みざきさんのレビュー一覧

囀る鳥は羽ばたかない 9 コミック

ヨネダコウ 

理由もなく、

はー、ヨネダコウ先生の演出の上手さったら。
百目鬼の気付きのシーンが非常に印象的で、セリフが一切ないというのに、彼の胸の内でふつふつと何かが動き出したのがはっきりとわかるのです。
ああやっと気が付いたんだなと熱くなるものがありました。

どこからどう見ても両片想いなんて言葉では言い表せないほどの気持ちを抱いているというのに、すんなりとおさまってはくれないのが百目鬼と矢代です。
もう少しで…

14

社長、取材を受けてください! 社長、会議に出てください! 2 小説

海野幸  ミドリノエバ 

攻めも受けもかわいいお仕事BL

2人きりになった途端に、年上の恋人に肩を預けてそっと甘える攻めがとんでもなくかわいらしいんです。
なんだかもう、対等な関係性の2人の良い雰囲気と攻めの久瀬にとにかく萌えに萌えた続編でした。
お仕事描写が多めなのですが、合間合間にどでかい萌えの底なし沼が待っていて、うっかり足を滑らせてはそのままどっぷり浸かって頭を抱える。
そんなお話でした。最高です。

年下攻めものは数あれど、久瀬みたい…

5

囀る鳥は羽ばたかない 5 コミック

ヨネダコウ 

矛盾という2文字の深み

第1巻から、矛盾という言葉がとても印象的に残っています。

矢代と百目鬼。
彼らの関係性は簡単には進展しないと思っていましたが、これほどまでにもどかしくせつないのか…と胸がいっぱいに。
百目鬼が矢代を想えば想うほど、矢代が百目鬼に新たな感情を覚えれば覚えるほどに、彼らがこれまで生きてきた中でついてしまった深い傷あとがフラッシュバックして邪魔をする。

10以上も年下の百目鬼にここまで一…

0

囀る鳥は羽ばたかない 3 コミック

ヨネダコウ 

矛盾した感情のマーブリング

確実になにかが動きはじめている3巻。
2巻では相関図がよく分からずやや混乱してしまうところもありましたが、3巻では組関係でのそれぞれの思惑も判明し…
BLとしてはもちろん、裏社会ものとしても楽しめました。おもしろかったです。

やはり3巻はなんといっても、百目鬼と矢代の関係性の変化が見どころでしょう。
なにがいいって、じわじわと気持ちが波立ち、彼らの中で何かが本当に少しずつ動き出している…

0

囀る鳥は羽ばたかない 1 コミック

ヨネダコウ 

構成の上手さにうなる

発売当時に数巻を読んだはずなのだけれど、そこからしばらく追いかけられていなかった作品のひとつ。
いたるところで軒並み大絶賛・高評価の嵐だったこともあり、これは完結してから読もうかななんて思ってしまっていたのですが…とうとう我慢しきれず。
9巻発売を機に初読のつもりで再読してみると、冒頭のDon't stay goldから一気にずるずると作品の世界に吸い込まれ、興奮冷めやらぬままレビュ…

3

惑星 小説

木原音瀬 

人生を描く

すべて読み終えて、こちらの作品に惑星というタイトルをつけるセンスの良さにうなってしまう。

読み手を落ち着かなくさせ、感情にざわつきを与えてくれる木原音瀬先生の作品が好きです。
それはBL作でも一般文芸となる今作でも変わらずでした。
主人公となるのは、ホームレス生活と日雇い労働者を行ったり来たりしながら暮らしている42歳の男性・ムラ。
ただひたすらに彼の毎日が淡々と綴られているのだけれど…

14

呪われた黒獅子王の小さな花嫁 小説

月東湊  円陣闇丸 

攻めも受けもいとおしい

ああー、またひとつ素敵な作品と出逢えてすごくうれしいです。
読み始めた途端にグッと惹かれ、少しずつ楽しむつもりが一気に読み終え今にいたります。

呪われた王と小さな花嫁が繰り広げる、おとぎ話のような物語を読んでいるうちに、気が付けばなんだか非常に心地の良い多幸感でいっぱいになれる。
作中にころんと転がっている小さな幸せをひとつずつ広い集めていたら、最後には手のひらいっぱいに大きな幸せを抱え…

1

恋が満ちたら 小冊子付き初回限定版 コミック

上田アキ 

暮らしを見つめたくなる2人

ああなんて幸せなんだろうか…!
タイトル通り、なんだかいろんなものが満たされる作品でした。

好きな作品の続編が出るとなれば、やはり否が応でも期待値がグンと上がった状態で読み進めてしまいますよね。
こちらの作品も漏れなく期待大で読み始めたわけなのですが…すっごく良かったなあ…!
期待以上といいますか、そうそう!こんな続編が読みたかったんです!と、求めていたものを全部ドカっと大盛りでたくさ…

1

結婚したけどつがいません~アルファとオメガの計略婚~ 小説

海野幸  伊東七つ生 

グッときました

非常におもしろかったです。大好き。

作家さんの上手さと持ち味が最大限に発揮されていたといいますか…あまりに魅力的で、オメガバース作品を読んで久しぶりに胸にガツンときました。
起承転結がカチッと綺麗にはまっていて気持ちが良かったですし、説得力のある丁寧な心理描写はもちろん、作品の世界に没入させてくれる見事な展開と話運びで夢中にさせてくれるのだからうれしい。
これまでにも数多くのオメガバース…

7

敗北魔王、勇者の末裔と500年後の社会復帰 小説

あかつき雨垂  相葉キョウコ 

むかしむかしのそのあとに

ビーボーイ創作BL大賞受賞&書籍化、おめでとうございます!
あかつき雨垂さんといえば、以前電子書籍でも配信されていたオリジナル同人誌「腥血と遠吠え」が非常に重厚で読み応えのあるハイファンタジー作品だったと記憶しています。
(現在はアルファポリスやカクヨムで閲覧可能なようです)

多くの物語でむかしむかし…と語られるものの定番といえば、みなさんはなにを思い浮かべますか?
正義が悪を…

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