その男を、愛してはいけない。

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表題作Manner of Death 1

ウィラポン・ヨートスンヌーン,26歳,塾オーナー兼講師
バンナキット・ソンサクディナー,30歳,北部の公立病院勤務の監察医

その他の収録作品

  • 描き下ろし
  • あとがき
  • カバー下イラスト

あらすじ

優秀な監察医のバンは、自殺と思われる女性の遺体を検死し、他殺と結論づける。
しかしその晩、見知らぬ襲撃者に、報告書を自殺と書くよう脅され、それを相談した検察官の親友が失踪。
第一発見者の青年で塾講師のテーンを疑うが、彼は一緒に犯人を捜すと言ってきて……。

容疑者×法医学者のサスペンスラブ
ブーム沸騰中、タイBL法医学ドラマ、待望の原作小説コミカライズ!!

作品情報

作品名
Manner of Death 1
著者
梅本ゆかり 
原作
Sammon 
媒体
漫画(コミック)
出版社
KADOKAWA(エンターブレイン)
レーベル
B's‐LOVEY COMICS
発売日
電子発売日
ISBN
9784047365049
2.7

(7)

(1)

萌々

(0)

(3)

中立

(2)

趣味じゃない

(1)

レビュー数
3
得点
16
評価数
7
平均
2.7 / 5
神率
14.3%

レビュー投稿数3

タイBLサスペンスのコミック化

タイBLサスペンスドラマのコミック化とのことです。
登場人物名はオリジナルのままで、結構たくさん人が出てくる割に、愛称が似ていてちょっと混乱します。

サスペンスBL大好物なので上下巻そろえて買ってみました。絵もきれいです。
しかしなんというか、ドラマだなぁって分かるような、むしろ昼ドラのようなストーリー展開で、あっちにいったりこっちにいったり、怪しい人を何人も出すようなところがあって、大変分かりにくかったです。

あと、絵がきれいなのですが、最初に登場する刑事さん、世話係っぽい検察、怪しい塾の講師などみんながみんなイケメンで、もう少しバラエティが欲しかったかな。なんとなくみんな顔や雰囲気が似ている。
(下巻に続く)


0

事件パートは面白い

小説と迷って、タイの雰囲気や検死は絵で見た方が理解しやすいかなとコミカライズを手に取りました。

監察医という設定が珍しく、検死と事件を巡る攻防、犯人?と思ったら2転3転!バンの無鉄砲さにイラッとしつつもハラハラ面白く読んでいたのですが、テーンがお皿を洗いながら突然言った「結婚してください」にバンが怒った一コマが唐突すぎて、そこで暫く悶々としてしまいました。小説ではもう少し前後が書かれてるんでしょうか?さらにさらに読み進めると、ゲイと告白するきっかけのようにも思うけど…「料理のできる~」から察するに料理に感動しての一言?にしても?????これまでの良い流れが切れて、さらに毛嫌いしてるくらいだったのに(内心は惹かれてる感じもしたけど)あっさり身体を重ねて拍子抜け…犯人かもと疑ってる相手とバディを組んで事件解決する姿はとっても面白いんですが。本来ならキュンとするテーンの押せ押せっぷりも変化に付いてけず…絡みも少ないしBLパート萌えは少なめでした。小説の硬派な表紙をイメージしてたのでちょっと違ちゃって…事件パートは面白いです。あら方の犯人は分かって、後半は犯人を捕まえるとこだと思うんですが、続きはまぁいつかでいいかなって気持ちです。小説のレビュー読んでおけば良かったと反省。タイ独特の感じももう少し味わいたかったかな。

0

同名小説のコミカライズ版

2021年1月に刊行された同名小説のコミカライズ版。
タイのBLドラマとしても人気が高い作品のようですが、ドラマは未聴。小説は既読、という状態でこちらのコミカライズ版を手に取りました。

小説の方でもレビューを書いていますが、こちらでも内容をざっくり書こうと思います。ネタバレ含んでいます。苦手な方はご注意ください。





タイの北部の街にある公立病院で、監察医として働いているバンが主人公。
イケメンで優しく、優秀な監察医の彼は周囲の人たちからも愛される好青年だが、恋人と長続きすることがない。最近も恋人(女性です)に振られたばかりだ。が、親友の検察官・ピートや職場の面々といった人間関係には恵まれていると自負もしている。

そんなある日、一人の若い女性の遺体が見つかる。自殺だと思われたが、検死したバンは彼女は殺されたのだと判断する。そして、その犯人としてバンが疑いの目を向けたのは被害女性の恋人だという男。塾を経営し、自身も講師として働くテーン。けれど、バンが女性は自殺だと嘘の報告書を出すように脅され、暴行を受けるという事件が勃発。さらにピートまで失踪してしまう。すべては彼が検死を行った女性の事件に起因している。そう思ったバンはテーンのもとを訪れるが―。

というお話。

小説は既読なので内容(というか犯人ですね)は初っ端から分かった状態で読み始めましたが、梅本さんのコミカライズの仕方が非常にお上手で、読みやすく理解しやすかった。小説版の方は翻訳ものであり、海外ものということもあるのでしょうかね、ちょっと分かりづらかったり(文化の違いなどにより)する部分もあったりしましたが、今作品はコミカライズという視覚で補えるというプラス面が上手に生きていたように思いました。

女性は自殺なのか他殺なのか。
他殺なら、犯人は誰なのか。
そして、その犯人はバンの予想したテーンなのかー。

そこに、バンとテーンの恋のお話が絡んできます。
ベースはサスペンスものです。テーン×バンの絡みはかなり少ないですし、濡れ場もめっちゃ少ない。少ないのですが、バンの恋に対するトラウマやテーンへの想いがきちんと描かれているので、BLとして読んでも面白い。バンはテーンを犯人ではないかと疑っているので、テーンに惹かれていく想いと、この男を愛して良いのかという葛藤がBL的な視点での軸になっていきます。

今作品のタイトルに「1」とついているように、今巻で完結するお話ではありません。今巻はテーンが自分の秘密をバンに話し、そしてバンの兄ちゃん(彼がまたナイス)がやってくるところまで。次巻が待たれます。

で。
んー。
ストーリー自体は非常に面白いですし、コミカライズもすごくお上手だと思います。思うのですが。

今作品は人の死が描かれていて、ベースとしてはかなりシリアス寄りなお話です。が、梅本さんの絵柄が凄く可愛らしいんですね。そして、時々デフォルメされた描き方がされています。こういうホンワカな感じが好き、という方は多いのではなかろうかと思うのですが、個人的にはもう少ししっかりした硬派な絵柄の方が今作品のイメージに合っていたような気がしました。小説版(こちらには挿絵が無くてがっかりしましたが)の表紙ががっつりイメージ通りだったのもあるかな。正統派なサスペンスBL、法医学BLの体を成している作品であり、かつバンの葛藤が軸になっている作品なので、それに、この可愛らしい絵柄がちょっぴり合っていないような…。

反対に言うと、シリアス過ぎるものは苦手、とか、BL作品だから甘さも欲しい!という方にはお勧めな雰囲気に仕上がっているとは思います。コミカライズ版は犯人捜しのミステリ、というよりは、バンとテーンの恋の行方をメインに追った展開にシフトしたのかな、と読んでいて思ったので、あえてのこの可愛らしさなのかもしれません。

今作品は分厚い作品で読みごたえたっぷり。その分、お値段もちょっぴりお高めの990円。でも、その厚さ、お値段に見合ったストーリーです。小説はあまり読まないという腐姐さまでも読みやすい作品かと思いますので、小説未読の方にこそ手に取って欲しいと思わせる1冊でした。

3

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