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そう、いったん離れる二人。鈴木は杉木を愛していると自覚したのに、杉木のそれはそうではなかった(いい意味で!?)
評価としては神しかあり得ない、素晴らしい作品。読後すぐでも、何度でも読みたくなる作品。ダンスのポーズ、動きも素晴らしいけど、キャラクター達の表情や仕草、台詞も素敵。
ダンスを追求するが故、そして相手のことを想う故別れるしかなかった二人。
このあとはダンスメインのストーリーになると予告がありましたが、二人のダンスレッスン、競技会への関わり方にも変化が見られます。
お互いに別のコーチをつけ、世界を目指す。二人の関係とともにダンスからも目が離せません。
6巻が発売されたと同時にこの作品を知り、1巻から貪るようにあれよあれよとここまで読み終わってしまいました。
表紙からはもうお互いの恋慕がひしひしと伝わってそのくちびるーーー!!!!と叫んでしまいそうなのに話の展開はもう、焦ったいわ苦しいわのオンパレードでした。
嘘をつけない想いを募らせていった2人の深夜のダンスレッスン。口には出さない代わりに手が触れたところからはストレートに愛が伝わる。もうなんてロマンチックなんだ。数ページに渡るこのしーんはもう涙なしには読めません。
冬の丸ノ内のを歩くたびわたしは2人を思い出すのだろうな。
W信也の恋模様については他のみなさんのレビューが素晴らしいので、わたしはダンスシーンについて少々。
なんといってもめっちゃ感動的な、W信也の深夜のダンス。いつもの公園から丸の内仲通りを抜けて、東京駅前に至った時に夜明けの光が射す、連続見開きで踊る身体と二人の思い出がダイナミックに展開して、ぶわっと思いが溢れます。
「内心グラグラの失恋野郎」(byアーニー)の帝王のダンスが変化したのを具体的に見せる、房ちゃんと踊るフォックストロットや、マーサとのダンスの幸福感。
そして! 元チャンピオン・ノーマンと踊って「かわゆいガールフレンド」にされちゃっているラブリー鈴木 クルン クルクル、のところでブフォッと吹き出しちゃいました。1巻の「こどもがたくさんうめそう」と対比してもナルホドって唸ります。杉木先生とノーマンのダンスの違いについて考えてる際の「キモい想像」(byラブリー)!マッチョのドレス姿!!大好きです!!!!
本誌で連載も追いかけていますが、単行本でまとめて読むと、細部の書き込みや背景のこだわり、すごい加筆されていて、読後の充実感半端ないです。ああ、早くも7巻が待ち遠しい〜
特装版を電子で購入。
スタンディングオベーションで神です。
んでもって、ここでマルダー一族のマクシミリアンさんが出てくるとは!
「オオカミの血族」収録の「gloria」、本当大好きなんです。そこで当てとして<マックス・マルダー>が登場するのですが、ご本人登場でよろしいのかな?マルダー家はご兄弟も多そう(今巻では三男)。「gloria」の塚本さんから釣り目フェチになっていたとしたら、杉木に惹かれるのも当然で。塚本さんも人の話聞かない人だったからなぁ。塚本さんにしたかったこと、いっぱい杉木がされちゃうのかしらん。(チョットカワイソウ棒)
5巻では不穏なままto be continued…となりましたが、今6巻は、こちらが顔を赤らめるほど、大の男二人が絆を確かめ合っちゃってます。物理的な距離が出来上がってしまった分(でもそれは鈴木が世界へ飛び出すための必須なんですよ)、どうなることかと思いました。けど、この巻のクライマックスというべき#33「he is beautiful」鈴木・杉木の、お互いに感じ合い、紡いでは伸びる繊細な想いの糸とダンスの躍動感がマッチした時、どんな濡れ場のシーンより極上のエロティシズムを実感しました。二人のワルツは街をダンスホールにも、純白のシーツの海にもくるくると変化させます。官能=ポルノではない。悲しいかな、挿入が人間対人間の恋慕の最終確認でも実はありません。。。しなる指先、唇、視線で堪能できる愛の形はあり、それを「画」という静止の空間で、ダンスというこの上なく表現力があるが、それ以上に作家の技量を以てして完成させる「漫画」の力が漲った渾身の愛の数ページは、私にとってはどんなSEXシーンをも凌駕するものでした。
そして、「第三の男」が登場するわけですが、これがチョー楽しみです。
くはー、これはちょっとしたお稽古事でも「踊り」をされたことのある方はあるあるだと思うんだけど、一子相伝スタイルでもない限り、同じお師匠さんについて個人の成長なんてあり得ないんです。。。寝食を惜しむほどのダンス馬鹿や、プロを目指す方は、皆、優秀な指導者たちのコピペで満足するなんてことはなく、きら星の何か一つでも盗んで自分の表現やテクニカルの糧にしたい、と日々貪欲に鏡に向かってる。杉木と鈴木のLOVEさ加減にどっぷりと浸って忘れてましたが、杉木という強烈な型を、ノーマンがどのように破ってラテン男を成長させてくれるのか!もう楽しみで仕方ありません。
特装版特典?での競技プロ先生方のコメント集!エイトロールはマジむずい!とくに昭和ニスト達は「♪チェッチェッコリ」の毒牙を浴びているので、腰(というか使うのは体全体なのだけど)を全方向∞の形で動かすこと自体に理解力が追い付かない(ごめん昭和ニスト達)。私も未だに習得できてません。ラテンとつく踊りにはこれ必須、舞台に上る第一歩から違いが出てくるので、もっとヤニ下がらねば!と、精進いたす次第です。
あと、杉木の眼力ビームは健在。安産型の佐市さんがカワイソウですが、ここに愛の重さがあってもう顔面赤らむ。好きじゃん。大好きじゃん。
鈴木よ!とにかく全てをしゃぶりつくせ!!!!
もの凄く楽しみにしていただけにモヤモヤ感が残りました。
鈴木にマルダーというパトロンが出来ましたが、杉木が目指すものにどうしても鈴木が巻き込まれた様にしか思えませんでした。
しかもそのパトロンとの付き合いで政治家パーティーに出て、薬を盛られて女性とのセックスをマルダーに見られた杉木。
ストーリー的には面白さがあるのだろうけど、鈴木に与えられた大袈裟な豪華過ぎるマンションやレッスンスタジオが、演出的に必要があったのかと疑問を持ちました。
確かにダンスはお金が掛かる世界だけど、もっとまともなパトロンにして欲しかった。
鈴木は微かな絆を信じて強くなる決意をしていましたが、果たして杉木は進化出来るのでしょうか?
2人はライバルとして離れる事は必要だったのか?連載先が変わった事による匂わせ BLへと作品は変わってしまうのか、とても気になるところです。