Sakura0904さんのレビュー一覧

ゆめゆめ心中 コミック

小嶋ララ子 

不穏な空気がいっときも拭えない

◆ゆめゆめ心中(表題作)
 まさか2巻へ続くとは思っていなかったので、思わぬぶった切りに悶々としてしまいました。1巻では伏線が張り巡らされるばかりで、登場人物達の関係性も複雑怪奇だったので、ストーリー的にもBL的にもこれから評価がどう転ぶかは未知数といった感じですね。発行日から7年も経っていますが、続編は連載されているのでしょうか? 是非とも単行本として発売して頂きたいです。個人的には唯一の良心…

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2丁目の小さな魚 コミック

河井英槻 

眠らない街で飛び交う情

◆2丁目の小さな魚(表題作)
 高校時代の先輩である春信を、健気に想い続けている憲二がとっても可愛かったです。ノンケな春信のために少しでも可愛くなろうと努力していたのに、いざ春信の前に立つと、口調がすっかり元ヤン風に戻ってしまうところも可愛らしくて。対する春信の方もノリも面倒見も良く、ノンケではあったけれどゲイや女装する人間にまったく偏見を抱いていない非常に気持ちのいい青年で、これは男女問わずモ…

1

リバース コミック

麻生ミツ晃 

自分で選べないことの残酷さを改めて痛感させられる

 純粋にストーリー構成だけ抽出して評価するなら、神と萌2の間くらいです。麻生先生の緻密に練られた展開には、今回も惹き付けられるものがありました。αがやっかまれ、Ωが蔑まれる設定は典型的なオメガバース。けれど、己の無力さを感じるα、αになりたいと望むβ、そして、Ωでなかったことを無念に思うβと、メインの登場人物達はそれぞれ特殊な気持ちを抱えていて、そこがこの作品の面白いところになっています。主人公・…

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月影楼で逢いましょう~遊郭オメガバース~ コミック

恋煩シビト 

王道だけど、満たされる

 『月の裏を越えて』の過去編に焦点を当てた作品。前作でも蒼介が遊郭で虜になった純との物語は収録されていましたが、こちらはより詳細に、身請けするまでの2人の心理や状況がよく分かるようになっていました。純の実父も登場したり。前作で、蒼介と純のことが気になり、もっと読んでみたいと思った方には、是非手に取って頂きたい作品です。

 最近ではΩの地位がそこまで低くなかったり、蔑む人間は糾弾されるような作…

1

初恋、カタルシス。 コミック

鳩川ぬこ 

一騎の顔芸が愛おしくなってくる

 ノンセクシャルを題材にしている作品って初めて読んだかもしれません。もしかすると、意外と人口は多かったりするのかな。恋人に求められて仕方なく応えているけれど、実は性欲もないし触られたいとも触りたいとも思わないという人もいるかもしれませんね。普通に性欲のある唐木田と、性的に迫ってくる唐木田に恐怖すら感じる一騎。なんで好き合ってしまったんだろうと不毛さを感じつつも、好きという感情は理屈じゃないから仕方…

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友人が勇者 コミック

チョコドーナツ 

今までにはなかった視点を得られた

 まさかのRPGに登場するキャラクター達の物語ということで、こんなBL初めて!と驚かされました。なるほど、ゲームオーバー後回復するまでには、実はこんな会話が繰り広げられているのかもしれませんね。二度と生き返れない羊飼いと、死んでは回復してしまう勇者。さらにゲームクリアしてしまえば、もう死ぬこともなくなってしまう。死なねば会えないのに、レベルが上がるほど簡単には死ねなくなる矛盾。常に勇者の生を望もう…

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僕は天使ぢゃないよ。 コミック

小野塚カホリ 

痛めつけられ模索しながら居場所を見つけようとする男達

◆「僕は天使ぢゃないよ。」(表題作)
 いわゆるクズ攻めの関と、彼になら何をされても構わないというポチ。こういう組み合わせの場合、一見受けの方がずっと可哀想に見えるのだけど、関係性をより深く掘り下げていくと、実は攻めの方が不安定だったりするんですよね。ポチは無体をされれば悲しむけれど、関さえ傍にいてくれればいい。でも、孤独を暴力や言葉で覆い隠していた関は、少し突かれれば簡単に崩折れてしまう。傲慢…

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ごほうびは躾のあと コミック

にやま 

攻めにはツッコミたくなるけれど

 弟カップルがメインであるスピンオフ元作品の方は性癖に刺さらなかったのですが、愛美の兄・実がメインであるこちらはそれなりに楽しめました。強面でいかにもヤクザらしい風貌、さらに性格もクールな実が受けに回るのは萌えますね。彼に幼い頃引き取られた風太郎は、王道の年下ワンコ攻め。ただ、割と暴走しがちというか、約束を守らずに実に性欲をぶつけるシーンが何度かあったので、そこはあまり好きになれませんでした。言っ…

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タンゴの男 the final コミック

崗田屋愉一(岡田屋鉄蔵) 

一途な情熱もずるさも共存する世界

 岡田屋先生の描く、踊る男達の濃厚な絡み合い、堪能させて頂きました。筋肉の隆起、その陰影、濃い体毛。岡田屋先生のタッチは、攻め受け関係なくどこをとっても男を感じさせてくれるところが魅力だと思っています。序盤ではアンジーの方が艶っぽいと評されることが多く、ヒロはもろガテン系の体型なので、アンジーが受けなのかなと思ったのですが、ノンケ相手でも積極的な彼はとにかくヒロを可愛がりたいようで、良い意味で予想…

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クシュラル コミック

えすとえむ 

イスタンブールの情緒に乗せて

◆ユラン
 私は冒頭を飾るこの作品が一番お気に入り。宦官と皇帝の、身分違いの恋。絶大な権力を手にしても、たった1人の男を手に入れられないもどかしさ。私はあなたのものだと言うくせに、位の高いあなたには触れられないとも言うユラン。彼に殺されるなら本望だとまで潔い愛を見せつけた皇帝が、終始美しかったです。一旦バドエンかと思わせて、ハピエンだったところも憎い演出でした。

◆クシュ
 兵士のハカン…

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