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表題作ヤンパパと天使と俺

宇佐美智久
大学院生
藤本光輝
23歳,シングルファーザー

その他の収録作品

  • リスタート
  • 梨々愛の視点(電子限定♡描き下ろし‼︎)
  • カバー下あとがき!

あらすじ

俺には恋なんて、一生無理だ!!――毎日研究まみれで疲弊しきった大学院生・智久。しかも隠れゲイで、恋愛経験はゼロ!!そんな潤いのない日々の中で知り合ったのは、同い年のヤンキー・光輝だ。自分と違い自由に生きて可愛い娘までいる幸せそうな光輝に、思わず苛立つ智久。「俺はゲイだから、幸せになれない!!」酔った勢いで告白し、拒絶されると思ったけれど、「俺もゲイかもしれない」と逆に光輝に告げられて!?

作品情報

作品名
ヤンパパと天使と俺
著者
リオナ 
媒体
漫画(コミック)
出版社
徳間書店
レーベル
Charaコミックス
発売日
ISBN
9784199607875
3.9

(70)

(22)

萌々

(24)

(21)

中立

(2)

趣味じゃない

(1)

レビュー数
12
得点
271
評価数
70
平均
3.9 / 5
神率
31.4%

レビュー投稿数12

読ませる系良きストーリー

リオナ先生、3冊目なのですが毎度ストーリーが読ませる感じでいいです。。
今作ならヤンキー受け、他でも主従とか、ちょっとキャラ作りがきつくてストーリーは王道かなみたいな設定なのにわりと生々しくてその分読み入ってしまう、そして最後はリアル感のある解決がなされているので好きなんですよね!

今作も、ただただヤンキー受け・光輝が可愛いだけかと思いきや、元奥さんや義実家の人、お子さんの話と自身がゲイかもしれないという、なかなか重めの問題が蔓延っているという。。。そして攻め様・ともくんこと智久は智久で家族とのわだかまりとか、光輝との恋愛に踏み出せない迷いとか。。。
ヤンキー受け可愛い〜〜だけで読むにはあまりに読み応えがもりもりで嬉しい誤算でした。

めちゃくちゃネタバレですが、最終的にりりあちゃんが奥さんのところに行って光輝と智久は2人で暮らしていってるの、リアル感のあるハピエンでよかったなーと思います。
現代社会の雰囲気からいくとね、どうしてもそれくらいの落とし所がありそうな感じなのではと思ってしまいますよね。。。

そしてなんでしょう、エッチが極度のエロエロエッチ風じゃないからいい!!!日常に織り込まれる情事って感じでね。気遣う智久、頑張る光輝。。。ああよき。。。

最後には13年後も見ることができて、この2人はいろいろあっても最終的には2人仲良くうまくやっていくんだろうなってホッとするような読後感でした。

少し期間を空けてもう一度読みたいと思います!!

2

現実味のしっかりした幸せなお話

子供といえど女の子がメインで出てくるBLに中々手をつけられないタイプなのですが、今回電子サイトでセールになってたので気になっていたこちらをようやく購入!

大学院進学前の理系大学生とバツ1と思われる若いヤンパパのBL
基本的にはコメディのようなすごく明るく可愛らしい雰囲気でお話が進んでいくので読んでいて癒されます。
そんな雰囲気の中でもゲイであること、カムアウトや離婚、親権といった現実的で向き合いたくない問題にもしっかりと直面して、ご都合ハッピーエンドにまとめてしまうことなく、一時は悲しい思いもしながら全員がハッピーエンドを迎えられる結末を丁寧に選んで描かれていてすごく良かったです。

フィクションとしてのBLと現実味のある問題とを織り交ぜて描かれている作品で、しみじみと考えながら、でももちろん萌えながら読める1冊でした!

1

コミカルにシリアスに。家族を描いた素敵なBLでした。

素敵な家族BLでした!ホロリときちゃった。
連載で一話だけ読んでいて、まとまってから読みたいと思っていた作品です。
(コミカルな子育てBLかな?)という仕上がり予想を良い意味で裏切る、恋愛・家族・人生をしっかりと描いた良作でした!

大学院生で隠れゲイの智久は、公園で幼稚園児の梨々愛とそのパパ・光輝と出会います。
人懐こくグイグイと距離を縮めてくるヤンキー風パパの光輝と娘の梨々愛。
最初はそんな一家との関わりを面倒に思い警戒していた智久ですが、ある日光輝に誘われた家飲みで酔っ払って、つい自分がゲイであることをカムアウトしてしまいます。
すると光輝も、実は自分もゲイではないか?と悩んでいたことを告白してきて…

高校在学中に、たった一度の行為で彼女を妊娠させてしまい、そこから高校を中退し結婚、妻の実家の家業を手伝いながら子育てをしてきた光輝。
ところが、その行為以来、どうしても妻のことが抱けない。
女性とのセックスが出来ず、ゲイビでしか勃起出来ない自分のセクシャリティに、光輝は結婚して初めて気付いたのです。

最初の一度以来セックスレスな夫への不満から、妻は離婚届を置いて他の男のもとへ。
妻の実家の助けなくして子育てするのは難しいため、光輝は離婚届は出さずに、妻の実家で働きながら梨々愛を育てていたのです。

一方智久は、中学の頃にゲイであることを自覚しましたが、親を落胆させないよう、それを必死に隠して「いい息子」であろうと生きてきました。
美容師になる夢を諦め、大学院に進学し、大企業に就職するために日々学業に励んできたのです。

そんな2人の出会いが、人生や運命を劇的に変えていく様子が、とても優しく丁寧に描かれていました。

ゲイであることをお互いに理解し合える喜び。
お互いの身体に興奮し反応出来る喜び。
恋をする喜び。

23歳の男たちが、今まで抱えてきた悩みや怖さからお互いを解放し合う喜びに満ちていて、なんかすご〜くジーン…ときちゃった。

エロは少なめなんですが、初めて男性の身体に触れる緊張感が伝わってきて、こちらまでドキドキ。
お風呂での兜合わせ…めちゃくちゃエロかった。

まだ離婚が成立していない子持ち男との恋には、もちろんたくさんの障害があります。
(散々悩んだ挙句、成立前にエッチしちゃったのだけが、唯一の心残り…)
でも真面目な2人は、それにきちんと向き合っていくんです。
梨々愛のことはもちろん、奥さんや奥さんの両親とも、真剣に向き合います。

結局最後は母親が梨々愛の親権を持つことになるのですが、そこに至るまでの話し合いや、それを決断する光輝の心情がね、本当にリアルな親心を感じて好印象でした。

ゲイカップルが子供を育てていく…という結末も素敵だと思うし、そういうBL作品は好きだけど、子供が「娘」であることの現実をしっかりと考えたこのラスト、私はとても好きでした。

梨々愛ちゃんが本当に明るくて可愛く、作品内で太陽のような存在でした♪
美容師志望だった智久にヘアアレンジをしてもらうのが大好きな、オシャレでおしゃまな梨々愛ちゃん。
智久のことを「ともくん」「ともくん」と慕い、智久と光輝を繋ぐよきパイプ役に♡

ラストは13年後の成長した姿まで。
3人で会話するシーン、最高でした。
いろいろ乗り越えた末の深い絆を感じました。
智久も親にきちんと話すことが出来て本当によかった!

描き下ろしは、2人の甘い同棲生活のスタートから。
甘さと程よいエロに心満たされました♡

ほのぼのコミカルに。そしてときにシリアスに。
家族BLがお好きな方にはぜひ手にとっていただきたい作品です(*^^*)

個人的に、リオナ先生作品が『恋をするにはイケメンすぎる』から連続してズキュン!とハマっているので、既刊も大変気になります♪

15

chikakumaco

こんにちはー☆☆☆
そうそう‼︎
私もリオナ先生は、『恋をするにはイケメンすぎる』を読んだから、
これも買っちゃいました‼︎ えへへ。

好きな人に好きになってもらえるなんて。素敵なこと。それは奇跡。

「俺の恋は実ったことがない。好きな人に好きになって もらえないから。」
冒頭の、智久のこの寂しいフレーズが何度となく出てくるんですが、
言い換えてみれば、それは。
好きな人に好きになってもらえる、なんて 素敵なこと。それは奇跡なのだと思うのです。
これは、そんな奇跡にも満ちた、愛情の物語。
人と人との出逢いを通して、時にリアルな感情のもつれを描きながら、自分らしい愛情を見つけて育てていく。そんな物語だと思いました。

ゲイである事をひた隠しにに生きてきた智久。
ひょんなコトから、シングルファーザーの光輝とその娘、梨々愛ちゃんと出逢い、
その義父やお義母さんとの家族ぐるみでお付き合いをすることになる。
ちょっとやんちゃで、一見ヤンキーに見えなくもない、光輝。
若くして子供を持ってしまったが、セックスレスの為に嫁に逃げられてしまう。
ところが、光輝は光輝で、娘を授かったものの、自身の性癖に揺らぎを感じていて。
智久にカムアウトされた事で、相談したりしているうちに、自分もそうなのかも? なんて思い始める。
そして、心が近付いていくのと共に、お互いに好意を抱き始める。
その辺りもとても丁寧に描かれていて、温かく、特に、光輝が突然出て行った嫁とちゃんと話し合わない事には、勝手に離縁出来ないと悩んでいたり。
智久が、それは不倫になってしまうのでは無いかと、悩んでいたり。
二人に懐いている梨々愛ちゃんの親権がどうなるのか、幼ない梨々愛ちゃんの気持ちを乱すことになったりと。
また、光輝にとっては義父母にあたる、嫁の両親の経営する会社で働いている事など、
とてもリアルな難題を避ける事なく、きちんと向き合っているのです。
なので、作品世界の中に素直に入り込む事が出来て、智久や光輝、梨々愛ちゃんと一緒に一喜一憂したり、ホロリとさせられることもしばしば。
彼等の選んだ道も、心温まる13年後を読めたことで、じんわりと優しい気持ちになれました。
本音を言うと、梨々愛ちゃんには、パパといる事を願ってみたりもしたのですが、
この物語が選び抜いたことが、一番良かったのだと今は思います。

描き下ろしの「梨々愛の視点」も素晴らしいです。
幼かった彼女の初恋が本当に「ともくん」(智久)だったんだなぁ、って。
甘酸っぱい気持ちになるんです。
彼女にとって、パパと同じくらい大切な人。
彼女の優しさにもまたホロリとさせられます。

8

ゆーちん24

こんにちは^ ^
コメントありがとうございます♡
そうなんです〜!
リオナ先生作品、よいですね♪
なんか、とっても優しくて真面目な感じがするんですよ。ますます好きになった一冊でした(^^)

ほのぼのしつつもストーリー重視のホームドラマBL

ともかく癒しが欲しくて、あらすじも読まず表紙買い。
ただほのぼのとお話が進むと思いきや、しっかりと芯のあるストーリーで驚きました。
恋愛モノというよりは、家族愛や家族の在り方についての人間ドラマ。
やや重いテーマも入って来ますが、とても暖かくて読んだ後は幸せな気持ちになれる作品です。

大学院生の宇佐美智久は「隠れゲイである自分は好きな人に好きになってもらうことが出来ない」と、恋することを諦め、自分の夢も諦め、研究に没頭する日々を過ごしていました。
ところがある日自分と同い年のシングルファーザーの藤本光輝と知り合い、運命が変わり始めます。
元ヤンで人懐こい光輝と、4歳の娘梨々愛ちゃんに気に入られ、ごはんに招かれることに(しかも光輝の奥さんのお家です)。
幸せな家族の光景に自分は場違いだと深入りするのを避けようとしますが、梨々愛ちゃんに「王子様」と懐かれ、光輝の家にお邪魔する智久。
十代からパパで大変だったけど、俺には梨々愛がいるしと嬉しそうに語る光輝にイラつき、自分はゲイだから幸せな将来も望めないとついカミングアウトしてしまいます。
すると光輝も、セックスレスが原因で奥さんに出ていかれた事、初めて奥さんと寝た時子供を授かったこと、それ以来女性を性の対象として見ることが出来ず、自分はゲイなのかもしれないと悩んでいたことを打ち明けます。
梨々愛ちゃんと一緒に距離を縮めていく智久と光輝。
この梨々愛ちゃんがかわいくて本当に天使です。その梨々愛ちゃんを溺愛して、成長ぶりに泣いてしまったりする光輝がまたかわいい!!
それぞれの悩みを相談し合い、いつしか惹かれあっていく2人。
しかしようやく初めての恋が実ったのに、実は光輝がまだ正式に離婚していなかったことが判明し…。
これは不倫になるのではないかと悩む智久の姿や、奥さんの実家に仕事も住居もお世話になっている今の状況では梨々愛ちゃんを養っていけないと離婚届を出せずにいる光輝の葛藤など、あまりBLで掘り下げられないところまでリアルに描かれているところになんとも言えない深みを感じました。

結局梨々愛ちゃんは母親と暮らすことになるのですが、最後に描かれた13年後のお話がまた素敵でした。
歳を重ねてもラブラブの智久と光輝、高校生になり、かつて智久の夢だったスタイリストを目指すことにしたと告げる梨々愛ちゃんが久々に集う。
離れて暮らしていても、きっと3人は家族なんだなと感動して思わず泣いてしまっている自分がいました。
BLであり、そしてそれ以上の人間ドラマを見せてくれた優しい作品。
読んで良かったなぁと素直に思える、素晴らしい1冊です。

5

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