ふばばさんのレビュー一覧

クリスマス・スレイブ 小説

シャノン・ウェスト  麻々原絵里依 

クリスマスに対しての「幸せ」強迫観念は日本と同じなんだね

電子での海外BL短編。

うーーん…
やっぱり短いからなんでしょうか。ラストに向けてバタバタ〜〜っと解決に向かってしまって、あら、このまま終わっちゃったよ…という感想しかないんです。
冒頭は、クリスマスイブまであと6日というのに不実な恋人に裏切られて、家の電気も水も止められ、一文無しで、家も失いそうな状況の男性・マイケルの、あまりにも可哀想な現状から。
漫画みたいな悲惨さで、逆にコミカル…

1

ガーランド -獣人オメガバース- 下 小説

葵居ゆゆ  羽純ハナ 

大人気コミックス作品の小説コラボ企画は嬉しい流れ

「ガーランド」下巻。
上巻の終わりは、ジルの急な発情が起きて、感情が通じ始めた2人は激情に流されるか否か⁈というところで終わっていました。
さて下巻。
ジルに関しては、抱かれてもいい、となっています。
でもそれはディエゴに迷惑をかけた、ディエゴに我慢を強いるのは悪い、だから身体なら差しだそう…と思い込んでいるわけ。自分でもディエゴへの気持ちにまだ気づいてない。
一方ディエゴ。こちらもジル…

3

僕をダメにする38歳。 コミック

花田朔生 

二丁目にて。初心っこの恋、応援されて叶う

「二丁目」が舞台。
過去の失恋を引きずる38才と、初めて二丁目に来てこれからハジけられる!と思っているおぼこ大学生の物語。
大学生の翔太くんは、とにかく初心で可愛い。
やっとゲイの街・二丁目にやってきたけれど、そこでも右往左往してしまう。
そこで出会ったドーナツ店オーナーの透に優しくされるけれど、誰とも甘い恋人関係は求めてないようで。しかも警官のセフレがいて…
だけど翔太は好きになってし…

1

MADK 2 コミック

硯遼 

過去を知りたい、何もかも知りたい、その気持ちは「愛」なんじゃない?

1の続きが気になったので手に取ったわけですが、ますます「BL」から離れていってるかな?
いや、作者様にとってはこの展開こそ「LOVE」を描いている事なのかもしれないのですが。

1巻で少年だったマコトは、大きくなりました。
娼館で勤め上げ、Jが迎えに来る。
そして「悪魔」としての初仕事を与えてもらうわけだけど…
この事がさらにマコトを壊したのでしょうか?
父親とのこの1件でマコトがJ…

4

悩ましい彼 美しい彼 3 小説

凪良ゆう  葛西リカコ 

清居の闘いだけど平良の存在感を大きく感じる

萌x2と萌とどっちにするか超迷う〜
前作「憎らしい彼」が出た時も「続編出るのか〜⁈」と驚いたものですが、さらにまた続編。平良の変人ぶりは全く変わらずあのテンションを維持しており、しかも!キング・清居はより平良に傾倒してるという状況。
だから勿論面白いし、これからも長いシリーズになるのなら当然読むけども。

今回は、清居が憧れの演出家・上田の舞台に初出演できる事になった…という設定。
しか…

3

Speechless 小説

キム・フィールディング  スカーレット・ベリ子 

ほっとする物語に潜む愛と経済の問題

電子での海外BL短編。

ある町で、旋盤オペレーターのトラヴィスは1人の男性を気に留めるようになる。
仕事帰りに通る道のある家の前の石段。ギターを弾く男。
気になりだすと、ほぼ毎日彼がいる事がわかってきて。
気になって気になって、ある日、思い切って彼に話しかけてみた…

それが2人の出会い。
ギターの男はドリュー。小説家。
そしてドリューは失語症。相手の言うことはわかるが自分は話…

2

夜神×夢神 小説

真崎ひかる  みずかねりょう 

「神x神」7作目

「神x神」シリーズの7作目。
本シリーズは、先祖が神に連なる家系の子孫同士が…というパターンで展開しますが、シリーズの作品全てがそれぞれ独立しているので、他作品を読んでなくても大丈夫です。
そして、このシリーズ作品は総じて「年下のネガティブ受けが、強い年上攻めに溺愛される」というパターンが見受けられるのですが、本作もそれに倣った展開となっています。

本作は、攻めの統夜が中学に上がる時あた…

0

聖夜の理由 小説

クリッシー・マンダー  二宮悦巳 

奇跡の一夜、でしょうね

電子での海外BL中編。

クリスマス休暇に姉の家に行く約束をしたアダム(ゲイ)が、車に乗せてもらう約束をしていた友人にドタキャンされ、途方にくれる…
…という出だし。
大学の寮に残る届けを出してないのでどうしても出発しなければならない。
大学の掲示板に貼ってあるドライブシェアのチラシに片っ端から電話をするが…
やってきた無口な男性マイケルと旅路を共にするアダム。
はじめはぎこちなかっ…

0

海に魚はたくさんいても 小説

ジョシュ・ラニヨン  門野葉一 

幼馴染のモダモダ、ゲイテイストで描くとこうなる。

電子での海外BL短編。作者はあのジョシュ・ラニヨン。

本作は、FBI捜査官もいないし、殺人犯も警官もいません。
いるのは、幼馴染のフィンとブレアー。2人とも、ゲイ。
ただし、フィンの方が目覚めは遅かった。
この事が2人のすれ違いを生みます。
まだ何もわからなかった時、ブレアーにキスされたフィンは唇を拭いた。だからブレアーはフィンは親友だから好きにならないようにと決めた。
後年、マッ…

0

夜の眼 小説

ジョシュ・ラニヨン  門野葉一 

リッキーの物語の方に興味がある

電子での海外BL短編。作者はあのジョシュ・ラニヨン。

これまで数作作者様の電子短編を読みましたが、本作は少し異色だと感じました。
というのは、本作は「BL」(またはM/M)とするには恋愛要素が少なく、文芸とするには主人公の衝動が邪魔になる。
主人公は事件記者のパーカー(ゲイ)。
ある殺人事件を調べていくうちに、事件そのもの、また犯人とされたリッキーという男に惹きこまれ、リッキーの冤罪を…

1
PAGE TOP