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月村先生のしっとり切ない系のお話も好きなんですけど、こんなひたすら甘くて可愛い系のお話は更に好きだったりします。
超ネガティブ思考で空回り気味で、その上わりと迂闊な主人公が、王子様的攻めにグイグイ絡めとられて行くのが楽しいったら無いですよ。
またこの超ネガティブな主人公、書き下ろしの方では結構な天然ぶりも発揮してくれるんですよね。
そつの無い王子様風だった攻めが、若干余裕を無くして振り回されてるのにも、楽しくて仕方ないですよ。
いや、受けの前で格好つけて必死でやせ我慢してる攻めが、嫉妬でちょい情けない姿を晒しちゃう言うのが、個人的ツボなのです。
内容ですが、人気声優・横田×料理研究家・渚による、甘くて可愛い日常系ラブコメになります。
パワハラによるストレスで身体を壊し、社会人一年目で退職せざるをえなくなった主人公・渚。
母親が料理研究家だった事から、なりゆきで二世タレントの料理研究家としてデビューしたんですね。
そんな中、自身がメインとなる料理番組の仕事が入りますが、口下手な自分をフォローして掛け合いと言う形で進めてくれる天の声の担当声優ー 。
それが、渚が憧れている深夜アニメの「レッド隊員」だと分かりー・・・と言うものです。
まずこちら渚ですが、超ネガティブ思考で自己評価の低い青年になります。
と言うと、鬱陶しい受けを想像すると思うんですけど、これが真面目すぎて空回り気味な所が微笑ましい、こう放っておけないキャラでして。
何だろう・・・。
会話で仕事の話になれば、「何の仕事ですかと世間話的に聞いた方がいいのか。そんな立ち入った話を聞くのは失礼なのか」と悩んでるうちに不自然な間が空き、ますますテンパる。
で、後から「会話の一つもまともに出来ないなんて、自分はなんてダメな人間だろう」と落ち込むみたいな。
これ、本人は自分の事を「なんの面白みも無い人間だ」と言ってますが、この思考回路だけで相当面白いですよ。
こう、両親からも愛されて大切に育てられと、大事にされてる人間特有の素直さを持ってる為、嫌味と言うのが無いんですよね。
で、そんな彼のお相手となるのが人気声優・横田。
優しくて紳士的で気さくでと、パーフェクトな攻めになります。
ついでに、渚は頭から「好い人」だと信じきってて気付いてませんが、意外と強引で策士だとも思うんですよね。
自分の武器(声)を上手い事使い、かつ断りにくいように仕向けた上で、グイグイ渚のテリトリーに入ってくる。
いや、こういう攻め大好きだけど!
まぁ、そんな感じの二人で、ここから可愛い恋愛劇。
元々、渚にとって横田は憧れの「声」だったワケですが、番組の収録で本人を知り、その気さくで優しい人柄に恋に落ちちゃうんですね。
これが、甘酸っぱくて仕方なくてですね!
前述の通りやや強引に、横田が渚を食事だの自宅だのに誘い出し、二人が少しずつ距離を縮めて行く様が丁寧に描写されてます。
声優仲間も交えて楽しい時間を過ごしたり、一緒に料理をしたりと、もうひたすら「甘っ!」て感じなのです。
また、超ネガティブな主人公ですので、(自分なんかに好かれてると知る事で)嫌な思いをさせてはならぬと、自身の恋心をひた隠しにするんですよ。
で、普通に接しようとすればするほど、ちょっとした事で過剰に反応しちゃったりしてテンパってるのが、もうめちゃくちゃ可愛いのです!
いや、こういう空回りしまくりのキャラを書くのが、本当にお上手ですわ。
「自分は面白みの無い人間で・・・」って、だから十分面白いって!
と、そんな日々を過ごすうちに、意欲的で仕事に対しても誠実な横田の影響により、少しずつ前向きになって行く渚。
しかし、横田のライブに行った事をキッカケに、彼が遠い存在なのだとショックを受け・・・と言うスレ違いです。
こちらですね、横田が超行動力があるので、そこまでヤキモキするまでも無く解決だったりします。
いや、誤解が解ける瞬間と言うのは毎回滾りますが、今作ではニヤニヤが止まらない、素晴らしい可愛さなんですよ。
横田は横田でライブを見られた事により、自身が軽薄な人間だと思われたんだと誤解してるんですね。
で、「だから渚くんには来て欲しく無かったのに」的に告げる。
それを聞き、「自分の恋心に前から気付いていたんだ。こんな気持ち悪い男に、ファンが集まるライブに来て欲しくなかったんだ!」と、更にショックを受ける渚・・・みたいな。
こう、二人の認識と言うのは明らかにズレてるのに、何故か噛み合って行っちゃうコント系のスレ違いなのですよ。
また、渚はわりと迂闊な為、会話の途中でペロッと自分の恋心を言ってしまう所まで、セットで楽しくて仕方ないなぁと。
とりあえず、スレ違ってるのに読者は笑いが止まらないと言う、お目出度いパターンなんですよね。
と、ここまでが雑誌掲載作で二人が結ばれるまで。
ここから書き下ろしで、結ばれた二人のその後となる「もっと、耳から恋に落ちていく」と、こちらも書き下ろしの横田視点によるSSになります。
この「もっと、耳から~」ですが、気持ちは通じ合ったものの、極度に緊張しいの渚を気遣い、なかなか最後まで結ばれる事が出来ない二人。
そんな中、同じ二世タレントで料理研究家の渚の幼馴染みが表れ・・・と言うものです。
こちらは、格好つけてやせ我慢をしていた横田が、嫉妬から本音を漏らすと言うのが萌え処。
渚ですが、やや横田を偶像化してるんですよね。
彼が初めて嫉妬と言う人間くさい部分を見せた事により、二人の距離がグッと近付くと言うのが素敵です。
ついでに、これをチャンスとばかりに上手い事言いくるめ、渚とのエッチを成功させる横田にもニヤニヤします。
いや、とりあえず良かったね、横田。
あとSSですが、こちらはひたすら甘々。
いかに渚が可愛いかと言うノロケが、横田視点で延々と語られてます。
もう勝手やっててくれい!って感じですかね。
二世料理研究家ではあるけど、親の七光りだけでお仕事してる、なんて思っているとっても自己評価の低い受け様である渚が、新しい料理番組で憧れていた人気声優である攻め様の横田と親しくなって恋が成就するまでがほっこりと甘く優しく綴られてます。
一度社会人としての仕事を挫折している渚なので自分自身に自信が持てず、今の料理研究家としての仕事も流されてる感が否めない。
真面目に一生懸命だけど、人見知りで遠慮遠慮しくてスタッフさんとの付き合い方もよくわからない、人付き合いは不器用な渚。
そんな渚の不器用さを繊細でかわいい、とにこやかに距離を詰めてくるのが料理番組の天の声として見守っている横田。
横田はけっこうぐいぐい距離をつめようと頑張ってるけど、なんだか押し付けがましくない、というか爽やかでかわいく感じちゃう。
そして、横田の仕事への姿勢を聞いて、自分も仕事への気持ちを見直して自分から動いていこうとしている渚の頑張りがいい。
自分に自信が持てない渚だから、自分から告白、なんてまず無理だよね、と思っていたのに、まさかの勘違いからの自爆のような告白だなんて。
想定外でしたわー。
でも、おかげですぐに巣の中に引っ込んじゃうような渚と最短距離で相思相愛になれたんだから、よかったね。
ただ、えっちな雰囲気になると、イケボすぎる横田の声に渚は動悸息切れ過呼吸のような症状になってなかなかそれ以上すすめない2人。
さらりと大人の余裕を見せていた横田だけど、内心怖がられているのか、とじれじれのようだったようだけど、でもね、これわかる、わかるよ渚ーー。
だって、大好きな恋人が、憧れてたイケボで耳元で愛をささやいて来るんだよ。
そりゃー、はわわわわわってなるって。
なぞの変死を遂げそうになるよね。
書き下ろしの最後の横田視点のお話がものすごーく甘かった。
横田が渚に名前呼びをお願いするのだけど、もうねー、渚がかわいいったらありゃしない。
仕事のために恋をセーブしていたという横田は、渚と恋人になってプライベートが充実して幸せになったらこの幸せをファンの人へ、と仕事に意欲的に気持ちに。
渚も、楽しく仕事を頑張っていこう、前向きな気持ちになっていて、恋のパワーっていいな、ステキだよね、と微笑ましく思ったのでした。
そうそう、イラストは志水ゆき先生。
イベントに参加した渚に横田がおちゃめにウィンクして、真っ赤になってドキドキの渚のイラストがとってもかわいかったー。
ラストのえちシーンはとっても色っぽくてステキ。
目の保養なステキなイラスト、ありがとうございます。
すごく良かった…月村先生ならではの読みやすい文体で、しっとり、じんわり胸に沁みる、優しい物語でした。
自分に自信が持てず、ついなんでもネガティブ思考してしまう受けの渚の言動には、共感しきり。
渚視点で「わかるなあ…」と思ったり、憧れの人との恋愛に過呼吸を起こすほど(!)ドギマギしてる姿を「がんばれ!」と心の中で応援しながら読みました。
声優 × 料理研究家の、人気者同士のカプです。(受けの渚は、自分が人気者だとはあまり自覚していないのですが)
主人公は、料理研究家2世の渚。彼はパワハラに耐えかね、新卒で入社した会社を一年で辞めて、それ以降有名料理家である母の仕事を自宅で手伝って暮らしています。自分がメインのテレビ番組のオファーなども来ているのですが、”ちゃんとした仕事に就いていない”という思いや、上手に人間関係が築けない自分のコミュニケーション能力の低さに劣等感を覚え、自分に自信が持てずに日々過ごしています。
そんな渚が、ひょんなことから大ファンの人気声優、横田と料理番組で定期的に共演することになりー
と続くお話。
卑屈になりがちな渚の言葉を、ポジティブに言い換えて「すごい才能がある」と渚のことを認めてくれる横田。
そんな横田に感化され、以前のように「不釣り合いな自分は身を引いた方が…」ではなく、「少しでも釣り合う努力をしよう」と思えるようになった渚の内面の大きな変化と成長に、自分も勇気がもらえました・:*+.
そしてもう、付き合い始めた後の、渚の無自覚天然っぷりと、それにやきもきする横田の描写が面白くて面白くて!
幼馴染と二人きりになるのを心配し、独占欲から額に汗をかき飲み屋に駆けつけた横田を見て、「走ってくるほど人を惹きつける飯島(幼馴染)の魅力はすごいんだなあ」なーんて思ってる、渚くん…罪作りな男だ( ̄∀ ̄)
その後、誤解を解いた後の横田の「ばかなオオカミだから、もう『待て』はできません」で私の萌えが天井を突き抜けました…
”恋は仕事への意欲や熱意を削ぐものではない。むしろ、自分を癒し、幸せを感じれば感じただけ、それをたくさんの人に還元したいと思わせてくれるもの。”
そんな横田の思いに顎をガクガクさせて頷きたくなるお話でした(●´ω`●)
そうそう、最後の攻め視点のお話で、名前呼びしてくれた分だけキスをあげる、と言われた渚の5回連続「ゆうひさん」呼び、攻めと一緒に最っ高に興奮しましたよ〜!!! 渚くん…可愛いにもほどがある!!!
先生買い。安心の月村先生お話に加えて、サブキャラたちがとっても明るく、そして声優話が面白かったです!天然無添加天使受けが好きでしたが、もう一押しインパクトが欲しいなあと思うので神より萌2にしました。雑誌掲載分120Pほど+その続き80Pほど+攻め視点の後日談15Pほど+あとがき。
コミュニケーション能力に難のある渚。就職したものの、教育係にパワハラされ敢え無く退職。著名な脳外科医の父と料理研究家の母はゆったり「一生養ってやるよ」と言うのでめでたく引きこもり生活を送っていましたが、超多忙な両親の代わりに家の事をちまちま丁寧にやっていたところ、ルックスや暮らしぶりがウケる!とプロデューサーの目に留まりテレビデビュー。そして深夜の5分間料理番組のメインとなることになったのですが、その相棒として参加したのが大好きなアニメ、モエルンジャーの声優で・・と続きます。
攻め受け以外の登場人物は
四ノ宮(声優仲間、陽キャラ!)、海崎、向井(声優仲間)、飯島(妻子持ちの料理研究家、受けの昔からの知り合い、陽キャラ)ぐらいかな。サブキャラがみんな明るくってホント楽しい!
**好きだったところ
受けの無添加100%な天使度合いが最高に良かった!そんなに強調した書きっぷりじゃないように感じられたのも良かったです。前半はコミュ障部分が勝って、不愛想な印象なのですが、攻めさんの一生懸命なところに引きずられて前向きになった後はとにかく「無自覚無意識に可愛い」く、たまりませんでした。
「こんな私が」という後ろ向きキャラなんだけど、イケボにきゅんきゅんで「失神する・・・」という様子なところや、実際に耳元でささやかれて過呼吸になるくだりなんかは、あーーーーーわかるーーーーーーーと一人萌え転げです。すごい美人さんなはずなのに、自分の魅力なんかこれっぽっちも自覚無くて、自分の推しの前では「口はくはく」させて緊張しまくっている感じなのがとても好きです。
攻めさんはイケメンという程度ぐらいにしか感じなかったので、月村先生テイストでは無いかもしれませんが、もうちょっとだけ腹黒っぽい方が好きなんだよな・・と思いました。(途中、嫉妬を隠したクール笑顔の挿絵があるのですが、そこはめっちゃ好き!その表情のまんま他の部分でももっと腹黒さを出してくれるとめっちゃ嬉しいのにーーーーー)
私としては声優ネタがお好きな方や、すっとぼけ部分のある無添加天使ちゃんが好きな方におススメしたい一冊でした。面白かった!
ずっと気になっていた月村先生の小説。
新刊が出た機会に初読みですが、期待していたとおり、甘く優しく可愛らしい恋愛描写がとても好きでした♡
若手料理研究家の渚は、深夜の5分間の帯番組を持つことに。
そこで“天の声”として参加することになったのは、密かに声に惹かれていた、アニメ『深夜戦隊モエルンジャー』の“レッド隊員”の声優・横田で…。
コミュ障で恋愛経験もない渚と、気さくでコミュ力の高い長身イケメンの人気声優横田。
そんな二人の恋愛や、仕事での成長を、甘く描いた本作。
受けの渚は、人見知りが激しくコミュニケーションが苦手で、自己肯定感が低い子です。
サラリーマンとしてうまく行かなかったことが、さらに渚から自信を奪ってしまっています。
有名な料理研究家の母と、脳外科医の父を持ち、本人はアイドル並みのルックス。
明るくチャキチャキした母親とタイプは違えど、料理の才能は受け継がれているし、インテリアやテーブルコーディネートも上手で、居心地のよい空間を作り上げることに長けてもいる。
なのに、それが才能であり天職であることに気付けていない。今の仕事に自信が持てない。
「家事能力が高くてもなぁ…」という、どこか自分の好きなことをしているだけのそれが、仕事に結びつかないものだという先入観を持っている男の子なのです。
家事でも趣味でも「得意」を超えたら、それはプロの仕事になり得るもの。
なので、(ええい!もっと自信を持てぃ!)などと勝手に叱咤激励しながら、熱くなって応援してしまいました。
生まれながらに与えられた高い初期スペックを、存分に生かして華やかに生きることが出来る人もいれば、それを荷が重く感じて器用に使いこなせない渚のような人もいる。
もどかしいし、面倒くさい性格の子です。
そしてそれは渚自身もわかっている。
そんな彼は私にとって、ものすごく共感出来ると同時に、成長を応援したくなるキャラクターでした。
ほんっとにネガティブで卑屈で、攻めの横田曰く「物事を悪い方にとる天才」なウジウジくんなんだけどね。
そこがなんだかいじらしくて、可愛らしくて。
不器用な子、結構好きなんです。
この作品では、横田が渚と恋愛関係になる前からずっと、ありのままの渚のことを、ものすご〜く愛おしく感じてるのが伝わってくるんです。そんなところに、とても胸があたたかくなりました(*^^*)
王道タイプの攻めですが、横田くん、くっそカッコイイですから♡
テンパりすぎてつい渚からしてしまった告白〜初めてのキスシーンなんて、もう可愛すぎて、ドキドキしすぎて、悶えまくりでした。ウブなのにめちゃくちゃエロいキス♡
それにはっきりと男らしく応えてくれる横田くーん!何度でも言う。きみ、終始カッコよすぎるんだー!!!
横田のことが好きすぎて緊張しまくる渚は、身体に触れられると過呼吸気味になるほど。
なかなか関係は進みませんが、そんな渚を受け入れ、無理強いしない横田は本当に優しい。
でも横田が完璧すぎるのもあり、渚はいつまで経っても自信がなく、横田の気持ちに鈍感なまま。
それが横田を傷つけてしまう場面ではさすがに鈍感すぎる渚にイラっとしたけど、そのおかげで“雄”になった横田が見られて幸せ♡
お料理やインテリアへのこだわり、梅仕事やジャム作り、そんな丁寧な暮らしが身についている渚と、声優として仲間たちと切磋琢磨しながら明るく向上心を持って生きる横田。
そんな2人の恋が、成長が、優しく綴られていて、とても好印象でした。
志水ゆき先生の挿絵もイメージ通りの美男美男で最高でした。
本当に甘くて甘くて、特にSSの『ますます恋に落ちていく』なんて甘い言葉の応酬で、砂糖の塊ほどに甘いです。それはまぁ、笑えるほどに。
…はぁ、甘いって何回書いたかな。
この甘さに癒されること間違いなしの一冊ですよ♡