砂原糖子さんのレビュー一覧

恋愛できない仕事なんです 小説

砂原糖子  北上れん 

本名が半端ないって

砂原さんのお話は好きで結構読んでいるのですが、何故か読み落としていたこのシリーズ。
ひねくれ者なので『王道まっしぐら』という感じがして避けていたのかもしれないと読んでみて思いました。
こんなに面白いのにアホでした。

好感を持って読み進められたのは、本名が『事実に対して真摯に向き合おうとする』タイプの人だったからなんだと思うのですよ。
出版社あらすじにある様に、本名は麻薬取引の一斉摘発で…

2

毎日カノン、日日カノン 小説

砂原糖子  小椋ムク 

のほほん、ほのぼのストーリー

ほのぼのしたお話が読みたくて購入。ぴったりでした。

名家の御曹司 澄一と、代々その使用人の家の子 可音の、すれ違い勘違いラブラブストーリーです。
澄一が告白するところからのスタート。あっさりオッケーで、恋人として一緒に住み始めて…と思いきや、可音は使用人として引き抜かれたと勘違いしていたんです。それもそのはず、告白のセリフは「僕の為にお味噌汁を作って欲しい」なのです。澄一のご飯を作るのは使…

1

心を半分残したままでいる(3) 小説

砂原糖子  葛西リカコ 

心を半分ではなくすべて奪われました、この作品に。

読み終わった後もしばらくその余韻から抜け出そうにありません。
今年読んだBLコミック・BL小説のなかで、私のベストは今のところこれだと思いました。

この作品を片手に好きな人同士で合宿したいくらいです。
(涙に暮れながらなので、タオル必須)

本当にとりとめのない感想を。

・もし記憶を失くした自分がこの店を見つけてやってきたとしても、もう普通のブレンドを出して欲しいという真文に涙…

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心を半分残したままでいる(2) 小説

砂原糖子  葛西リカコ 

涙腺ぶっ壊れました

二巻は衛と真文の過去編です。
学生時代の二人、仲の良いお隣さんから恋人へと変化していく様子が衛視点で綴られていました。

私はこういうのに弱いんです。

決して泣かせようとしている文章ではないのだけど、ところどころたまらなく悲しくなってしまってハンカチ無しでは読み進められませんでした。


「なにがあっても、あんたが何度忘れても傷つかない、絶対。だから安心してろよ。」と誓う中上。

9

心を半分残したままでいる(1) 小説

砂原糖子  葛西リカコ 

切ない……

とりとめのない感想を。
記憶障害持ちの主人公・静良井が、過去の日記に登場する恋人「M」が誰なのかを探す……というお話でしたが。

はぁ……つらぁ………辛すぎる。
思い通じあったのに、記憶をなくしてしまい他の男の傍らにいる静良井の姿を見なくてはいけない中上。
だから、静良井がせっかく赤いUSBに気づいて、いいぞ!と思ったつかの間……
中上の「(昔の恋人は)死にました。」という言葉に、思わ…

4

ラブストーリーで会いましょう 下 小説

砂原糖子  陵クミコ 

ちょっと前向きにしてくれる話

 上下巻の下巻です。
 上を読んでから読んでください。

 編集者の上芝駿一は、人気恋愛小説家・庭中まひろの担当になる。
 まひろは、上芝が担当になってからというもの、自分のペースを乱されることにイライラすると同時に、複雑な感情が生まれていることに気がつき、恋をしていることを自覚する。

 シナリオの通りとはいえ、キスも交わした二人だけれど、お互いに役柄なのかそうでないのか、自分の気持…

2

ラブストーリーで会いましょう 上 小説

砂原糖子  陵クミコ 

微妙なラインの書き分けがうまい

 編集部に勤める上芝駿一は、人気恋愛小説化の庭中まひろの担当に無理やりさせられることになる。その理由は身長が185cmという先方の指定に合ったから……。
 待ち合わせ場所に、海外の偏狭の地に行ったままの格好で向かうと、まず店に入れない。いわゆるドレスコードというやつで、弾かれてしまう。
 何とか待ち合わせ相手の名前を出して通してもらったけれど、席には誰もおらず、隣の男の手元から「エスカルゴ」が…

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心を半分残したままでいる(2) 小説

砂原糖子  葛西リカコ 

記憶に纏わるなんて深イイ話・・。まさかの涙無しでは読めない展開

二巻は記憶障害に纏わる深イイ話でした。ますます筆が乗った二巻。
衝撃の結末から一転。衛と真文の青春の甘酸っぱいエピソードを基に明かされる事実の数々。言葉の一つ一つに力があります。感性で紡がれる世界は美しい・・!
衛と真文のBL展開もとても瑞々しくてキュンとしました。描写が丁寧なので、衛像や真文像が頭に鮮やかに刻まれました。真文君に負けないくらい衛君萌えに激しく陥りましたww

4

ファンタスマゴリアの夜 小説

砂原糖子  梨とりこ 

訳ありな二人の遠回り

 束井艶は幼いころ、キッズモデルとして活躍していた。
 けれど、とある事故からキッズモデルの仕事を辞めざるを得なくなる。
 そんな時に出会ったのが、雑貨屋にいた永見嘉博だった。
 決して女らしいとは言えない見た目の永見は、店番をしながらワンピースを着ていた。それを不思議に思う束井だったが、実はそれには理由があって……と。

 そんな訳アリの二人が出会って惹かれあって、離れて、再開してくっ…

2

恋はドーナツの穴のように 小説

砂原糖子  宝井理人 

昔の恋をドーナツの穴に例える表現が琴線に触れました

29歳のドーナツ屋の店長のお疲れ具合が気の毒になるほどでした。
文章読んでるとその鬱屈感というか人生詰んだ感が半端なくて、とても29歳には思えない。
途中の挿絵で店長がもう少し若々しく描かれていればまだ良かったんだけど、挿絵の店長は目の下に一本線があるので、もはや30代後半の人にしか見えず、高校生と29歳の恋がひと回りどころかふた回りくらいあるような感覚にどうして陥りがちで、彼らの恋愛模様には…

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