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表題作けものあそび

白尾将輝
塗装会社勤務
飛鳥井翼
特殊性癖を持つ音大生

その他の収録作品

  • 描き下ろし
  • カバー下(翼ができるまで―ラフ公開―/あとがき)

あらすじ

お坊ちゃん育ちの飛鳥井翼は、痛みに興奮するという悩みを抱えていた。
自分の性癖を受け入れられず悶々と過ごす中で出会った白尾将輝は、相手が誰であろうとためらわず無感情のままに暴力をふるう男だった。
将輝なら欲望を満たしてくれるかもしれないと思いストーキングを始めた翼は、ある夜待ち伏せていた先で将輝に無理矢理にホテルに連れ込まれ――。

作品情報

作品名
けものあそび
著者
もちの米 
媒体
漫画(コミック)
出版社
一迅社
レーベル
gateauコミックス
発売日
ISBN
9784758079440
4.5

(181)

(122)

萌々

(36)

(18)

中立

(4)

趣味じゃない

(1)

レビュー数
19
得点
812
評価数
181
平均
4.5 / 5
神率
67.4%

レビュー投稿数19

あの数ページ、エンドレスリピート。

表紙の通り、暴力行為が出てくるので人を選ぶかと思いますが、スピン元「俺のおにくちゃん」と併せて読んで欲しい作品。なかなかの衝撃作でした。

冒頭に出てくる受け翼のドM志望に焦点が当てられているのは、割と最初の方だけです。どちらかと言うと攻め将輝の過去や積み重ねてきた想い、そして救済ストーリーだと思います。

将輝の感情のない目、いつでも無表情の顔。
読み取りにくいキャラクターではあるけれど、そこは細かいところで丁寧に先生が表現してくれているので心の変化や翼との関係性など、きちんと分かりやすいように描かれていると思いました。

個人的にはあまり好きなタイプじゃないけど(笑)翼もちょっとクセありなのがいい。優しげで控えめなようでちょっと図々しくて強引で自分の欲求をぶつけるタイプで、将輝を救ってくれるキャラクターとして上手く描かれていて良かったなと思います。

描下ろしの将輝の嫉妬が良すぎたなぁーーー。あの数ページ、エンドレスリピート。

0

お肉ちゃんの

ヒール役だった将輝のその後。
途中まで不穏な空気が流れるのですが、そこからぐっと落ちずに物語は纏まります。
私は前作「お肉ちゃん」が好きなのですが、このお話はまた違うイメージで好みでした。お肉ちゃんの二人もちらっと出てきます。
後半で将輝が少しずつ成長していく過程が良いし、翼の想いが徐々に明かされていくところも好きです。翼が手を怪我したりしなくて良かった。
最終的にはそんなに悪い人はいないです。(翼の父親とは絶縁のままかも?)
良い作品でした!

0

上手すぎて頭を抱えた良作

もちの米先生、すごい。まだ読んでいる途中だというのに、少しページを遡ってもう1度読みたいとなる作品でした。
なんだろうかこれは…一言で言うのならものすごく良かったんですよ。一気にドンと来る萌えや良さではなくて、読中・読後にじわじわと来る良さを噛み締める感じ。好きです。

こちらの作品だけでも美味しくいただけるのですが「俺のおにくちゃん」を読んでからですと、より濃厚かつ後を引く味わいが広がります。やはり2冊続けて読まれることをおすすめしたいです。
人にすぐ暴力を振るってしまう無表情な青年と、裕福な家庭で育った痛みに快感を覚えてしまう大学生の組み合わせ。
読む人を選ぶ属性ですし、愛だとか恋だとか、そういうものを明るく分かりやすく描いたお話でもありません。けれど、刺さる人には間違いなくドスドス刺さる作品だと思います。
ディープなお話がお好きな方はぜひ。

暴力。漢字にすればたった2文字の言葉です。
しかしながら、体への暴力であったり、心への暴力であったり、言葉の暴力であったり…種類が非常に多い言葉でもありますね。
この1冊に沢山の暴力が描かれています。
ですが、それと同時に救いも描かれています。

いわゆる普通の愛し方も普通の愛され方も知らない将輝のバックボーンが非常にやるせなくて。
なにしろ人から愛されたことがないものですから。愛したくても愛し方を知らずに生きて来たとても孤独な人です。
そんな将輝の元に現れた翼という青年。
ここで翼の特殊性癖がよく効いてくるのが上手いです。身体的な痛みに快楽を覚える翼だからこそ、将輝が相手を恐怖や怯えで支配しようと暴力を振るうする意味がなくなってしまうんですよ。
なんだかもう、2人の関係性の描き方がすごく良くて。
翼との生活の中で少しずつ見えてくる、分厚い殻の中に隠れていた将輝の内面の柔らかな部分に読めば読むほどぐいぐいと惹き込まれていきます。
将輝を恐れず甘える翼と、翼に甘えられ不器用に甘やかす将輝の図に心地良いため息が出る。
もちの米先生、上手すぎる…すっかり魅了されてしまいました。

それぞれ抱えているものは異なるけれど、生まれ育った環境によって偽りの自分を作らざるを得ず、自分が何者なのかが分からないでいた2人が、無意識に救済し合いながら嘘偽りのない自分と場所を手に入れられるまで。そんな印象を持ちました。
好きな作品がまたひとつ増えてうれしいです。

2

SMはちょっぴり、孤独な2人のラブストーリー

SMものが好きで見つけた作品、試し読みして面白そうだったので読んでみました。初読み作家様です。

『俺のおにくちゃん』のスピンオフですね。こちらは未読ですが、単体でも読めそうかと思ったのですが、結構前作の主人公が出てきます。でもなんとか読めました。

キャラデザが好きです。超無表情なイケメン寡黙攻めと、少し不憫な美人受けです。
攻めの将輝はすぐに手が出て暴力を振るう。受けの翼は痛みに興奮する変態。

一度体を重ねた後、翼は将輝のアパートに押しかけ、奇妙な同居生活が始まります。そこからは二人の心の交流というか、SMものというよりはヒューマンドラマな作品でした。

実は心に傷を抱えている将輝が、翼の優しさや懸命さに絆されていく描写がよかったです。
中盤、将輝が翼を優しく抱くシーンには、かなりキュンとしました。

終盤、将輝が翼のために避けていた母の再婚相手を頼る場面は、翼への深い想いが感じられてよかった…。
それから翼が戻ってきて、将輝がぎゅっと抱きしめ返すシーンにはウルっとしました。

将輝が初めは無表情な暴力男だったのが、後半は愛情深くなるところがかなりの萌えポイントでした。

SMというより、それをきっかけに出会った孤独を抱えた2人が、惹かれ合うラブストーリーでした。
最後はほっこりする展開でよかったです。

読後レビューを見たら、皆さん前作も読むことを強く勧めてますね(笑)そのうち『俺のおにくちゃん』も読んでみようと思います。

電子(Kindle)購入 修正は非常に薄いトーン

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1

こっちから読んじゃった。

この作品は、スピンオフだったのね。
「おにくちゃん」が、先にだったとは・・・
早速〜読んで、こちら再読だわ。

しかし、攻めの白尾くんは、無表情で直ぐに手をあげるね。本当は、そんな事したくなかったんだね、怖いけど良いやつだったね。
「お前嘘つきだ」が、母親と翼くんへの言葉として出て来たけど・・・ここは、切なさマックスだった。

受けの翼くんも、痛みに興奮する性癖で難儀だな!と、思ったが、父親との確執もり〜。
最後は、解放されて良かった。

2人の救済だけではなく、家族愛も感じました。

出会うべきして、出会った2人。
良かったです。

0

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