おまけ漫画付きRenta!限定版
人狼であるフェンリルの族長同士の結婚。
嫁ぐはずだった姉が亡くなり、その代わりとして男ながら番の契約を結ぶことになった人狼同士。
屈託がなく強いオスのガルムと、白毛で美しいハティ。身代わりとは言いながら美しいハティを真の番として大切にするハルムが萌です。
姉の死の真相や、人間との関わり、族長として群れを守るという責任と恋の間で揺れ動くハルムなど、きれいな絵と情緒たっぷりの人外ストーリーで面白かったです。
久しぶりの先生の作品でした。
北欧の狼神話にインスパイアされた作品、という事で良いのでしょうか?
とにかく絵柄が美しくて目を奪われます。
谷の種族は黒い狼。
湖の種族は白い狼。
今、この2つの種族が婚儀で絆の誓いを立てる。
だが、花嫁になるはずの湖の種族のメス・スコールが急死。
そのため、花嫁の兄・ハテイが谷の長・ガルムと番の誓いの約束を果たすことになった…
彼ら・フェンリルはある時はヒト型、ある時は大狼の姿。どちらも大変な美形で眼福です。
特に犬派の方は雄々しい大型の美狼、豊かなその毛皮や強い目の力にやられちゃうのでは?
彼らの棲む神話的世界の静けさと荘厳さに対して、金のためにフェンリルの毛皮を狙う密猟人達の醜さ。
圧倒的な力と体格差がありながらもやはり銃に対しては…というハラハラな場面もあり、ストーリーには緩急があります。
BL的には…
こちらは微妙と言うべきかな…
というのも、ガルムの方は子狼の頃、初めて会った時からハテイに一目惚れ?
一方ハテイの方は未だガルムの想いには追いついてないみたい。もちろん憎からずだけど。
いちゃつきも受け入れているわけですが、はっきりとしたHシーンというものもありません。エロが読みたい!という方にはちょっと物足りないかも。
ところで私は傷痕などが好きで。ガルムもハテイも顔に傷があります。おそらく身体の方も古い傷の痕がたくさんありそう⁉︎萌え‼︎
フワフワ赤ちゃんズがとっても可愛かったです。
狼の群れの長同士の結婚。
本当は姉のスコールがガルムの番になるはずだったけど、亡くなってしまい弟のハティが繰り上がりで。雄だけど。
生真面目なハティはずっと姉の身代わりだと気にしていて…。
でも実はスコールは生きていて…。
狼と人の子孫?のお話だと思うのですが、童話を読んでいるような気持ちで。
ハティはスコールが見つかったら身を引こうとしますが、またまた実はスコールは…。
なんだか自由だなスコール。なぜギリギリまで言わないの?
番だからと獲物を譲り合うガルムとハティが良かったです。
萌はあんまり感じなかったかなあ。
「狼の群れ」というタイトルに、雪や冬を思わせる淡い色のカバーデザイン。
期待に胸膨らませながらページをめくると、圧倒的な画力に思わず見惚れてしまう。
扉絵から何もかもが美しくて、こんなにも美しく狼と自然を描いたBL作品は初めて読んだかもしれません。
「FANGS」や「ばら色の元気と花喰らふきみ」でも思いましたが、ビリー・バリバリー先生にしか描けない世界観だと思う。
作中にアルファやベータ・オメガなどの設定ページがありますが、これはBL界隈でよく耳にするオメガバースではなく、狼の群れ社会を表したものではないかなと。
なぜ彼らは人の形にも狼の形にもなれるのか?など、細かな説明はほぼありませんし、ないまま進んでいくのです。
しかし、説明なんてなくても惹き込まれるものがあるのだからすごい。
BLというよりも、「群れ」という大きな家族の物語という印象が大きいので、BL成分を強く求めると少し違うかなと思います。べったりとした甘みも多くはない。
けれど、1冊を通してぎっしりと詰まった狼たちの壮大なお話に夢中になってしまう。
メインとなる、谷の長であるガルムと湖のお皿であるハテイだけではなく、群れの仲間たちのそれぞれ異なる形の愛と繋がりも描いているんです。ここが魅力的。
深々と積もる雪のような静けさの中の烈しさ、フェンリルたちの強い繋がりを感じられる素敵な1冊でした。
あとがきがまた素晴らしくそそられる内容でした。
北欧神話を由来とした人外BL。
全編を通して絵が素晴らしいです。
風景も人物も狼たちもめちゃくちゃキレイ。
ストーリーは独特で、あまりBLという感じではなかったかも。
ガルムのハテイを想う気持ちや最終的にガルムを受け入れた部分はBLっぽいですが。
でも物足りなさはないです。
それはそれとして物語が成り立っていました。
群れの長として生きてきたふたりがお互いを赦し服従しあうってたぶんすごいことなんですよね。
ガルムとハテイ以外の登場人物(狼?)たちもそれぞれ個性があってよかったです。
なによりあかちゃんズが可愛すぎてめちゃくちゃ萌えました。