電子限定描き下ろし付き
謎の超絶美形青年×とある秘密を抱える平凡サラリーマンの、 人外ボーイズラブの衝撃作。
かつとし、向こうの人…と続けて読んできました。前2作と違い主人公がいい奴で読みやすかったです。不気味だったり嫌な奴もおもしろいんですけどね。
本作はノイドという架空生物の話だけど、BL的には君自体が好き!という純粋さがありよかったです。
ストーリー的にそうきたか〜となるのもおもしろい。
ケイジが満月時には理由をつけてホテルに泊まり、カーテンをしゃっと閉める描写がそうだったのか〜となる前兆で上手いと思いました。
ノイドであってもなくても君が好き…というのは、現実の世界にも通じる概念ではと感じられるのもよかった。ノイドの部分をいろんな要素に置き換えて考えられる。
冒頭のノイドへのインタビュー
─気づいたら自分は人間ではないという認識はあった
人間の部分を性別(やセクシャリティなど)に置き換えることができるし
─あんたらはここに生きている理由を答えられるか?
は答えられないなぁと感心してしまいました。
前2作もそうでしたが、それぞれ孤独を抱えた人が人のぬくもりに惹かれる話が共通していておもしろいと感じました。
最近再読しました。時間をおいて読み返すと、物語の印象がガラリと変わってとても面白かったです。まずはネタバレなしで読むことをおすすめします!
SFチックな独自設定の「ノイド」にまつわるお話です。その設定自体は特殊ですが、物語の主要人物は2人なので、分かりやすくテンポ良く物語が展開していきます。
上野ポテト先生の作品は、舞台設定が抽象的で、キャラクターの心理描写に余白があって、読者が自由に解釈出来る部分が多く、そこが大人向けだなあと感じるのですが...今作は特にその色が強かったような気がします。
サクッと読める楽しいBL漫画も好きですが、今作で時間をかけて物語に浸る良さを思い出しました。
またふとした瞬間に読み返したくなるんだろうなあと思う作品です。
ノイドの存在自体がはっきりせず、本当に実在するのか?噂の域を出ないモノなのか?という疑問も残るなか。
山奥の自宅で、道で倒れていたというノイドのニアと暮らしている会社員のケイジ。
会社の人たちの前での人当たりの良さだとか周りからの反応なんかも相まって、ケイジが怪しく見えてしまったりしたけれど。
様々な事情があってひとりで暮らしていることやニアのことも人間と変わらず接する優しい人なのがわかっていき、お互い惹かれ合っていく様子も微笑ましくて。
でもきっとこのまま幸せに…というわけにはいかないであろうふたりを応援しながら読み進めました。
世間的にはヒューマノイドが迫害されているのでニアが見つかってしまうような結末になるかと思いきや、また違う方面からの驚きがあったり秘密や謎がたくさんで不思議なお話だったけれど、冒頭で感じた不気味さは徐々に薄れて温かさが感じられるお話でした。
山の中の一軒家で暮らしている二人の青年。
その一人には秘密があって、、、。
人外物も、こんなに地味で、しみじみしたお話に仕立てることもできるのね。
あらすじの紹介では、平凡なサラリーマンと超絶美形の青年って事になっているけど、作風的に二人の外見にはそれほど差があるようには見えないし、イチャイチャしたりエチシーンになっても派手な擬音が入ったりしない奥ゆかしいものだし、なんだか「人外物!」っていう派手さが、ババンってないところが逆に衝撃的。
でも、こんな雰囲気は好きです。
ポテト先生の作品が大好きで……
今作も、連載時からたくさん楽しませて頂いておりました。
普段は所謂「人外」や不思議テイストなお話は肌に合わない性分。
しかし、ポテト先生のお話は他ではきっと見られない独特なテイストで「すうっ……」と体内に入ってくる感じがあり、癖になってしまうのです。
「えぇ、そっちが……!?」となってしまう展開も、個性的且つ自然な雰囲気で描かれる2人の同棲生活(?)も、全部がお気に入りです。
次はどのようなお話を生み出してくださるのか……
ワクワクが止まりません。