イラスト付き
鳥飼いの兄弟、それぞれの恋
GW中のクロスノベルスさんの半額セールで見つけ、読んでみたこちら。面白かった〜!
yoco先生の儚げなイラストがぴったりの、鳥飼い兄弟カプファンタジーです。
兄カプ弟カプ、どちらの話もすごくいいんだけど、個人的には弟カプに萌えに萌えた…!
口のきけない王の愛息子である王子×鳥飼い兄弟の弟。
攻めが話せない設定のため、セリフが出てこない分目の動きとか表情、動作を伝える文章で凰炎の気持ちが描写され、きゅんきゅんしました。。
で、めっっっちゃいいところで終わっとるやないかー!ってことで、レビュータイトルです。
二人が本懐を遂げる姿……見たかった、、特典とかに付いてるのかな。うう…不完全燃焼です。
兄カプの方も素敵なストーリーだったんですが、一箇所だけ、どーーーーしても個人的にううう…と納得いかない部分があって。
英理の背中の焼きゴテ事件。。
や、英理のせいじゃないよね!?亜蘭が余計なこと叫ばなければ避けられたよね!?…そして、やっぱり焼き印を捺される前に、攻めには受けを救い出して欲しかった…という、超個人的な願望と不満があり、萌えきることができませんでした。。
そんな、兄・弟それぞれのカプに不完全燃焼感は残りつつも。
2人それぞれのストーリーにどっぷりのめり込み浸れる、内容の濃い物語で素晴らしかった…
クロスノベルスさんのセールで購入した本はこちらで最後なんですが、もっと探して買っておけば良かった〜;
栗城先生、素敵な読書時間をありがとうございます✨
戦場で自ら前線に立ち、満月のような美しい長髪と剣を振り回しては、数々の武功を立てる姿はまるで鬼神のようだと自国の中でも恐れる者がいるほどの実力を持つ、血気盛んな王弟・亜蘭。
その生まれ持った繊細な美貌と、世間で噂される人物像。そして、受けである英理にちょっかいをかけながら溺愛してやまない姿のギャップが妙にツボにハマってしまった。
鳥飼い一族の美しい兄弟・王族攻め・身分差・そして栗城先生とyoco先生の組み合わせ…と、好きな要素が詰まっていたので迷わず手に取りました。
うーん、面白かった!上下段組でたっぷりと読めるのもうれしい。
想像していたよりも鳥関係の描写が多かったのも個人的にはうれしいポイントでした。
東洋ベースにほんの少し西洋のエッセンスが入っているような、ここではないどこかの国のお話です。
ファンタジー作ではありますが、世界観や展開に置いていかれることもなくするすると読めるかと思います。
受け兄弟がどちらも健気すぎず、今の自分に出来ることを考え、いざという時は攻めを守れるタイプの頭の良い受けだったのも良かったですし、鳥飼いの仕事に誇りを持っている2人だったことも物語に入り込めた理由のひとつかなと。
腕っぷしは強くなくても、別の部分が強い受けがお好きな方にはハマるかもしれません。
yoco先生の挿画の静かな雰囲気と引きの構図センスが作品と絶妙にマッチしていて、栗城先生紡ぎ出す物語の魅力をより引き立てているというか…上手く言葉にならないのが悔やまれます。素晴らしかったです。
こちらの1冊の中に、2CP+前半CPの攻め視点の短編を含めて合計3作の物語が収録されています。
両CPとも非常に良かったのですが、レビュー頭の通り、どちらかというと前半の王弟の亜蘭×鳥飼いの英理CPの方が私にはグッとくるものがありました。
王族とは知らず、ごく自然に接してくる受けに徐々にハマっていく攻めの図は王道ではありながら、彼らの出逢いから時と共にお互いへの感情が変化していく様がなんとも良くて!
鳥飼いの間ではある種誇りのようなものでもある、英理の身体に施されている黥に亜蘭があまり良い顔をしていなかった理由も亜蘭らしくてツボ。
凰炎×有理のCPは、凰炎がとある理由から言葉を発せられないからこその表現が随所に効いていて素敵。
亜蘭と英理が剣と鞘ならば、凰炎と有理は縦糸と横糸のような2人ですね。
口元だったり、手元だったり、凰炎のちょっとした表情や仕草から気持ちを読み取ろうとする有理の姿が好きでした。
ただ、前半CPと比べると…凰炎の設定がすごく良かったので、ページ数がもう少しほしかったかも。もっとじっくり読みたいCPだなと思います。
どちらのCPもその後が読みたくなりました。
栗城先生のあとがきに裏設定が書かれていたりして、始まりからあとがきまでまるっと楽しめる1冊です。
(あとがきでの亜蘭の言われように笑ってしまいます)
もし入手が可能であれば、コミコミスタジオさんの小冊子付きをおすすめします。
亜蘭×英理も好きだけど、サブの凰炎×有理カプのほうがすごく好みだった。有理が素直で健気で。
後日談で、有理が二人の元に、凰炎との体格差がありすぎて(凰炎は亜蘭よりも体が大きく、有理は英理よりも体が小さいため)挿入ができない――兄はどうやって亜蘭のものを挿入しているのか、と相談しに来る話が可愛いかった。
あとがき後の話で、有理の相談事を亜蘭が匂わすように話して、凰炎に嫉妬させるの良い。閨事初心者同士の戸惑い。凰炎×有理が尊い。攻め視点で読めるのが嬉しい。
YOCO先生の挿絵が凄く綺麗で、素敵です。
yoco さんんの挿絵が入ると、神秘的な昔物語のような装丁に感じる。
倭の古語のタイトルだけど、大昔の大陸のどこかが舞台背景。
鳥飼というと、連想するのはカザフ民族のイヌワシ、勇壮な伝統は途絶える寸前らしいです。
https://montsame.mn/jp/read/233256
紙本は上下二段になっているので、電子版のほうが読みやすいと思う。
でも絵を楽しむなら、紙本かな。
鳥飼の家に生まれた兄弟、兄弟はよく似た美貌、縄文風の文身を体に入れる習慣を持つ家。著者は「黥面」と書いてます。
鳥飼の美しい兄弟に懸想をするのは、王族の甥と叔父。二人の外観は西洋人ぽい。
★兄の英理 x 鬼神と恐れられる王弟・金髪の亜蘭 ➡ 鬼神の執着愛
★弟の英理 x 呪いを受け話せない王子・凰炎 ➡ 呪いを解毒する愛
相関図:https://twitter.com/shinobu_krk/status/1386650658183389189
伝書鳩や、鷹狩や戦の戦力に使うことを発案した英理。
だけど英理は、鳥たちを思うように使役出来ない。
鳥に懐かれて使役上手な英理が、そんな兄を補佐する。
水辺で出会った王弟に、美貌の兄が恋慕され、
弟は、倉庫で襲われかけた所を王子に助けられて一目ぼれされる。
どちらも、鳥が取り持つ縁。
他国の毒使いと呪術師が介入して、事件が起きる。
暗殺犯の疑惑を受けた兄を助けようと、弟が頑張る。
・・そして王弟と皇子の二人とも継承争いから離脱する名分で、男嫁を迎えて公認の仲に納まる
・・書くとアッサリ。だけど色々な伏線が組み込まれていて、読み応えある作品。
タイトルの「恋渡り」:
「恋ひ渡る」[動ラ四]長い年月、恋い慕いつづける
(「わたる」は「…しつづける」の意)
縄文時代のイレズミ 分身 黥面・・ 表紙絵がセクシー。
縄文時代の倭国は航海民族、水死した際の遺体の識別や、敵への威嚇などいろいろな意図があった。「男子無大小 皆黥面文身」
参考 縄文タトゥー/縄文族 JOMON TRIBE
表紙に惹かれて、攻めの属性を見たところ、種類の異なる二人の執着スパダリが楽しめそうだなと思い購入。
だけど結果から言うとモヤモヤが残ってしまった。
というのも、あらすじの「そして亜蘭から贈られた英理の狗鷲が原因で亜蘭が倒れる事件」による顛末に予想以上のショックを受けて、あれこれ考えてしまったんです。
王族である攻めを怪我させてしまった罰として、受けの背中に罪人の証である烙印が入ってしまうんです。(表紙を見るとありますね)
真っ赤な焼きごてを背中にジューッと。。。
これが、ショックで。
なんせ半端なく痛そう。
何があったかというと、受けの鷲が、攻めの剥き出しの腕に掴みかかって攻めの素肌を裂いてしまうんですね。(猛禽類の爪は鋭いので専用防具が必要なんだけど、攻めは装着していなかった)
おまけに直後に攻めが意識不明になっちゃうんだけど、全ては受けのせいだとされて捕らえられ罰せられる。
普通なら王族に怪我を負わせ、しかも意識不明になってしまっているなんて(意識不明の原因は別にあるんだけど)一族連座で死罪でもおかしくないし、むしろ受けは死んでお詫びしたいとすら思っている。
だから受けにとっては烙印なんて罰ですらないんだけど、読んでて充分痛々しい……。
そして最大の違和感。
攻めは、もしかして烙印が押されたこと知らないのかなと思ったんですね。
というのも再会後、烙印について一切触れずにエッチへ持ち込むので。
自罰感情の強い受けが、背中に何もないかのように振る舞うのは当然だと思うんです。
そして受けは病み上がりの攻めに「体はお辛くありませんか」と聞く。
自分の体そっちのけで。
それを聞いた攻めは辛そうに顔は歪めるものの、「俺のことなんかどうでもいい、それよりお前はどうなんだ。」などとは尋ねないし、確認もしない。
事件が起きてから「身分が違うということが、そんな関係で距離を縮めるということが、互いを傷つける可能性があるのだと、わかっているようでわかっていなかった。」と受けは気づき、攻めが怪我したのは自分のせいだと思っている。
だけど、これって攻めにも当てはまるんですよね。
王族である自分が近づき関わった事により、結果的には受けが罪人となり烙印が押されてしまった。
だから、どっちが悪いとか悪くないとかじゃないんです。
だけど、ふつー会ったらまず詫びずにはいらないのでは?と思うんだけど。
というか、何よりも背中の具合が心配で、心配で、心配じゃないの?と。
だって焼きごてですよ……。
なんなら、塗り薬を薬師に特別調合してもらったぞとか、背中の痛みが完全に消えるまでエッチは我慢するぞ的な攻めであって欲しいんです。
なのに、烙印について詫びや心配もせず、エッチを始めちゃう。(まだ跡が生々しい背中が痛そうで読んでて心配になる)
受けを前にして我慢できない攻めも大好きですが、これはいただけない。
ちなみに攻めが烙印を初めて目にしたのは、エッチの途中で受けの身体を裏返した時。
一瞬動作が止まるんだけど、そのままエッチを続行するので、ショックでちんこ萎まないんだ…!とむしろ変な感心すらしちゃいました。
そして烙印についての後悔や謝罪をするのは、事後のピロートークで……。
……順序違くない?
おまけに、俺でさえ今までお前に傷をつけてこなかったのに……というまさかの嫉妬的な感情もあらわにするので、ちょっとビックリ。
もしかしたら、烙印に関する捉え方が私はナーバスすぎるのかなぁ……とすら思いました。
もう一組のほうは、攻めが王子だけど喋れないんですね。
でも、じーーーっと受けの様子を見つめてたり、口の形で気持ちを伝えたりする姿が、なかなか良かったです。
中立と迷いましたが、後から登場した王子攻めに免じて萌で。