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表題作新装版 バス停留所

安孫子武・高1(開始時)陸上選手
1年先輩 藤本崇幸

その他の収録作品

  • バス停留所
  • 少年は背中で恋を語る
  • 唇をかみしめて
  • 無題
  • 星のオルフェウス
  • 君といつまでも

あらすじ

陸上短距離選手の安孫子武は、バス停で出会った先輩藤本崇幸に一目惚れした。きれいな顔に似合わず口の悪い藤本は、故障のため選手生命を絶たれていた。まっすぐ気持ちを伝える安孫子に対し、プライドが邪魔して素直になれない藤本。そんな状況を抜け出そうと、安孫子は「男」を賭けたある勝負を迫ったが!? 残酷なほど美しい青春と挫折――BL界の金字塔が短編再編集&描き下ろし収録で鮮やかに復活。
(出版社より)

作品情報

作品名
新装版 バス停留所
著者
鳥人ヒロミ 
媒体
漫画(コミック)
出版社
芳文社
レーベル
花音コミックス
発売日
電子発売日
ISBN
9784832287457
3.6

(9)

(4)

萌々

(1)

(2)

中立

(1)

趣味じゃない

(1)

レビュー数
4
得点
31
評価数
9
平均
3.6 / 5
神率
44.4%

レビュー投稿数4

素晴らしかった

素晴らしかったです!
ラストの駆け足っぷりが残念だったのは旧版を読んだときの感想と同じなんですが、ほんの短い書き下ろしにときめきました。たしかにこの受けはメガネをかけてさらに萌えが増すタイプ。

高校生二人が主役です。
属性をいうなら年下ワンコ攻めとツンデレ女王様受けですが、そういうステロタイプキャラの枠の中に押し込めてしまいたくないぐらい「属性:高校生」って感じの二人です。暴走も、素直さも、意地やプライドも、いい加減な部分も、悩み多き思春期の少年の持つ等身大のそれなんですよ。
自分の持つ精一杯の感情で相手と向き合おうとするんだけど、上手くいかない。とくに受けの複雑な心理描写が秀逸で、文章で説明はされないんだけど、行間からこれでもかというほどに伝わってきました。
なにより、どっちもカッコいいんだ。
絵も素敵。陸上やってる二人というのもあって(受けは過去形ですが)痩せマッチョな筋肉の説得力のある美しさときたらもう!完璧。鳥人ヒロミさんありがとうございます。堪能いたしました。
なにげに受けが後輩の女の子をおんぶする場面と、請われてキスをしてあげるシーンが好きです。受けも男だ!

その時期を過ぎれば「なぜあんなに意地を張ってたんだろう」って思うようなことってたくさんあると思う。理屈では納得も解決もできないのに、時間の経過によってすんなり納得し解決できるような問題もあると思う。いったん離ればなれになった二人が抱えてた問題は、たぶんそういう問題だったんだろうなと思いました。
あー、面白かった。

2

鳥人さんの長編

旧版では2冊に分かれちゃっていた安孫子・藤本のシリーズを、時系列に合わせて再編集。
コミックス1冊分の長編にまとまって、書き下ろしも付いて、久々に鳥人さんの長編らしい長編を「読んだーっ!」っていう満足感。

高校生らしい、ストーリーのせつなさは言うまでもないけど、絵もいいの☆
陸上の、それも走る系の選手で、オマケに高校生。
素敵な細マッチョ君達のユニフォーム姿。
陸上のユニフォームって、なんであんなに露出が多いのかしら。
ウエストが細くて、手足が長い。
鳥人先生が描くプロポーションが、やっぱり、一番好き。

0

青春期ゆえの迷いと疾走

年下ワンコ攻めとツンデレ美人受けの部活を通した高校生モノは、旧版で2冊だったのものを1冊にまとめてくれているのでとても満足度が高いです。
よくある学園モノの甘っちょろいラブラブものじゃない。
それぞれに主人公達が抱えたものがあって、それを上手くまだ表現したり理解したりすることができない、青年期ならではの彼等の姿は、とても等身大だなと思うのです。

1年生の安孫子はバスの中で前に座る高校生の首筋に明らかに欲情の目をもって、引かれます。
その高校生は、実は先輩で安孫子の所属する陸上部に在籍していた先輩の藤本でした。
元記録保持者で期待されていた藤本は実は胸の病気でもう走ることができない。
しかし、それを知らない安孫子は自分の陸上成績がよいことを藤本に自慢してしまう。
「ちくしょう!」と思う藤本の悔しさも知らずに彼を追いかける安孫子。
安孫子に走れなくなった原因である見にくい胸の手術痕を見せると、それを”助かった証拠でカッコイイ”と、その傷痕を見て離れて行った周囲の人々と違う安孫子と、キスを交わす関係になっていくのだが・・・

陸上のセンスを伸ばす為に、陸上部のマネージャーになって安孫子を指させる藤本。
彼は、決して安孫子に好きとは言わない。
安孫子の才能に嫉妬しながらも、自分の叶えられなかった夢を託す可の如く裏方に徹し、彼の為に身体を重ね、
安孫子の一途で、時に傲慢すぎるほどのうっとうしい体に走りがちな愛情は、果たして本物の恋愛なのか?
しかし、この年代の関係を考えるに、体に走りがちな独りよがりな関係は自分にはすごく納得のいくものなのです。
高校生にして日本記録を非公式だが出してしまった安孫子に、スポーツ特進校として学校側は力を入れ始めるのだが、本人には藤本が第一で陸上には全く執着がない。
そこには実は、安孫子にも過去にあるトラウマがあったのでした。
それを知っても、何とかしたいと思う藤本とそうでない安孫子の温度差が苦しいすれ違いを生みます。
本当に心が苦しくて切ない。
しかし、安孫子の為を思う藤本の決断に本当は彼の方がどれだけ哀しいか・・・

ぶつかり合う青春。
月並みなことばしか出てきませんが、部活を通して彼等が互いの存在の意味を、走る意味を見出すという、ある意味昇華させる物語かもしれません。
傲慢なバカワンコも、ツンデレも奥が深くて良いです!
描き下ろしで、藤本がメガネ君に変身しているのが、萌え萌えなのですがーー!!
安孫子のボサボサ頭が、クリクリに変身しているのがよりワンコさを出してますw

0

再読したけど払拭できなかった

これとても、悩む作品です。
悩むというのは、感想を聞かれた場合に悩むという悩むです。

全体的には青春要素もあって
学生らしくもあって
良い部分が多いのですが
どうしても、納得できない
展開が何箇所かあるのです。

受け取り方の違いがあると思いますが、先輩を鞄で殴り
飛ばされた先輩が椅子にぶつかり
傷口が開く・・・
この展開がどうしても
許せないのです・・・

幸せで良かったね。
とは全く思えない。

後味悪い。

書き下ろしの2人は楽しそうなので
乗り越えているのですが
私だけが乗り越えられない。

0

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