ふばばさんのレビュー一覧

天使は夜につくられる コミック

宮本佳野 

少し悲しく、少し寂しく、少し愛しく

ザ・宮本佳野!ともいうべき、繊細なファンタジー。
テーマは「死神」、正確には「あの世への水先案内人」。
死ぬ人間の前に現れる彼らと、死に向かう者たちとの短くも印象的なエピソードの連作スタイルとなっています。

1…不摂生を重ねる26才は、あと1時間後に脳出血で。
恋人はいない。でも片想いをしていた彼は…

2…心臓に持病があるのに徹夜続きの27才・マンガ家。あと3時間後に心不全で。

2

アダムの肋骨 1 コミック

みちのくアタミ 

興味深いテーマと謎多き展開。期待期待

いい感じですね〜…
「多重人格」。興味あるジャンルです。
主人公は、性格も良く真面目な悠真。遊園地で着ぐるみの「中の人」として勤務している。
お相手となるのが同じ遊園地で働き、社員寮で悠真と同室になる色織(しきおり)。なのだが。
色織の様子がどうもおかしい…
…という冒頭から、比較的すぐに色織が多重人格〜解離性同一性障害〜であることが明かされ、出会った時の人格で優しく大人しい「一羽」と、…

1

ラブネスト 上 コミック

南月ゆう 

ちょっと大人の恋。穂積救済となるのか?

「チェンジワールド」でのヒール(悪役)・穂積が主人公のスピンオフ。
上下巻同時発売、ありがとうございます。
一気に読めて満足。

さて、上巻。
起承転結で言う所の「起」と「承」の巻、と言えると思います。
時間軸は「チェンジワールド」の後の展開。
「チェンジワールド」の下巻でも少しレビューで書いたのですが、穂積は既に「別れさせ」行為に失敗し悪役として半端に終わっていたので、以前は悪いこ…

3

愛しているとは限らない 小説

中原一也  奈良千春 

憎しみより甘い何か…克幸x湯月編、第3作

前作「愛していいとは云ってない」の後、またもや克幸の元に戻り、バーテンダーとしての生活を送る湯月。
克幸の財力で最新の治療を受けた釜男は、舞台復帰を目指しレッスンを始めていた。
…という時間軸で、ある日湯月は突然見知らぬ男たちに拉致されて。
彼らの湯月に対する要求は、釜男に手を出されたくなければ斑目を殺せ、と。
その方法は、毒殺。
酒を出すバーテンダーとしての湯月にふさわしく、斑目に出す…

5

愛していいとは云ってない 小説

中原一也  奈良千春 

あいつはただの金蔓だ…克幸x湯月編、第2作

冷酷ヤクザx美形バーテンダーのシリーズ2作目。
前作「愛しているはずがない」の後、一度は裏切ったが克幸の元に戻った湯月の日常から始まります。
戻った、とは言っても、克幸への愛だの恋だのが芽生えたわけではなく、あの傲慢な帝王の這いつくばる姿が見たい、という気持ちが湯月を支えているわけだけれど、そんな思考とは裏腹に躰の方は克幸の嬲り方に馴染み悦ぶ。
再び克幸への反感が膨らんだ頃、10代の頃に共に…

1

愛しているはずがない 小説

中原一也  奈良千春 

克幸x湯月編開幕!スピンオフ第1作

この作品は、ドヤ街でのワイルドオヤジと意地っ張り医師の物語「愛してる」シリーズのスピンオフです。
主人公CPは、冷酷なヤクザ幹部・斑目克幸(ドヤ街の斑目の異母弟)と、克幸の愛人でバーテンダーの湯月。
こちらは、スピン元の人情味とコミカルテイストな世界観とはガラリと変わって、ヤクザBLの王道、傲慢な帝王のような攻めと、過去を持つ美しい受けの紆余曲折がダークに、ハードボイルドに描かれています。

0

code:G コミック

阿部あかね 

ロック・バランシング

ヤッター!「阿部あかね」によるバンドもの!と勇んで読み出す。が。
今読み終えてみて、そのはじめの期待とはまた違う所で余韻に浸っている。

ストーン・バランシング or ロック・バランシング…
…って知ってる?
石を信じられないバランスで積むアート。
こんなバランスでなんで静止してんの?っていう超絶な石積みなんだけど、この3人はコレを思い出させる。
この3人の関係性は、3Pとも三角関係…

5

愛に終わりはないけれど 小説

中原一也  奈良千春 

先生のアソコ、見せてくれよ…シリーズ第5作

元天才外科医→今ドヤ街の日雇い労働者と、日々奮闘する貧乏医師の育む愛、「愛してる」シリーズ第5作。
1作目は斬新な設定と攻めの斑目のワイルドセクシーな魅力、ヤクザも出てきて〜という展開だったけど、巻を重ねるごとに「ドヤ街」という場の設定を生かしての社会問題のようなものも問うような物語になってきた!
さて、5作目。今回は「貧困ビジネス」がテーマ。
個人がもらうべき生活保護費、それをホームレス達…

0

Sexドランカー 5 コミック

B.T.あづま 

何でもいいから挿れて…棚田喬という男〜Sexドランカー(5)

「Sexドランカー」5巻です。
冒頭にこれまでのあらすじが文章で2ページ書かれていて、非常にわかりやすい。親切です〜。

さて、この5巻は4巻の終わりに棚田が失踪した後トラックの運転手に拾われて〜という所から始まります。
棚田は特に何の意思表示もせず運転手のするがままに抱かれていますが、彼の仕事中は一人きり。そして何も食べずにどんどんやせ細っていく。
ここで、子供の頃父の田中社長と性的行…

1

愛だというには切なくて 小説

中原一也  奈良千春 

俺のトマホークが発射寸前だ…シリーズ第4作

私が勝手に「愛してる」シリーズと呼んでる一連ものの、第4作目。
本作は、これまで脇役の1人として大きな存在感を見せていた「双葉」が主人公。
双葉は、メインCPの攻め・斑目の悪友で、若いけれど肝が据わってて、軽く明るくドヤ街を盛り立てるムードメーカー。
その双葉が、無かったことにしたいと隠していた過去が追いかけてくる。
それは、一つは借金絡みの男達。
もう一つは、双葉が情を交わした女性の影…

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