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小林典雅先生×オメガバース×笠井あゆみ先生
しかもエロ度エロエロ
いつもと違う作風なのかな?とドキドキしましたが、やっぱりシリアス寄りでも小林先生らしいですね。
複雑化、深刻化させようと思えばきっといくらでもできそうなストーリー。だけど関係性をごくシンプルに抑えて、読み終わった時ほっと一息つける。やっぱりそこは変わりません。
最後まで読み終わった後にもう一度最初からたどると、ロランはこのときこの強面でこんなことを考えていたのか、とか、こんなひどいこと言いながら、真意はこうだったのね、とか、ギャップが見えてきて面白いです。
はじめの野営地での身体検分なんて、だいぶ鬼畜やらかしてます。なのに心の中では「おまえの裸体が美しすぎて、つい抑えがきかなかった」っていやいや、言い訳可愛く思えるけどキリルからすればそりゃ心閉ざすしかないですよ。
その後もちょっとキリルからの拒否を感じるだけで、つらいあまりに?心とは裏腹に、ご無体ばっかりしちゃって。
キリルからすると、本音を聞いた時は驚きと呆れしかなかったでしょうけど、ちゃんとひとつひとつを冷静に問いただすキリル、グッジョブでした。
でも、このご無体エロ、非常に好みです。エロエロで良いです。笠井先生の絵もまた似合う…ごめんねキリル。
ボードゲームの裏話だけは、ロランがめちゃくちゃ可愛く思えて、この人はほんとにキリルに対しては不器用なんだなー…どうしていいかわからないくらい好きになっちゃったんだなー、なんて不覚にもきゅんとしました。
キリルは危ない目に遭わないよう、隠れ家で大事に大事に育てられてきて、物知らずなところや素直すぎるところはちょっと危なっかしいけど、とても良い子です。
リオドルスの欲望に気づかず身を任せちゃうし、それを過去の経験としてロランに伝えて内心ワナワナさせてしまうし、ほんと可愛いけど大丈夫…?と、こちらがハラハラする場面もありましたが、素直なばかりではなくキリルにはちゃんと反骨心もあり、心の中で冷静な鋭いツッコミでロランにぶつぶつ反発してるところが面白いです。
運命の番として否応なしに惹かれあっていくふたりですが、まず兄の殺害という許しがたい出来事を乗り越えなくてはならず。
ここも詳しい経緯は明かされてませんが、兄が先にロランを殺そうとしたと…それ以上の真相が気にはなりますが、ここを追ってしまうときっと必要以上にシリアスになってしまうのですよね。
この辺のバランスが絶妙にいいなと思います。シリアスからのら引き際というかね。
暗殺未遂をきっかけに、ようやく心の中を見せ合い、これまでどれだけお互いがお互いの態度から誤解をしてきたか、からまった糸がするする解けていくようで安心しました。
さいごはぶじのご懐妊、生まれるまでの過保護っぷりや、誕生後の溺愛ぶりが目に見えるようで、このロランの変化にはふふっと笑ってしまいました。
どんな顔してリルリルとか言ってんだって!
作中登場したリンツェット編もその後出版されているということで、楽しみです。
あいにくこちらは脳が沸騰して頭が割れるほどの怒りと殺意に駆られただけだし、向こうもロマンチックなサインを感じたようにはとても見えないから、運命の番であるわけがない。
リンツェット編が大好きだったのでこちらも読んでみました。高圧的な攻と、ああ言えばこう言われると予想して会話する受がパワハラ職場みたいでちょっと疲れた…こんな感じ方は私しかいないと思いますが。
小林先生の巧みな言葉が上記ひとつとっても読みやすくテンポが良くて、最後の答え合わせのような会話はタジタジのロランと言葉達者に責めるキリルが軽快で面白かった!ブスッと顔に「キライ」と書いてある奴(でも超可愛い)にどんな口説き文句も言えないよなぁとか、今まで奴隷で必死に駆け上ってきて恋愛にうつつは抜けないよなとか理由が結構ちゃんとしてた。笑
コミニュケーション大事だなと改めて感じました。笑
もっと甘い期間が長く読みたかったし、好きな可愛い子にはもっと大切に接して欲しかった。ロラン厚みのあるキャラなので奴隷時代の話も知りたかったなぁ。ただのお飾りなΩ伴侶でなくゲームから戦略を話し始める男同士なところところグッときました。
笠井さんの挿絵はどれも美しく儚い。
まさかレビューしてなかったなんて!
凄く素敵なオメガバースの物語です。
『宮廷』『王国』『王』『王子』はぁ、それだけでも萌ゆるのに、オメガバースが入った日にゃぁ、心底蕩けますなぁ~~~(ღ♡‿♡ღ)
『受け』
『深窓』とある通り、宮廷内でも美しすぎるオメガの王子なので、城の奥深くに匿われ、誰の目にも触れないように育てられてきたのだが、自国が攻め込まれ父王や民を救う為に下界へ出て来た、そんな矜恃もあるけど、大変ピュアな王子さま。
『攻め』
奴隷の王と呼ばれているが、実は出自はちゃんとした王の血筋だが、とんでもない苦労をして王になった男前の王様。受けの国を攻めはしたが、それは受けの国が先に手を出した為に、攻めに来ただけで、物事を公正に見る偉大な王。もちアルファです。
お互いが遊び慣れてないし、攻めの言葉も足りないから、色んな誤解が生じてなかなか素直になれない二人だけど、少しずつ少しずつ寄り添って行く過程が何ともステキでした。
本当なら最初の出逢いでお互いが『運命の番』だと分かってた筈なのに、その出逢うタイミングがあまりに悪すぎて・・・。しかも『攻め』も真面目だしねぇ~~~(執着や嫉妬やエロは強いんだけど 笑)
お互いがお互いに凄く惚れてる♡と分かってから以降は、もう本当に甘々で、今までのすれ違いの間違いを一つ一つ解いて行ってもらえ、凄く嬉しかったし楽しかったです♡
また挿絵も本当に美しく、夢見る様な一冊でした。
♡+:。.。(๑⃙⃘♥‿♥๑⃙⃘)。.。:+♡
スピンオフを先に読んだので、順番通りに読むのとは感覚違うと思う。
とりあえず隔離はされても大事に大事に育てられたキリル、ある日兄を殺されその仇の伴侶になるって青天の霹靂だと思う。更にロラン!言葉が足りない上に口下手、更に好きだから意地悪するっ小学生やんって思わずツッコんでしまった。
運命な番で感じるものはあっても、キリルにはしんどかったと思う。
長い道程だったけど、危ない目にあったけど距離が縮まり、誤解もとけ、兄の死の蟠りもとけて良かった。リオが諦めるくらいの甘々溺愛が見れて何より。
リオの最後の言葉は納得だった、自分を見つめてくれる人が1番。
オメガが当然のように虐げられる弱者設定が作家さんご本人もすごく苦手とのことで(さすが典雅さん!)、オメガが理不尽な扱いはされていないのでオメガバース苦手な人でも読めると思います。
それにしても「小林典雅さん×笠井あゆみさん」という組み合わせ。
発売当時、本当に三度見してしまった。
シリアス風味で始まるのだけど、蓋を開けてみれば、実に典雅さんらしい受けだと思います。
受けのキリルは、兄を討った仇相手と結婚させられた悲劇のヒロインなんだけど、けっして打ちひがれてヨヨヨ……としてるわけではなく、結構図太くてたくましいんですよね。
ナニクソ根性が備わっているので、心の中でのダメ出しの容赦ないことときたら。
おまけに臆せず口にも出しちゃう。
攻めから「身体に負担にならない程度に2、3人産んでもらえたら」と言われて
「オメガだからって魔法のようにぽんと産めるわけじゃないんだから、そんなに欲しいなら自分で産んだらいい」と言いそうになるところとか、笑える。
俺様で傲慢だと思っていたロランと、ようやくお互いの誤解を解く場面。
キリルの容赦ないツッコミ!
そーだ、そーだ、言ったれ!
初読時は、キリルと一緒に育った幼馴染のリオドルスの不憫さに心がシンクロしちゃいました。
ずーっと密かにお慕い申し上げてたのに、横からロランにかっさらわれて、夜毎キリルの嬌声を聞かなくてはいけないとかどんな拷問よ……と。
なんて可哀想‥‥と。