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思春期特有の形容しがたい色っぽさが滲みまくりの作品です。
心身の成長のアンバランスさが最高潮の思春期にしかない、性的なセクシーさとは異なる儚い「色気」というのが存在すると常々思っているのですが、この作品は性的な行為はキスまでしかないにも関わらず、終始エロさが滲むのは、「永遠ではない儚い色気」を表現する苑生さんの抜群の画力とタッチによるものだと感じました。
志井のモノローグが直球で生々しいわりには淡々とした印象だったり、環の母親がとんだクズ女で、幼い環の前で連れ込んだ男と性行為、ネグレクト、意図はわかりませんが環にとっては性的に感じられる接触をするなど、描き方次第では相当に重くなる展開もあるのに、苑生さん特有のフラットさというか、悲壮感を感じさせず、時にコミカルにすら感じさせるドライな描写がクセになります。
こういう母親の存在が地雷の方は注意が必要ですが、そこを耐えられるのであれば、独特の表現と世界観に浸れる唯一無二の珠玉作だと思います。
もっと作品を世に送り出して欲しいと切望して早、幾年......新作を読みたい作家さんNo.1です。
幼馴染ものの良さを再確認したこの頃。
やっと積んでた今作を読むタイミングがキターーーと思ったら。
微笑ましかった少年時代。
だけど環の背景を知ると…。
こんなん虐待だよ〜(泣)トラウマだよ可哀想だよ。お母さんが虐められてると思うし、歪んだ母を守らねばな気持ちとか。やってはいけないことリストとか。
志井はすくすく環を好きに育つけど、好きだからって断れない環の優しさにつけこんでいいのかなあ?環が女子を克服するチャンスを邪魔しちゃって。困らせてまで気持ちを押しつけるのもな〜(BLにあるまじき考え)
志井の気持ちもわかるけど、このまま進んでいいの?破滅へ向かってない?とソワソワします。
なんか良くない予感がする。
幼なじみで1歳違いの環と志井。
小さい頃からずっと一緒で、兄弟のように仲が良かった2人ですが志井が5年生の頃から環に友達以上の感情を持ちはじめます。
でも、自分の気持ちを伝えていいとは思わずにいます。それは、環の家庭環境を理解した上で、志井が「環が嫌がる事はしたくない」と考えているから。
作中それぞれの視点でお話が進みますが、志井は何も考えていないおバカな子のように見えて(実際無表情でやる事も破天荒)、環の事になると敏感に感じ取り行動したり、ダメな事から離してあげたりする事ができる聡い子だと思いました。
反対に環は、「性」に関してトラウマを抱えた子で、常識があって賢いのに子どもの頃はそれが「普通じゃない」事に気づいて居なかったり、大きくなってからも「女性」が苦手になっていたりと、自分でも理解できていない問題を背負った子だと思います。
1巻はそんな2人の様子が時にシュールな笑いを挟みながらお話が進みます。
作画がとても綺麗です。環のトラウマが無事解消されるのか、気になりました。
環と志井のBL要素はキスのみですが、お話全体に流れる爽やかでもどかしい恋心の空気感が素敵です。
というのも、私は1巻を読んだまま
ずっと放置してたんです。
当時は、BLを読み始めたばかりで
最初の印象は、なんていうか
分かりやすい明るいモダモダを
楽しんでたので、
この絆される気配もない
2人のやりとりが全然刺さらなくて
志井くんなんなの。なんじゃこりゃ。
って思ってたんですよ。
それから随分と間があいて
改めて続きの2巻を読んだんですけど、
謎がね…っていうかリアル感って
マジで辛い現実味帯びてるんだけど…
あまりにあまりので言葉を失ってます
アオハルから救済…!
2巻の先生のコメントに、
志井くんなりの愛情表現ってあったんですけど
ほんと、志井くんも彼なりに
高校生の年頃なりにちゃんと悩んで
まわり道して、それから環の前に
立った彼は全然浮ついてなくて…!
泣いちゃうなーこれ。
なんか、きっと上手くいく。って
祈ってたい
次はきっとリリースしたら直ぐ読みます笑
悩めるアオハルが思う存分のってます、オススメです
コマ割り上手くて絵が綺麗で受けが可愛いのはもちろんなのですが、ストーリーがとにかく最高。最高以外の言葉が思いつかない自分の語彙力を恨めしく思いますが本当に最高です。フィクションなのにすごく生々しい話。シリアスだけど重すぎず、繊細な感情の機微は伝わるけど自己憐憫はなく、純愛だけど性飲には忠実で、2人の絡みが少しずつ増えていく感じがすごく丁寧に描かれてるから、エッチ描写が増えるごとに大興奮します…。そしてこの塩梅が最高。受けは完全にストレートで、実際ストレートの人が迫られたらこうだろうなあってすごくリアルに感じます。ストレートの割にはあっさり受け入れてるBLよくあるけど、そうだよな!この位段階を踏むよな!となりました。ギャグ要素も割と頻繁にあって普通に面白くて吹きます。