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表題作ぼくは知っている。

天谷スナオ
17歳,高校生
井上
30歳,旅行代理店勤務

その他の収録作品

  • 同い年でも友だちにはなれなそうな2人…。(描き下ろし)
  • 6年目の執着(描き下ろし)

あらすじ

高校生のスナオが通学バスの中で見かけるサラリーマン。彼の薬指には、指輪に隠れて噛み痕がある。あれは誰が付けた痕だろう。所有の証? それとも…。いつのまにか、スナオの頭の中は、彼への妄想で頭がいっぱいになってしまう。そんなある日、バイト先の居酒屋で偶然リーマンの彼に遭遇する。酔っ払った彼は、スナオにキスを仕掛けてきて…!?
恋と呼ぶにはあまりにも幼く、まっすぐで痛い感情。高校生×リーマンのエモーショナルな恋模様!

作品情報

作品名
ぼくは知っている。
著者
ジョゼ 
媒体
漫画(コミック)
出版社
白泉社
レーベル
花丸コミックス・プレミアム
発売日
ISBN
9784592720942
3.9

(88)

(30)

萌々

(34)

(17)

中立

(3)

趣味じゃない

(4)

レビュー数
14
得点
340
評価数
88
平均
3.9 / 5
神率
34.1%

レビュー投稿数14

No Title

高校生の天谷は、朝同じバスに乗りがちなサラリーマンの井上が着けている指輪の下に隠されている秘密を知ってしまう。そこから妄想が暴走してしまい、井上の事が気になって仕方なくなります。

ひょんなことから井上と急接近した天谷ですが、一回りも歳の離れた大人の男が高校生と容易く付き合うと言うわけもなく……。

なんか、井上さんのビジュアルが絶妙きもちわるい感じなので、天谷の妄想があらぬ方向性に暴走していくのが、ちょっとわかる気がするなぁと失礼ながら思ったりとか。

しかも二人がただの行きずりの他人から知り合いに昇格した出来事が、どうしようもなく井上さんからのセクハラでしかないので、これはどうなってしまうのかと!

このご時世に!

インモラルな展開を期待していいのか悪いのか!?

と、実はそんなけしからん事を考えながら次のページをめくる手を止められなかった私は駄目な大人でした……。

〜ともあれ〜

なんやかんやあってこのご時世に相応しい感じの終幕でよかったです。

井上さんが思いの外まともな倫理観を持っていてよかった。思いの外とか言って申し訳ありませんけど。

でも百パーセント鉄壁のモラルをお持ちという訳でもなくついつい逡巡してしまうところもリアルでよかったです。

おまけページで明かされる、この二人は年の差の問題とかじゃなく本質的にかみ合わせが悪いということが良いです。そういう二人が出会って恋してしまってすったもんだする展開好きです。


高校生って、この歳になって見るとほんっとうに子どもなんだな、ガキんちょ意外の何者でもないなぁと思いますし、三十代もけっこう子供っぽい自己中心性を無邪気に温存しているものなのだなと感じるので、ご多分に漏れない感じでそんな風な天谷と井上さんに、まだまだ微妙に青春だよなぁ、趣き深い。としみじみ思いました。

0

もしも書き下ろしがなかったら…


高校生×社会人で大人は子供になりたくて、子共は大人になりたい葛藤が上手く描かれた一冊だと思いました。

ある日、ムシャクシャして通勤バスが一緒の高校生の攻めに手を出してしまった受け。
モテるが本気の恋をしたことがなくて、どこかミステリアスな受けに初めての恋をして夢中になる攻め。

年上の大人な魅力がある井上さんの色気がすごい。

視点はまばらで、どちらの心情も読み取れて良かったです。
がむしゃらにアタックする年下攻めの良さと、大人だからと素直に気持ちを受け取れない二人の焦れったさが味わえます。

付き合う寸前まで行っては、別れ…。
でも結局いい感じになるだろうと思ったら衝撃――。

なんと別れたところで本編が終わります。

ただ、書き下ろしでその後が読めてホッとしました。
その6年で何があったのかは描かれていませんが、もしも描き下ろしがなければ中立の評価になっていたであろう珍しい作品です。

0

大人と子供のもだもだ感が最高

まず読もうと思ったきっかけが、受・井上が年上で、つり目三白眼だったことです。
表紙の構図もまた素敵ですよね〜。

本編では、攻・スナオが学生らしく悩んで、夢中になってぐちゃぐちゃになっていくのと同じように、井上が自分を大人だからと律しようとしつつ、振り回されたり振り回したりしているところがとても可愛いです。
スナオの方が一生懸命かと思いきや、井上も中々に気にかけていて、バスの中でスナオに突き放された時の傷ついた顔が、めちゃくちゃ可愛い。
結局、井上も、自分が思うような大人にはなりきれてはいないんですよね。

スナオの真っ直ぐな言葉。
井上の、ひねくれたような、それでも切実な気持ちが溢れてくる言葉。
どちらも本当のことで、読んでいてすごくグッときました。
決して綺麗なだけではないけれど、素敵な恋をしているな、と。
そんな風な印象を受けました。とても萌えます。

スナオがどんなに「好き」を言葉と態度で表していても、それを受け取ることのできない井上。
ふたりの中々繋がらない気持ちが、もどかしいのにキュンとします。

18歳になる、と言ったスナオが続けようとした言葉を物理で遮る井上、めちゃくちゃいいですね。
可愛い。いっそ女々しいです。

電子版185ページの「ぼくには致命〜」の井上の台詞と表情、本当に最高です。
年上だからなのか、井上の性格さからか、繊細で、怖がりな表情が最高にエモいです。
このページ、永久保存したい。

この先、井上がもっと歳をとった時、また彼の逃げ癖、誤魔化し癖が出るような気がして。
ふたりの行く末がとても気になるので、是非続編読みたいです…!!

0

焦ったさがリアル

高校生攻め・おじさん受けの最高峰は、「YOUNG BAD EDUCATION 」続編「YOUNG GOOD BOYFRIEND」だ!と長らく思っていましたが、この作品、かなりイイ線いってます。心理的な描写の上手さは、こちらの方が上かと思いました。この作家さまは初読みでしたが、絵が素敵です!高校生が本当にイケメンで、読んでて眼福でした。

ストーリーは序盤から中盤にかけて、とても引き込まれました。高校生のまっすぐな恋心と、揺れるセクシャリティがリアル。自分でもどうしようもない気持ちを持て余してるのが痛いほど伝わってきて、読んでる方も辛かったです。大人の受けの方も、こんな若い子受け入れられないよね〜という気持ちがよくわかる。

が、ラストが唐突すぎて…え?大人になってる?…なんかすんなりくっついてハピエンになってる…?
特定の購入先でこのラストの先が補足されてるとのことですが、読めなかった読者にとってはこれがラストなわけで。ラストが駆け足でなければ神作品だったと思うと本当に惜しい!と、Rentaでの購入を真剣に考えてしまう良作でした。

1

購入先要事前調査

すっっっごく好きでした!!!
「私の愛したツバメ」既読で、雰囲気が好きでしたが、こちらは更に好き!!ストーリーも、顔の描き分けも好き。
報われない恋愛好きには堪らない展開だけど、連載で読んでたら最終話で「そう終わるか〜」とはなっていたと思います。たとえそれでも神評価ですけれど。むしろ描き下ろし部分が蛇足という人もいるかもしれない。

ズルい大人だなぁ。最後まで断った井上は褒めるに値するかと一瞬思い、しかし最初にちょっかい出したのは井上だと思い直す。
すれてるかのようで、純粋すぎるほど純粋なスナオ(そういえば名前も素直くんなんだよな)が可愛い。まさに愛すべき存在。

先達のレビュー拝見してRentaで買えば良かったなぁと…

4

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