嫉妬深い毒舌の先輩作家×健気な元アシの売れっ子作家

うそつきあくま(下)

usotsuki akuma

うそつきあくま(下)
  • 電子専門
  • 非BL
  • 同人
  • R18
  • 神18
  • 萌×26
  • 萌8
  • 中立1
  • しゅみじゃない1

180

レビュー数
6
得点
139
評価数
34
平均
4.1 / 5
神率
52.9%
著者
雁須磨子 

作家さんの新作発表
お誕生日を教えてくれます

媒体
漫画(コミック)
出版社
祥伝社
レーベル
on BLUE comics
発売日
価格
¥679(税抜)  
ISBN
9784396784805

あらすじ

ラスト40ページ、ただただ祈るように。

余利計一は健気なほうだ。
先輩作家・宇郷悟が好きだったが、
セフレのような扱いに甘んじている。

突然、余利から自分たちの関係がセフレのようだと切り出され、
別れの言葉まで告げられた宇郷。
そのつもりはなかった宇郷は混乱し、
余利に連絡し倒してしまう。

しかし余利のほうも、別れてやると思ったものの、
宇郷の元から気持ちは離れられないでいた。
愛と卑屈のシーソーゲームはそう簡単には終わらない。

しかしそんな折、宇郷はとあるきっかけで
漫画の仕事が自力でまったくできなくなり
2人の関係は思ってもみない方向へ一変するーーーー。

表題作うそつきあくま(下)

宇郷悟・先輩漫画家
余利計一・攻めの元アシスタントで今は売れっ子漫画家

その他の収録作品

  • Bonus track(描き下ろし)
  • あとがき

評価・レビューするAIの精度がアップいたします

レビュー投稿数6

最後がとにかくお見事!!

予測のつかない展開が面白かった。
テンプレどおりの当て馬も登場しないし、そういう判りにくさが面白いなぁと思います。

決別宣言したくせに付かず離れずの距離感なんだけど、甘利が一人で二丁目に行った事実を知った宇郷の「一人で飲みに行ったりするなよ。」という言葉。
しかも何度か言うんです。
そういう言葉の裏側には、アレな気持ちがちゃんと存在するんですよね?!と宇郷に問い詰めたくなるー!!

そして雁須磨子さんの作品で多分お初だと思う「ヤンデレ」という言葉。
「ヤンデレ」という単語が登場したときに思わず吹いてしまいました。
まさか雁さん作品でこの単語にお目に掛かるとは思わなかったし、あまりにも新鮮すぎて!!

だけど、完全にスランプに陥って弱気になってしまった宇郷に対する甘利の欲望は「ヤンデレ」そのものなんですよ。
甘利がきちんとそれは「ヤンデレ」だと自覚したからヤバイ方向には進まなかったけど、ついに宇郷が失踪した後に甘利が描いた新境地と言われる作品は、包丁ふりかざすキャラが大活躍している(らしい)作品で、なにそれ、見たい……!と思いました。

窮地に追い込められると何も浮かばずスランプに陥る宇郷に対して、平常時から仕事が早く、宇郷が失踪した後でも「まんが描こ」と切り替える事ができて、おまけにそれを糧にして新境地に達して大ヒットを生み出しちゃう甘利。

同じ漫画家だけど、残酷なまでにタイプが異なると改めて思いました。
上巻で何も思い浮かばず焦って死ぬ言い訳まで考えていた宇郷は、いつか枯渇してしまうかもしれない自分の才能に対して常に不安を覚えていたに違いなく、そんな男からすると、枯渇する事のない泉のような才能を持っている甘利という男が近くにいるというのは、辛かっただろうなぁ……って思いました。

最後、本当に良かった。
この男がこうなるには四年が必要だったのね…と思えるし、ぐだぐだしていた男たちの着地点となる最後のセリフがもう最高で、雁須磨子さんってやっぱり最高だな!と思いました。
こういう着地の仕方がいつも本当にお見事だなって思います。
これこれ!感とでもいうのでしょうか。

そして隠しテーマはヤンデレなのかもしれない。

8

これだから雁須磨子作品はやめられない

上巻では「宇郷のバカ」が概ねの感想となってしまいましたが
下巻でもほぼほぼ「宇郷のバカ」、ですww
とは言え、なんとも言えない愛おしさみたいな感情に飲みこまれそうで
上巻ラストとは違う悶絶状態が今も続いています。

余利の愛が歪んでいたわけでは決してなくて
宇郷がそうさせてしまったんだけなんですよね。
その宇郷だって自分でそうしたくてしたわけじゃないし
人生に不器用というか……いや、不器用っつったらなんでも許されるわけもないんですが。
根っこは同じ気持ちだなんて二人とも性格が違い過ぎて全く想像できませんでしたけど
本編ラストのセリフで完璧だなっていうくらいストンと腑に落ちました。
うまい……うますぎるカリスマ子さん…いや雁須磨子さん…………。
自然とポロポロ涙がこぼれました。
悪いところもひっくるめて愛せる相手なんて
生涯とおしてもそうそう出会えないですよね。

創作の苦労はやっぱり相当なものだと思いますし
センスと才能と努力が無いと好きだけではずっと続けられないでしょうね。
人を愛することにも通じる気がしましたが
“人を愛するセンスと才能”ってそもそもどんなんだ…??www
自問自答しつつ、愛情も感謝も伝えなきゃいけないよねと戒められたような読後です。

宇郷の(時々余利もww)服のセンスとか、
二丁目のゲイバーの壁に「男だけのパーティ」「男と男の…」「乱」って紙が貼ってあったり
細かいところもクスッとさせてくれて大好き過ぎます!!!

7

下巻のせつなさと吸引力にやられた…

アクの強い人が弱ること程せつないものはありませんが、
あんなに面倒臭かった宇郷を最後に愛おしく感じることになるとは、上巻では思いもしなかったです…。
余利ではなく宇郷に「よかったTT」と伝えたい気持ちでいっぱいになる終わりでした><

宇郷はどうみても余利を大切に想っているんですが、言葉にしない。
でも行動では示している…だからこそ、余利が戻ると宇郷は受け入れるし自分から離れる事はなかった。
余利との関係が戻ってからも、宇郷の仕事は上手くいかず、体重も減って…
余利は気付いているのに、自分に縋る宇郷、求められる自分というカタチにのめり込んでいく。

スゴク印象的な場面、箱の中に宇郷を閉じ込めて自分しか頼れない状況にする…ヤンデレ。
自分に縋る宇郷が食べたいほど愛おしい…そんな自分にヤンデレツッコミする余利はもちろん自覚あり。

マンガ家さん達がいい仕事してました。
屋良さんは上巻から不思議なキャラで二人に絡み、ふわふわキラキラ、事あるごといい味出してます。
宇郷の描くヒロインは素直でやさしいイイ子で、余利はツンデレ…と
好きなタイプをヒロインにするのはマンガ家あるあるなので、解りやすい。

千葉さんと宇郷の関係に安心しながらも嫉妬する余利の気持ちは解るなぁ…
才能を認め合い、尊敬しあう親友。
千葉さんの人柄もステキなんですが、顔がゲッソリなのにお腹ポッコリ内臓脂肪満載体型に癒された。

そうこうするうちに、ヤンデレも束縛もやめて、ひたすら尽くす余利の前から宇郷が失踪TT
PCファイルに残された千葉と余利、それぞれに向けたメッセージがせつない…
失踪後の雑務を頼まれている千葉に対し、短い感謝の言葉だけの余利。
余利が上巻で語った「不愉快な宇郷でいる方が実は誠実」の言葉が重いです。

あらすじ通り、ラスト40ページ、ただただ祈るように。

宇郷失踪でのやり場のない想いを、ひたすら仕事に繋げて成功する余利。
4年後に戻って来た宇郷との場面、土下座する宇郷に驚きと冷たい怒りと拒否の余利…
追い返す余利と出て行く宇郷の姿に、息をのんで固まってしまったけど大丈夫だった!

ここからは自然と涙が…宇郷がやっと描いた同人誌をみて涙する余利。
「ただただ会いたくて」と涙をみせる宇郷、余利に会いたくて、描くのに4年かかったんですよねTT
あれだけ言葉のなかった宇郷が、これだけストレートに気持ちを言葉にするだけで鼻水も止まらんわ><
しかも、宇郷は失踪した頃の本心まできちんと言葉にする。
転んで傷付いて、のたうち回って縋る先が自分だけにと思っていたなんて、二人ともヤンデレ愛でした。

戻ってからの宇郷がしょぼくれおじさんでカワイイんですよね…なんでも素直に言葉にする。
嫉妬、卑屈、毒舌のカケラもなくなり、キャラ違いなかんじもありますが、
すったもんだがあったからこそ、上手くやっている二人に安心。

あの宇郷が「ただただ会いたくて」なんて…読む程にじわじわと味のでる作品でした。

1

ironical

同じ雑誌で連載されていた銭湯の話が陽の部分とするならこちらは雁さんの陰の部分を引き出している作品です。

わかりやすいホラーではなくサスペンスに近い、最後に宇郷が暗闇に立っているシーンは余利と一緒に小さく叫びそうになりました。

それでも読者で宇郷を嫌いになれる人は少ないと思います、不器用で相手に転ぶ事すら望んでて髭で冴えない元中堅漫画家。

余利はその頃はもう売れっ子になっていて映像化に慕ってくれる若くて可愛いアシも手にしていて宇郷など欠片も必要ない、それでも欲しいと思う気持ちを繊細に描いています。

正直読む人の心理や状況や好みに大きく左右される作品だと思います、私も中立~萌2に評価が揺れ動いていますが、間違いなく今の雁さんにしか書けない作品だろう事を踏まえて萌2です。

0

ラストまでの流れは引き込まれました。。。

んー。結果から先に言うなら
個人的にはそこまで”スッキリ”する終わり方では無かったです。
ここはまぁ完全に好みの問題なのでごめんなさい。

でも、上巻ラストで余利が”けじめ”として態度に表したのに、やっぱりなんだかんだで宇郷から離れられないのはホッコリソワソワしちゃいましたね。
体はなんだかんだで求めちゃうし、心もソワソワしちゃってまさに”心ここにあらず”状態。
余利の「結局なんだかんだで好き」が溢れてました。

だからと言ってサラリとハッピーエンドにしてくれるような男ではない。宇郷は!(笑)
嫉妬深い毒舌男が墜ちていく様は見ていてハラハラするし、そんな宇郷の姿にいろいろ思っちゃう余利も可愛かった。


そういえば、屋良が結局謎の男だった。。。。

0

恋と人生のままならなさ。道はくねくねと曲がって続く

下巻です。
上巻終わりで宇郷にブチ切れた余利。
そのまま電話にも出ず過ごしていたが、酔ってふと気付いたら宇郷の家のそばにいて。
家から出てきた宇郷を見て涙が出てしまう。
そうしてまたヨリが戻るんだけど、次第に物語は不穏な空気を帯び始める。
宇郷がスランプに陥るのだ。
描けず、痩せていく宇郷。
余利は、宇郷を案じてプロット作りを「手助け」するようになる……
弱って自分を頼る宇郷が嬉しくて。宇郷が自分だけのものになるようで嬉しくて。
歪んでいた何かを見ないようにしていた余利。
そして事件が起きる…

…どーなんのコレ!と心底ゾッとしましたよ。こわい!って思った。
失った余利の受けた衝撃と、実行してしまった宇郷のそこまでの絶望と。

そしてまた一つ新境地の作品で大ヒットを飛ばす余利。
アシスタントを翻弄するずるい奴になった余利。
そこに亡霊のように現れる宇郷…!
またまたゾッ〜〜‼︎
こんな終盤にきて、これからナニが起きるの⁉︎と脳内がパニクりました。
「4年」
重い。そしてその4年は確かに宇郷を変えていたんです。
『ただただ会いたくて』ーーー
劣等と卑屈と傲慢、それらが漂白されていく。素の宇郷が晒されて、余利と並ぶ。
いつだって余利は宇郷を好きでいたのにその真実を受け取れなかった宇郷が、自らの真実を余利に差し出して。

「漫画家」同士の、というのがすごく効いてる物語だと思いました。
才能、羨望、嫉妬、体力、締切、編集者、ファン…全て比べてしまって、勝敗がついてしまって、周りもみんな共通で色々知ってて、逃げ場も無くて。
「心」だけでは成立しないつらい恋の現場なんだろうなぁ。
結果的には、恋の長い道のり、の話なんだと思う。つまりは人生のリアル。

オマケ。屋良さん、がよくわからない人だった。具合が悪い描写はなぜ?山に登ったのはなぜ?

0

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