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表題作花降る町の新婚さん

美崎瑛人
リゾートヴィラMISAKIの御曹司,24歳
宮野昴流
老舗旅館みやのの若旦那,24歳

その他の収録作品

  • その後の新婚さん
  • あとがき
  • 初めての朝

あらすじ

親同士の決めたそれぞれの姉妹との政略結婚を回避すべく、
新婚カップルを演じることになった昴流と瑛人だが……!?
幼なじみ同士のこじらせ愛♡

作品情報

作品名
花降る町の新婚さん
著者
彩東あやね 
イラスト
木下けい子 
媒体
小説
出版社
新書館
レーベル
ディアプラス文庫
発売日
電子発売日
ISBN
9784403525285
4

(40)

(15)

萌々

(18)

(3)

中立

(1)

趣味じゃない

(3)

レビュー数
12
得点
157
評価数
40
平均
4 / 5
神率
37.5%

レビュー投稿数12

ほっこり可愛い新婚さん

家同士は犬猿の仲だけれどもその軋轢に負けず
親友として過ごしてきた瑛人と昴流。
そんなふたりの関係が思わぬカタチで変わっていく様子を描いたお話でした。

お見合い回避のための瑛人の提案には少し驚かされましたが、その時点で「もしかして瑛人って…?」と想像できる流れにはなっていたかなと思います。
でも昴流がどうやって変化するのかはわからなかったので、先が読めてもドキドキ感は損なわずにふたりを見守れました。

『新婚さんごっこ』の日々の中、瑛人に対して少しずつ恋愛感情を持っていく昴流の気持ちがとても自然で。
わりとスルッと恋心に気付くけれどもチョロい感じではなく、自分自身の意思で瑛人を求めた部分にめちゃくちゃ萌えました。

そしてふたりの見た目からのイメージと内面の役割が逆、というのもギャップがあってすごく素敵です。
周りの友達のあたたかさもじんわり沁みて、すごくほっこりできたお話でした。

0

みんなを笑顔で幸せにしていく新婚さん

タイトルのごとく、ふんわりと温かくなるようなお話に癒されました〜( ´∀`)
素敵なストーリーに花を添える木下先生のイラストがこれまたよろしくて、「花降る町の新婚さん」のイメージそのまんまで、作品の世界に没入でした。

同級生同士で結婚する設定なので、同性婚が許容されている世界観なのかと思ったら、リアルな現実的世界と同じく認められてはいない世界観です。(パートナーシップくらいはあるのかも?)
犬猿同士にある家業を改善させるため、昔ながらの老舗旅館の家の子と振興ホテルの家の子とが結婚するお話となっていて、本来なら娘と息子同士をお見合いさせて姻戚関係になろうとする親たちの目論見があったのですが、それを反故にさせ、息子同士で結婚しちゃうという、予想外の展開から始まる新婚生活開幕が楽しいストーリーでした^ ^

温泉町の更なる活性化を促すために"新婚さんごっこ"を打ち出すことになった瑛人と昴流でしたが、どうやら瑛人の方は別の感情で昴流を意識していたようで、2人の新婚さんごっこがいつしか"ごっこ"ではなくなっていく関係変化は非常に読み応えがありました。
本気なのか冗談なのか分かりかねている昴流の戸惑いと、瑛人の本気がうまく噛み合わずすれ違ったり誤解を生むシーンにはちょっぴり切なくなってしまうことも。仮初が本物にのパターンにはあるあるの展開ですが、この2人が良いのはわだかまった気持ちをそのまま置き去りにしないで、ちゃんと話し合って解決することです。
このテの話の場合、大抵は受け側の方がウジッたり、引いたりすることも多いんですが、昴流はそうじゃなかった。むしろ、自分から瑛人の本心をちゃんと理解しようと前向きに考えて行動してるところは好感度大でした!♪( ´▽`)

老舗旅館とホテルの御曹司の長男同士が結婚となったら、何をばかなことをと親や周囲から大反対されそうなものの、親からの反対は最初の方だけで、あとは皆好意的に受け止めてくれる懐の広さも良い読後感に繋がりました。
この温泉町が活気付くようなアイデアを出しながら地域貢献していくところも、2人が町の人たちにすんなりと受け入れられている理由でしょう。古くさい派閥の対立をなくし、町が一丸となって盛り立てていくキッカケ作りとなった2人の結婚が、瑛人と昴流の関係だけでなく皆を幸せにしていくところが素晴らしいなと思いました。

誰も嫌な思いをする人がいないのもGOOD!強いて言えば、瑛人が嫉妬しまくることくらいでしょうか(笑)
ようやく片想いが実り、昴流が自分だけの奥さんになった瑛人の嬉しさが微笑ましい独占欲からたくさん伝わってきました。
2人がおんなじくらいの好きになっていくラブラブっぷりにたくさんの幸せをもらった作品です。素敵な町と素敵な人たちに囲まれながらたくさんの愛を育んで欲しいなと思いました^ ^

0

幼なじみの大親友と本当の「新婚」になるまで

電子書籍で拝読しました。面白かったですー!
政略婚を防ぐため、幼馴染と「ラブラブカップル」を演じることになってしまったふたりが、本当のラブラブな新婚さんになるまでを堪能させていただきました…
大親友で、大好きな幼馴染。「新婚」を演じてるうちに、友情と思っていたそれが恋だと気づくー。
学生時代、親友に彼女ができるたび「早く別れろ」と思っていたとか、もうたまりませんね。それはね、恋だよ…とニマニマしながら、ふたりの恋を応援して読み進めました。すれ違いも美味しかったです!
しっかりお仕事もしてます!お仕事も恋愛も楽しめて大満足なお話でした。おもしろかったー!

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ほのぼの同級生ラブ

古き良き温泉街で派閥争い、そして子供たちの恋。ちょっとロミジュリを思い出すけど、明るくて可愛くて情緒があってすごく良かった。
派閥を解消したい両家の父親の提案は両家の子供達の結婚。中々最低やと思った所に、瑛人の提案が最高で。トントン拍子で同棲(同居)が始まり、友達の距離を超えた事で違う一面が見えてきて想いが変化していく様子はドキドキしました。
瑛人の態度は思わせぶりな所もあったり、冗談にも見えたりで昴流が悩むのも解る。瑛人もああするしかなかったんだけど。2人の想いが通じた時は嬉しかったです。友達から恋人に変わる2人が可愛かった。
瑛人は昴流と一緒にいる為に妹さんと結婚する事も受け入れようとしてたけど、不幸な結果しか産まなかったと思う。瑛人が勇気を出してくれて良かった。
その後の新婚さんで友達が祝ってくれるのも和む。ほのぼのとしみじみと幸せを感じる作品でした。

0

温泉街の新婚さん

あっと驚くような出来事は起こりませんが、ほのぼのとしていてかわいらしいお話を読みたい時にぴったりの作品だと思います。
そこまで栄えているわけではないけれど、ものすごく寂れているわけではない。ちょっぴり味のある田舎の温泉街を想像しながら読みました。
花降る町。響きも文字の並びもなんだか素敵ですよね。

親、もしくはその上の世代の中にあった因習めいた凝り固まった考えから来る過去の線引きによって、長年対立状態にある家同士。
小学生からの気安く親しい仲だというのに、それゆえに学校以外では表立って会うことも叶わなかった子世代の2人。
町の衰退を防ぐためにも和解の道を模索した結果、両家が出した案はお互いの家の者同士を結婚させようというもの。

全編受けの昴流視点で語られますが、読み始めてすぐに攻めである瑛人の気持ちにも昴流の気持ちにも気が付いてしまうので、そこからどうゴールに向かっていくのかを楽しみながら読み進められた1冊でした。
冗談のようで本気の交際宣言からの新婚生活は、きっと瑛人にとっては躍るような毎日だったと思うんですよ。
昴流視点から見える瑛人の姿が健気な一途さあふれるもので、早く昴流への想いが成就してほしい…なんて思ってしまいます。
昴流への気持ちを垂れ流しつつ、ちょっぴり臆病な部分もあるいじらしくてかわいいやつでした。
そんな瑛人からの気持ちにも、自分の中にあった気持ちにもなかなか気が付かない昴流。
彼の気持ちの変化だったり、瑛人と送る日常の中で何かに気付いていく描写がむず痒いやら微笑ましいやら初々しいやらで本当にかわいらしくって!
無意識に瑛人のツボを突く昴流もかわいいんですよね。

甘酸っぱい思春期の初恋の行方も、自分たちが育った土地のためになにか貢献出来ないかと、膝を突き合わせて地域復興を真面目に考える新しい世代の奮闘も描かれていて、ゆるやかな変化が楽しめる作品でした。
優しい読み心地で安心して読めました。

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