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お前を抱いたら、きっと一晩じゃ終われない
「実はダーク」ということを知ってるか知らないかで評価が分かれそうな作品でした。タイトルと表紙詐欺ではありますね…(^^;
私は「実はダーク」を知っていたので、むしろそれを期待して楽しく読了しました!
元ヤンだけど真面目に頑張って生きている普通の兄ちゃんなライトが偶然巻き込まれる形で異世界に飛ばされて、邪魔者扱いされて中々に非道な扱いを受けます。狂王め!
攻めのハイスペなエルフのグウィンが最終的になんとか助けてくれますが、異世界で死にかけているライトが本気で不憫すぎました。
異世界のことを一つ一つ教えてもらいながら、なんとかこの世界に適応していこうとするライトと、そんなライトに惹かれていくグウィン。
エルフが性欲強くて、しれっとエロ方向に持って行こうとするの面白かったです。
ライトも普通の兄ちゃんて感じなので、ナヨっとすることなく男前な受け。
ファンタジーだけど現実的というか、苦しいこともあるけれど地に足を着けて生きていくような物語だったと思います。
ライトと共に異世界に呼ばれた高校生たちの末路がなんとも悲惨で可哀想だけど、そのダークさも含めて面白く読めました。
突然悲惨な状況からスタートする異世界系。
クライマックスもちょっとグロい。
ここまで異世界の作り込まれて、現世の職業も生かされつつ、受けちゃんがどうやって幸せになるのか見守ってほしいです。
攻めのエルフがずっと紳士で性欲なさそうな高潔ぽい人なのに、おせっせの時に急に雄み出すのずるい。
子どもは、エルフが引き取ったワケあり児。攻めの子どもでも、受けの子どもでもないです。3人の無邪気なお子様たちがどうなっていくかも楽しみのひとつ。
突然異世界に来て不安だらけの受けにとって、安らぎの場がこの子どもってところがよかったです。子どもたちが懐いていく過程は、それまでが悲惨だっただけに「よかったね…」と思わずホロリとしてしまいました。
こちらの作品、評価が分かれるだろうなと思います。
タイトルとカバーイラストの柔らかい雰囲気とは異なる、やや血生臭かったり、ダークな部分もある作品でした。タイトルとのギャップがすごい。
あらすじを見ると、異世界に飛ばされた青年が親切なエルフに保護され、孤児たちを育てながら溺愛される。そんなお話に思えるのではないかな。
あちこちのシーンを切り取るとそういうお話にもなるのかなと思いつつ…
しかしながら、今作はただの異世界転生+子育てものではないのです。
ほのぼの甘々なお話や、癒し系をお求めの方にはおすすめし辛いのが正直なところ。
ですが、お話として、ファンタジー作としてはすごく面白い。
この、想像と違ったダークでしんどい部分が私は好きでした。トリップして来た人々がこんな運命を辿る異世界トリップものがあっても良いのでは?と思えるくらい、小中先生が書かれる世界観がしっかりとしていたからかもしれません。
ある日突然、現代の日本から異世界へと飛ばされてしまった板金工の青年・ライト。
定番のトラックに轢かれることもなく、コンビニの前で数名の高校生と共に謎の光に巻き込まれてしまう。
こうなると、飛ばされた先で優遇されるか酷い目に合うかのどちらかになるのがお約束。
結果、望んでいた御子ではないと、ライトだけが捨てられてしまいます。
ここから、親切なエルフ・グウィンに保護され、孤児の子供たちに囲まれてサクッと幸せになり、すごい能力で大活躍!とはなりません。ならないのがこの作品の良いところ。
グウィンに保護され、地道にコツコツ、異世界のことを本当に1から学びながら森にある隠れ家まで旅をしていく。
主人公であるライトが、ごく普通の真面目で飾り気のない青年なんですよね。ここがまた良くて。
分からないことは分からないと正直に言う。
人の事も自分の事も客観的に見てしっかりと考えられる。
努力を惜しまず、やれる事は率先してこなす。
素直にありがとうと言える。
何でもない事のようですが、知らない世界で出来るか?と言われると、なかなか出来ないことだと思うのです。
グウィンが惹かれるのも分かるなあなんて。
今回は受けのライトがすごく良かったですね。
それから、個人の勝手なイメージで申し訳ないのですけれど、子育て要素がある作品って、なんというか…男性である必要があるのか?というくらい完璧な母親感のある受けが登場したりするじゃないですか。
でも、ライトはそうではない。
元板金工で、現代では1人暮らしをしていた"近所にいそうな普通の23歳の兄ちゃん"が、手探りでちびっ子たちと接していくんです。完璧すぎない部分も、子供を子供扱いしすぎないところも良かった。
子供たちとの交流にわざとらしい感じがない。
すごく可愛らしくて微笑ましかったなあ。
大人2人のラブな部分は、ややストーリーに押され気味かなと思いつつ、長寿で余裕がありそうな攻めを受けがドンと押すような関係性となっていく図はとても好みでした。
男前受けというのかな。繰り返しになりますが、ライトのごく普通の青年っぽさが良かったです。
グウィンはこれからもぜひ尻で抱かれてくれ。
読み応えのある作品で面白かったです。
ただやっぱり、タイトルが作品の雰囲気とは合っていないのが気になる。
ややダーク寄りのファンタジーが好きな方は、想像と異なるストーリー展開におっ!となるだろうけれど、逆に苦手な方は期待とは異なるでしょうし、もやもやとしてしまう気がします。
もう少し良いタイトルとあらすじはなかったのだろうか。
タイトルでほのぼの系を想像してたらギャップが大きくてびっくり(@_@;)ダークな描写や話の展開に驚いたけど、そこがあったから幸せが際立ったように思う。メインのライト(光明)がしんどい思いしてるのがとにかく可哀想で。それでも撚ずに頑張るライトが元ヤンというギャップもあって可哀想で。グウィンに助けられ、少しずつ距離を縮め、危機を乗り越えた先で結ばれる2人に感動。子供達やスルイドにポルフォル、一緒に暮らす事で家族になってて、皆で危機を乗り越えたのも素敵だった