SIT班長×シングルファザー管理官―――恋に臆病な大人達のアダルト・ラブ

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表題作HEAT TARGET ~灼熱の情痕~

神蔵晨,SIT班長
寒河江絢人,警視庁管理官でシングルファザー

その他の収録作品

  • あとがき

あらすじ

警視庁特殊犯捜査係の管理官を務める寒河江は同じく特殊犯捜査係第一特殊班捜査――通称SITの班長である神蔵と学生時代に一夜を共にした過去がある。
互いに惹かれる気持ちがあったはずなのに、将来を案じて『なかったこと』にしてしまった。
しかし時を経て、同じ警視庁内で再会してからというもの神蔵のことを変に意識してしまい…。
このままではいけないと思うのに、再び彼に傾く心を止められず――。

作品情報

作品名
HEAT TARGET ~灼熱の情痕~
著者
妃川螢 
イラスト
水名瀬雅良 
媒体
小説
出版社
海王社
レーベル
ガッシュ文庫
シリーズ
LOVE TARGET~恋の弾丸~
発売日
ISBN
9784796405416
3.2

(14)

(1)

萌々

(5)

(6)

中立

(0)

趣味じゃない

(2)

レビュー数
4
得点
43
評価数
14
平均
3.2 / 5
神率
7.1%

レビュー投稿数4

やっぱり好きなシリーズ

TARGETシリーズ3作目、警察ものでSATやSITの事件を背景に描かれるラブもの。
シリアス風味でありながら甘く切なく、時にほのぼのさせられる展開に一気読み。
「RISKY TARGET~愛の標的~ 」が上司と部下「LOVE TARGET~恋の弾丸~」が
SAT隊員と被害者、そして今回の作品は部下×上司だけど、実は大学の同期で
10年も前に1度だけ関係を持った間柄での再会ものです。

再会と言っても相手の所在はいつも知っていて、同じ部署になったことでの再会。
過去の1度に互いにこだわりを持っていて、共に後悔をしている。
それは無かったことにしたいと言うのではなく、あの時の気持ちに素直になっていれば
今でも心を動かすくらいに相手を思うと胸が疼く、そんな後悔を持った二人。

上司と部下と言う関係で互いにそしらぬふりをしつつも相手が気になる。
そんな時に上司で受けになる寒河江に脅迫状が届き、いたずらと思っていたら
寒河江と双子の子供たちが事件に巻き込まれるのです。

完全な逆恨みの事件とシングルファザーで双子を育てる寒河江の苦悩と罪悪感、
過去の過ちだと忘れることができない狂おしいまでの恋情。
既刊2作のキャラも要所に出てきてシリーズ全体の雰囲気を思い出しながら
今回もすっかりひきこまれてしまいました。
ちょっとスリルのあるこの刑事ものシリーズがお気に入りです。

4

シリーズものだったとは!

作者あとがきを読み、ちるちるをみて確認!
シリーズものの、それも三作目だったとは!
それっぽい描写もあって、んんん?と思い、
これ単独でも充分楽しめつつも、
前作を読んでいたらさらに楽しめるだろうなと!

そんな今作ですが、いやはや切ない!
ぐらぐらと揺れながらも、
双子ちゃんのために必死に頑張るぱぱ!
学生時代から色々ぐっと自分の気持ちを押し殺してきた寒河江が、
どうしても素直になれないところがいじらしい……
そんなにつっぱらなくてもと思いつつも、
そうしなければきっと自分の弱さに負けてしまうんだと、
さらに頑なになってしまうところがまた切ない!

そしてそんな寒河江を見守る神蔵がまた頼りがいがあっていい男v
さらにちょっと策略家v

なんと言っても今作は寒河江さんちの双子ちゃんがいい子で可愛すぎるv
わんこのカイザーくんと遊ぶ描写が可愛いのですv

切なさに格好良さに可愛いもついて、
実にBLらしいBLであります!
(褒め言葉!)
もちろん、ちゃんとこの後一作目から楽しみに読みますよ!
評価はとても楽しんで読み切って、
神よりの「萌×2」で!

2

SIT隊員(ワイルド)xキャリア管理官(美人、子持ち)

「TARGET」シリーズの3作目。
私は1作目の「LOVE TARGET」は既読。
このシリーズは、警察のキャリアやSITやSATを舞台とする作品で、あんまりイマドキではないけど私はすごく好きです。読みやすい。

一言で言うと「再会愛」もの。
そこに階級の上下主従関係、命をかけるSITという任務、過去事件の関係者による逆恨み、子供が巻き込まれる事件…
が絡んで、ハードボイルドに、サスペンスフルに、スピーディーに展開していきます。

本作の主人公は、キャリア管理官の寒河江。妻とは死別のシングルファーザー。子供はまだ保育園児の双子。
(同じ保育園に1作目の受け・藤森医師の息子も通っています。)
学生時代、教授の自宅でその日初めて出会った別学部の神蔵。
ワイルドな魅力の神蔵に食事に誘われたが、彼の自宅でいきなり…
…といってもレイプともいえない、微妙な無意識の中で応じる肉体の慄きというか。
抱かれて、感じて、知らなかった世界を見た。それなのに翌朝神蔵はなかったことにしよう、と。
神蔵の言葉も、寒河江の見せた表情を誤解して口から出してしまった失言。
でもやはりそれを言われてしまったことで、あの一夜が過ちになってしまって苦しんだのが寒河江。
同じ警察官になりながらキャリアとノンキャリアへと道が分かれた2人は、それぞれ警察という組織の中で上司の薦める妻を娶るも、寒河江は忘れられない想いにずっと罪悪感を抱き…
そんな中、異動先でSITのリーダー神蔵に再会してしまった!
すれ違う想い、消せなかった想い、再び燃え上がる想い…
そんな誤解とすれ違いの鉄板展開をベースにして、寒河江に送り付けられる脅迫状、幼い寒河江の息子たちに迫る危険、同時に起きる立て籠もり事件、解決に奔走するSIT、交渉人、内心を抑えて指揮を執る管理官・寒河江。
2時間ドラマ的ともいえますが、緊迫度もあり面白い。
シリーズ他作品のカップルも微妙に登場しつつ、ラストは神蔵が過去の懺悔的に激しく寒河江を求める…!
このへん、ワイルド系の神蔵がクールだけど弱っている美人を追い詰めていく感じで萌えます。
抱かれる寒河江のエロチック度も抜群。水名瀬雅良先生の挿絵も最高でした。
(あとがきの挿絵がまた…あの双子のその後です。楽しみ楽しみ。)

1

いい父親カプの誕生です☆

シリーズ三作目。
過去作キャラもちらほら登場しますが、
初読みでも充分楽しめる内容となっています。


警視庁の特殊犯捜査係(SIT)の管理官・寒河江(受)と
部下でSIT班長の神蔵(攻)。
二人は大学時代一度だけ行きづりに関係した仲。
仕事で再会してからは互いに素知らぬ顔をしているが、
寒河江はずっと神蔵に未練があった。

寒河江(受)は亡き妻との子供(双子)を育てるシングルファザー。
職場ではクールビューティー、家では優しいパパの顔になります。
上司の勧めで結婚し、妻を好ましく思っていたが
神蔵を忘れることはできなかった。
そのことに今でも罪悪感を感じています。

神蔵(攻)も結婚したが、ずっと寒河江を諦めきれず離婚してしまった。
この二人、学生時代に神蔵が寒河江のため言った言葉を
寒河江が勘違いしたことから約10年ずっと誤解し合っています。
(このパターン『プレイヤーズ・コネクション』と似てる?)


しかし、寒河江に脅迫状が送りつけられ
警護についた神蔵と昔のようにくだけた会話を交わすようになり
少しずつ距離が縮まっていく。
誤解が解け、晴れて恋人になった寒河江と神蔵は
今まで溜めてた分ものすごく甘いカップルになりそうですv

行きづりの関係に納得したり、
脅迫状のことを誰にも言わなかったり、
寒河江の発想と判断力については
あまり優秀なエリートっぽく見えないこともありましたが
そのぶん男前で世話焼きな神蔵の格好良さが引き立っていて
バランスのよいカップリングだと思いました☆

小さい頃から本物の味を覚えさせるべきだ、とか言って
神蔵が双子に本格イタリアンをご馳走するシーンなど
親父か!ってくらい馴染んでいて
寒河江と並んでいるとリアル夫婦のようでしたw


双子は奏ちゃん(同じ保育園に通うLOVE TARGETの受の息子)をお嫁さんにしたいようで、あとがきイラストの成長した三人を見てると…3Pくる??
将来が楽しみなキッズでした。
過去2作のカップルたちも脅迫事件で隅におけない働きをしています♪

2

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