高久尚子さんのレビュー一覧

花束を抱く男 コミック

高久尚子  雪代鞠絵 

過去に切り込んでいける勇気

 切な過ぎず甘過ぎずな、バランスのとれた雰囲気の作品でした。本人は無意識ではあるのですが、受けの裕については少しあざとさを感じるところもあり、そこだけ気になったかな。よく泣く子なので、言動の方にもう少し落ち着きがあるとより自然な男子高校生らしく見えたのではないかと思います。陣内と彼の恋人と、花屋の友部の過去は痛ましく、特に友部の抱える激情は許しがたいと思うと同時に共感もできるものでした。裕の過剰な…

0

星のない世界でも 小説

北ミチノ  高久尚子 

BL小説としてはちょっと…

前作「好奇心は蝶を殺す」でも思ったのですが、肝心のボーイズラブの方に読者を惹きつける要素が薄いところが気になります。
 
通常世界観やストーリーがしっかりした中で、魅力的なキャラ同士が惹かれあっていく過程は更に物語を盛り上げる…はずなのですが、かえって萎えました。いっそうBL要素が無かった方が楽しめたかもしれません。
 
 当方はBL要素が9対1の割合でも、その1のBL要素が印象に残るもの…

2

この味覚えてる? 小説

海野幸  高久尚子 

幼馴染でライバルで。洋菓子vs和菓子

小さい頃は大の仲良し、
なのに今は口もきかない。
幼馴染でライバルで、
…の王道系BLです。

視点は一貫して(のちに受けになる)陽太。
明るくて、でも負けず嫌いな洋菓子店の息子。
お相手は寡黙で実直なお向かいの和菓子店の息子・喜代治。
高校の卒業間近の陽太の一方的な暴走がきっかけでこれまで仲違いの年月が続いていたが、商店街で新たなコラボスイーツを開発するという事でまた交流がはじま…

0

Chara BIRTHDAY FAIR 2020 プレミアム♡ペーパーセレクション Bコース 特典

二重螺旋が神

二重螺旋が全部持って行ったペーパーセレクションでした。
以下印象に強く残ったもののコメント。

1.恋をするなら二度目が上等番外編「好みの話」木下けい子先生
カレー作るべく材料getに2人でスーパーにお出かけするお話。
セレブ先輩だと米沢牛でカレーするんですね・・・

2.二重螺旋(小説)番外編「クリストファー・ナイブスの密やかな野望」
本編でショウが遅れていた時の1シーン、ユアン…

1

Chara BIRTHDAY FAIR 2020 プレミアム♡ペーパーセレクション Bコース 特典

小説の感想を

ネタバレしない程度の感想です。

まず櫛野ゆい先生の『しのぶれど色に出でにけり輪廻の恋』より「輪廻の恋」ですが、このペーパーセレクションを読む為に本編を購入して読みました。
こちらのお話は本編から更に10年後のお話で、兄の伊月の結婚式の為に神社に帰って来ている昴と伊織の様子でした。

そして菅野彰先生の『毎日晴天!』より「うちのお兄ちゃんと彼氏んちのこたつ」ですが、私は申し訳ないですが菅…

0

ifの世界で恋がはじまる 小説

海野幸  高久尚子 

現実味があって良かった

部署の移動で慣れない中、強がりばかり言ってしまい、自分の力で仕事をどうにかしようとする彰人。
自分の態度にウンザリしていると思われる同い年の大狼。周りの人間関係も自分の態度でギスギス。それに加え、不安や怒りで体温が急に低下してしまう体質。
そんなある日、御神体が鏡の神社にふと入り、気付いたらもう一つの並行世界にいた。
この世界では、周りの対応も大狼の接し方も全てが心地よく。。。

ifの…

3

花束を抱く男 コミック

高久尚子  雪代鞠絵 

久しぶりに続きが読みたい作品

最近ずっと心に残らない作品が続いていたので、あまり期待せずに読んだのですが(失礼)、久しぶりに胸にズンときたお話でした。
サスペンスなシーンもありドキドキしましたが、生来のんびり屋の裕のおかげで重くならずに読めました。
裕はただ流されて悪運が強いだけの人間ではなく、ちゃんと芯の通った強さを持ち合わせているおかげで幸運を手にしているのだと思いました。

久しぶりに続きを描いてほしい&…

5

晴れたら君を迎えにいく コミック

高久尚子 

予想の20倍はエロい

◆晴れたら君を迎えにいく(表題作)
 全部読み終えてから改めて振り返ると、そういえばこれが表題作だったと驚くほど存在感が薄くなってしまった作品でしたね(笑)。私はこちらも好きでした。気象予報士という職業も素敵だし、2人の出会いも仕事への真面目さが窺えて良い社会人同士の恋愛だなぁと。展開の速さはちょっとリアルさに欠けますが、じっくり読んでみたいと思えるカップルでした。

◆オレはかわいい弟と

0

星のない世界でも 小説

北ミチノ  高久尚子 

青春小説

この作品は、天才と凡才の葛藤がリアルなまでに描かれている作品で、芸術に一時でも身を置いていた人ならあるあるすぎて地面にめり込みたくなるかもしれません(私もその1人です 笑)
美大を目指す青年たちのひたむきなまでの努力や一喜一憂、嫉妬と羨望、迷走が瑞々しく描かれています。芸術を目指す人を題材にするとドロドロなシチュエーションになりがちですが、受けが一貫して心根が真っ直ぐなので終始爽やかな印象です。…

1

淫蜜な絆 小説

西野花  高久尚子 

3P

このくらいサクッとエロあまいのが読みたいのです((ノェ`*)っ))タシタシ
電子でいいの見つけたと思ってましたが、アンソロも持ってた(苦笑

お話の主人公は、生まれながらに淫魔の血を引いている。
両親も性に溺れ、人を溺れさすことで富を得ていた。
それを幼い頃から見ていたため、自らはそうなりたくはないと思い続けていたわけです。
しかし、性を得るということは「食事」をすることと同じ。
得…

0
PAGE TOP