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現実世界でなかなかむくわれない主人公の少年・あさぎが、異世界(客観的に見ると、地獄のような世界)に救いを求める異世界トリップファンタジー。よくある展開と言えばよくある展開で「ヨモツヘグイ」の概念をしつこく書いてあったりと分かりやすくはあるのですが、いろいろとモヤモヤする所の残るストーリーでした。
異世界の「角の折れた鬼・ソード」のキャラ設定など、切ないストーリーであることは分かるのですが、いまいち物語の中に入り込めないままに展開する感じ。説明過多な印象とか、現世でのあさぎの家族の描き方とかね。後半、「家族も根っから悪い人ではないんだよ」というエピソードを混ぜてきますが、どうにも今更感が。
この後に続く続編と合わせて一冊の作品という感じですね。
「鬼の涙が花だとしたら」を読んで思い出した作品。 こちらも鬼と人間のお話ですが、自己犠牲というよりも自分を卑下する感じが強いかな。 だけど相手を何よりも第1に想い大切にしてる部分は同じ。 これには続きがるのですが絶対に同時に読まないと物足りません。 こちらはそれぞれのキャラや世界観の説明版的感じなので甘い部分が物足りない。 それにしてもこの受の母親は酷いなぁ。 確かに長男なのは解るけど、弟妹の次が長男じゃなくて自分達って両親の行動に苛立つばかり。 受が鬼を選ぶのも当たり前だ!! 母親が泣くシーンには今さらって感で余計に腹が立った!!
吉田珠姫さん、とても好きな作家さんです。
評価は良くないのですが、個人的には、
悪くないかな~という感想でした。
ただ、主人公の家族の在り方に納得いかず、
主人公を不憫に感じ、
それが違和感から私の中で嫌悪感を生みだしてしまいました。
家族の中で疎外感を感じ、学生生活にも自分の居場所を見いだせない
あさぎは、異世界に飛ばされる。
その世界は、まさに地獄の様子なのですが、
そこでソードという鬼の王に助けられます。
実は、ソードとあさぎは昔出会っていて、
あさぎの世界を平和に保つために、地獄の者たちが
あさぎの世界に行って悪さをしないようにと守っていたのでした。
そして、あさぎがこんな汚れた世界に落ちてきたことに驚き、
なんとかあさぎを元の世界に戻そうとするのでした。
それに対し、あさぎは、ソードに惹かれ、元の世界に戻りたくない!
ソードと一緒にいたいと思うようになります。
家族からも疎外されるような元の世界に全く未練がありません。
主人公が居場所を見つけるお話ではあるのですが、
家族のエピソードがあまりにも切ないです。
結構シリアスなお話でした。
いわゆるラノベによくある異世界トリップ物ですが、そういうものだとわかっていても、ゲテモノ&トンチキで突っ込みどころ満載でした。
主人公と家族とのエピソードに引きまくりで、おはなしを楽しむ気分になれなかったわたしは負け組かも。
健気受けは好きですが、卑屈だったり、マイナス思考なキャラは苦手なんですが。
おそらく、ツボに入れば楽しく読める人もいるのでしょう。
わたしには無理でしたが。
でも、作者が楽しく書いているんだろうな、というのは伝わってきました。
だからこそ、負けた感が強いのかも。
平凡な日常から、ある日突然違う世界へとトリップするファンタジー物。
本来なら私の大好物な話、のはず。
あれ?あれれ…?
しっかり者の長男と誰しもが認めるあさぎは、その実、家庭にも学校にも'本当の自分を表せない'と鬱屈した思いを抱えている。
学校はともかくこれは家庭内のモラルハラスメント以外の何者でもないと、、、
5人家族でありながら1パック4個入りの物はあさぎに分け与えない決まりであるとか、あさぎがまるで意思のないモノのように扱う姉妹、彼の言葉が全く聞こえていない母親。
わざととしか思えないことが、家族揃って『故意ではない』って一体どういうことなんだ!
異世界にトリップしてから、あさぎのことを一番に考えてくれる鬼が現れ、半ば逃げるようにして自分の居場所を見つけるあさぎ。
彼はわざと襲われることをしますが、突っ込んで嬉々としている鬼の咆哮、
「おおぅおおおおおおおおぉおぉおぉーーーーーーーー!」
読みながら吹いてしまいました。
初Hで笑けたのは初めてです。
そんなこんなで異世界に留まることを決心したあさぎですが、
また家族が止めないの何のって!
高校生の扶養家族が「僕は家を出て、地獄(異世界)へ行きます」といきなり宣言したのに、誰も突っ込みません。いえ、引き止めません。
どうにか母親だけが正しい対応をしていたけど、弟妹は「いってらっしゃい」と送り出します。
いいの?それでいいの?お兄ちゃんもしかしたら頭打っちゃったのかもとか思わないの?
とまあ、つっこむのが楽しくなってくるようなお話でした。
ある意味楽しめた。
そして続編も買ってしまっていたので、ぱらぱら読みました。
そこにはつっこみ所満載のパワーアップしたあさぎくんが居ました。
おしまいまる