藍染め工房を舞台に義兄弟の想いが巡る――えすとえむ待望の和テイストBL登場!

やがて、藍になる

yagate ai ni naru

やがて、藍になる
  • NOT BL
  • E-BOOK ONLY
  • R18
  • 神0
  • 萌×23
  • 萌5
  • 中立0
  • しゅみじゃない1

--

レビュー数
8
得点
27
評価数
9件
平均
3.1 / 5
神率
0%
著者
 
媒体
コミック
出版社
東京漫画社
シリーズ
MARBLE COMICS(コミック・東京漫画社)
発売日
価格
¥629(税抜)  ¥679(税込)
ISBN
9784864420297

あらすじ

幼い頃、理由あって「兄弟」として暮らすこととなった大青と紺太。
しかし大人になるにつれ、弟・紺太へ兄弟以上の愛情を自覚した大青は、想いに耐えきれず家を出てしまう。
ところが数年後、突然実家に戻ってきた大青は、紺太に「家業を教えてくれ」と頼み込み、再び2人の同居生活を始めるのだが…。
兄の気持ちを知りつつも、見て見ぬフリをする弟。
弟に自分の気持ちを認めさせたい兄。
藍染めの工房を舞台に、義兄弟の想いが巡る、えすとえむ期待の和テイストBL!!

(出版社より)

表題作やがて、藍になる

義理の弟 紺太
紺屋の長男 大青

その他の収録作品

  • 大青
  • 泳ぐ、溺れる、泳ぐ
  • しんしんと雪の降る
  • あとがき

評価・レビューする

レビュー投稿数8

静かに音が響くような和の世界

非常に静かな和の世界。
職人さんが淡々と黙々と静寂の中、
一人でその何百年と継がれてきた技術を日々紡いでいくような、
そんな静かな世界が広がる世界でした。
お話自体は面白いと思うのですが、
あまり頭に入ってこない…。
すごく美しい世界だと思うし、
もっと心にじーんと響いてきてもおかしくないと思うのに、
なんでだろ。
ちょっと私には高尚な世界だったみたいです。
本当嫌いじゃないんですけどね。
登場人物達の静かに耐えてる?心情にこっちも引きずられちゃったみたい。

心を落ち着けたい時、
静かに読みたい時にぴったりな1冊だと思いました。

1

絵はため息出る程好み

藍職人の義兄弟の話。
好きだ嫌いだというはっきりしたやり取りはなく、流れる静かな空気がたまらないです。

えすとえむさんの著作を初めて読んだのは「うどんの女」でしたが、絵は本当にとても大好きなのに話が入ってこなかった記憶があります。
この話も絵も雰囲気も好きだし、そこそこ盛り上がりもあるのですが、何故か入ってこない。自分にとって決定的な何かが足りないのだと思うのですが、それが分からずにおります。
絵はため息出る程好みなのに。

2

愛は藍の違い

 藍染め工房を継ぐ紺太のところに、大青が帰ってきます。
 二人は血のつながった実の兄弟ではありません。大青が、この気持ちが一ミリもずれてはいけないなどと、自分の気持ちに蓋をしてしまうあたりはちょっとじれったさも感じました。しかし、物語後半で紺太は別の工房へ行ったり、姿をくらましてみたりと、物語から遠離ってしまうのです。

 全体的に、淡々と物語が進み、台詞もとても落ち着いた印象です。日常の喜怒哀楽や行事に焦点を当てているわけでもなく、二人自身や、その感情をも、ただ淡々と描いてるような気がしました。まるで時間の流れに決して逆らうことがないようなこの描き方が、大人の渋さのような気がして好きです。

0

今回は日本人

えすとえむ作品。
あの!ケンタウロスの衝撃からまだ立ち直っていないわよ!
今回はどっこい。
日本人なんだぜ!!
めずらしいなあ。先生外国人好きかと思ってましたもん。
以外だった。
それも伝統工芸っていうんだから驚きです。
きっちり取材されています。
藍染の工程がくわしく描かれています。
職人ってそそられますね。
手が藍色に染まるトコロがなんともいえず色っぽい。
これぞ!日本の底力だぜ!!
義理兄弟っつうのが 泣かせる。
お互いの技術を切磋琢磨してもらいたい。

0

藍は愛(ベタですがw)

えすとえむさんは、とにかく絵が素敵。
自分的にはそれだけで話は二の次になっちゃう感じは否めない。
この作品は、いつものスパニッシュ〜スタイリッシュ〜って感じとは一転、和物。

父母に相次いで死に別れた紺太(って狐の名前みたいだ、と思ったのは私だけ?
音声化しないで読もう!)は
父が職人として働いていた家の養子になり、幼い頃から一緒に育った大青と
同じ年の兄弟となる。
しかし、大人になるにつれ血の繋がらない兄が弟に抱く思いは
家族の枠には留めておけなくなり、理性に自信が持てなくなった兄は、家を出て行く。
年月が経って、その兄が仕事を辞めて戻って来て自分も職人になると言う…

一ミリたりとズレてはいけないと繰り返される、藍染めの技術、
ある日突然使命を終えたように染まらなくなるという、藍の寿命、
互いの関係も気持ちもはっきりとは語られない中、それらがほのめかす彼らの世界。
底の見えない藍甕の中に写しとられる、あるいは沈んで見えなくなってしまう思い。
やがて、愛になる…のだろうか。

明るくない世界ですし、いわゆるはっきりとしたハッピーエンドとも言えないの続きだけれど
指先が藍に染まっているのがエロティック。
藍染めのように、渋くて深みのある独特の世界でした。

表題作の他に、味わい深い短編が二本納められています。

1

色がはっきりと見えてくる

どこまでもエスパニョールなお話が印象強いえすとえむさんですが、この作品は日本の伝統工芸である藍染めの魅力と、職人ならではのストイックな空気感、技法の継承の困難さと、どこか閉塞的な感じがとてもよく表現されてて、おお、こんな題材も描かれるのか!と嬉しかったです。
李/相/日/監督か西/村/美/和/監督に映画化してもらいたい。
そうなると浅野某と加瀬某とかどうだ。いいじゃないか同じ事務所だし。
なんてことを思わせるBLの枠に留めておくにはもったいなさすぎる作品です。
なんだろうこの絶妙な間…。モノクロなのに炎や藍の色がはっきり見える瞬間が何度もあり、驚くばかりですよ。

ラストの短編「しんしんと雪の降る」もいいです。
たった8ページで、なんということのない日常の話なのに、妙に心に残りました。
えすとえむさん。読み手を選ぶ作家さんのようですが、わたしゃ好きじゃ!!
来年もたくさん作品が読めるといいな。

4

メイド・イン・ジャパン

えすとえむさんといえば外国モノ。
しかもラテン系のノリを持った静かだとしても燃えるような情熱がこめられた作風というイメージをもっているのですが、
今作はすべてジャパニーズ。
そう呼んでみたいほどに「日本」という外国のお話。という印象を受ける。
だからといって、えせくさいというわけではなく、だからこその日本らしさが出ていると言う、よい意味でのジャパニーズなのです。
舞台が藍染め工房の紺屋であり、
登場人物は、その職人。
関係は義兄弟。
その作業の間合いと風景、職人気質と跡継ぎ、義兄弟であることの禁断関係。
全てが冷たい熱、おだやかでピンと張り詰めた空気の中に閉じ込められた熱い熱を表現するのにふさわしい背景だ。
それは幾分に、日本的特徴なのでもあると思うのだが・・・
大きな起伏がない分、緩急を求める人にはモノ足りないものがあるのだが、これがまた、かみしめるほどに味のある、まるで藍が染まって行くようにジワジワと入り込んでくる。
気が付くと何度も読み返したくなる、地味だけど”イイ”味わい深い作品なのは間違いがありません。
大人な一冊です。

義理の弟となった紺太へ続きの想いをもてあまし、家を出た兄の大青が突然帰ってくる。
昔から工房に入り浸り、迷いもなく藍染め職人の道を進む紺太に、自分も職人になるという大青。
兄の、弟の、それぞれの苦しい想いが同居と藍染め工程をとおして展開される。
彼等の心を藍染めになぞらえ、それは染めができなくなる藍の終わりの藍なのではなく、布に染まって色が定着して作品となった藍となって二人の気持ちが通じたと考えてもいいのだろうか?
とても深い義兄弟のこだわり関係だが、彼等の迷いと苦しみが大半を占める部分に、彼等の静かな進展がしっくりと馴染む。

『泳ぐ、溺れる、泳ぐ』これはBLというより、人間物語。
多分に人と接触することへの恐怖症を持っている少年が、用務員のおじさんと出会い彼の過去を知ることで、人として成長するお話なのだと思った。

『しんしんと雪の降る』誕生日が同じ日の二人の男性の一昼夜の風景。
何でもない男二人のがやがやだけど、この何でもない日常風景が萌えを醸すのだという、典型的なニヤリ物語。

表題にちょっとだけ、キスとエチ風景があるのみで、エロ描写はあと2本には全くありません(キスすらも)
この本は、心を読むことがメインディッシュの一冊だったな~と、非常に雰囲気を間合いを読む、小説的・映像的作品だと思いました。

2

全体的にあっさり。それでいて濃厚。

待ちに待ったえすとえむさんの新刊!
日本が舞台ということで期待していたのですが。。。
内容はすごくよかったし、人間関係。リアリティ。
えすとえむさんの良さがすごく出ている内容だったのですが
なんせあっさり。。。エッチなシーンもありましたが
そこは軽~くって感じで。
まぁそれもえすとえむさんの良さなのですが(笑)
『やがて、藍になる』以外に
『泳ぐ、溺れる、泳ぐ』と『しんしんと雪の降る』
が入っていたのですがどちらもキスすらありませんでした!

でも、『泳ぐ、溺れる、泳ぐ』←これ好きでした(笑)
14歳少年とその少年が通う中学校の警備員のおじさんのお話なのですが、なんていうか全体的に暗いお話なのですがそこに見え隠れする人間同士の温かさというか。。。
とにかく言葉では表せないような感じでした。
少年のほうがおじさんに少し気になっているという感じで、幸せになってくれるといいな~と切実に思いました(笑)

『しんしんと雪の降る』はカップル(?)のお話。
これはなんというかゲイカップルの日常?というか
すごくほのぼのしていて憧れてしまいました(笑)

全部続き、一応ハッピーエンドですので安心して読めると思います
ただ、えすとえむさんの特徴というか
言葉が少なく、表情や独特の雰囲気がありますので
人によっては少し物足りないかなという感じです。
私も今回は少し物足りなさを感じてしまいました;

2

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