パラスティック・ソウル(1)(表題作「fake lovers」)

parasitic soul

パラスティック・ソウル(1)(表題作「fake lovers」)
  • 電子専門
  • 非BL
  • 同人
  • R18
  • 神18
  • 萌×22
  • 萌1
  • 中立0
  • しゅみじゃない1

245

レビュー数
3
得点
101
評価数
22
平均
4.6 / 5
神率
81.8%
著者
木原音瀬 

作家さんの新作発表
お誕生日を教えてくれます

イラスト
カズアキ 
媒体
小説
出版社
新書館
レーベル
ディアプラス文庫
発売日
価格
¥620(税抜)  
ISBN
9784403524622

あらすじ

舞台は近未来。
とある科学者が死に、弔いの参列者に“願いの叶う薬”が配られた。
それぞれが紡ぐ愛の行方は?
書き下ろしつきでついに文庫化!!

表題作パラスティック・ソウル(1)(表題作「fake lovers」)

ジョエル・ハワード,研究所カウンセラー,26歳
八尋惣,研究員,26歳

同時収録作品dear brother

同時収録作品true lovers

ジョエル・ハワード、カウンセラー、26~27歳
八尋惣、研究員、26~27歳

同時収録作品newlyweds

ジョエル・ハワード、カウンセラー、26~27歳
八尋惣、研究員、26~27歳

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レビュー投稿数3

世界観に圧倒される

2012年に刊行された作品の新装版。旧版は未読です。

旧版との違いは、
・プロローグ
・fake lovers
・dear brother
・true lovers
・newlyweds(これが書き下ろし…かな?)
・あとがき
が収録されていて、

・eternal friend
・eternal friend and more……
は収録されていません。
旧版をお持ちの方はご参考までに。

挿絵は旧版と変わらずカズアキさんが担当されています。

内容は、旧版のものと変わらないと思いますが、一応ざっくりと書きたいと思います。






舞台は近未来。
ワクチンの副作用で犬の耳としっぽが生えたビルア種と呼ばれる人種が、普通の見た目の人間と共存している。

一人の老人が亡くなったところから物語はスタート。
彼の屋敷に住んでいたビルア種のライヴァンが、全く面識もなく知り合いでもない芭亜斗、ミア、ニコラス、そして八尋の4人を集めて、老人の「遺品」を渡します。

ライヴァンは、その遺品は、「なんでも望みが叶う薬」だと言う。
半信半疑でその薬を持ち帰る4人だが…。



これね。

めっちゃ面白いです…!

いつもレビューはネタバレ上等で書きますが、この作品はネタバレなしで読んだ方が絶対に面白いと思うので、なるべく詳細には触れないように書きたいと思います。

『fake lovers』は、ビルア種で大学生の八尋のお話。
『dear brother』は素行があまりよろしくない芭亜斗のお話。

『パラスティック・ソウル』の2巻はミアとニコラスのお話になると思いますが、この4つのお話は少しずつリンクしています。

そして、読み進めるごとに謎が少しずつ解けていく。この手法がさすが木原さんというべき素晴らしさで、ページをめくる手が止められませんでした。

木原作品なので、ダークでシリアスな雰囲気は満載。

「何でも望みが叶う薬」は、果たして彼らを幸せにしたのか。

ちょびっとだけネタバレしてしまうと、『fake lovers』はハピエンですが『dear brother』はハピエンとは言えない結末を迎えています。2巻で彼らの救済があるといいのだけれど。また、『dear~』はBLというよりも匂い系。が、それが良い。めっちゃ萌える。

『fake~』は、攻めがかなりのクズ男です。そのクズ男が、八尋と出会い、そして変わった。
木原作品という事で、いつどんでん返しがあるかとひやひやしながら読み進めましたが、こちらのお話には萌えも優しさも満ちあふれていて、これも激しく萌えました。

終盤に収録されている「true lovers」と「newlyweds」は『fake~』の番外編ですが、どちらも甘々なので、安心して読めました。

老人が作り上げた薬の謎、そして、その薬を4人に渡したライヴァンの真意。
そういったものは今作品では明らかになりませんが、少しだけ見えるライヴァンの感情が、これまた意味深でどうなるのか気になる。早く2巻が読みたいです。

それと、カズアキさんの挿絵も非常に良かった。イメージにぴったりでした。

2巻は2018年10月発売。
あまり痛くない展開だといいなと思いつつ、発売を楽しみに待っていようと思います。

5

薬の限定的な効果、分けられた数が物語を面白くしている

旧作の方を読もうかと考えていたところに、文庫版発売のお知らせ。楽しみに待っていました。

国制度が廃止され貧富の格差が極端に広がった未来社会、移動手段はエアカー、伝染病予防のワクチンが原因で誕生した犬の耳と尻尾を持つ「ビルア種」といった、ワクワクするようなSF設定。それらと、ある科学者が遺した「何でも望みが叶う薬」という古典的で、ある意味生き方を問うような哲学的な要素が相まって、不思議な読後感をもたらす物語が展開します。

薬の効く範囲が『人間の肉体と精神に関わることなら大抵』と限定的で曖昧なこと、偶然葬儀に来た4人の若者に2粒ずつ配られたことが、物語を複雑で面白いものにしていると思いました。

「fake lovers」では、ビルア種の貧しい大学生・八尋(受)が、自分の恋人を奪った金持ち不良学生・ジョエル(攻)に、意趣返しのために「自分を好きになるよう」願って薬を飲ませます。ジョエルが真っ直ぐな愛情を向けてきて、八尋にふさわしい人間になろうと努力したため、八尋は思いがけずジョエルを愛するようになってしまい、罪悪感と愛情の板挟みになってしまいます。

この話の面白いところは、ジョエルが八尋を「好きになった」1粒目の薬の効果が2粒目で打ち消されても、ジョエルの八尋を愛する気持ちが失われなかったことにあると思います。薬はきっかけにすぎず、二人が積み重ねた時間までは、消せなかったということなのでしょうね。薬が2粒、ということが、二人の愛情を試すのに、とても効果的に使われています。
「true lovers」で、二人は本当の恋人になりますので、薬の持続期間も永久的なものではないようです。薬の性質が一つ明らかになったのかもしれません。

2話目の「dear brother」は、テロリストに身を落とした芭亜斗(バート)が、死んだ兄・祁壜(ケビン)の遺体に薬を飲ませて生き返らせようとする話。兄が父から受け継いだ遺産を目当てにした行動でしたが、ケビンが心の底から望んでいたのは実は兄の愛情だったと気づくのが、とても切ないです。
バートは知り合いの女に薬を1粒分けてしまっていたため、もう一度願いをかけたくても出来ず、それがバートの悲しみを深くしてしまいます。薬が万能ではないことも明らかになります。でも、バートが立ち直るためには、もしかしたら薬がもう1粒なくてよかったのかもしれないとも思えて、今後の話で彼にはまた登場してほしいです。

「何でも望みが叶う薬」は、使い手を試すような気がします。
八尋とバートは、望んだことが元でかえって苦しみましたが、そのせいで本当に望むことに気付いていきます。幸せに近づくためには、回り道が必要ということなのか…。
薬をもらったのは、あとミアとニコラス。彼等は薬にどんなことを望むのでしょうか。ミアは、八尋に1粒あげてしまっていますから、残りは1粒。八尋にあげた1粒は、ジョエルが投げ捨ててしまいましたが、その行方も興味があります。
もし自分がこの薬をもらったら、何を願おうか、2粒をどんなふうに使おうか…。全巻読み終える時までに、自分の答えを見つけたいです。

シリアスなトーンの物語でしたが、萌えポイントもありました。ビルア種のケモミミと尻尾の付け根は性感帯なんですって。ジョエルが八尋の耳と尻尾を触る場面は、とってもドキドキしました。

3

文庫化&4か月連続刊行

あらすじと表紙が気になったので購入。四六判の文庫化で4か月連続刊行とのことです。「①プロローグ+②1カプ目+③別の兄弟のお話+④ドラマCD特典プチ文庫17P+⑤1カプ目の書き下ろし9P」で、加筆訂正しているとのことでした。④⑤がすごくせつなく甘いお話で良かったので、四六判で①が好きだった方はもう一度手に取ることを検討しても良いのではと思います。あと、ペーパーも1カプ目のハネムーン話だったので、ペーパーある所で買った方がよいかも。

プロローグでプロイルスという老人がなくなり葬儀を自宅で行うところから始まります。そこで最後の晩餐(日本でいうお清めみたいなもの)に出席した4人は、プロイルスの世話をしていた金髪のビルア種の青年から、真珠のような薬を二錠ずつもらい・・と続きます。新ウイルスに対して開発されたワクチンの副作用で、耳尻尾がある人間が生まれるようになった世界(人口の10%ほどがその新種であるビルア種)という設定です。

最後の晩餐に出席した4人は、八尋(①②④⑤に登場)、芭亜斗(①③に登場)、ミア(①~③に登場、10→16歳のストリートチルドレン)、ニコラス(ミアより5歳ぐらい上、今回は①だけ?)。
あとプロイルスを世話していたライヴァンという金髪美青年がいます。この方も後々出てこられるのかな。

**以下 お話の感想

②④⑤はジョエルと八尋のお話。最初しゃれにならないクズ野郎だったジョエルが、八尋に何故かひかれて認めてもらいたくて一生懸命頑張って・・・すごくすごく遠回りしながらも、あきらめずようやく到達した幸せに、有難う!って言いたくなりました。いやこれ、まじで切なかった。

わあっと叫びたくなったのが③。芭亜斗は反体制勢力のようなところに上納金を治めているのですが、金はない。ふと思い出したのが絶縁状態だった父の遺産。兄も死んだし、遺産はどうなったと探し始め、行きついたのが「死んだ兄に聞く」ということで・・・・というお話。ちょっとまてこの救いのないお話はどうなるんだ!!!と読み終えた後、呆然でした。まだ続きがある模様なので、少し安堵しましたが、これどうにかして救いがあるのだろうか、と至極不安。木原先生のお話はあまり読んでいないのですが「イタイ」と小耳にはさむことがあるので、ちょっとびくびくしながら来月を待ちたいと思います。

1冊ではちょっとまとまらない思いがあるので萌2にします。どうしよう、先を旧版で予測つけてから来月のを買った方がいいのかな・・・悩む。

2

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