久我有加さんのレビュー一覧

酸いも甘いも恋のうち 小説

久我有加  志水ゆき 

お砂糖のように甘いけど噺家たちの落語にかける熱い思いがイイ!

落語を巡る世界観がイキイキと描かれていて、とても面白いです!!
他の作品とリンクしているようですが、私はその作品は未読ですが、楽しめました。
攻めが受けのことを甘やかしててまさに溺愛なのでお砂糖のように甘いですが、ただ甘いだけでなく、お互いに自分にない才能に嫉妬して苦悩しながらも、高めっている様子に非常に爽やかな気持ちになりました。
顔に表情が出づらくてストレートに思ったことをそのまま言っち…

1

酸いも甘いも恋のうち 小説

久我有加  志水ゆき 

落語家シリーズ、今回は現代モノ

『頬にしたたる恋の雨』『におう桜のあだくらべ』に続く落語家シリーズ三作目。
昭和、明治ときて本作は現代の話です。

単独でも読めますが、
前作『におう桜〜』の二人と同じ亭号(栗梅亭×山川)を受け継ぐ落語家カプの話なので、
既刊の流れを知っているとより楽しめるかと思います。

あらすじ:
落語バカの山川小藤(本名:富秋。受け)は、二世落語家タレントの栗梅亭真遊(本名:満。攻め)とバラ…

6

酸いも甘いも恋のうち 小説

久我有加  志水ゆき 

『恋の雨』『あだくらべ』読んでいると楽しさ倍増です♡

激しいネタバレはないですが一応ネタバレあり設定にしておきます…!

フラゲしてきました♡ 落語家モノの新作ということでとっても楽しみにしていました!
芸人シリーズを追っているわけではないのですが、落語家モノの『頬にしたたる恋の雨』『におう桜のあだくらべ』は読了しています。

前2作と違い、今作の舞台は現代。前作までは(丁寧に解説されているとはいえ)馴染みのない単語が非常に多く読むのに時間…

11

君を抱いて昼夜に恋す 小説

久我有加  麻々原絵里依 

大正、大阪、博徒、彫師、廓にピンときたら。

既読「頬にしたたる恋の雨」で近代(明治〜大正〜昭和初期あたり)の大阪言葉の柔らかな美しさに惹かれ、本作を手に取りました。加えて大好きな彫り物モノ!
舞台は大正時代の大阪、博徒の源太x彫師の八束の物語。
表題作「君を抱いて昼夜に恋す」は、彫りの技術も絵の技術もありながら、心を揺り動かす「情」に欠けている彫師八束が、野生の獣のような博徒源太に出会って、彼に惹かれ、惚れて、抱かれて、何より大事な「艶…

3

頬にしたたる恋の雨 小説

久我有加  志水ゆき 

色と艶の一編

昭和初期の大阪が舞台の芸事BL。
主人公は落語家の栗梅亭もず、こと絹谷文彦。呉服屋の末っ子で育ちが良くて線も細い。
寄席の席亭である瀬島頼秋に、落語は諦めて娯楽の新しい風である「万歳」をやってみないか、と誘われる。
「お仕事BL」としての「芸」への取り組み方とでもいうのかな、百舌と団子の2人はとても真面目でいつもお互いを敬い、周りに気を遣い、一つのネタを客席との呼吸とも合わせながら練り上げて…

6

恋の押し出し 小説

久我有加  カキネ 

ライトで後味の良いハッピーBL

相撲BL〜?と興味を持ち、読んでみました。
読んでみると、確かに受けの泉田君が大学の相撲部員ですが、いわゆるアンコ型ではなく細マッチョで挿絵もまわし姿は一枚だけ、相撲を取っているようなシーンもほとんどないので、相撲というイメージやおデブは萎える、という方にも全く問題なく楽しめると思います。
攻めの真木はノンケですが、ある合コンで出会った泉田君に一目惚れ。好き好きの勢いで相撲部の稽古場に押し掛け…

5

夜間逃避行 小説

久我有加  絵津鼓 

許すこと、愛すること

個人的に久我有加さんの小説は、明るく楽しく基本的には誰も不幸にならないドラマ作品…という印象だったので、このテーマは意外で、後半はとても胸に刺さりました。許すこと、そして愛すること。難しいけれど、読みながら色々と考えることができて穏やかな気持ちになりました。

また、序盤では特にナトリの容姿の描写などが可愛らしい雰囲気のイラストとマッチしていないように感じていたのですが、読み進めるにつれてこれ…

5

幸せならいいじゃない 小説

久我有加  おおや和美 

大人の包容力ってやつかな

年下のオカン系男子大学生(関西出身)にガッツリ胃袋捕まれて、年上のキレイ系バリタチ脚本家が、デレデレの相思相愛になるお話。
最初は双方共に攻めるつもりでいたので戸惑いますが、好きになって、一緒に気持ちよくなりたいという望みの方が受け攻めを争う気持ちより強くなって、初めて迎え入れると…。
変な意地やプライドよりも、素直が一番。
幸せならいいじゃない。
お互いに、甘え、甘やかせるバランスがとっ…

3

青空へ飛べ 小説

久我有加  高城たくみ 

野球少年たちのその後

スポーツBLということでトピでご紹介いただいて読みました。甲子園に懸けた野球少年たちのその後――野球は青春時代の思い出として胸に仕舞い込んだ桐生と、プロに進んで野球と共に生きる網野の物語です。

爽やかで読みやすい作品でした。諦めた夢、見果てぬ夢…そういう男の子らしい感情の描写はありますが、過度に内省的な展開ではないので楽しく読めました。

網野が桐生に恋をした理由がイマイチ分からなかった…

2

頬にしたたる恋の雨 小説

久我有加  志水ゆき 

読み応えのある一冊

久我有加さんの作品は恋の押し出しに続いて2作目でしたが、こちらのほうが読む時間2倍くらいかかりました(笑)ページ数は50ページくらいしか変わらないのですが、落語や大阪言葉が馴染みのない都民であるのと、古めの時代背景こその漢字の多さが理由です。(恋の押し出し が極端に読みやすかったというのもありますが笑)
内容としては、主人公であるもずの心境や成長が丁寧に描かれていて、いい意味でBLの要素がなくて…

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