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プロポーズは花束を持って ~きみだけのフラワーベース~

propose wa hanataba wo motte

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表題作プロポーズは花束を持って ~きみだけのフラワーベース~

井藤美津明、ホテルチェーンの社長
伊藤佐那、大学進学に向けて自活中の御曹司、19

その他の収録作品

  • あとがき

あらすじ

御曹司の佐那は実家と縁を切り大学進学へ向け自活中。勤務先の生花店で出会った愛嬌のある青年実業家の井藤にほだされていくが…。

作品情報

作品名
プロポーズは花束を持って ~きみだけのフラワーベース~
著者
夢乃咲実 
イラスト
みずかねりょう 
媒体
小説
出版社
二見書房
レーベル
シャレード文庫
発売日
ISBN
9784576200088
4

(26)

(4)

萌々

(18)

(4)

中立

(0)

趣味じゃない

(0)

レビュー数
6
得点
104
評価数
26
平均
4 / 5
神率
15.4%

レビュー投稿数6

思い込み激しすぎ!!

ずーっと主人公佐那が悲壮感があって、人目を避け忍んでひっそり生きて。カツカツの暮らしで大学入学のための費用を貯めてて。

どんな事情が?とハラハラしつつ、井藤の不器用なアプローチに微笑ましく、佐那がボロアパートの管理人としてはつらつとガーデニングや修繕に励んで和やかになったら…。

全体的に落ち着いた良いお話でした。
デキるビジネスマンの井藤が19歳の佐那に、会いたくて会いたくて毎日花を一本ずつ買いに来たり、プレゼントしたり、連れ出してくれたり、ランチしたり。
恋をしたこともない佐那は井藤に告白されてピンと来てなかったようですが、ここまでされて嫌ではないってそういうことだよね?

そしてとうとう兄に見つかり実家に連れ戻される佐那。佐那が縁を切りたいと何度も家出をするほどなのが、実際の描写では、んん?
なんかブラコンな兄では?
そして実は井藤は兄の大学の同級生で!
上手いですね!兄に言われてみれば、実は井藤は何もかもわかってて佐那に近づいたの?と思えてきて。

兄と井藤の対面で、あれ?なんか兄がなんだか残念な男に…。ただ弟が可愛くて手放したくない弟ラブな兄なだけだったの?
乾の言うとおり皆思い込みが激しすぎ!!
ここでちょっとがっくりしてしまいました。

あんなに佐那は悲壮感を持って苦労して、見つからないように隠れて生きて。
うーん、今まで何度も話し合っても通じなかったのはなぜ?

めでたくお嫁に行く形になった佐那。
お付き合い前は不器用で真っ直ぐだったけど、恋人になったらキャラが変わったり、エッチのときはちょっと別人みたいな井藤。
とーっても良いお話なのですが、肝心な所が、えええ?と腑に落ちず。

1

誉められたい大型犬な攻め様。

みずかねりょう先生の美しい表紙に惹かれて購入。
カラー口絵も眼福です。


受け様は、自活しながら大学進学を目指している佐那。
バイト先の生花店で、大急ぎでの注文を受けるのだけど、それがなんとも花に不慣れな注文主。
この注文主が、攻め様である井藤。

以来、度々生花店を訪れるようになる井藤と、その訪れが楽しみになる佐那。

生花店の移転によりバイトが続けられなくなった佐那は、辺鄙な場所にある井藤の持ちアパートの住み込み管理人として働くことに。


受け様の佐那視点で進むのだけど、なんとか距離を詰めようと不器用に頑張っている井藤の必死さが、かわいくて微笑ましかったです。
かまってほしくてご主人の周りをウロウロしてる大型犬のよう。
佐那を困惑させたとなったら、しゅんとして大慌てで謝って。

井藤の好意を、恋愛的なものではなく善意と受け取っていた佐那が、少しずつ井藤を意識していき、はっきり好きだと自覚するまでが、とても自然でよかった。
一生懸命な井藤、ウキウキな井藤。
佐那を前にした井藤の姿ににまにまさせてもらいました(///ω///)♪


実家から身を隠すように暮らしてきた佐那の事情は、ふたをあけてみれば拍子抜け感もありましたが、物語のほのぼの感的にはよかった。

溺愛したい井藤と実はブラコンな兄との間で佐那可愛がり合戦が始まるんだろうなぁ( *´艸`)


みずかねりょう先生のイラスト。
初えちシーンの、井藤の背中にしがみついてる佐那の表情とぎゅっと感がかわいくて何度も見返しちゃってます(´∇`)

2

攻めの不器用なアプローチにキュンキュンした!

急激に業績を伸ばしている新興ホテルチェーンのオーナーという超凄腕なのに、恋愛では不器用になってしまう攻めがとても素敵でした。

花屋で働いている受けとお近づきになりたくて、一日一本の花を買いに立ち寄るとか、ほんと微笑ましい。
なのに受けときたら、攻めの精一杯のアプローチに気づいていないというボンヤリさんなところも、微笑ましい。

花屋が立退くことになり、攻めの厚意でボロアパートの管理を任された受け。
DIYやガーデニングに張り切る受けの元へ、何かと口実を捻り出してはせっせとやってくる攻め、微笑ましい。

で、張り切ってキッチンセットをプレゼントしようとするも、「こんな高価なものは、ちょっと‥‥」と受けに言われて、しゅん………としちゃう攻め、微笑ましい。

仕事はめ〜っちゃ出来るイイ男なのに、やや先走ったアプローチばかりしてくる攻めの不器用さがたまらなくキュンとなりました。

ドラマチックさとかはないんだけど、萌えツボがしっかり押さえてあって、キュンキュンしながら読めるんですよ。

初読み作家さんで、不勉強ながら初めてお名前認識した次第でしたが、めーっちゃくちゃベテラン作家さんなんですね。
ちるちるプロフで「他のBLでよく見られる人格破綻者は出てこないので、安心できる展開が好みの方にお勧め。」とあって、俄然読んでみたくなりました!
これから少しずつ読んでいこうと思います。

ーー
それにしても、ちるちるプロフってついつい読みたくなる紹介文がお上手で、姐様たちに感謝です。

「他のBLでよく見られる人格破綻者」

ふふ・・・「人格破綻者」でかなり笑わせてもらいました。
うんうん、確かにヤバイの多数生息してるよね。

4

思い出の花たちでプロポーズの花束を

誤解が生んだ確執と兄弟げんか

高月グループの御曹司・伊藤佐那(受け)は両親を亡くした後勃発した異母兄との相続問題を穏便に済ますため、兄の反対を押し切り家を出て花屋でアルバイトをしながら進学費用を貯めています。
何度も見つかっては連れ戻されていた佐那でしたが、今回半年以上見つかっておらず安心していた矢先、勤めている花屋に立ち退き話が持ち上がり、職と住む場所を失ってしまったのでした。
勤務先の花屋は常連の井藤(攻め)の紹介でまたとない場所に移転が決まったのですが、移転先である高級ホテルは実家に見つかる可能性が高く、とても勤めを続けることができそうになかったのです。
もともと佐那を気に入って良かれと思って紹介しただけに井藤はこのことを気に病み、人が多いところが苦手という(断る口実)佐那のために、荒れ放題の古いアパートの管理人の仕事を斡旋してくれるのでした。


学生時代は男女問わずモテまくり百戦錬磨の井藤なのですが、初めて自分から好きになった人とどう接すればいいかわからず、前のめりになっては佐那に遠慮され慌てるという姿がすごくかわいいです。
普段は有能な社長であろう井藤のそんな姿を見るのはきっと佐那だけなんだろうと思うとニヤニヤしてしまいました。


しかし、アパートの管理人として修繕したり庭を整えたり、井藤に告白されて恋人になったりという幸せな日常は兄に見つかってしまったことで突如終了してしまいます。


結局、お互い遠慮したりせずもう少し腹を割って兄弟で話をしていればこんなごたごたしたことにはならなかったと思います。
とはいえ、箱入りだった佐那にとってこの経験は何物にも代えがたいものであったし、井藤に出会うことができたし、とても大切な時間になったので最終的に一番いい形になりました。
終わりよければですね。


そして、プロポーズのために井藤が持ってきた花束。
初めの出会いから一本づつ買った花をすべて集めて作ったというのがとても素敵だと思いました。
たぶん、バランス的には不格好だと思いますが佐那にとっては自分との思い出のつまった本当にうれしいものだったでしょう。こういうことを考えつくところがすごい。


実は弟大好きだった異母兄と佐那を嫁に貰うことができた井藤の佐那をめぐる言い合いは傍で聞いているのは楽しそうです。これからもきっと続くと思うとにやにやします。
そして、井藤は佐那を甘やかしまくるんだろうな。

佐那が大学を卒業し志望する仕事についてからをもう少し読みたかったです。
これから先が楽しみな二人でした。

3

君はお嫁に行くんです!

表紙買い。夢乃先生苦手な時もあるのですが、これは良かった!!!!!攻めの不器用そうな所と、ちょっと天然はいった受けさんと、勿論大好きなみずかね先生のイラストで激萌えしたので萌2にしました。このカラー口絵は是非見ていただきたい・・・素晴らしい色合い。最高です。

山手線内側にある小さな商店街にある生花店でアルバイトをする佐那(さな)。大好きな花たちに朝の世話をしていたら、急いでいる様子で上質なスーツを身に付けたイケメンが「開店祝いに花がいるんだった、忘れてた、今日中に送ってもらえないか」と頼んできます。無事依頼通りに出来たのですが、後日また店を訪ねてきて花束を作ってほしいと依頼し・・・と続きます。

攻め受け以外の登場人物は
古アパートの住人たち、慎也(受け兄)、生花店オーナー(♀)、乾(受け実家と関わりの深い方)ぐらいかな。お兄ちゃんの溺愛をもっと読みたかったな。

**好きだったところ

受けの天然少々入って、おっとりした感じだったのが良い印象です。ええとこのボンボンなんで、順当な設定とは思いますが、健気感満点ではないし、むちゃくちゃ過度な頑張り屋とも感じないし、塩梅がばっちりでした!

攻めは安定スパダリ路線なんですが、不器用一直線な様子が好きです!もっと年齢重ねたら、多分「甘めの高●健さん」になる気がする(個人的見解)。恋愛のれの字もしらない受けさんに、自分の気持ちも確認しながらちょっとずつ近づいて、「口実無しで、会いたいからという理由で会いに行きたい」って直球告白が激萌え。

最後のお兄ちゃん壁突破した後の受けさんのセリフ「僕はもしかするとお嫁に行くんでしょうか?」ってところでは腰砕け。誰に聞いてんねん誰に!と激しく突っ込みたくなる、超可愛い受けさん。この後、大学行って学びたいことを学んで、人々が安らぐ公園を造っていってほしいです。
夢乃先生のほんわりテイストですが、受けさんがのんびりながらも芯のある、DIYを楽しむ子だったからかな、好きなタイプで、とても良かったです!

3

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