イラスト付き
雰囲気から、どろっとした因習村ホラーかと思ったら、恐ろしいのはヒトの愛執だったという話。変わった形の再会ものでもあるのかな。最後に明かされた小田牧村の歪みの元凶がとても良かった。あっちもこっちも執着執着ですごい。
十年前に行方不明になった幼なじみに、異界で再会するところから始まる。舞台となる小田牧村は、閉鎖的で不気味で、読んでいると気分が落ち込んでくる。児童婚や独断的裁判といった、リアルで笑えない設定がキツい。
救いは柊に絶対的な安心感があること。柊の生い立ちは切なく、夏生しか見えなくなったまま発展しない村に閉じ込められて、想いがそのままなのが良い。夏生には何も求めずそのままを愛し、一人で全てをやってのける執念。
夏生の方は、突然異界に来て頼れるのは柊しかおらず、特殊な状況下で緊張状態に置かれたわけで、柊に好意を抱くのは必然かと思う。なので巻末短編にて、その後も気持ちが続いている姿を見られてほっとした。
おだまき様を零番目とする種明かしを見ると、n番目の柊も同程度の執着心を持っているように思える。だとすれば村一つを永遠に歪ませるレベルの執着ということで、柊が闇落ちしなくて本当に良かった。まあ通常状態でも十分怖いが。
よく分からなかったのは、過去のループ時のことが夏生の記憶として再生される理由。夏生の脳内でなく挿話のような形だったら、並行世界の説明にすんなり納得できた気がする。こういう超然的な理解が必要そうな事象は苦手。
また、二つの世界の時間差にループが関係しているのかと思ったが、そんなこともないようで。無駄に五年や1.5倍という数字の意味を考えてしまった。
こういうループものは他にあっても、その舞台が和風の因習村という作品は初めて読んだかも。最後に村のからくりが明かされ、スッキリできて良かった。
思っていたのと全然違う話でした…ワァ…10年前、山で行方不明になった幼なじみを探しに行く夏生。そして柊とある場所で再会する。
ある洋画を見ていたらこの設定はアレね!と理解できるやつなのでワクワクしながら読みました。
柊の執着…なかなか凄まじい執着じゃないですか。それはもう背筋がゾッとするほど。もう執念だと思う
あの女の子怖かったねぇ
笠井あゆみ先生の挿絵がまたこの作品のゾッとするところも感じられてすごく良かったです…!
やー……なんと言ったらいいのか、これぞ宮緒先生。
オカルトチックな幼馴染×ループものです(宮緒先生なので、もちろんおどろおどろしい執着愛❤︎)。
8歳の頃、一緒に入った山の中で1人、姿を消してしまった幼馴染・柊(しゅう・攻め)。
10年後、28歳になった主人公・夏生(なつお・受け)は、同じ山で行方不明になった
人物が死体となって見つかったニュースをきっかけに、柊の捜索へと向かうけれどー
と続くミステリーです。
もうこれ、自分の頭では絶対に思いつかないような展開に息を呑み、ページをめくる手が止まりませんでした。
終盤、結末とまさかの「おだまき様」の出現に震えたー…!!
小田牧村のおだまき様が望む「不変」とは?なぜそこまで「不変であること」にこだわるんだろう?
とずっと思っていたのですが、最後の最後に明かされた真実に、納得。
はー、こんなお話を考えられる宮緒先生、本当にすごい、、と、ため息が出ました。
それにしても、小田牧村の村民たちが手に持っている「苧環(おだまき)」と
儀式のような祈り文句、めちゃくちゃ怖い…!
笠井あゆみ先生の耽美なイラストも相まって、底知れぬ恐怖を掻き立てられます。
今晩眠れるかな、、怖いから犬のそばで寝たい。。w
こちらの作品、購入してからかれこれ一年半ぐらい?経ってしまっていて、、
タイトルの「夏」の時期はとっくに過ぎてしまいましたが、今になってやっとちゃんと読めました。
秋のJ庭でお迎えした番外編同人誌も机の上にセッティングしたので、
明日以降読み、このゾクゾク感をもうしばらく味わいたい(。-∀-)
宮緒先生ならでは!の、攻め受けの濃厚な絡みもなんというか、
声とか匂いとかがこちらにも伝わってきそうなほどで、むはーっ!!となりました(伝わるかな、、伝われ…!)。
おどろおどろしい世界での、攻めによる執着愛かつ純愛。
繰り返し繰り返し何度も諦めず受けを追い続けるその執念に「参りました!」と頭を下げたくなるような、強烈なインパクトのある一冊でした。(大好き❤︎)
ずーっと読みたかった本作。
宮緒先生の新刊「千年後宮」にも絡んでいると聞き、アンリミにもなっていたので読みました。
柊と夏生の執着愛が堪能できるのはもちろんのこと、そこに並行世界が加わり更にはミステリー要素も。盛りだくさんです。
最後は現代に戻り、仮想通貨をうまく操るも家電を叩いて直す柊にクスっとなるハピエン。
がしかし、その後登場する「おだまき様」。
ええー!?そうきたー!?
呼び寄せちゃったあの難しい名前の人たちが次に繋がっていくのかな^_^
先の読めないストーリー展開で、
最後までハラハラしました!!
最高です!
今年の猛暑にぴったりな、
ちょっぴりホラー混じりの表現もあり、
怖がりながらも、
受け、攻め2人の恋模様がどうなるのかも
目が離せず、いい意味でヤキモキします。
加えてイラストが綺麗でカッコいいんですよ。
目の保養をしつつ、
物語世界を堪能できるという、贅沢な作りになっています♪
斬新な物語設定であり、かつ、
受けを溺愛する攻め様が、尊くて、
一気読みすること間違いなしです。オススメします。
