【電子限定おまけ付き】【イラスト付き】
溺愛執着の桐一郎に幼い頃に拾われてからずっと側仕えとしてほとんど一緒に行動している六花。
純情、健気、不憫な彼が憧れの呉服問屋の若旦那である桐一郎に心と体を愛でられるお話かと思いきや、それだけじゃなかったです。
もちろんそれがベースであり桐一郎も六花に特別な思いがあります。
いつかはきちんと家庭を持ち跡継ぎを期待されている桐一郎への自分の気持ちは隠して彼の幸せを邪魔したくない。桐一郎と出会う前の記憶をなくしているが、なぜか雪の降る夜が怖い六花。西洋人のような明るい色の髪と瞳のルックスを初対面の人に驚かれ、異質な自分は迷惑な存在と感じている六花。
自信がなくてネガティブ思考で泣き虫さん。いつまでこのパターンなのか?と途中少し飽きてしまいましたが後半から面白く話が動きます。
ぐずぐずと泣いて旦那様に頼りきって守られている状態から脱却し、自らの頭で考え行動する子に変わっていきます。
桐一郎は甘い言葉をたくさん囁きますが、事が上手くいくまでは大事な話をしない策士です。
それが原因で一時的に二人は離れてしまいます。
六花を離す気はサラサラない桐一郎の執着はかなり重いです。優しく落ち着いた言動と笑顔の下には狂ったような六花に対する愛があり、彼が年上、スパダリで王道なんだけど私から見たら闇がある点が一味違って面白かったです。
※詳細ネタバレあります
計画を練りまくる攻め、刺さる方には刺さると思います。
でも私には攻めと展開が合いませんでした。
受けは分かります。拾われた境遇と異国人の容姿のせいで、攻めが全てで自己肯定感が低い。でも本当は知識欲が強く勤勉で、外見も魅力的。せっかくここまでの容姿の設定なら、受けに本気で恋をする当て馬でも現れてほしかったです。
受けに酷い虐待をしていた祖母は言わずもがな、生きているうちに引き離すことをしなかった父親もどうかと思いました。叔父さんは確かに人が良いです。でも本人に記憶がない尚且つお金がないからといって、件の祖母が育てていた薔薇を持ってくるは無神経すぎます。あの女性との再会は回想で事実を並べるだけでなく、受けの感情面をもっと見たかったです。金貸しの親子は素敵でした。
攻めに魅力を感じられませんでした。純粋一途な受けに手ほどきするBL的な萌えはあります。しかし受けに言わせてばかり。受けの成長を大切にしているのは分かりますが、終始それで味気なかったです。計画は見え見えで、すごい策士!とは思えず…あの人の妊娠を計画に入れてるのにも引きました。人伝の寂しがっていた様子や、昨夜は凄かったくらいの一文では物足りませんでした。せめてどこかでもっと愛情を爆発させて執着しているところを直接的な描写で見たかったです。
絵はとても魅力的でした。
書き下ろしの最終章はあの人たちの赤ちゃんを二人で見ているお話です。
2年半ぶりに読んだ間之さん作品。
(一時期すごく好きで熱心に読んでたけど、一度撃沈して以来遠ざかっていました)
はぁ、やっぱりめちゃくちゃ攻めが溺愛してるなぁ……溺愛ものっていったらやっぱり間之さんだなぁ……と思いながら読みましたが、いまいち萌えないというか途中から冷めてしまいました。
攻めのあまりの策士ぶりに。
めーっっちゃくちゃく執着系なんだけど、超〜涼しい顔してそんな魂胆を1mmも覗かせない。
受けがなにやっても全て先回りしてるし、外堀内堀着々と埋めつつ、鷹揚に構えてる。
あまりの計算高さというか、穏やかな顔して自分の望む方向へ周囲含めて動かしている感じに空恐ろしいというか、あまりに完璧すぎて怖いな……と。
(注:私の好みは腹芸ができないバカわんこです。)
でも「存分におあがり」はエロかったし、六花不在時にはかなりのポンコツだったと暴露されるシーンは一瞬心が浮き立ちましたが(ポンコツ攻めが好きなので)、でも苑子の件で……と周囲を騙してる様子に、はぁ〜怖!この人絶対に敵に回したくないわ!!と背筋がひんやり……。
完璧な攻めのポンコツさに愛おしさと萌えを感じる私からすると、この作品の攻め桐一郎はあまりにも隙が無さ過ぎました。
堀川子爵登場時は、ぜったいこいつ胡散臭いやつ!!と警戒してたけど、まさかの……。
呉服屋の店主の桐一郎と、桐一郎に拾われた六花のお話です。
六花がすごく健気で私はすごく好きだなぁと思いながら読んでいました。
桐一郎への気持ちを自覚して、でもだからといって自分と桐一郎がどうなれるかなんて一切考えず
家を出ようとするのですがー…。
一旦はこのままハッピーエンドに向かうと思いきや
まさかの展開で辛い…って思ったんですけど、さすがは旦那様でした。
そして六花の努力もすごく偉いなって思いました。
六花の生い立ちや、桐一郎に出会うまでのお話も書かれており
辛い部分も多かったけど、基本的には桐一郎が溺愛してるのがこちらに伝わってくるので
私は辛くとも最後まで読むことができました(*´ω`*)
読めば読むほど読んでよかったと思える作品だったし、
これからも読み返して何回も読むだろうなぁと思った作品でした(*´ω`*)
大好きで何度も読み返す作品です。書き下ろし目当てで新装版も読んでみました。
あとがきによるとデビュー作だったのですね。なんという完成度!確かに間之さんの王道なお話ですよね。
何度読んでも泣けます。
箱庭ろまんすを読んだ時にこのお話に似てるなと思ったら同じ世界観なのですね。
旦那様には敵わない!ですね。
読むたびに泣いてときめいて。
計算高い策士攻めと不憫健気受け。
間之さんの中でも一番を争うくらいの策士攻めではないでしょうか。
六花に自覚と自信を持たせる桐一郎。
頭脳明晰才色兼備の若き呉服店の旦那様。
あのままの六花では一生一緒にいられなかったかもしれませんね。
一度離れて立派に自分の世界と自信を持ち意見を言えるようになって。
もう読んでてほとんど泣いてました。
六花の桐一郎を想う切なさ、桐一郎の大きな愛情。
確かに先に企てを六花に教える訳にはいきませんでしたよね。
書き下ろしは桜二郎のお話かな?
まさか生まれたての弟に嫉妬するなんて!
だけど実は六花も桜二郎を抱っこする理由は…。
意外と六花に対しては心の狭い桐一郎なのですね。
また数年後に読み返して泣くでしょう。