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表題作王子ですが、お嫁にきました

葉室岳(はむろがく),28歳,警察官
アシェル・ウィンタブロット,19~20歳,カールハート王国の第一王子

あらすじ

警察官の岳の部屋にある日突然金髪碧眼の王子様が現れた!! 
成り行きで面倒を見ることになるけれど……? 
おとぎの国の王子様と、超リアリストの青年の異世界トリップ・ロマンス♡

作品情報

作品名
王子ですが、お嫁にきました
著者
小林典雅 
イラスト
麻々原絵里依 
媒体
小説
出版社
新書館
レーベル
ディアプラス文庫
発売日
電子発売日
ISBN
9784403525339
3.9

(54)

(17)

萌々

(23)

(11)

中立

(2)

趣味じゃない

(1)

レビュー数
15
得点
212
評価数
54
平均
3.9 / 5
神率
31.5%

レビュー投稿数15

今のための

典雅先生買い。
異世界物も王子様物も実は特には好きではないのですが、典雅先生なのと、レビューから気楽に読める甘いお話かなと購入。
いつもですが、今のこの時代なんだと、深くは書かれてないのに社会がわかる感じがさすが…。
この終わりの見えないしんどい世の中に、こんな二人がいるかもしれないほんわかさはとてもほっとするものではありました。

お話自体は、甘くて可愛いです。上品で可愛いアシェルくんがとても健気で、攻くんの岳さんも人として気持ちよく、らぶらぶ場面もえっちなのに安心安定の典雅先生の人づくりで本当に気分良く読めます。
庶民の岳さんがアシェルくんのために入浴剤入りの湯桶を用意するところとか、とても生活感がリアルでぐっときました。

ただ、いつも以上に、ちょっと…文章が。あんまりト書っぽいというか。文体が、とんとんとんっと現在形のみで進んでいくので、ほんとにさらーーっと終わってしまい、やや残念でした。
いつもは文章が気になるとかないんですが、珍しく。もう少しじっくり浸りたかったなあという気持ちで萌一つ減りましたごめんなさい。

麻々原先生の手になるケアリー卿も見たかったです。

今の日々に疲れたときに楽〜な気持ちでぼんやり癒やされるのには良いと思いました。
そのために書いたと先生もおっしゃってますが、ほんと、サプリというか入浴剤のようなあったかい作品でした。

1

現実主義の警察官×ファンタジー

タイトルのまま、王子様がお嫁に来ちゃうお話ですね。誰のところへかというと、現実主義の警察官の官舎でした。そして意外にもファンタジーのお話で、異世界から飛んできた王子様でした。王子の住むお城の近くにある池と、警察官の官舎の浴槽が満月の夜に繋がり、行き来できることに。そう、まるで国民的アニメの机の引き出しのようでした(笑)

警察官の岳はリアリストなので、王子が異世界からやってきた人間とはとても認められません(そりゃそうだ)。ほぼ職質をするも、ファンタジーの国の王子設定を覆すことが出来ず(なぜならホントに異世界からやってきたから)、結局次の満月まで居候させることに。

ちょっと珍しいのは途中まで攻め視点なんですよね。それもそのはず、異世界から来た受けのアシェル王子の気持ちは私たちには理解し難いから。

アシェルはあと数日で20歳になり、決められた婚約者と結婚することが決まっていたが、身を焦がすような恋をしたことがないからとお祖父さんと同じ冒険をしようと思って池に飛び込み、岳のところまで来たのです。

小林典雅先生のお話らしく、というのはもちろんですが、やはり今回は攻めと受けの住む世界が違いすぎて、2人の噛み合わなさっぷりがとても面白く読めました。

アシェル王子にくっついてきたリスのピムが役に立つのか立たないのか、とても可愛らしい存在で癒されます。

1

くすっと笑えて、プッと吹き出して。

作家さん買い。

異世界トリップロマンスですが、舞台はあくまで現代日本。
だから、ファンタジー読むのめんどくさいなぁという私みたいな人でも、苦労せずにスラスラ読めます。

運命の相手との出会いを求めておとぎの国からやってきた純粋培養王子さまと、リアリストではあるもののなんだかんだ面倒見の良い警察官との同居生活。
プラス、王子様のペットであるリスのピム。

私はこのピムの存在に癒されまくりました。
見た目は可愛いんだけど、口うるさいリス。
プラス興奮しすぎると失禁しちゃうというオマケ付き。

このチビリ癖が、妙〜にツボってしまって。
「王子様、目を覚ましてください!!」とヘリウムボイスで悲痛に叫びつつ、ちびる。

ただの口うるさいリスに終わらせず、チビリ癖をプラスした典雅さん、天才です。

あとがきに「現実では依然として感染の収束が見通せない状況が続いているので、お話の中くらいとことん憂いのない多幸感しかないビタミンBLにしようといつにも増して心がけました」とありました。

【あなたの好きな人について聞かせて】でも、主人公の口を通して「人生はそんな甘いものじゃないとすべての小説で言わなくたっていい。現実世界で充分つらいことがあるから、深みとか重みとかなくてもほっとできるような、心地よく読める話が書きたいと。」と書かれていた典雅さん。
いつも、本当にありがとうございます!!とお礼を言いたいです。




ーー
今まで典雅さんの何作品かにレビューしてきました。
今、猛省してるのは「なんで神評価しなかったんだろ!!!」ってこと。
あとに何かが残るとか、深みがあるというわけではないので、すっごい感動した!!もう神しかない!!って感じにはなりにくいのは確かなんだけど。
【可愛いがお仕事です】なんて、もう何度読み返したかわからないくらい好きなのに、なんであの時の私、神評価してないの?気は確か?って感じ。
自分をぶん殴りたいわ。

そして典雅さんがおっしゃる「ビタミンBL」って本当にその通りだなぁって、最近つくづく思うようになりました。
閉塞感に満ちてる現在、私に必要なのはこういう「ビタミンBL」なんだと。
「ひときわ現実離れした甘くて夢のあるメルヘンラブコメでわくわくにまにまハッピーな気分になっていただけたら」という典雅さんのお気持ち、確かに届きましたよ〜!ありがとうございます!

5

作家としての姿勢を推したい

作家買いです。
まず『今』読むのにとても意味のある1冊だと思います。
毎作品『書いた動機』がしっかりされていて、しかし読者には一貫して『元気になってもらえたら』という気もちが詰まっています。
そんな小林先生の1年ぶりの新作。
ファンタジーと現代日本が舞台です。
全体的に「都合がよすぎる」と思わないこともありません。だけどげんなりするニュースが多いなか、夢物語に浸かって息抜きをし、あすもそこそこにがんばるか……と気分よく読み終えられるのは大きい。
感動して大号泣! 生涯で最高のBL! とはいかないものの、今の状況が落ち着いたとき、私はこの1冊に「支えられた」とかならず振り返るでしょう。
受けのかわいい顔にひとめぼれする当て馬が登場してしまう……そんな続編と未来を期待します!

4

前半は凄く盛り上がりました

お初な作家さん。

王子受け大好きです。
身分の高くない…どころか(受けにとっては異世界人でもある)現代人攻め…好きです。

期待に包まれながら読み始め、むちゃくちゃいいじゃん!!!な気持ちでしたが、後半の評価はガックシ。
あれ…これ攻めは同一人物だよね??
どえれぇ甘々な言葉をペラペラ言うもので脳が混乱して、健気でピュアな王子に萌える暇がなかった…?
作者のテンション上がっていたのかな…好きな気持ちをアレコレ長ったらしく語られて、大分胸焼けしました(笑)

運命の相手を求めて突如風呂場に現れた王子という超非現実な展開に対しても、リアリストな警察官ということもあって、真っ当な事情聴取したり自分がまだ納得できそうな仮説を並べ立ててみたり。攻めの素っ気ない態度をとっていたところが好きだったんですよ。
一回目は王子を普通に帰らせますしね(笑)

なのに自分の気持ちに気付いてからはよく見る糖度高いBL、ファンタジーアルアルなお決まりハピエンルートへと向かい正直ワクワクさはかき消えました。
てもあとがきのデ〇ズニー好きということを見て、なんか色々納得しました。

しかしゲイではなかった男が飛び抜けて綺麗な相手とはいえ同性に対して精神的にも肉体的にもユルユルになり最終的にえろじじい(自称)化したの私の中ではキャラ崩壊に見えてしまいました。

攻めの住む現代では新型ウイルスが蔓延している設定も、現実とリンクさせた+王子を引きこもらせる口実にもなりますが、大変な世の中だというのに、お話の中までこれ必要だったのかな。

期待が膨らんでいただけについ素直に語りすぎてしまいましたが、王子はとても可愛らしかったです。

引きこもりな居候生活もいい子で過ごすし子どもやペット用の見守りカメラで攻めに確認されていたのには笑いました。

気持ちは変わらずとも攻めが仕方なく居候させてくれたと感じ、あからさまな匂わせはせず、それでも隠せない心をおさえながら帰ろうとしたところは胸が痛かった。
誠実でピュアで、だけどえっちは自分から二度誘ったところもとっても可愛かったです。

ピムも素敵なお友達でした。
作者はおもらし好きなの?ってくらい興奮しては粗相してましたね。

「その後の2人」はものっそ可愛かったです。
なんか色々思ったけど、もう…いっかって気持ちになりました。
お上品受けもっと世にあふれてほしいなぁ。

4

王子様

先生買い。通常運転で面白かったので萌にしました。攻め受けとも麻々原先生の挿絵がぴったりな印象の王道話、本編190頁ほど+あとがき+後日談6p。くすっと笑えるファンタジーがお好きな方でしたら良いのではと思います。

もうすぐ二十歳の誕生日を迎え、隣国の王女と結婚することになっているアシェル。どうしても本気の恋をしてみたいと、願いが叶うという泉に飛び込んでみたら、たどり着いたのは日本の警察官、葉室岳の寮のお風呂で・・と続きます。

攻め受け以外の登場人物は
ピム(表紙のリス、受けの友、よくしゃべる)、ケアリー卿(受けのお目付け役、過保護)、受け父ぐらいかな。ピム可愛い。

++攻め受けについて

攻めは警察官らしい、とっても現実的な方。お風呂に急に表れた王子を「コスプレの不審者」として事情を聞き出そうと頑張るのですが、まあ話は噛み合わないですよね。そこは面白かったなあ。王子本人だけでも?なのに、そこに喋る生きたリスが加わるものですから、さらに可笑しい。

受けは天然素直ピュアピュア王子。ひねた所がなくって純粋培養された方で、攻めさんは受けさんのお肌を見たらドキドキしておられます。まっすぐで人を疑うことをしらない方って、なんだかんだ言って最強だよなと思います。

受けの母国と日本とを行き来して、ハピエンになる、さらっとコメディです。休日の気分転換にはいいのではと思いました。ほんと麻々原先生の挿絵がぴったりです!

3

安定感の楽しさ

独身寮住まいの警察官岳と、異世界から来た王子アシェルのお話です。

あらすじを読んだときから、なかなかハードルが高い話だと思いました。
まず、アシェルが異世界から来たということを岳に信じさせること。
次に、ゲイでない岳がアシェルを好きになること。
そして、異世界を離れて、戸籍のないアシェルが警察官の岳と暮らせるのか。

覚悟をしていてもやはり家族いっさい捨てて生きるというのは読んでて悲しく感じてしまうものですし、小説とはいえ警察官である岳があっさり異世界から来たことを信じて不審人物のアシェルをこっそり保護してしまうようなリアリティが無さすぎると冷めてしまうと不安だったのですが、その辺りまったく問題なく見事でした!

ピムとのやり取りも楽しいですし、最初やや強引に帰そうとした岳がアシェルの可愛さにキュンとなるのも微笑ましくて、一部の隙も無い大団円で嬉しかったです。「その後のふたり」ではBL中枢を直撃され続けました!
言い回しが面白いので、楽しい気持ちになりたいときにお勧めです。イラストではカラー口絵の眠るアシェルとピムを微笑んで見守る岳がお気に入りでした。

6

運命に相手を探して

今回はサイバーテロ対策室勤務の警察官と
結婚を控えたカールハート王国の第一王子のお話です。 

運命の相手を探す受様と受様に突撃された攻様の恋の行方と
恋人になってからの後日談を収録。

受様はカールハート王国の第一王子です。

いずれは王国を継ぐ者として相応しい相手を娶り
跡継ぎを作る事が王子の義務だとわかっていますが

受様は物心着いた時から今一つ女性が苦手で
婚約が決まる前から何度か催された城の舞踏会でも
誰にもときめきませんでした。

王家の掟で成人と同時に結婚するため
受様は隣国の再演と誉れ高い姫と婚約していますが

本当はまだ誰とも結婚したくないし
心から好きになった人と結婚したいと思っていますが
周囲を混乱させ、迷惑をかける事は出来ません。

そんな時に受様は曾祖父が
異界での冒険を綴った手記を見つけるのです。

曾祖父は武者修行の旅の途中に流れモノに襲われ
城の西の森にある『願いの泉』に誤って落ちて
見知らぬ異界にいく事となりますが

1年後の満月の夜に再び戻ってくると
旅だった日のままわずかな時しか過ぎておらず
不思議や旅の事や和泉の事も手記の事も
受様が見つけるまで誰にも知られていませんでした。

受様は婚礼の日まで3度やってくる満月のうち
いずれかの日に『願いの泉』に飛び込み
本気で好きになれる相手に出会わせて欲しいと
願う気でいました。

そして受様はお目付け役が不在という
千載一遇のチャンスを生かして泉に飛び込み・・・

次に受様が出現したのは
現代日本のとあるアパートのお風呂場だったのです!!

その部屋に棲んでいたのは
独身寮の建替で独身者用マンションを借り上げ寮する
警察官の攻様だったのです。

受様は攻様を運命の相手だと喜びますが
コスプレ(にしか見えない)衣装に身を包んだ青年が
風呂に現れた攻様はプチパニックです!!

果たして攻様は受様の運命の相手なの!?

絵本の世界からやってきた受様と
受様に運命の相手としてロックオンされた攻様の
ドタバタラブコメディになります♪

こことのころ
私が手にする新刊のディアプラス文庫は
雑誌掲載作が多く、完全新作は久しぶりでした。

今回もいたるところで典雅ぶしが炸裂する
とっても面白かったです (^O^)/

そもそも受様の国は
現代日本では絵本の中に存在する王国で
実在の国の人ですらない上に

受様は結婚を控えた次期国王様って
もう全てにおいて現代日本人である攻様と
境遇があまりにも違い過ぎますが

その違いを埋めるべく
がんばる受様がものすごーく健気で可愛い♡

これはもう攻様も放っておけなくて
色々お世話することとなるのですが

控えめに好きアピールする受様に
攻様がほだされるのはもう仕方がないと思います。

攻様が受様を受け入れて
受様が本気で好きになれる恋人を得るまで
とっても楽しく読ませて頂きました♪

受様が現代日本を知るたために見るTV番組に
小林先生の既刊がうっすらと匂わされていて
たびたびニマッ♡ とさせられました。

2

「ありがとうございます

いつも読者の置かれている状況を考えながらお話を作ってくれて」
……って思ったんですよね、読み終わってから。
今作の典雅さんは『こっちがへこんでいる時に気分が上がりそうな萌え話をしてくれる昔なじみの腐友』みたいですよ。
そのBL作家さんとしての在り方が『神』です。
またしても「文字が読める限りはついて行こう、ついて行くのだっ」と思いました。

典雅さんは人に対して辛辣な言葉を吐く作家さんではありません。
いつも面白くて優しい。
けど、批評精神は研ぎ澄まされている方だと思うんですね。
ギャグやおふざけの中に垣間見えるんですよ、いわゆる社会批評が。
それを前面に押し出しているお話もありますが、とても優しげだったり、吹き出してしまうくらい可笑しいお話だったとしても、チラッと感じるんです。で、時々チクッと刺さったりするんです。
私はその批評精神がひどく好きでしてねぇ。

今作ではそれを一切感じませんでした。
初心で純真な異世界の王子が、ただ真直ぐ恋をするお話です。
いつもの様な『異文化故の頓珍漢』とか『一途な無垢とおかん体質(あるいは『アンドレ』)が巻き起こすクスクス笑い』とかを散りばめつつも、とがった所は一切ないんです。

ああ、これは疫病によって世の中がこんな風になっちゃってしまっている2021年7月、典雅さんが読者を明るい気持ちにさせようと書いたお話なんだな、と。
幸せを、少なくとも本を読んでいる最中の幸せを願っているのだな、と。

鬱々とした毎日を送られている姐さまに、是非にとお勧めいたします。
約2時間、嫌な気持ちを忘れられる天国がここにありますよ。

11

今回も典雅先生らしかったです

典雅先生と麻々原先生のタッグということで、とても楽しみにしてました。

今回もスピード感ある文章と展開に、あっという間に楽しく読了してました。

どんな笑いを用意してくれるのかと思ってたら、失禁する喋るリスに笑ってしまいました。
このリスのピムが終盤になって実は岳とアシェルの仲を応援してたと分かり、口煩いだけで無いと知りホッコリしました。

典雅先生の良い面はどんな作品も明るくてネガティブにならないところであり、悲しいかな欠点は色気が足りない点でしょうか?

今回の岳は純真なアシェルが言い出せないほど絶倫なんです。だから岳が自分で思う以上にアシェルにエッチな事をしています。でも悲しいかなエロくないんです。エライことしてるのに漂う健全さは典雅先生らしいと思いました。

痛い展開やキツい展開が苦手でな方にお勧めな異世界トリップ物でした。

3

ヒロインは王子様

ファンタジーも花嫁ものも積極的には読みませんが、典雅さんのは別。きっと愉快で楽しい気分になれるはず、と購入しました。あとがきによると典雅さん的には、ディ◯ニーも多様性の時代、ヒロインが王子でもいいじゃない!というのがきっかけだったみたいで、ファンタジーというよりメルヘンの国からやってきた王子様でした。

ディ◯ニーの絵柄の王子にはあまり萌えられなそうだけど、麻々原さんの絵は萌え萌えです。表紙の王子は頭にリス、周りに蝶や小鳥って白雪姫まんまやん!とつっこみたくなります。しかもプリンスの相手役ヒーローが制服姿の警察官とは美味しすぎる設定。生活安全課で王子が日本で生きていくための知識が豊富な人で良かったです。

まあ典雅さんなので最後は皆オモシロいい人ばかりでうまくまとまるんですが、ワンパターンというなかれ。昔の時代劇でも最後に印籠とか花吹雪とか出てきたら皆安心するのでそういう事だと思います。若い人にはわかりにくい例えでごめんなさい。

5

メルヘン王子様萌え

はぁ面白かった!一気読みです。
相変わらず攻めが多弁で言い訳しながらやりたい放題で(笑)

げんだいにほんで絵本の国からきたメルヘン王子様と運命の出会い?

半分近く主人公の警察官である岳が王子様ことアシェルのことを信じないで、あの手この手で元の世界へ帰そうとしたり。
アシェルは岳を運命の人だと思ってるのに可哀想なのと、いつまで押問答でページ使うの?と心配になりました。

そしてアシェルの健気さ上品萌えの岳ですが、素っ気なく接して好かれないようにしながらも、実は色々してあげたかったり。

明日でお別れとなったらアシェルの健気さ想いにほだされが決壊して溢れてしまう岳。
だったら1ヶ月素直に「なかよく」すれば良かったのに!

攻め視点の健気うぶ受けとのエッチは萌えしかない!
しかもエッチしたらアシェルと岳の関係も変わっちゃって。

さあこっからどうなるんだ?と思いながら読み進めると、あらら!な展開で。

開き直った岳が行動力があり、またさすが生活安全課なだけあり。

随所に笑いを散りばめクスっとさせられる典雅節炸裂です。
エッチで暴走攻め、良いですね!

ケアリー卿もツボでした。

4

純粋培養王子様の恋心が面映ゆい

面白かったですヾ(*´∀`*)ノ

女児の私が童話を読んだ気分でキラキラと輝き、
腐女の私が"純粋培養受け最高じゃ(ニヤリ)"となり、
そんでちょっと冷静な私が無粋なツッコミをする←

童話の国から飛び出してきた王子様との恋が楽しめました。

プロローグとエピローグは王子様視点、
本編は現代日本暮らしの攻め視点となってます。

受け:アシェル王子。
顔を見たことがない許嫁との結婚を目前にし、
1度でいいから恋がしてみたい!
本当の運命の相手がいるのならば出会いたい!
の一心で、森にある願いの泉に飛び込みます。

攻め:葉室(ハムロ)は警察官。
勤務を終えて帰宅後、風呂に入ろうとしたら見知らぬ他人がそこにいてーーー。

アシェルは曾祖父の遺した手記で泉を知ったので、
異世界へ行く可能性も踏まえて飛び込んでいるんですね。

なので「わーホントに異世界来ちゃった!」ぐらいのテンションなんだけど、
ハムロにしてみたら青天の霹靂だし、全く信じられないし、ヤバイ奴にしか思えない。

アシェルは"ハムロが運命の人だ!"が大前提にあるけど
ハムロにしてみれば"いや、知らんがな…"なんですよねw
出会いの段階では見事に噛み合わない会話が面白いですヾ(*´∀`*)ノ

個人的に<お世話されるシチュ>にすごく萌えるので、
アシェルが洋服の着方がわからず困っているのを
ハムロがドン引きしながら着せてあげてるのに萌えました。
なんせお伽の国と現代社会は文化が真逆ですからね~!
お世話シチュはチョコチョコあってニヤニヤしちゃう♡

んで。アシェルがとにかく可愛いんです…!!!

とても素直で、育ちの良さがわかる物腰。
生娘みたいなウブな反応がイチイチ可愛い。
THE・純粋培養育ちでほっとけなくて
ハムロが絆される気持ちが手に取るようにわかる…!
(女の子っぽいわけじゃないけど箱入り息子っぷりがTHE・王子様)

家電を使うハムロを魔法使いだと尊敬したり、
食べ物に感動したり、反応が可愛くて×∞(∩´///`∩)
常にハムロにときめいてるのが伝わりますw
(ハムロ視点なのにアシェルの心情ダダ漏れなのがキュンポイント♡)
(アシェルの恋心は読んでいる方も面映ゆい気持ちになってムズムズしちゃう)

そんな可愛い可愛いアシェルを前にして
絆されまいと踏ん張るハムロの一人相撲も面白かった!!

ちょっと素っ気なくしてみるけど
シュンとしたアシェルに内心あわわわしてたりね。
なにかしてあげるのにイチイチ言い訳を考えたりね。
99%恋に堕ちてるからサッサと認めなよwと言いたくなるんですよ~!

けど踏ん張る割には手のひら返しの流れが残念でした。
アシェルを悲しませ傷つけたあとの言葉ですからね…。
私がされたら100年の恋も一気に冷めるわ。と思う;
(いや、私の意見なんざどーでもいいんですが)

個人的な嗜好だと、
アシェル→萌え×2
ハムロ →萌え
って感じかなぁ…。会話などは面白かったです…!!!

また、リスのピムが良い味を出していましたヾ(*´∀`*)ノ
やたら態度は横柄なのに出来ない子なところがかわいい。
モフモフはいるだけで癒やし*。゚+

アシェルのお目付役・ケアリーも存在感放ってます。
もうただの親バカな溺愛っぷりで過保護っぷりw
クールキャラだけどアシェル愛を語り出すと止まらなさそうw

4

気持ちがほっこりします

作家買い。
小林さんの新刊はトリップもの。小林さんにしては珍しいと言って良いでしょう、ファンタジーものでした。






カールハート王国の王子であるアシェルは、20歳の誕生日と結婚式を間近に控えている。次期国王という立場であるがゆえに政略結婚は致し方ないと思いつつも、結婚する前に本当の恋がしたいと願っていた。

そんなアシェルに転機が訪れる。
曽祖父が遺した手記。そこには願いが叶うという「願いの泉」の存在が記されていた。満月の夜に飛び込むと願いが叶うという。

自分が本当に好きになれる人に会いたい。

そう願い、アシェルは井戸に飛び込むが、はたしてたどり着いた場所は警察官の岳の家のお風呂で…?

出だしこそアシェル視点でストーリーが始まりますが、アシェルが岳の家に着いた以降は岳視点。いきなりイケメンの、王子のようなビジュアルの(岳からするとコスプレをしているようにしか見えない)、現代について全く知らない青年がお風呂から現れた岳の驚きとか衝撃が非常にコミカルで笑いを誘います。

アシェルのことを信じられない岳が、まずいろいろ疑うところから始まり、そしてとある出来事をきっかけにアシェルのいうことを信じていく様、そして少しずつアシェルを気にするようになっていく過程が、コミカルに、けれど緻密に描かれていて、岳の気持ちもわかるし、アシェルの感情もわかるし、読んでいてちょっととんでもない気持ちになりました。

アシェルが現代日本にやってきて以降は岳視点でしか描かれません。けれど岳の目を通してアシェルが岳を信頼し、彼に恋するようになっていく。その過程がきちんと見えるんですね。なので、岳視点でありながらもアシェルに感情移入してしまう。

「願いの井戸」は満月にしか発動しないので、アシェルが自国に帰るチャンスは1か月に1回しかない。その1か月、という決められた期間での、二人の同居生活。お互いを想う気持ちに温度差があるので、小林作品にしては甘さも、コミカルさもやや控えめ。小林作品て割と攻めさんが受けさんを愛でる展開のものが多いので、今巻のその二人のやり取りがちょっぴり斬新で面白かった。

しいて言うと、岳がアシェルへの想いを自覚するシーンが急すぎた感もあった気がしました。岳のアシェルへの態度は一貫してあっさりしていたので、あれ?急にそうなる?みたいな感じ。

けれど小林作品らしく、シリアス展開になることはほぼほぼなく、終始コミカルに、温かな空気に満ちた作品。

登場人物は多くありません。
アシェルの親友のリスのピム、アシェルを溺愛する教育係のケアリー、アシェルの両親、くらい。舞台も岳のアパートの部屋でほぼ完結してしまう。けれど、その狭い世界観でありながら、いや、だからこそか?井戸を通ってトリップする感覚とか、アシェルが岳に連れられて出かける場所とか、そういった部分がクローズアップされるっていうのかな。小林さんの文章力が半端ないので映像として浮かび上がってくる感じで面白かった。

あ、あと、ケアリーのお話も読んでみたい。
イケメンで、有能な魔法使いで、アシェルを溺愛しているケアリー。登場回数こそ少ないですが、圧倒的な存在感を放つ素敵な男性でした。アシェルを溺愛するあまり自分の恋には無頓着だったようですが、アシェルも無事恋人ができたしね。お次はケアリーを幸せにしてあげて欲しいです。

麻々原さんの描かれた挿絵もイメージにぴったりで、読後温かな気持ちになれる、そんな1冊でした。

4

最高に可愛い、癒しと夢の小説!

とっても面白かったです!
読んでいる間、何回もクスッとしたりニコニコしてしまいました。アシェルとピムがめちゃくちゃ可愛くて癒されるんです~!
ユーモアと恋の甘さが絶妙なバランスで、最高の読書タイムでした。

以下、ネタバレありのあらすじです。





決められた結婚を控え、その前に一度だけ本物の恋がしたいと願うカールハート王国の第一王子、アシェル。
運命の人を求めて「願いの泉」に飛び込んだアシェルとリスのピムが行き着いた先は、日本の警察官、岳(がく)の家のお風呂で…?!

攻の葉室岳(はむろ がく/28歳)は、サイバーテロ対策室に勤めるリアリストな警察官。
受はメルヘンの国から来た純情な王子様、アシェル・ウィンタブロット(19歳、作中で20歳の誕生日を迎えます)。
そしてアシェルの「お話相手」でシマリスのピム。
異世界トリップものでメルヘンチックな設定なのに、典雅先生の手にかかると妙にリアルで、本当にあり得そうに思えるからすごいです(笑)
まずリアリストな岳さんがアシェルを外国人コスプレイヤーだと思って、自宅のキッチンテーブルで事情聴取してるシーンとか真面目なのに笑っちゃう…。
アシェルも風呂で出会った時に岳さんが裸だったので、自分の運命の相手はまさか裸族…?と驚いていたり(笑)

でも面白いだけじゃなくて、アシェルが素直で意地らしくてとっても可愛いのです!お風呂で王子服がびしょ濡れになってしまい、岳さんがジャージを着せてくれるのですが(パンツの履き方も分からなかったから岳さんが履かせてくれる!)、それが初めて好きな人からもらった贈り物だから、またびしょ濡れになった後もジャージを脱がずにこっそり服の下に着込んでたりして、怒られてしょんぼりする姿にキュンとしました。
そしてリスのピムも、ただのマスコットキャラにとどまらない魅力が…!
口調は「相わかった」みたいな堅い言葉なのに、耳を撫でられるとほわ~んと恍惚の表情になったり、興奮すると「あっ!」って不可抗力でお漏らししてしまってシュン…としているのがものすごく可愛かったです…!

アシェルとピム、それぞれの可愛さでも大満足なのですが、ストーリーにも引き込まれました。メルヘンの国から来たアシェル達が現代日本の暮らしに新鮮に驚いたり、純粋な心で岳さんを癒してくれる日常のシーンは、読んでいて心が躍りました。
岳さんはアシェルの恋心に応えられないからと、わざと素っ気なくするのですが、それでも垣間見える優しさがとっても良いのです。アシェルだけじゃなくてピムのことも大事にしてくれるところがポイント高いです。
典雅先生は純粋な喜びの感情を書かれるのがとてもお上手で、アシェルのお誕生日のシーンは、岳さんに買い物に連れて行ってもらい嬉しくてたまらない感情が、こちらにまで流れ込んでくるようでした。

魔法使いに連れ戻されてしまったアシェルを追って、岳さんとピムはメルヘンの国に行くのですが、全然勝ち目のない勝負なんです。
でも試練への立ち向かい方に、岳さんとアシェルの想いが感じられてとても良いので、ぜひ結末をご覧いただきたいです…!
「運命の相手のキスで目覚める」おとぎ話より、ずっと確かな愛の証明を見せてもらえました。

そして、岳さんがアシェルに贈ったプロポーズのプレゼントがこのお話にぴったりすぎて、感動でした…!!

暗いニュースが多い日々に、少しでも甘くて幸せで癒されるお話を、という先生の想いが伝わってくる作品で、この先も何度も拝読したくなる1冊でした。
あとがき後に「その後のふたり」という短編をつけてくださっていて、そちらも2人の愛の伝え方が素敵すぎてうるうるしてしまいました。アシェルが岳さんに会うために作った「ありばい」が可愛すぎて…岳さんの返事も尊くて…!
特典SSも、ラブラブ新婚カップルっぷりに癒されるのでオススメです!

長文で失礼致しました!

12

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