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表題作僕が終わってからの話

市来一馬
憧れのクラスメイト
野原草也
16歳,不慮の事故で命を落とした高校生

その他の収録作品

  • 僕が始まってからの話(書き下ろし)
  • あとがき

あらすじ

不運な事故で命を落とした野原草也は、級友の天沢奏に取り憑き、日替わりで彼の体で生活していた。地味な草也が人気者の天沢を選んだのは、憧れの市来と仲が良いから。日々のささやかな接触に舞い上がっていたある日、市来が天沢に振られていたことを知ってしまう。草也は思わず「俺、市来とつき合ってみたい」と市来に告げ、お試しの付き合いが始まるけれど…?異色な三人のアフタードリーム・ストーリー!!

作品情報

作品名
僕が終わってからの話
著者
砂原糖子 
イラスト
夏乃あゆみ 
媒体
小説
出版社
新書館
レーベル
ディアプラス文庫
発売日
電子発売日
ISBN
9784403525124
3.9

(83)

(29)

萌々

(30)

(15)

中立

(5)

趣味じゃない

(4)

レビュー数
14
得点
315
評価数
83
平均
3.9 / 5
神率
34.9%

レビュー投稿数14

No Title

これから読む方にはあまりレビューを読まずに、情報なしに読んでもらいたいですね。不思議な三角関係がどうなるのか、楽しんでもらいたいです。

高校生の草也、奏、市来。みんな素敵なキャラクターですが、特に奏が気に入りました。奏って高校生にして結構つらい思いをしているんですよね。とても苦しそうなんです。それが草也や市来との関わりでどんどん自分を持てるようになるんですよね。その過程、本当に応援したくなりました。

0

ファンタジーが強いかも

砂原先生と言えば言ノ葉シリーズ!の人間なので、ハートフルファンタジーなのは予想していたのですが、言ノ葉シリーズに比べるとファンタジー要素が強く感じました。ただ、最初と最後で印象の変わる作品で、ストーリー展開はハラハラしつつも一気に読める楽しさがありましたね。また、どういうオチになるのかと大まかに想像できても、細かい謎まで全部当てるのは難しく、ありとあらゆる伏線をしっかり回収する展開にとても感動しました。安心して小説を読みたい方には向いていると思います。
個人的にファンタジー設定はあまり好きではないのですが、今作はストーリー展開としてはミステリー要素もありかなり面白かったです。ただ、人間模様をガッツリ楽しみたい方は「言ノ葉」シリーズや「心を半分残したままでいる」の方がおすすめですね。今作は受け攻めともに高校生なので、人間模様としては物足りなく感じてこの評価になりました。

1

初めに誤解がなかったらと思うと切なくなる


事故で死んだ高校生が優等生の級友に取り憑いて高校生活を送り、好きだった人と付き合う中で、いろいろ取り戻す話。

すでに詳しくあらすじを書いて下さっているので感想だけ。

読み始めは、草也(受け)が勝手に級友の天沢に憑いて、相手の好意に甘えて週の半分の主導権を握っている状況に違和感を感じ、草也の好きな相手・市来(攻め)が天沢に告白して断っていたことを知り、代わりに(天沢の身体だけど)付き合い始めたときは「他人の身体に勝手に入り込んでなんて勝手な」と草也のことが好きになれなくて、読むのが苦しくなりました。(読むのをやめようかと思っ
たくらい)。
それでも、せっかくなので最後まで読もうと決めて読み進めてみると、途中からのめりこんでしまいました。全然嫌な奴じゃなかった。
勝手に早合点した自分が情けない。

事故や誤解が重なり、なりたい自分というものに振り回されてしまったということなんでしょうね。
これも一つの思春期症候群なんでしょうか。
この3角関係がどういう風に帰結するのかすごく不安だったのですが、「そういうことかー」と納得の行く形で終わったことが本当に良かったです。

母親への誤解も解けて家族ともきっとこれからゆっくりと新しい家族の形へと再構築しなおすことができるのではないでしょうか。


そして市来は本当に心の広いいい男でした。
これからもきっと草也がいろいろ考えては落ち込んだりするんだろうけど、その広い心で草也を甘やかすんでしょうね。
いい人捕まえましたね。


野原草也なんて名前からしておかしいと思うべきでした。

2

いつになくドキドキハラハラしました

途中まで読んで「あ、胸が苦しい」となりまして。
「どう決着するつもりなのかな?でも、どう決着しても、心が痛む結果になるんじゃない?」と思ってハラハラしながら読み進めていたんですが。

……そう来たか。

確かに、砂原さんはこの手の仕掛けがとてもお上手でした。
お見事!
ぐうの音も出なかったですよ。

ただですね、あまりにも美しい手際だったものですから、その『手際』の方にばかり目が行ってしまったんですね。手品の結果に目を奪われると、そのタネが見えなくなってしまうが如く、それまでぐ~っと盛り上がって来た瑞々しくも不器用な恋の切なさがトーンダウンしちゃったんです。

小説が「実に面白い」のは間違いありません。

4

感想が難しい。

作家さん買いです。
とりあえず読んだよ!という意味でレビュー書きます。

死んじゃった主人公の草也が、好きだった市来と近づくために、クラスメイトの奏に取り憑いて日替わりで奏の身体をシェアする。

外見は奏だけど、中身は草也。
市来と仲良くできて心弾む日々だったけど、市来は奏のことが好きだと知ってショックを受ける。
市来が「好き」と言ってくれるけど、それは自分に向けてではなく、あくまで奏に向かって言ってる……というところが切なくて。

この不思議な三角関係、どうやって持っていくのかなぁと思いました。

こういう肉体を共有するような三角関係って読んだことないなぁと思ったんだけど、いや、二重人格ものってこういう感じよね?!と気づいてから、なんか読むのが怖くなってしまって……

二重人格ものって最後は人格統合されてめでたしめでたし、ってなってるのしか読んでないけど、消えてしまった人格、かわいそ……となった経験しかないので……。
或いは、実は死んでませんでした!生霊でした!なのか?と。

結論から言うと、恐れていたような事態はなかったので良かったです!


以下、ちょこっとした感想。

・市来が高校生にしていい男。
おまけにウサギLOVEとか、幼い妹弟かわいがるとかも素敵。

・カラー口絵の市来が素敵。身をかがめているところが、背の高い男子って感じで萌える。

・残念ながらエロは流し読みしてしまった。
「おまえん中、全部持ってかれそう…っ」なんて言う男子高校生いるんかなーと思ってしまった。
「持っていかれる」って、ひと昔前の攻め様が言ってるイメージなので。

・夏と男子高校生って組み合わせ、最高。

・タピオカは残念ながらすでに消えてる。




3

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