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発情・妊娠・身分差だけじゃない!! 日本で進化中の「オメガバース」を徹底解析

2018/01/03 11:02

型破り上等! 日本人腐女子のアレンジ情熱がスゴイ…

 


腐女子であれば一度は耳にしたことがあるであろう「オメガバース」というジャンル。ここ数年で急成長を遂げていることはちるちるユーザーの皆さんも周知の事実だと思います。ちるちる詳細検索にて2017年発売のオメガバース作品を調べてみますと、コミックス17件、小説8件の計25件がヒットしました(雑誌、電子書籍を除く) 2016年発売作品は合計17件ですので確実に勢力を拡大していることが分かります。

もちろん、オメガバースというこの新しいジャンルに関しては過去の記事でも取り上げています。

身分差、発情期、男も濡れる!? 「オメガバース」の世界へようこそ
知ってた? 流行りの設定「オメガバース」のルーツ

上記の記事でも触れているように、そもそもオメガバースは海外の腐女子が生み出した設定です。それが海を越えて日本で一大ジャンルになっていることは驚くべきことです。ところが、現在日本で流行しているオメガバース作品の中には本来の設定と異なったものが数多く存在するという事実を皆さまはご存知でしょうか。
オリジナル設定から独自の進化を遂げた日本のオメガバース……。今回はその真相に迫ってみたいと思います!

そうだったのか! オメガバースの基本


■設定
オメガバースは「男女のほかに、α・β・Ωの性別が存在し、その性差が人生そのものを左右する世界観」がベースになっています。α・β・Ωそれぞれの性別をざっくり説明すると、「最上位の希少エリートであるα」「平凡で最も人数が多いβ」「最下層で、発情期には男女ともに妊娠可能なΩ」といった感じになります。

■ルーツ
ケモノ萌え文化が浸透している海外のファンが、「群れの中で階級をつける」というオオカミの習性を自身の二次創作作品に取り入れたのではないかと言われています。

このような設定のオメガバースが日本で流行し始めたのは大体2014年頃からだと思われます。まずは二次創作、ついでオリジナルへと反映されていき、今では商業BL界においても人気ジャンルとなりました。

■商業BLデビュー
今やBL作品を扱う出版社も増え、新しいレーベルが続々と登場している商業BL界ですが、オメガバースにかなりの力を注いでいるのがふゅーじょんぷろだくとです。2015年3月に同出版社より刊行されたオメガバースプロジェクト』はオメガバースに特化したBLアンソロジーとして多くの腐女子から注目を浴び、今に至ります。

オメガバースはCP固定派の腐女子が生み出した?


さて、このオメガバースに関して以前筆者は興味深い話を耳にしました。それは「海外の腐女子は日本人のオメガバースの扱い方に驚いている」というもの……! どういうことかと調べてみたところ、なんとこのオメガバースという設定、「カップリングを固定したい(もしくは受け攻めを固定したい)腐女子が実は生み出したもの」という説があるようなのです!!
つまり、所謂「リバ」が苦手な腐女子が作品内で推しCPの受け攻めを明確にするために作られたということです。

ここで今一度オメガバース設定を見返してみます。なるほど、この説に基づいて考えるならば、当初海外のファンが想定していたのはずばり「Ω受け」を基本としたカップリングでしょう。もちろん、発情期にフェロモンを出すというΩの特性上、「β×Ω」といった組み合わせも可能ではありますが、βはβ同士で結婚することが多いという点やαとΩのみ番になれるという点から見れば、メインは「α×Ω」になるかと思います。
CP固定派の腐女子は「α=圧倒的な攻め、Ω=圧倒的な受け」という構図を作ることでリバという地雷から身を守ったのでしょう……。

 

α=圧倒的な攻め、Ω=受け 本来のオメガバース作品紹介

 
日本商業オメガ1号!正統派ど真ん中

さよなら恋人 またきて友だち』yoha

 
あらすじ

閑静な田舎町に訪れた転校生・カナエ。カナエを見た瞬間、クラスの全員が彼を犯したいという思考に捕われてしまう。それはカナエの特異体質により本能が刺激される拒絶不可能な誘惑だった。クラスのリーダー的存在であるオウギもカナエを自分のモノにしようと策をねり始める。自身の意思に関係なく周囲を欲情させてしまうカナエをオウギは守り続けるが、ついにカナエがクラスメイトにレイプされるという事件が起きる。

コメント
自分の意志に反して周囲を誘惑してしまうΩの苦悩をシリアスなテイストで描いています。学校という閉鎖された空間だからこそ起こりうる事件の顛末に、ファンタジーと分かっていつつも妙なリアルさを感じゾッとしました。「運命の番は自分で決めたい」Ωと「このΩに自分を選ばせたいと思う」α……。片方からの視点ではなく、αとΩ双方の事情をしっかり表現している、「これぞオメガバース!」と呼べる作品だと思います。また、「オメガバース=エロ描写多め」な印象を持っていた筆者でしたが、本作はレイプや自慰描写こそあれ、意外とあっさりとした描写になっています。濃厚エロよりもストーリー派という方にもオススメしたいですね!!
 

正統派にショタ要素と成長要素を組み入れる
さよならアルファ』市梨きみ

 


あらすじ

完全無欠の生徒会長・千夏(ちか)は、その有能さゆえ自分の性別をアルファだと思い込んだまま、順風満帆の人生を謳歌していた! しかし、その人生はいたいけな子供・はるかによって一変してしまう。不良に絡まれていたはるかと目が合った途端、千夏に秘められていたオメガ性が爆発。強烈な「発情」(ヒート)が起こってしまう!

 

コメント

実は本記事を書くにあたり初めて手に取った作品……。「いままで何で読んでこなかったのかー!?」と己の愚かさを呪いました。おにショタ好きの方には全力でオススメしたい!(笑) ずっとαだと信じていた主人公が小学生男児と出会ったことで覚醒してしまうわけですが、自身の劣情を隠すために苦しむ主人公が苦悶する様子が色気たっぷりに描かれています。またこのショタが可愛いんです……。年下攻め×オメガバース×エロエロという萌えどころたっぷりの内容に大満足な筆者でした♥

 

「日本人はアレンジ上手だから」の域を超えた情熱 商業オメガバースは無法状態に!

 

「日本=和」というイメージが海外では定着していますし筆者自身も和の文化は大好きなのですが、実際に日々生活していて感じることは「日本人って海外文化をうまくアレンジするよなぁ」ということです。クリスマスやハロウィンなどのイベントが良い例でしょう。これらは本来なら宗教的な意味合いの強い西洋の文化ですが、すでに日本の中に定着していますね。また、料理に関しても、その料理の本場で提供されるものよりも日本でアレンジされたもののほうが一般的だったりしますよね(ラーメンやカレーが代表的です) そんな日本人のアレンジ能力がオメガバースにも影響を与えてしまいます……。

本来であれば「α×Ω」が基本となるオメガバースを、「Ωが受けと誰が決めた!?」と言わんばかりにカスタマイズしてしまった――。そう、まさかの「β×Ω」「α×β」「Ω×α」「Ω×Ω」など掟破りの組み合わせの登場です!
商業BLではオメガバースのルールを逆用した物語が次々と作られていきました。


β×Ω 亜流カップル
浄化系彼氏』さとまるまみ

 


あらすじ

身体目的だった男に良いように使われて結婚を理由に捨てられてしまった万代 隼人(ばんだい はやと)。愛されていると思っていたのに、裏切られた。そんなショック状態の中に居る万代を拾ったのは真面目を絵に描いたようなサラリーマン・長岡 学(ながおか がく)だった。万代は今度は自分が利用する側に回ってやるという意気込みで長岡を上手くたらし込む。 万代の思惑には気付かずにひたむきに彼に尽くす長岡を見ているうちに、万代は少しずつ人を愛するということを思い出す。

コメント
タイトルにふさわしく読了後に心が浄化されるようなラブストーリー! β×αにまつわる2組の恋愛模様が収録されているのですが、どちらも違った胸きゅんポイントがあってとっても幸せな気持ちになりました。β×αの良さは番になれない関係だからこそ愛の深さが重要になるということでしょうか。平凡なβだからこその苦悩が切なさに拍車をかけます。性別にとらわれない愛の形という点では、ある意味BLの原点と言ってもいいのかもしれません。

 α・β×Ω  オメガ誕生2作目からすでに変化球
ロマンティック上等』 森世

 


あらすじ

派遣社員の計は、まだ見ぬハイスペックな恋人を求めて自分磨きに余念がない。絶対に残業はしないし、仕事もテキトーにこなして、定時過ぎたら料理教室に直行。しかし、そんな計には、幼なじみでセフレの次継(つぎつぐ)がいる。たかぶる身体の熱を収めるため、次継の優しさに甘えてセックスに没頭する日々。ある日、合コンで理想通りの超絶イケメンエリート・駅人(えきひと)と出会う。ついに念願の相手と出会えたかと思いきや、駅人は複数の恋人を囲ってハーレムを作るような人を見下した奴だった。

コメント
確か筆者が一番最初に読んだオメガバース作品がこちらだったかと思います。あらすじだけ読むと主人公の計は夢見るビッチという印象を受けがちですが、読み進めながらその印象がガラッと覆されたときの衝撃たるや……! 実はとても純粋で健気なロマンチスト。そんな彼をそばで見守ってきた幼なじみのβ、そして運命の相手と思しきα。性差に翻弄される主人公が出した結末に「愛の力こそ偉大……」と思わずにはいられない筆者でした。

 

Ω×α もはやルール無用
僕のハイスペック彼氏様』 よつあし

 


あらすじ

平均的なサラリーマンの横道。彼が抱きたい相手は自分とは一味も二味も違う"一流の男"。眉目秀麗、頭脳明晰、家柄の良い高スペック男性を喘がせたい! しかし普通の代名詞のような自分に抱かれてくれるハイグレードな男はなかなかいなかった。悶々とした想いを抱えたある日、横道は暴れ牛に襲われる。危機一髪、彼を救ってくれた男こそが横道の運命の相手だった。"紫の牛の人"…烏丸 厚。絶大な地位や権力を持ちあわせていることで世間からズレた思考を持つ若き社長・烏丸。烏丸に一目惚れした横道は今度こそ恋を成就させるため、人生で一番の大奮闘をみせる。

コメント
オメガバースという旬ジャンルでありながら、どこか古き良きBLっぽさを感じられるという一度で二度おいしい状態の本作。最近減りつつあるスパダリをΩがトロトロにしてしまうというトンデモ展開をギャグテイストで描きます。著者のギャグセンスに腹筋が割れっぱなしでした(笑) 気になるα受けの部分ですが、「セックスの役割なんてどっちでもこなせるのにαとΩになった途端にΩがネコみたいな風潮なんなの?」という主人公(Ω)の台詞が全てを物語っています!! 番外編の謎のアラブ人受けもオススメなので是非♪

 α×α、Ω×Ω くんずほぐれつ入り乱れ
好きじゃないって百回唱えた』 河馬乃さかだち

 


あらすじ

ホストをしている伊藤 結真(いとう ゆうま)はセックス&お金大好きな遊び人。偶然にも彼は敬愛する小説家・堤 直斗(つつみ なおと)と同じバーに居合わせる。ぜひとも抱いてみたいと堤に猛アタックする結真だったが、気付いた時には自分が堤に犯されていた…! 無惨にもヤリ捨てられた結真。堤への怒りに震えるものの、体は抱かれることを望んでいるかのように疼いてしまう。それをたやすく見抜かれた結真は堤に促されるまま悦楽に陥落していく。

コメント
複数プレイが好きな人はコチラの作品はいかがでしょうか。3P? いえいえ、4Pです! クズのαが鬼畜αにヤラれてしまってお尻が疼くようになる、いわゆる攻めの受け化を描いています。そこにΩふたりが加わってくんずほぐれつのただれた関係に……! 注目すべきはΩ×Ωという珍しい組み合わせ。エロエロなΩ同士のセックスの色気にゴクリと喉が鳴りました……! ドロドロなストーリーかと思いきや、最後はきちんと綺麗に収まりほっこりしました。

β×α 平凡な人間の下剋上
大嫌いの先から見てる』  あずみつな

 


あらすじ

学生時代から社会人に掛けて人生に汚点などないと言わんばかりの真面目なサラリーマン・緒方。 彼はイジメや偏見を一切許さず、弱者には救いの手を差し伸べるべきだと周囲にも吹聴する根っからの優等生タイプだった。同僚の綾瀬はそんな緒方に苛立ちを覚える。正論を振りかざす緒方の姿に嫌悪感を募らせる綾瀬。綾瀬は社長が男娼から召し上げた新入社員の神谷を使って緒方を陥れようと計画を企てる。

コメント
いままでのオメガバースとは少し違った展開となっている本作品。α・β・Ωの特性がいかされたストーリーとなっています。正義感の強いα、コンプレックスを抱えるβ、強かなΩの三人がそれぞれ過去を抱えながら生きている世界観はある意味リアリティがありました。どう収拾つけるのかとソワソワしながら読み進める読者は、その意外な結末に衝撃を受けるハズです。オメガバースならではのダークさをひしひしと感じられると同時に、どうか続きを読ませてください! と願わずにはいられない一冊でした。

腐女子の数だけ性癖がある=何でもアリ状態に?


お分かり頂けたでしょうか……。α受けやΩ攻めなど、まさしく総当たり戦状態!! もう一度おさらいしておきますと「オメガバースの基本はα×Ω」です。しかし、現状こんなにもたくさんの組み合わせが存在しています。一体それは何故なのでしょうか。

一番最初に思いついたのは「腐女子の数だけ性癖がある」ということでした。腐女子はキャラクターの容姿に加え、関係性や属性に萌える生き物です。「エリート」という属性を例に挙げてみても、かっこよさやSっぽさといった要素を持つエリート攻めが好きな人もいれば、プライドの高い人物が組み敷かれるようなエリート受けが好きな人もいます。これをオメガバースにあてはめれば、全ての人が基本となるα×Ωに萌えるわけではないということになります! スパダリタイプのαが受けという人、平凡なβと最上位のαとの切ない恋を読みたい人、エロエロを期待してΩ×Ωを推す人……。腐女子の本質からすればこういった様々な組み合わせが登場することも頷けるわけです。

続編&スピンオフ作品などシリーズ化作品も多数!


組み合わせに拘ることなく自由な発想で生み出されていくオメガバース作品ですが、シリーズ展開されているものも多く存在します。特にスピンオフとなると、性別の組み合わせを変えて描かれることが多いようです。
以下、作家さんごとにまとめてみました。さちも先生の「かしデス」シリーズはすでに4作品と、まさに圧巻です!

■いちかわ壱 家族×オメガバース

 α×Ω『ただいま、おかえり

 


あらすじ

藤吉 真生(ふじよし まさき)は自分に自信が持てない専業主夫。エリートサラリーマンの夫・弘(ひろむ)ともうすぐ2歳になる息子・輝(ひかり)に支えられ
何気なくも大切な日常の中で少しずつ自分を受け入れていく。

 

 α×Ω『ただいま、おかえり―かがやくひ―

 


あらすじ

専業主夫の妻・真生、エリートサラリーマンの夫・弘、2人の愛の結晶である輝。第2子・陽(ひなた)も授かって、ますます幸せいっぱいの藤吉家。穏やかな日々の中でふと不安や悲しみに囚われる時もあるけれど、家族の愛に支えられて強くなっていく。

コメント

「男が妊娠できる世界」で夫婦として生きるカップルをテーマにしたハートフルBL。オメガバースというと付き合うまでに一苦労というイメージがあるのですが、こちらはすでに結ばれ子どもまでいる状態からスタートしています。家族という形だからこそ、例えば親族からの反発があったり、周囲との付き合い方が難しかったりするんだなぁと実感すると同時に、一方で子どもの存在など「家族である意味」をしみじみ考えさせられるシリーズでした。それにしても子どもたちが可愛い……!!

 

■羽純ハナ ケモノ×オメガバース

 α×Ω『ペンデュラム -獣人オメガバース-

 


あらすじ

親に捨てられた少年Ω・カイは、国で最も権力を持つ獣人一族・ジークフリード家の子供を産むため、当主のα・ルアードに育てられる。今まで周りから疎まれてきたカイは、ひとりの人間として扱ってくれるルアードに惹かれ、いつしか番になることを夢見るように…。しかし、獣人は多くの子孫を残すため、番を作らず複数のΩと交わることを知ってしまう。そして、発情期を迎えたΩもまた、多くの獣人と交わる運命だった――。

 

α×Ω『レムナント -獣人オメガバース-(1)

 


あらすじ

両親を亡くし、妹と一緒に教会で育ったオメガのダートは、発情期が来る前に独り立ちしようと身体を売って稼いでいた。そんな時、教会が発情期の来たオメガの子供を闇ルートで売っていることを知ってしまう。一日も早く妹を連れ教会から出ていくため、ダートは誘われていた危ない仕事をすることに…。
しかし、運悪く発情期が訪れてしまう。初めての発情期に意識を失いかけていたダートだったが、その時、目の前に黒い狼の獣人が現れ――!?

 

コメント

獣人オメガバースと謳うだけあって、予想以上にケモノです。何かのタイミングでケモノ状態になるのかなと思っていたのですが、攻めはずーっと獣の状態! オメガバースのルーツである獣社会をいわば忠実に再現した本シリーズ、ケモナーの皆さんは読むべきかと……! 筆者は獣萌え属性はそこまでないのですが、そんな筆者ですら「やだ、カッコイイ……」となるくらいに2作品どちらの攻めもかっこいいのです。そして余談ですが、「キスとかセックスとかどうやってするんだろう?」という筆者の疑問もきちんと解決しました(笑)

 

■さちも 執事×オメガバース

α×Ω『かしこまりました、デスティニー(上)

 


あらすじ

名門一家の御曹司に生まれた東條 葵。彼は父親を亡くしたことを発端に義母との確執により家を追われる。どんな運命にも負けたくない、自分を信じて前に進む——そんな葵を支えるべく、幼い頃から付き添ってきた執事の宮内は彼の新たな門出へとついていく。葵はかしずかれるばかりのお坊ちゃんから一転、宮内とともに朝から晩まで人に使われる日々。そんな生活の中で葵を支える物、それは仕え先の大手自動車メーカー西園寺家の次期当主・次郎への5年越しの片想いだった。

 

α×β『かしこまりました、デスティニー(下)

 


あらすじ

西園寺家の執事長をしている久藤(くどう)は自分にも他人にも厳しい強面。東條家の元御曹司・葵とともに西園寺家で働くようになった東條家の元執事・宮内とは犬猿の仲で、口喧嘩が絶えない日々。宮内のことを口達者で執事のくせにロンゲないけすかない野郎だと思っていた久藤。しかし宮内の葵への恋心を知り、次第に宮内を放っておけなくなる。葵との主従関係が解消されて自由に恋愛が出来る状態にありながら、葵の恋路を応援する宮内。久藤は押し殺した気持ちを独り抱え込む宮内を、抱きしめずにはいられなかった 。

 

α×β『かしこまりました、デスティニー ~Answer~ 上

 


あらすじ

西園寺家の執事・宮内(β)は上司である執事長・久藤(α)と、セフレ以上恋人未満の関係。久藤は深い愛情を注ぐが、宮内はβであるという引け目から自分の気持ちを抑え込もうとしていた。そんな矢先、久藤の前にハジメ(Ω)が現れる。彼は宮内が恐れいていた存在、久藤のーー"魂の番"

 

α×β『かしこまりました、デスティニー ~Answer~ 下



あらすじ

高い知性と端麗な容姿で西園寺家の執事を務める宮内。彼は壮絶な過去により、自身の幸せを考えることが出来なくなっていた。俺は何も要らないから大切な人はどうか幸せになってほしい。久藤の幸せを想い身を引いた宮内だが、そう願えば願うほど久藤は苦しんでゆく。しかしそんな宮内を動かしたのは、全ての秘密を握る南雲ーー。他者の幸せを望むことで目を背けていた自らの問題。それにようやく向き合えた宮内は……。

 

コメント

発売以降、各所で話題沸騰だった作品とあり、筆者がコメントするまでもなく人気の「かしデス」シリーズ。印象的なタイトルと耽美な雰囲気を持つ設定に惹かれて手に取った方もいらっしゃるのでは? 第一作では定番のα×Ω、第二作以降はα×βの恋路を追います。恋を引きずっている系男子&ロン毛男子大好きマンの筆者は特にα×β組の話がドンピシャで読むたびに溜息をこぼしてしまうほどです。BLは切ないものという当たり前の概念にオメガバース設定が加わり、更にその度合いが増す……。その事実を痛感した作品でもあります。

 

■楔ケリ リーマン×オメガバース

α×Ω『狂い鳴くのは僕の番

 


あらすじ

一流企業に転職し、新天地へ希望を馳せるサラリーマンの高羽。だが入社早々、直属の上司である烏丸の秘密“人を惑わし、劣情を煽る特異体質"を知ることに。烏丸は自らの体を武器に、大企業のキャリアの地位におさまっていたのだった…。今宵も股を開き、サカる男たちを受け入れる姿に嫌悪感を覚える高羽だったが、からかうように烏丸の標的は高羽へ――?

 

β×Ω『狂い鳴くのは僕の番;β1

 


あらすじ

大手広告代理店に勤め、面倒見がよく部下から慕われる鵜藤の下に新卒・雀部が配属される。出世に燃え、入社早々ナメた態度をとる彼を、生意気ながらも放っておけないと感じる鵜藤。その矢先、雀部の秘密 “人を惑わし、劣情を煽る特異体質" に触れてしまう。発情期を持ち差別される身分を隠し、実力でのし上がっていこうとする雀部。見守りながら、時に発情の苦痛を和らげる手を貸す鵜藤。しかし、かつて大事な存在を守れなかった過去が、踏み込むことを躊躇させる。一方、二人の思いとは裏腹に上層部の思惑は、雀部を淫らに開花させる方向へと――…。

コメント
「かしデス」シリーズ同様に、異なる組み合わせでシリーズ化されている2作品。一作目では体を使ってキャリアを得たΩを、二作目では性別を隠し実力でのし上がっていこうとするΩと、同じ性別を異なる設定で表現しています。性格が違うだけでこうも変わってくるのかと読者も唸ったはず。また、同じ社内での話なので二作目には一作目のカップルも出てくる上、そちらの話も同時進行で進んでいくのもファンとしては嬉しい限りですよね! エロもたっぷり、ストーリー性もばっちりと、納得の人気作です♥

オメガバース未読の皆さん、もう何がなんだかわかりませんね笑


さて、今回オメガバースを総括する形で記事をまとめた筆者ですが、正直かなり驚いております。ひと言にオメガバースといってもここまで多岐にわたるのかと……!! 今回紹介しきれなかった作品を含めて、筆者自身まだ読んでいない作品がかなりありまして……;; これは早急に読まねばという使命感に駆られています(笑)

今更ですが、オメガバースという設定は万人ウケするものではありません。「妊娠可能」という段階でNGな方もいらっしゃるかと思います。もちろん、そういった方に無理に薦めることは致しません。ただ、「設定がややこしくて手を出してない」とか「どの作品から読めばいいのかわからない」などの理由でまだ読んだことがない方がいらっしゃるならば、是非この記事を参考に読むことをオススメします! 旬のジャンルは旬のうちにお召し上がりください!(笑)

腐女子の想像力&創造力は果てがありません。オメガバースブームが果たしていつ頃まで続くのか、そして今後新たな設定(!?)は生まれるのか――。今後の動向に期待を寄せつつ、まずは未読作品をポチろうと思う筆者でした。

記者:白米

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コメント7

投稿順|最新順

昔からスラッシュを読んでいますが、α×Ω以外も昔から投稿されていたように思います。
まるで日本人特有の発想のように書くのは記事としては面白いかもしれませんが、過去の海外の作品を無かった事のように扱ってしまっているのでは、と疑問に思います。

そもそも(男で)妊娠出来るのはΩだけ、α×Ωのカップルにαが産まれやすい(それ以外からは殆ど産まれない)、Ωは見目麗しい、って大元設定がオリジナル商業では殆ど全ての作品で無かったこと(というよりそもそも設定を勘違い?)にされてるのが納得いかない。
全員(α、β、Ω)妊娠が出来る、なのにΩにだけ発情期があって、フェロモンがあって…。
そりゃΩは迫害されますわ。

まあまあ、喧嘩?は止めようねー。

SFってのはサイエンス・フィクション(Science Fiction)のこと

私は「BLってファンタジーだよねー」っていうとき、サイエンス・ファンタジー(Science Fantasy)=SFという捉え方をしてるよー。厳密に言うと両方には違いがあるかもしれないけどねー。でももはやその境界線はなくなりつつあるそうな。それを証拠にオメガバースなんていったらホントもうScience Fictionの世界だーと思ったもん。はははー。

>BL自体がSFであり、ファンタジーなんですもの。
とおっしゃってたので、BL自体はファンタジーだとしてもSFじゃないよね?と思った次第
このニュースは確かにオメガバースのことだけど
オメガバースに限定しての語り方じゃなかったので

「闇の左手」以来のSFの系譜とオメガバースとの関係については
SFファンとしては思うところはないわけじゃないけど
今回の話に関しては「オメガバース自体がSFであり、ファンタジー」と書かれていたら
特に異議申し立てはしなかったと思う
以上

オメガバースを話題にしているため、SFであり、ファンタジーとしたわけですが…。
>BLはファンタジーだけど、=SFじゃあないですよね
ではオメガバースと絡めて、ファンタジーとSFの違いが何であるのか、匿名2番さまの見解をお願い致します。

匿名1番さんの意見に同意します
だけど、BLがSFってのはちがうと思います
SFってのはサイエンス・フィクション(Science Fiction)のこと
BLはファンタジーだけど、=SFじゃあないですよね

BL自体がSFであり、ファンタジーなんですもの。
いちいち型にはめなくっても良いような気が致しまする。
何でもありの架空のお話しがBLとしたら、オメガバースは本来こうであるとか、こうでなくてはならないとか、なくなります。
BたちがLするお話し。
それさえ崩さなかったなら、そのストーリー独自の設定を楽しんで、良しとしたいものです。

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