• 電子書籍【PR】
  • 紙書籍【PR】

表題作嘘の欠片

呉村清隆,32歳,高校3年生→看護師
峯井佳哉,32歳,高校3年生→看護師

その他の収録作品

  • 番外編
  • あとがき

あらすじ

「……最悪」寝ぼけてキスした相手が峯井だったと気づいた呉村が、そう呟いた。それ以来、親友だった呉村への片思いが苦しくなって、高校卒業後、違う進路を選び連絡を絶った峯井。看護師として勤務して十年。三十路になった今でも呉村を忘れられず、彼とキスをする夢を見続ける日々。もう諦めたいと思っていた矢先、峯井の勤める病院にやってきた看護師が呉村で…? 何もなかったかのように接してくる呉村に戸惑うが…。「今度は、逃がす気ないからな」一途に拗らせる十年愛

作品情報

作品名
嘘の欠片
著者
栗城偲 
イラスト
一夜人見 
媒体
小説
出版社
Jパブリッシング(ジュリアンパブリッシング)
レーベル
カクテルキス文庫
発売日
ISBN
9784866692913
3.6

(79)

(14)

萌々

(38)

(17)

中立

(4)

趣味じゃない

(6)

レビュー数
15
得点
277
評価数
79
平均
3.6 / 5
神率
17.7%

レビュー投稿数15

激萌えの幼馴染×両片想いストーリー

もう、激萌えだった…!!

幼馴染×両片想い×再会と、「好き」要素が詰まりに詰まった、こちら。

そして、受け攻めどちらも”看護師”とは珍しい!
医者じゃなくて看護師というところが、理由は自分でも分かりませんが自分には刺さりまくりでした。

病院内の様子やら採血の様子、白衣の種類に至るまで描写が細かく、作者様はひょっとして病院勤務の方なのかな…?と思っていたら、あとがきによるとお母様が看護師とのこと。なるほど、だからか!と腑に落ちました。

詳しいあらすじは他の方が書いてくださっているので、内容絡めた感想のみを。

高校時代、密かに想いを寄せていた呉村(攻)から間違ってキスをされた上に、「最悪…」と呟かれ、峯井(受)は自ら彼のそばを離れる決意をします。
もう、もうこのシーンの描写が秀逸で。

読者としては「違う違うそうじゃない!その”最悪”はそっちの意味じゃないよ峯村ー!」と叫び出したくなるぐらいだったのですが。

再会した呉村が峯井と仲の良い外科医師に嫉妬して割り込んで真ん中に座ってくる描写とか、クスリと笑え可愛いな❤︎なんて思う部分もあって、何度も言いますが萌えまくりました。。

で、この峯井と仲の良い外科医士の鳥谷野さんが、まーたいいキャラなんですよ…!好き…!(バツイチ子持ちで、現在看護師さんとお付き合い中ですけれども)
いいパパであり、後輩の良き相談相手でもあり。

登場した当初は「当て馬か…!?」と警戒していたんですが、当て馬どころかめちゃめちゃいい仕事してくれてますやん…となりました。
彼なくしては、二人の拗れた想いがきれいに解かれることはなかったでしょう。
ほんと、ナイスアシストだよー…!

鳥谷野が「あーん」と峯井にねだるシーン、個人的に身悶えしましたね。
なんて可愛い四十路なんだ٩(๑`^´๑)۶

ストーリー、キャラはもちろんのこと、看護師というお仕事ものとしても興味深く読めて、何重にも楽しめました◎

再会や初恋の再燃、幼馴染、看護師同士の恋…どれか一つでも引っかかるワードがある方に、ぜひぜひ読んでいただきたい作品です・:*+.

0

微笑ましい二人

中学からの同級生。
高校三年生で、思わぬアクシデント、寝ぼけてキスしてしまったことを「最悪」と言う親友の呉村。呉村を友達以上の好きになってしまっていた峯井は、同じ学校への進学を諦め、呉村から離れる決意をする。
卒業の日に、進学先を変えた峯井に呉村はなんとも言えない表情で…

それから10年がすぎたある日、峯井の勤務先に呉村が転職してきて。

そこからは、もう究極の両片思いな訳です。
キューピッド役の外科医に嫉妬する呉村も面白いし(本人にとっちゃ真剣なんですけど)、峯井は一緒にいるのが楽しくて、でもこの気持ちは抑えなきゃならなくて。
すれ違う二人がもう、萌えるんですよ。

やっと想いが通じた二人のやりとりにはニンマリしちゃいました。
栗城さんは、こういう萌多めの切ないながらも応援したくなるお話が多い印象ですが、これも裏切られず、ラブラブしている二人をもっと見たくなっちゃうお話でした。

0

ひとカケの嘘が雪だるま式に膨らんで 引けなくなった話

幼馴染の二人。
呉村の父親は、看護師。
峯井は、呉村の父に手当をしてもらったことから、看護師志望。
呉村も、峯井に引きずられるように看護師志望。
いつも一緒の二人は、看護師を目指して進学する学校も同じ・・はずだった。

いつものように一緒に受験勉強をした夜、呉村が寝ぼけて峯井にキス。
飛び起きた呉村は、舌打ちして「...最悪」と呟く。

その呟きを、峯井は「激しく拒絶された」と解釈。
以後、呉村から遠ざかる。学校も、黙って別を受験。
卒業式から10年音信不通。

10年後、呉村が峯井が勤務する病院に入ってきた。
「呟き」の誤解を解こうと、ひたすら逃げようとする峯井に呉村は努力する。
この部分の、追う人と逃げる人の、心理描写が面白くて良い。

呉村君が諦めない人でよかった。ハピエン。

0

10年間は無駄に長い……

「再会」「同級生」ものが読みたいと思って、詳細検索でヒットしたのがこちら.
早速、読んでみたところまるで「再会」「同級生」「誤解・すれ違い」のお手本のような作品!!
再会、同級生、誤解・すれ違いはこうあるべきみたいな王道とでもいうのかしら。
(あと設定には登録されていないけど「両片思い」も該当すると思います。)

なのに、なんで萌どまりかと言うと、会わなかった10年間が無駄だったなぁ……と思ってしまったから。
だってせっかくの両片思いだったのに。
せいぜい3年程度で再会させてあげたかったなぁ、そしたら貴重な20代を一緒に過ごせたのに……って。
ワガママ読者ですみません。

もちろん再会愛は、せいぜい数年で再会させろ!と言ってわけではなく、10年要するようなケースもあると思うんですよ。
例えば、当時はとても相手を素直に受け入れられず、自分の気持ちに素直になるまで時間を要したとか。
当時は恋に無自覚で、あれは恋だったんだ……と気づくのに時間がかかったとか。
執着攻めが、受けを手にいれるまでに着々と準備するのに時間を要したとか。
長い時間と共に、気持ちや関係が変化していくところが醍醐味で、あぁこの二人がくっつくのには時間が必要だったんだなと思えるケースですね。

でもこの二人は、そうじゃない。
再会しても相変わらず誤解したままで、多分鳥谷野先生がいなかったら、10年どころか20年30年経ってもくっつかなかった気がする。

とりあえず、鳥谷野先生には足向けて寝れないですね。

0

清らか

性格のすこぶる良い2人のすれ違いを美しく読ませる作品です。およそ悪人と思われる悪人が出てこない!健全な職場環境!峯井に無理やりキスした女の子や、採血室の看護師なんかもいましたけど、可愛いもんです。女性にそういう役回りが与えられてる感じがややBL作品らしいなと思いつつも、不快なほどではありません。大方のBL小説にも、職場にも世の中にも、もっと苛立ちが含まれると思いますが、とにかく清らか。番外編で知ることになる呉村の彼女への態度がなかなか酷いなとも思いつつ、それも許容範囲内。表紙の通り清浄な空気に包まれた本でした。そこが物足りなさに繋がるかもしれないけれど、そういう本ばっか読んでる間にこういう綺麗な川みたいな作品もいいですね。

看護師2人が揃ってて初っ端から生中出しにはびっくりしたけどね!清らかな2人はそこすら不浄の領域なんでしょうよ!

萌〜萌2

0

この作品が収納されている本棚

マンスリーレビューランキング(小説)一覧を見る>>

PAGE TOP