電子限定おまけ付き
完結したので読み返してのレビューです。
左京先生の作品は、独特の設定、世界観が魅力的ですが、今作はオメガバース設定に左京先生の世界が絶妙にマッチしていて、すごく素敵です。
ハナは初ヒートの際に連雀さんに助けてもらってから、性方面でお世話になり、片想いから両想いになりましたが、まだ安定して幸せいっぱいの両想い生活、という感じはありません。
連雀さんのパンツに執着するのも、オメガとしての本能と、不安定さの表れなのかもしれません。
ちょろくてかわいくて、色っぽくて、真面目でがんばりやさんのハナと、顔も体も仕事もなにもかも超一流のスーパー男の連雀さんの、両想いなはずなのに、どこかバランスと温度感のおかしい過ごし方に、萌えたり、もやっとしたりします。
ハナの弟、連雀さんの妹、それぞれ兄と性別の異なる存在が登場し、さらなる波乱が始まります。
ハナの実家に挨拶に行く連雀さんは、威風堂々、という感じでかっこいいのですが、ハナ母の言動がとにかくきついです。悪気はなくて、独断と偏見で凝り固まっている感じがよりキツイ。弟のことだけでなく、この母の言動が、ハナを委縮させてきたのでしょう。
そんな母親を恨まない、歯向かわないハナ、その人柄を切なく感じました。
連雀さんはちょっと口下手、というか、言葉の選び方が乱暴、というか、ストレートですが、かなりちゃんとハナを大事にしていて、守っているところが、言動の端々に表れていて、素敵です。
実家訪問の後に疲弊している花をだっこして眠らせようとするところなどは、感動しました。
ハナの弟もなかなか面倒くさい人でしたが、連雀さんの妹はさらに面倒くさいタイプです。
ハナと同じオメガだけど、自分のオメガ性をよく理解してて、受け入れたり、うまく使ったり、うまく逃したりしている感じ。さすが連雀妹、という感じでした。
ハナ母の言動で読んでる側も疲弊したところに、スタニャの店長さん、店員さん、常連さんたちとのやりとりに萌えました。
最初から最後まで店長さんはずっと友好的、かつ、平等、フラットにハナを接していたのがすごく素敵でした。
母親からの言葉、父親の態度、苦しみ、悲しみを連雀さんに言えないと飲みこんでしまうハナが番なのに、首を噛んでほしがるところは、とても苦しく切なく感じました。
それをけしかける連雀妹、追い打ちをかける母親。
その暮らしも生活ももう幸せでいいはずなのに、まだまだハナの本当の幸せは遠くにありそうで、先が気になるラストでした。
前作「高嶺の花は、散らされたい」が大好きな作品。こちらの続編、3巻が発売されたので、1巻から再読したのでレビューします。(こちらを読む前に前作を読まれるのをおすすめします。)
まず本作も巻頭カラーが美しくてうっとりします。連雀さんの目が美しいエメラルド色でとっても素敵です♡
とにかくこの二人のビジュアルとキャラが大好きです。
攻めの連雀さんはゴリゴリのαで、爆イケ男前で肉体美がすごい!性格は俺様でちょっと口が悪いけど、男らしいし優しさもある。まさに理想の攻め様です♡
受けのハナはΩで色白美人。健気でちょっと天然で可愛い。
前作ラストで番となった二人。ラブラブな同棲生活から始まります。前作では何を考えてるか、ちょっとわかりにくかった連雀さんが、ベッタベタの甘々で溺愛してるのが大変良きです。続編の醍醐味♡
二人でハナの実家に、番となった挨拶に行くことに。(スーツの連雀さんカッコいい…♡)
ハナの母親が初登場。この人がとんでもない毒親でコワイ…。何度か登場するけど、ひどいことしか言わない(汗)
母に会うたびに、情緒不安定になるハナが気の毒になってくる。
さらに新キャラ、連雀の妹、茉莉花も登場。
この子がすごい美人なんだけど、高慢で意地悪そう(汗)
なんだか癖のある新キャラばかり。
母親に、連雀と番を解消して見合いをするように言われたハナは、情緒不安定になり、連雀に「噛んで」と何度も懇願する。
もう番なのに噛んでほしいって珍しい描写だけど、噛んでもらうことで、連雀のΩなんだって実感したかったんだろうな。しかし連雀は噛まずに、複雑な表情。
ハナが母親のせいで情緒不安定なまま1巻終了。
母親や茉莉花の登場で、不穏な雰囲気だけど、連雀さんがずっとハナを溺愛してるのが伝わってきて、その点はよかったです。
ちなみに濡れ場は数回。エッチで良きでした♡
巻末の書き下ろしなどの短編2編が(+おまけペーパーも)、どれも連雀さんのパンツ関連で、相変わらずハナの連雀パンツ好きは健在だなぁと笑いましたw
紙本購入 セルフ修正(擬音で隠す修正)
『高嶺の花は、散らされたい』の続きなので、結ばれた後のラブラブな雰囲気ではじまりました。
すごいイチャイチャしてるし、受けの家族に会いに行く時などの攻めの言葉はかっこよすぎるし、物語の最初は穏やかな気持ちで読んでいました。
だけど、受けの母親が受けの心を乱して不安定にさせたり、攻めの妹の存在が不穏だしで、ハラハラになっていきました。
そして、本編終了にあった『高嶺のパンツが、気に入らない』『高嶺のパンツが、乱された』はまず題名で笑いましたが、中身も面白かったです。受けの大事な巣材とのことなので、いつかそれらを使った受けの巣を見たいです!
ハナと連雀さんは文句なしのラブラブでね、セックスシーンも濃厚だし普段のイチャラブも甘々だし、何も言うことはありません。
が!が!がーーー!!
ハナのお母さんがいかんせんどうしたものか。性格に難ありのヤバい人です。毒親ってヤツですかね〜…清々しいほどにヒール。こちらも思いっきり嫌いになれそうで良かったです(皮肉笑)
ハナを自分の思い通りにコントロールしようとして、息子の話すら聞きもしない。こんなん生物学的な親であっても、精神的な繋がりとしては親でも何でもないですよ。
ことあるごとにハナに"はしたない"と。
はしたないのはあなたなんですけど……。鬼電しまくって暇人なのかしら。
2巻でもこのムカつく母親の愚行に悩まされそうで、ハナが可哀想でなりません。全部1人で抱えちゃうんだから〜もう〜。
連雀さん、ハナを守ってあげてー!
連雀のΩ妹も登場し、なにやら家族の存在感が強い話になってきました。どちらの家族ともにクセもアクも強いですが、どう話がまとまるのか今から楽しみです。
「高嶺の花は、散らされたい」で終わったと思ってたので、続編が読めるのは嬉しいんです。
ハナちゃんに甘々な連雀さんが見れたし、一緒に暮らして幸せそうなハナちゃんの表情が可愛くて癒されたんですよ。弟の蒼葉はブラコンだけど普通に良い子になってたし。
でもですね、母親が癖が強すぎてこれから何を仕出かすかと思うと不気味で怖すぎました。あれじゃあハナちゃんと弟のことがなくても、旦那が離れて行っただろうと思ってしまいました。それでも同居してるのはプライドなんでしょうね。
そして連雀さんの妹も強烈で、彼女の背後に見え隠れする母親もまた強烈なんだろうと想像出来ました。
不安定になるハナちゃんを敏感に察知する連雀さんが頼もしいです。
1巻と付いてるので3巻くらいまで続くのかと期待しています。
連雀さんが何を考えてハナちゃんの家に挨拶に行ったのかも分かったし、彼の気持ちは揺るがない強さがあります。
片や母親によってグラグラ揺れてるハナちゃん、大事な社員登用試験と連雀さんのイギリス出張まで控えてて波乱の予感しかしません。
でも凄く面白くてあっという間に読み終わってしまいました。早く続きが読みたくてしょうがありません。