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表題作砂漠は罪に濡れて

軍司令官 ファイサル・アル・ラシード(22)
大学院生 沢村篤史(28)

あらすじ

「お前を奴隷にする。―死ぬまでな」十年前の贖罪の為、自らハムシーン王国の若き将軍ファイサルの性奴となった篤史は、憎悪の浮かぶ眼差しで荒々しく凌辱され容赦なく責め立てられた。ファイサルを過酷な運命に追いやった罪悪感に苛まれながらも、痛みを伴う熱い愛撫に無垢な体は被虐の悦楽さえ感じていく。これは罰だと、自分を戒めながら全てを甘受する篤史だったが、やがて彼の孤独な魂に気づき…彼の傍にいたいと願うようになって!?

作品情報

作品名
砂漠は罪に濡れて
著者
早瀬響子 
イラスト
実相寺紫子 
媒体
小説
出版社
ワンツーマガジン社
レーベル
アルルノベルス
シリーズ
砂漠は罪に濡れて
発売日
ISBN
9784862960832
3.2

(14)

(2)

萌々

(4)

(4)

中立

(4)

趣味じゃない

(0)

レビュー数
4
得点
42
評価数
14
平均
3.2 / 5
神率
14.3%

レビュー投稿数4

自分を犠牲にしても守りたかったモノ

復讐からの鬼畜攻め×芯の強い健気受け
砂漠のあるハムシーン王国に連れられて、両親の復讐からファイサルの性奴にされて……ということで、Hもかなりハードです。
年下攻め、無理矢理、縛り、薬、ラブラブ後のHなど盛り沢山で読み応えもあって、色んな意味で大満足でした。

大学院生で砂漠の緑化研究をしている篤史は、綺麗めな年上美人さんです。
ある日、そこに死んだと思っていたファイサルが現れて、両親の復讐をする為に国へと連れ帰ることに。
死の真相を話せと迫るも、篤史ははっきりと語ろうとしない。
怒ったファイサルに、性奴にすると宣言されるが、過去の罪悪感から受け入れる篤史。
それは余計に、過去の出来事が篤史の所為であったことを確信させるのですが、とてもそんなことをしたような人間に見えなくて……。
苛立ち悩みながらも、篤史が原因と示しているので彼を責めるしかない。
それも過去に優しい時間を一緒に過ごしているので信じたかったんだと思います。
そんな時があったからこそ、裏切りの傷は深い。
気持ちがわかるだけに、篤史にひどいことをしても内面でファイサルはもっと傷ついていると思えて、理解が示せました。

なにもやましい事がないのなら真相を話せるはずなのに、なぜ話さないのか?
自分の身を犠牲にしても話せなかった理由が判明した時、感無量でした。
篤史の心根の強さに感心してしまいます。

最後の方はかけこむようにドタバタと事が進むのが残念ですが、ドラマティックな話ですごく好きです。

4

再会アラブ。

アラブもので再会もの、になるのかな。

10年前、大きな罪を犯したまま日本への帰国を余儀なくされた篤史。
そんな篤史の元へ若き将軍となったファイサルが現れる。
ファイサルは篤史が犯した罪によって不幸にされた子供で、その罪を暴くために現れたのだった。
罪を認めた篤史はファイサルの元で性奴として扱われることになるのだが…。

ただひたすらファイサルをこれ以上不幸にしないために。
それだけのために罪の真実を語らず。
無体な扱いを受けてもファイサルの意に従って。
彼の望むとおりに。
彼の思うがままに。
そう尽くす篤史は健気といえるんでしょうね。
全ての原因は自分にあるからと、ファイサルが持ってくる運命を受け入れる。
その根底には篤史自身の感情もあるのだと思うのですが。
自分は罪深い身でありながら、それでも側にいたいと思う気持ち。
一方のファイサルも篤史の罪を質したいだけなら、本当に拷問のように性奴として扱っていればいいんだけども。
根底にあるのは自分でもなかなか自覚できずにいた感情なのではないだろうか。
ただただ篤史を手に入れたかったという気持ちがどこかにあったような気がする。
自分が苛めるのはいいが他人が触れたりいたぶったりするのは嫌みたいなところも感じられて。

結論からいえば、最初の時点で読者にはファイサルの感情も篤史の感情のホントは好きなんだってわかります。
更にいえば事件の真相も犯人もわかります。
最後になって「そうだったのか!」っていうのは犯人の真の動機くらいかな。
さすがにそこまで想ってるとは思わなかったので。
でも、あそこで肝心のナイフ落としちゃうのとかどうかなぁ…。
最後のタネあかし的物語の幕引きの仕方がちょっとご都合主義な感じがしないでもなかったです。
あそこで真実を告げなければ、ファイサルと篤史が真に結ばれることもなかったのに…。

3

自己犠牲の末に。

将軍×研究者。
まさにタイトル通り、砂漠の国が舞台のお話でした。

全編通して、とにかく受けの自己犠牲(心身)が凄まじい程に描かれています。
真実に口をつぐむ受けと、やり場のない思いを暴走させる攻めの、すれ違いが切ない。。
そのすれ違いの原因は、物語早々に書かれているので、読み手側としては、受けのある意味頑固さと、攻めの盲目具合に、もうっ!と焦れったくなりますが、ふつふつとしたそんな思いの末に、真実が明らかになった瞬間、ようやくホッとできました。
誤解が解けた後、攻めの言動がやや幼くなるところも、何だか可愛いなぁ、と。
攻めが大人っぽすぎて忘れがちですが、年下攻めだったんですよね〜(22歳×28歳)
傲慢な物言いをするので、あれ、年下だったっけ?ってなっちゃいますが(^^;;

あと、私からしてみればとてーもエロエロなお話です(笑)
内容が濃いというより(まぁ、そこそこマニアックなところもありますが)、えっちのシーンが多いので、そういうのが好きな方には合ってるかも?

実は、この話を読む前に、スピンオフの「熱砂の囚人」を読んでいたのですが、この話を読んで、ん?となっていた部分が解消されました。
熱砂〜の方も、なかなかにえろっちぃ作品なので、オススメです♪

1

天使のような受け

両親を殺されたという誤解で攻めに恨まれている受け。
罪悪感から本当のことを話せず、攻めの言うなりになります。

復讐だから性奴にっていう考え方も凄いけど、されることもこれまた凄い。手枷足枷、いきなり挿入、鞭打ち等々。
無理矢理こんなことされて感じるかなぁと思うことばかり。後に灼熱の砂漠を一人彷徨ったりするし、なんというか萌えとかよりも受けの体が心配になってしまった。
精神的にも肉体的にもひたすら耐える受けは相当健気です。

ストーリー的に終盤バタバタしてた印象。
最後は悪役による「冥土の土産に教えてやろう」的なもので真相が事細かに説明されるという、あ~それやっちゃうのか・・みたいな展開(^_^;)

攻めの情緒的な部分が少ない受け巻き込まれ型のお話で、読んでいでちょっと疲れたかも。

1

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