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表題作騎士に捧げる騎士の初恋

ダリオ・パース
32歳、ラングフォード王国騎士団長
レイモンド・ブラナー
27歳、アリンガム護衛隊長

その他の収録作品

  • あとがき

あらすじ

ラングフォード王国の王太子妃選びに各国の姫が招かれる中、騎士団長ダリオが心待ちにしているのはアリンガム王国の姫――ではなくその護衛騎士レイモンドとの再会だった。一年前、この国を訪れた美しい彼が何故か気になって仕方なかったダリオは、何かと世話を焼いて親しくなったが、ダリオの部下に侮辱された彼は激怒のうちに帰国した。謝りたい、許してほしい、と無骨な心を痛めるダリオに、しかし再会したレイモンドはそっけなくて…

作品情報

作品名
騎士に捧げる騎士の初恋
著者
名倉和希 
イラスト
ひゅら 
媒体
小説
出版社
心交社
レーベル
ショコラ文庫
シリーズ
王子様と鈍感な花の初恋
発売日
ISBN
9784778127381
3.7

(32)

(5)

萌々

(16)

(10)

中立

(0)

趣味じゃない

(1)

レビュー数
8
得点
119
評価数
32
平均
3.7 / 5
神率
15.6%

レビュー投稿数8

恋の病を患った朴念仁攻め

「王子様と鈍感な花の初恋」のスピンオフ作、すごくすごく面白かった〜!!!・:*+.
どちらも面白かったんですが、個人的にはこちら、スピンオフ作がより深く刺さりました。

スピン元のナサニエル×ジーンの仲睦まじい様子も窺い知ることができ、大満足。
見事年上王女(7歳差!)のハートを射止めたジョシュア、やるなあ…!

名倉先生のあとがきによると「ジョシュアは女の子大好きなのでたぶん愛妾も持ち、
子沢山になる」とのことなのですが、
そこはちょっとマーガレット王女ひとすじであって欲しい気もする。
でも、ラングフォード王国の未来は明るいですね。✨


名倉先生の描く「愛すべきちょっと間抜けな攻め」が大好きです◎(ひどい言い方ですみません;)

今回のお話は隣国の騎士同士 × 再会もの。
攻め受けのキャラが立ってて、どちらも大好きなキャラでした。

カッコいい騎士団長なのに、天然朴念仁で恋愛下手な攻め・ダリオ。
強気で聡明で、自分から油を持って行ってダリオに迫っちゃう美貌の護衛隊長・レイモンド。

スピン元でジーンに見当違いなプレゼントをする王太子(当時)ナサニエルに、
「本を贈るのはどうだ」ってアドバイスしていたの、確か今回の攻め・レイモンドじゃなかったでしたっけ??

的確なアドバイスが「あっぱれ」だったのに、今作ではなんとまあ
立ち回りの不器用なこと!!笑

好意を抱いているから、無意識に剣の手合わせで手を抜いてしまいレイモンドを怒らせ、
謝罪の手紙がいつの間にか愛の告白ラブレターと化していて困惑させる。

自分の気持ちが「恋」だということにも気付いておらず、
なんだか煮え切らない感じについにレイモンドの方から油持参で部屋を訪れー


いや、どんなヘタレ朴念仁だよ!!
と読みながら心の中でツッコミ入れまくってしまうんですが、
イライラしたりせず、笑って笑って見守りたくなっちゃう、愛すべきキャラ。

クールビューティー・レイモンドの自分からグイグイいっちゃう終盤の姿勢も
カッコ良かった!

見た目や体格はともかく、恋愛ごとに関してはレイモンドの方が男前ですね(。-∀-)


で、そんな感じで終始ニヤニヤ調でお話が進んでいくのかと思いきや。


あるシーンで、思わず泣きました。。。

道を踏み外し、王家転覆を企むレイモンドの元親友・スタンリーとの最期のシーン。

「もう会わない」と告げた後、牢の外に出て空を見上げたレイモンドの
「スタンリーはもう二度とこの青空を見ることはないのだ」という独白。

王家を守る騎士同士、本当に親友であり戦友とも言えた
大事な人を永遠に失ってしまう悲しみが伝わってきて、胸が潰れそうに( ; ; )

失った友は決して返ってこないけれど、、

ダリオから注がれるいっぱいの愛のもと、傷ついた心が
癒されていってくれたらいいな、と思います。


名倉先生のハッピーBL、笑いの涙あり、切なさあり、で
心満たされる最高の一冊でした✨

0

なんて男前な騎士受け!

大陸に名を知られるほどの騎士ダリオ。レイモンドに言わせると朴念仁で唐変木で激ニブな可愛い男。

お話は前作のラングフォード王国の王ナサニエルとジーンの結婚式に周辺諸国から招待された王族たちの中から、ダリオがレイモンドに目を奪われ一目惚れするところから始まります。

ダリオとレイモンドの関係がコロコロ変わるのが面白かったです。

そして今度はジョシュアの誕生日と后候補選びにまたマーガレットが招待され帯同するレイモンド。

レイモンドの祖国で半年前に起こった謀反、それに加わった親友に裏切られたと心を痛めるレイモンド。

ダリオがんもうレイモンドに首ったけで、好きな気持を無自覚なのにアプローチがどんどんエスカレートし、しまいには毎日会わないと死ぬとか言い出して。

レイモンドは麗しく高潔で祖国では一番の騎士なのです。ダリオの人柄や剣や弓の腕、騎士としての手腕に尊敬しているのですが、ダリオの無自覚な求愛に怒ったり呆れたり喜んだり。

事件も解決しダリオの部屋をある物を持って訪ねるレイモンド。帰国まで10日しかないのです。
なんて男前なの!はっきりせいと迫るレイモンド。
なんて騎士らしい!格上のダリオの尻を叩き告白の言葉を言わせ覚悟をあかして。そう、抱かれに来たんですよ!

もうダリオは張り切っちゃって。二人とも堅物だったのでこれが初恋で燃え上がって。良かったなあ。

しかしレイモンドはマーガレット付きなので帰国してしまう。
手紙にはレイモンドの甘々な内容が。まさかレイモンドがこんなにデレるとは!

早ければ一年後には再会できそうですが、そしたらもうダリオは遠慮なしでやりたい放題でしょうね。

0

前作『王子様と鈍感な~』を読んだ方はこちらも読んだ方が良いと思うの

「ラングフォード王国の王室にいる男性はすべて不器用なのかしら?ひょっとしてそういうお国柄?」……とまで思ってしまった『王子様と鈍感な花の初恋』のスピンオフ。
可笑しいです。
この手のポワーンとしたコメディを書かせると名倉さんは絶品ですな。
「もうこの辺で恋の成就だろう」と思ってからも、あちらこちらに振り回して楽しませてくださる。

あらすじはもう前にレビューされた皆さまが書いてくださっているので省略させていただいて。

今回の主人公のダリオも『出来る・誠実・モテる』の三拍子揃った人なのですけれど、前作の王子様同様、本気の恋の前にはマヌケになってしまうのですよ。
こういうお話を読んで浮き立ってしまうのは、ひょっとしたら私、バカな男が好きなのかも知れない。
いやホント、バカな子ほど可愛いです。

前作とちょいとばかり違うのは、お相手のレイモンドが耐え忍ぶ健気なだけの人ではないこと。いや、健気ではあるのですけれどもね。
でも、イザって時には胆が据わっているんですよ、この子。
ダリオにどんなに惹かれていても、頭に来れば殴るしね。
相手から来ないとなれば、行くしね。
いやぁ、良いですよ。良い受さんだ。

前作と比較すると読んでいる人が少ないような気がするのですけれど、もったいないと思います。
同じくらい面白いよ。

2

朴念仁なヘタレ攻め


「王子様と鈍感な花の初恋」のスピンオフ。
前作攻め様の学友で騎士団長・ダリオ(攻め)の話。
必要な情報は語られているので、今作だけでも十分読める内容になっています。
でも、前作カップルが幸せな姿も見せてくれるし、前作でのダリオとのギャップもあるので読んでいたほうが楽しいと思います。

あらすじなどすでに詳しく書かれているので感想だけ。

面白かったのはダリオのヘタレ具合です。
前作で、前作受け様・ジーンへのプレゼント選びにに四苦八苦する前作攻め様ナサニエル王子を友人として冷静に適格なアドバイスをしていた姿はどこへ?な朴念仁でした。

王太子の妃候補の他国の王女の護衛騎士として出会ったレイモンド(受け)にほぼ一目惚れだったダリオ。
ですが、気持ちを自覚するまでが長い!
受けだけ特別扱いして、それに周りが気が付いているのに受けだけ気が付いていないという展開は良くあり、それはそれで楽しいですが、特別扱いしている本人が気が付いておらず、相手の方が気が付いている珍しい展開が面白い。
レイモンドはさぞかし、いたたまれない気持ちになったことでしょう。

自分の気持ちに気付かずさんざん迷走し、何度も手紙で心を尽くした言葉を綴っているのに、肝心な言葉は出てこない。告白は催促されてやっとです。
もう帰国するという段階になってもダリオが動かないものだから、レイモンドが自分で潤滑油を用意して催促しに行くのです。
「私に言わなければならない言葉があるはずです。」「言いなさい」と迫られてやっと告げるという・・・
ちょっと笑えます。

王家に忠誠を誓う騎士なので、王女の帰国と共に帰ってしまったのが残念でしたが、あとがきで作者様が王女とともにやってきて共に暮らすようになると仰っていたので安心です。
できれば、数年後二人が共に暮らす話まで読みたかったな。

はじめはしっかりしていると思っていたダリオの迷走具合を楽しむ話だったと思います。
前作カップルも仲睦まじい様子が見れて良かったです。




0

ちゃんと騎士

スピンオフだと知らずに手に取ったのですが、全く問題ありませんでした。
脇カプきになるな~とか思っていたら、まさかのこっちがスピンオフ!前巻も読まなければと思うくらいには楽しめました。

あらすじが購入の決め手だったので、再会してからのツンツン具合を楽しにしていたら、まさかの結構序盤で和解していてびっくり...と思いつつ読んでいました。
このあとどうするんだろう?と思っていたら、これだけではなかった!
甘さとつんつんの絶妙なサンドウィッチで、すいすいと読んでしまいました。

ダリオの無自覚な溺愛具合とレイモンドのちゃんと男だけど翻弄されているところ、この対比が良かったです。
手紙を一日におまけに一方的に何通も送って、無意識に恋文に発展しているなんて、無自覚とはいえちょっと怖...
なんて思いましたが、レイモンドがちゃんと代弁してくれました。
彼の綺麗だけれどちゃんと騎士であり男であり続ける。この姿勢が良かったです。

3

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