Mさんのレビュー一覧

サーカスギャロップ 小説

崎谷はるひ  今市子 

しんどい時にオススメです

 花が降ってくるという作品のスピンオフという感じの作品。
 本当はそちらを先に読むのが、一番いいのでしょうが、そちらを読まずにこちらを読む、という横着をかましてしまいました。
 でも、十分に楽しめました。

 物語は、付き合っている彼女から他の男との浮気を思わせるようなメールが届くようになった日下という真面目な青年が主人公。
 彼は初めての彼女だったこともあり、あおの状況に思い悩んで食事…

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平行線上のモラトリアム 小説

崎谷はるひ  高永ひなこ 

弱い大人と強い子供

 白鷺シリーズのスピンオフとなる作品でした。
 本編にも出てきた、弥刀と佐倉の話。

 大きな映画賞を受賞した弥刀は、今まで自分がまったく作ったことがない泥臭い「青春」に関する物語を作れ、と言われ、今までやったことがないことをうまくできずにテンパってしまう弥刀。
 そして、自分を信頼してくれる佐倉についつい八つ当たりしてしまう。

 それもこれも、実は弥刀には思い出したくない過去があっ…

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恋愛証明書 小説

崎谷はるひ  街子マドカ 

どん底からハッピー


 カフェレストランに勤める安芸遼一は、幸せそうな家族の「父親」である男・皆川春海に一目惚れする。
 けれどそれはあくまでも憧れの眼差しであって、決して彼と付き合いたい、という思いではなかったはずだった。
 ところが、春海と夜の街で出会ってしまったことから二人の関係は変わり始める。

 離婚と子供と引き離されたことと、そして今まで考えもしなかった自身の性癖に思い悩んだ春海に体の関係を持ち…

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映画館で逢いましょう(2) 小説

鳩村衣杏  山田ユギ 

やわらかいタッチのその後の話

 二人がくっついて幸せになったはずの後の話。
 まあ、当たり前のことですが、くっついたから幸せになれるのではなく、くっついた先からの方が長い。
 それを教えてくれる話でした。

 社内恋愛禁止の壁を乗り越えて、せっかく幸せになれたはずの周と社長の神尾。
 ところが、神尾の元の同僚が現れて、思わせぶりなことを吹き込まれたことから周の調子が狂ってしまう。
 恋も仕事も一生懸命なはずだけど、…

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楽園のペット コミック

わたなべあじあ 

BLのエロ本

 絵が綺麗。
 そして、エロい。
 そして何よりも、中身は何もない。

 なんというか正しい、BLのエロ本(ぇ)。
 それ以外の表現がないですね。

 ぐちょぐちょのエロエロなので、そういうのがご希望の方ならすっごくオススメしますが、そういうのが苦手な方にはオススメしないかなあ……。
 線がふわふわしているので、それが苦手な人も無理かなあと思うんですが、いい意味ですれてない感じなの…

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ロマンチストなろくでなし 小説

渡海奈穂  夏乃あゆみ 

大人なジタバタもの

 どうしようもないろくでなししか好きになれない和志は、人気小説家である姉・寧子の新しい担当編集者・伊勢に会う。
 当初は、男前で仕事のできる男なんて恋愛対象外だと考えていた和志だったが、伊勢と接触を持つうちに、段々と伊勢のダメなところも見えてくる。おまけに、和志が寧子の書く小説のモデルだと伊勢にはすっかりバレている雰囲気もあり、強引に伊勢に口説かれる。
 押しの強い伊勢にだんだんと惹かれていく…

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あるいて、あした 小説

崎谷はるひ  明神翼 

あったかい話

 明るい、前向きな末っ子気質な真っ直ぐな青年と、ちょっと家庭の問題を抱えている男の話。

 真っ直ぐな男の子は、守られて育ったがために感情は真っ直ぐに出るし、隠し事は苦手……そのせいで、第一印象は最悪だった二人だが、でも、さりげなく相手の距離を測って言葉を選ぶなど、育ちのよさはうかがえる一夏は、あまり誰も寄せ付けまいとしていたバーテンダーの上川にするするっと入り込んでくる。
 二人はそうやっ…

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世界のすべてを包む恋 小説

崎谷はるひ  蓮川愛 

優しいお話

 坂本瑛二は、隣に住む幼なじみである花家和哉のことが幼い頃から気になって仕方がなかった。
 優しくしてあげたいのに幼すぎてできなくて、酷く傷付けてしまった過去があって、今は少し距離をおくしかなくなってそんな不器用なまた自分がしんどい……
 和哉は和哉で複雑な家庭環境のせいもあって、受身でしかいられなくて、本当は瑛二のことが好きなのに、ささやかなアクションしか起こせなくて、すべてを溜め込んでしま…

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インクルージョン 小説

崎谷はるひ  蓮川愛 

切ないかと思いきや甘い甘い系

 もう、随分と何回も読んでしまったお話だけれど、悪くないとは思ってます。
 でも、再販の本だからか、この作者さん独特の胸がぎゅっと締まるようなセツナさは、残念ながらこの本では味わえなかったです。
 いや、とってもいい話だとは思っているんですよ。

 九州の田舎から出てきた女顔の意地っ張りの少年が、都会の大学に頑張ってなじもうとしたけれど、うまく行かず。
 イライラに任せて、すっかりターゲ…

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ゆっくり走ろう 小説

榎田尤利  やまかみ梨由 

大人なのに、大人じゃない恋

自動車メーカーに勤務する里見は営業指導のため、郊外の販売店へと出向となった。
ところが、里見は営業所の中で孤立し、営業所をよくするための提案を行ったところ、逆に上司の反発を招き、2週間以内に車を1台売ることになった。
当初は、自分なりのやり方で頑張っていた里見だったが、営業成績一番である立浪に優しく慰められる。そんな立浪に連れて行かれた飲み屋の席で、里見は珍しく、酔いから失態を演じてしまう。

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