまうので致し方ないのでしょうけど。

「永遠の命」と「忘れない」ということは、この苦悩が永遠に続くということ…ジェフリーがいなくなった後のOのその後も考えれば考えるほど恐ろしい。
旧版・新装版両方持っていて、旧版も新装版の⑴〜⑶も何度も読み返した大好きな作品だっただけに、ハイビルア編の救いのなさは残念でした…

2

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