Mさんのレビュー一覧

親友の距離 小説

杉原理生  穂波ゆきね 

年月を経たからこその二人の関係

親友だと思っていた男から突然告白され、応えないまま「忘れてくれ」と告げられ、そのまま疎遠になってしまった親友。
それから6年。

大学時代の親友・七海と仕事で再会した進一。
動揺すると進一とは対照的に、七海は気まずい過去など忘れたように振る舞ってくる。
そんな七海がなんとなく腑に落ちない進一は、次第にモヤモヤを募らせていく。
そして、七海の元恋人に会った進一は……

と…

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硝子の花束 小説

杉原理生  佐倉ハイジ 

穏やかでどこか壊れている話

大学生の瑛は、兄の恋人だった脩一と一緒に暮らしている。
数年前、兄・雅紀の死に落ち込む脩一と一時期関係を持っていたが、兄を思う脩一の気持ちに耐えきれず、二人の関係は、一度はそこで終わってしまう。

けれど、どうしても脩一のそばを離れたくない瑛と瑛を傷つけてしまったことを申し訳なく感じる脩一との間に成立してしまったいびつな関係。

ところがそこに、現れたかつて雅紀が家庭教師をしていた…

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簡単で散漫なキス 小説

久我有加  高久尚子 

浮気で始まる関西弁

 周平は血の繋がっていない兄に一目惚れし、伝わるわけにはいかない想いと欲を持て余していた。
 ある日、バイト先に現れたのは、その兄とよく似た声と鉛を持つ穂積。
 穂積は「やりたあてたまらん顔をしている」と周平に「セフレ」の関係を持ちかける。
 自分の想いに限界を感じていた周平はその提案を受け入れ、週に一度会い、体を重ねる関係を続けている。
 ところがある日、穂積から別れを告げるメールが来て…

0

青色蜘蛛 小説

吉田珠姫  金ひかる 

もどかしすぎて分厚くなったお話

 とりあえず、まず言っておきます。
 めちゃくちゃ分厚いです……
 これこそ、旅のお供に連れて行けばよかった……と思うレベルの分厚さでした。(すぐに読み終わってしまうので)

 物語は、家柄もお金もある美男子から求愛を受けているのに、まったく気づかない鈍感男の話。

 ラブコメでこういうのあるよねー! っていうのがBL小説になった形です。
 しかし、ラブコメみたいに絵で誤魔化したり、…

2

恋の予感は甘く香る 小説

黒崎あつし  明神翼 

少し、しっとりした話

 美人で天然な喫茶店のマスター・香留は、常連の男に襲われそうになっていた。助けを呼ぶために、象の置き物を店の扉に投げつけた。
 そこに入ってきた男はベストセラー作家・安堂聖志。
 聖志は香留を組み敷いていた男をあっさり追い払うと、香留が喫茶店に来る前の常連だったようで、そのまま毎日来るようになる。
 実は香留は前のマスターに片想いをしていて、マスターが亡くなった今もそのマスターを想っていて、…

2

全寮制男子校のお約束事 小説

砂原糖子  夏目イサク 

常識と非常識のバランスのいい話

 家庭の事情で、音楽学校から全寮制の名門男子校に編入してきた峰井。
 新たに通う学校には、「雛様」と呼ばれる制度があり、美少年・比名見がその任を負っていた。
 また一般学生が青い学ランであるだけでもびっくりなのに、生徒会役員は白い学ランなんてぶっ飛んだ見た目に学園中をぐるっと囲う高い塀、妙に偏った「女」への思い……

 共学の音楽学校に通っていた峰井には唖然とするばかりで。
 中でも一番…

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午前五時のシンデレラ 小説

いつき朔夜  北畠あけ乃 

穏やかな話でした

 とある事情があって、勤めていた勤務先から追い出され、馴染みのないパチンコ屋に勤める優也とそこで釘師として勤める飛良。
 最初は接点も何もない二人だったけれど、間違って開店前に入ってきた外国人を優也が、流暢な英語で店から穏便に追い出したところから、二人の距離感が変わっていく。
 そして、優也が抱えていた過去。
 それは教え子から自分のお腹の子の父親だと名前を挙げられたこと。
 まったく身に…

1

親友とその息子 小説

中原一也  兼守美行 

設定よりも、他がいい!

 一回り離れた年上の幼馴染み・野垣にに片想いをしている栢山は、想い人に似た相手と一晩だけの体の関係を持つことを繰り返していた。
 そんな時、栢山の息子から「好きだ」と告白されて、思わず体の関係を持とうとしてしまう。
 しかしながら、本命である野垣に現場に踏み込まれてしまって……という話でした。

 息子に迫られ、父親にはすげなくされ……という状況。
 多分、好きな人にはとんでもなく好きな…

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これもいわゆる愛だから 小説

牧山とも  こうじま奈月 

いやよいやよも好きのうち

 芸能プロダクション勤務で、マネージャーの仕事をしている聖は、突然の担当替えで元モデルで人気作曲家の片桐を担当することになった。
 片桐といえば、マネージャー泣かせで有名で、最長二ヶ月、早い時は三日で胃に穴を開けたものまでいるという話だった。
 着任早々、セクハラ紛いの言動を浴びせられる聖だったが……

 という話でした。
 まがいというか、セクハラ? モラハラ? だけどね。
 よくあ…

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また君を好きになる 小説

きたざわ尋子  鈴倉温 

少し、ズレていました……

 友原真幸と嘉威雅将は、学生時代に真幸から告白したのをきっかけに、くっついては別れ、別れてはくっついての恋人関係を続けていた。
 その全ての別れの原因は、新たな告白を受けた嘉威が真幸を振るというもの。
 けれどついに、真幸から嘉威に対して決定的な別れを告げる。
 自宅も引き払い、別の地で新たな生活を送っていた真幸だったが、それから5年後再び、東京に戻ってくると別人のように真面目になった嘉威が…

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