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おっさんがヒロイン?
主人公(受け)は42歳の辺境の村であぶれ女性とお付き合いも結婚すらできなかった、農作業や狩りをしてその日をなんとか生きるおっさんゼフです。
村には教会もなく司祭もおらず聖女様の信仰も薄く。そんなところへ超絶美形の聖女付騎士ヴィーラントが聖女探しにやってきて。
なんと!ゼフが聖女だと!おっさんなのに聖女?!
という始まりで。ゼフが自分のことをおっさんおっさんしつこい気もしましたが。
心根の優しい気さくなおっさんで、博愛精神旺盛で。力を持つからには救わなければ、そもそも自分のせいだしの精神でモリモリ働きます。
おっさん受けが主人公のファンタジー小説は初めて読むかもしれません。視点もほぼゼフなのでおっさん目線なんですよね。なので乙女さやトキメキはほぼありません。
ゼフを全身全霊で慕う超絶美形なヴィーラントのことも、なんでよりどりみどりなのにこんなおっさんな俺なんかを…という感じで。
やったことは偉大なのに、ゼフが控え目で謙虚なせいか描写に盛り上がりが欠けるような…。勇者に聖力を与えるのも体液を与えるという美味しい設定なのですが、ゼフ視点だと微笑ましいのですが萌えというかトキメキがわかず。
これはもし視点がほとんどヴィーラントだったらどうだったんだろう。ゼフに焦がれる慕う心配して頼ってほしくて泣けてしまうところなど、ヴィーラント目線ならもっと萌えたかも?
お話はとっても良かったです。魔王があっさりだったけど、俺達の旅は続くぜ!どこまでもお供しますっ!
欲も名声もお金もいらない思いやりのあるおっさんゼフ。髪の一本より血で済ませたいおっさんのおっさんによる聖女物語でした。
今回は代々聖女に仕える家系の騎士と
聖女と判明した辺境の中年男性のお話です。
聖女となった受様が国を脅かす暗黒を消滅させるまでと
攻様から見た本編を描いた短編を収録。
この世界には国全体の穢れを祓い、
魔獣たちを遠ざけ、傷ついたものを癒すといわれる
聖女が常に存在します。
受様の生まれた辺境の小さな村はとても貧乏で
先の司祭が亡くなると教会として機能しなくなり
15才で行われるステータス鑑定が行われなりました。
ところが受様が42才の誕生日を迎えた初冬のある日、
都から次代の聖女の捜索にやってきた人物によって
村人全員の鑑定を行われる事になります。
王都からやってきたのは
30そこそこくらいの見目の良い騎士のようで
魔道具を使って鑑定をしているようです。
このイケメン騎士こそが今回の攻様になります♪
なかなか次代の聖女が見つからず
国全体の魔獣被害は深刻になっており、
スタンピードの可能性もあるとの噂は
辺境の村にも届いていて粛々と鑑定が進みますが
とうとう列の最後に並んだ受様の番になります。
受様が鑑定紙に触れると名前と年と性別に続いて
現れたレベルは3桁、体力と魔力は4桁後半、
属性として聖、光、土、水と文字が浮かびます。
受様にはそれらがどの程度のレベルか不明でしたが
鑑定紙を見ていた攻様が片膝をついて
受様に頭を下げたのです。
ずっとお探し申し上げていました 聖女様
果たして受様は攻様が言う通り次代の聖女様なのか!?
WEB小説サイト「ムーンライトノベルズ」連載の
Web小説に加筆修正しての書籍化で
聖女の直属騎士である攻様と
中年になってから聖女と判明した受様の
世界救済物語になります♪
攻様によれば聖女様を見分ける方法はただひとつ
属性に「聖」があるかと、どうかだと言うのです。
歴代聖女には5人の男性聖女がいるので問題はなく
受様は攻様とともに王都へと旅立つのですが
1月かけて王都につくと自ら聖女だと名乗り出た
若い女性がいたのです。
初っ端からけっこうドキドキな展開ですが
受様が次の聖女である事は当代聖女によって証明され
聖女を語った女性が罪を問われる事になり
・・・と続いていきます。
受様は貧しい村での暮らしで
自分ができる事に助力を惜しまない性格で
他者を思いやる懐の広い年長者なので
聖女=若く美しい女性というイメージを覆しながら
聖女としての役目を果たしていき
攻様を守るべく傍にいる攻様がそんな受様に
惹かれないはずはないのですが
受様の基本姿勢は"おっさん"思考なので
若いイケメンが自分を好ましく思うだなんて
微塵も思わないのです。
国を覆う暗黒を祓うという聖女としての働きと
年下イケメンとの恋がどうやって進展していくのか
ドキドキ&ワクワク、とても楽しく読めました (^-^)/
受様が達観していて自己犠牲が過ぎる感じはしましたが
最後のどんでん返し的な大団円はとても小気味良く
読了感はとても良かったです。
おっさん?おじさまと、呼ばせてください...!
42歳のおじさまが聖女。なるほどおもしろそうな予感しかしない...!とわくわくしながら拝読しました。面白かったです!
辺境の田舎で日々を過ごしていたからか、ステータス高めの村人のおじさま。40も過ぎてから聖女となり、3人の騎士を連れ、自国の穢れを祓う旅に出るー。
おじさまの側に侍るのは、彼を発見した美形騎士(おじさまの加護を得て、勇者様となる)
冒険あり、戦闘あり、魔王あり!
面白かったです...!!
おじさま聖女様がとても魅力的な方で。主におじさまの一人称なので、ことあるごとにご自身のことを「さえないおっさん」と言われているのですが、とんでもねぇです。
このおじさま聖女様、めちゃくちゃ働くし先を見越して動いてらっしゃる。そして、優しすぎる。
そんなおじさま聖女様と、自己犠牲がすぎるおじさまを、支え、護り、パートナーとなる騎士様との物語、とても楽しませていただきました...!
ラストの流れも大好きです。こう、ふたりの背中でエンドカード、みたいな!俺たちの冒険はまだまだ続くぜ!みたいな!
ふたり支え合って、世界を平和にしていくんだろうなとしみじみ思いました。最強聖女様と最強勇者様のバディは無敵!
面白かったです!
魔力や魔法のあるファンタジー世界。
「聖女」という存在が代々国内の穢れを祓い、魔獣の脅威から守ってきた。
美形な騎士のヴィーラントと平凡なおじさんゼフ。
ゼフが住む村に、なかなか見つからなかった次代の聖女を探しにヴィーラントがやってくる。ゼフが次代の聖女だと判明する。
にやま先生が挿絵を描かれていて気になっていた作品。WEB小説でファンタジーとなると自分はあまり手に取らないジャンルだけど、「おっさん」で「聖女」というチクハグな語感に興味がわいた。
地の文が一人称の独白形式でライトな語り口なのは個人的には好みじゃないけど、WEB小説の特徴なのかなと思うので今回評価に含まず。(いつか慣れて読みにくさを感じなくなるのかな?)
ゼフはくたびれたおっさんを自認する42歳。人助けを苦と思わない性分なようで、聖女としての役割もすんなり受け入れた印象。
聖女として責任を持って国の浄化を進めていく姿は男前でかっこよかった。
ただ、自分の価値を過小評価していて自己犠牲がいきすぎているように感じた。
「おっさんだから」ということ以外に自分を卑下しなきゃならない要素はないと思うのだけど…聖女を引き継いだことで、自分とその他大勢との大事さの比重が狂いでもしたのか?
(聖女にそんな設定は書いてないけど、そんな風にしか納得できないくらいには異常)
あと、髪の毛を大事にする描写はBLでやられるとちょっと萎える。
それに、髪の毛を4本抜くより刃物で傷つけて血を流す方がマシという考え方はやっぱりどうかしている。
一方のヴィーラントは、見目がとても良いこと(瞳の色やら髪の色やら作中何度も言及がある)と強い騎士なこと、ゼフのことがとても好きなこと以外はあまり印象に残らなかった。
でも、好きな人が全く自分を大事にせず、自分を大事にしてほしいという言葉は聞き流され、いつ死んでもおかしくないし実際死にかける…これを隣で見ているしかない状況はかなり不憫だと思った。ヴィーラントは不憫攻めといえるかも…
ストーリーは、聖女の引き継ぎが簡単スピーディーすぎるとか、魔王との対決があっさりすぎる(てっきり後日改めて戦うのかと思ったら終わってた)とか、死にかけのゼフを救う手立てをもたらすのがゼフの次の代の聖女で聖女万能すぎ…とかツッコミたい部分は結構あるけど、細かいことを気にしない精神で読めば楽しめた。
ベッドシーンも良かった。色事に慣れてないおっさん受けと、ねっちりじっくり攻める美丈夫。美味しい。
最後、国の外にまで手を広げて浄化の旅に出るゼフ。ヴィーラントの苦労は尽きそうにない。かんばれ。