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年上溺愛攻め×薄幸受けちゃん、という名倉さんらしい1冊。
設定としてはシリアス寄りのお話なのですが、これまた名倉さんらしいコミカルさとかほのぼのさが加わり、非常にハートフルなお話でした。
リリはブロムベルグ王国の第一王子。まだ5歳の幼子だ。
だが隣国に攻め込まれ国は滅亡寸前だった。ブロムベルグ王国の王と王妃で、リリの両親でもある二人はリリだけを逃がすことを決意し、リリを忠実な従者であるサリオラに任せ国と共に亡ぶことを選んだ。両親はリリの保護を同盟国のガイネス王国の王に依頼し、「5年ほどでガイネス王国の人が助けてくれる」という言葉と共にリリを送り出した。
まだ5歳という両親が恋しい年齢のリリは健気に両親の言葉を信じ助けが来るのを待ち続けていたが、誰も来てくれないまま15年。リリを守り助けてくれた従者は一人、また一人と死んでいき、今は年老いたサリオラだけがリリの傍にいてくれた。このまま朽ちていくことを覚悟したリリだったが、サリオラは「ガイネス王国を訪ね、保護を依頼する」という言葉を残しリリのもとを去っていき―。
出だしがとにかくシリアスで、リリが可哀想で、リリとサリオラがどうなってしまうのか気になってページをめくる手が止められませんでした。
はたしてサリオラはガイネス王国にたどり着けたのか、リリは救出されるのか、なぜガイネス王国は救助に来てくれなかったのか―、というあたりを軸に、物語はスタートします。
国の王子という高貴な身分でありながら様々な要因で過酷な環境に身を置く主人公、ってBL作品では珍しい設定ではありませんが、今作品はオメガバースもの。リリのオメガであるという設定と、リリの母親の愛情ゆえに身につけられた「指輪」の存在が、王道のそれらと一線を画すストーリーに仕上がっています。
オメガバものは、細かい設定が作者さまによって、あるいは作品によって若干異なりますが、今作品は、オメガはほぼ存在しておらず、もしその存在が明らかになった場合は薄幸な人生しか送れない、というなかなかシリアスな設定。このバックボーンを存分に生かしたリリにかけられた「魔法」の存在が、今作品のキモです。
5歳の時から15年経ち、青年になっているはずのリリの現在の姿は、というと…。
さすがベテラン作家さまというべき、素晴らしい設定にストーリー展開です。無理がないうえに、リリが子どもの姿、ということでめちゃめちゃ可愛いの。5歳の時に現世から切り離され数人の従者たちと生活を共にしてきたリリは、20歳という青年でありながら、見た目もその中身も、子どものままなんです。
そんなリリを助けに来たガイネス王国の国王・ユージーン(愛称はジーン)。
アルファで、一国の王で、男気に溢れるイケメンという超絶スパダリですが、リリを可愛いと思い、そこから性欲を含んだ愛情に変わっていく。その己の恋心と葛藤し続けるジーンがクソほどカッコよく可愛く、でもちょっぴり残念な男性として描かれていきます。武人として、王として、国を守ってきた30歳の男が、子どもの姿になったり20歳の成人男性の姿になったりするリリに翻弄されモダモダする姿に萌えツボががっつり掴まれました。
リリはというと、こんな可愛い受けさんにほだされない方います?というくらい可愛いです。いろいろなことを知らずまっさらさんな彼が、純真で素直でジーンでなくても惚れてしまいそうです。
そしてそこに、オメガバースという因子がきっちりと絡んでくる。
アルファとオメガ。
発情期、番。
大人の姿を維持できないリリは、無事ジーンのつがいになれるのか?
オメガバものってシリアスベースなものも多くありますが、今作品もドシリアスな雰囲気で始まります。が、この二人の絡みはほのぼので温かく、そして優しいのです。
でも、薄幸なリリをジーンが救出して、はいおしまい、というストーリーでもなく、最後の最後までハラハラさせられました。リリのピンチにもれなく駆け付けるジーンの姿は、お約束と分かっていても萌えが滾る。
名倉さん作品はそこそこ読んでいますが、ぶっちぎりで今作品が一番好きかも。ほのぼのさと萌えとシリアスさと笑いと。何よりキャラの素晴らしさと。それらが非常にいいバランスで盛り込まれた神作品でした。
すっごく面白い!
めちゃくちゃファンタジーでおとぎ話っぽいし、ディズニー映画にもありそうな世界観です。始まりから、あ。これ好きだなって思いました。
最後の最後まで、期待を裏切らない面白さ!ストーリー展開もワクワク&ドキドキ&ハラハラ&ニヤニヤ要素アリで飽きることがありません。
オメガバース要素もあるので、主人公リリとガイネス王国の王・ユージーンの、エロティックイチャイチャも必見です。
リリがめちゃくちゃ可愛いんです。魔法の力で大きくなったり、小さくなったり…小さい姿のまま15年の時間をわずかな使用人たちと過ごしていたため、俗世にまみれていなくてピュアッピュアです。大人の姿に戻っても、言葉はやっぱりちょっと幼くて感情表現が豊かだから、そりゃあ可愛いです。
それにとんでもない美人で、ジーン(ユージーンの愛称)は大人の姿のリリを誰にも見せたくないと、ガイネス国に戻る道中は神経を尖らせています。
そんな純真なリリでもジーンを本能的に求めていて、心でも身体でも惹かれて求めていきます。ジーンもそれは同じ。むしろ、それ以上かも…(笑)大人リリだとキスしたり触ったりしちゃうけど、その途中で子ども姿に戻ると、あああ何で今よ〜……みたいな。
リリの魅力に振り回されるジーンが不憫だけど、この旅道中のあれこれがすんごく楽しいです。
進むに進めない2人の関係…でもちょっとずつちょっとずつ、愛情の深さも欲情の重みも増していっているので、ニヤニヤが止まりません。
子ども姿だとリリに近づいて可愛がるのに、大人姿だとスケベ心でいっぱいになるジーンは、距離を空けてリリ冷たくしちゃうんですよねー…。それがリリには不満なんだけど、暴走しないためには仕方のないことなんです(笑)
終盤のピンチ場面もおお!って感じです。
おとぎ話ぽいから、すんなりストーリーが入ってきやすいです。ややこしくないのが良い。見せ場としても見せ方としても、すごく上手いなと思いました。
私のイチオシはエッチシーンですね^ ^
なんか…すごい濃厚でエッチー!!でした。発情エッチのポテンシャルを見せつけてもらいましたね…。今まで焦らされていた思いの丈をぶつけるようなシーンです。なんか、感動すら感じて何度も読み返してしまいました。
最後の最後まで楽しかったです。
ストーリーもキャラも世界観も本当に面白くて、たまにあるクスッと笑える場面も最高です。
子どもも産まれたエピソード…これは嬉しい!
結婚?跡継ぎ?興味ねーわ…なんて言っていたジーンが鼻の下伸びまくって、リリと子どもたちにメロメロです。
すごく幸せになる話が盛り盛りで満足感でいっぱいです。15年の時を経たロマンティックなラブストーリーは最高でした。
名倉和希先生の「歳の差溺愛もの」大好きなんですが、個人的に「王弟殿下の甘い執心」以来のヒットでした。
しかも名倉先生初のオメガバで、先生らしい設定で最後まで楽しく読ませていただきました。
5歳の姿のリリは幼くて純真故の愛らしさがあって、20歳のリリは無垢故の色っぽさと誰もが夢中になる美しさがあるんです。
そんなリリに1日のうち何度も子どもと大人の姿で、全力で好意を示されるジーン(ユージーン)の慌てふためく様子がとても楽しかったです。
もうリリにメロメロになってるのに、なかなか決断出来ないジーンが凄く焦ったく「このヘタレが!」と思いながら読み進めていました。www
このヘタレ具合が原因で思い詰めたリリに危機が迫るんですよ!まったくもう!
ジーンを狙う当て馬とかリリに横恋慕する人物とか誰一人登場しません。周りは生温い目をして2人が結ばれるのを応援してるんです。
リリの指輪に込められていた魔法を解く鍵に納得しました。そして、2度とリリを悲しませる事をしないと決意してからのジーンが頼もしくて素敵でした。
めでたしめでたしと拍手を贈りたくなるようなハッピーエンドで、読後感も凄く良くてお勧めです。
大国の王様と20歳を過ぎているのに魔法で5歳児に見えるオメガの物語ってどんなの?と気になって手に取りました。
後書きで、初のオメガバースあったのですが、以前読んだ気がして本棚を探してみたら、男性だけど子を産めるという設定だったのでオメガバースではなかったようです。
オメガバースで読むのが苦しくなるのは延々と虐げられる痛々しい描写が続く作品です。
最後は何もかも解決してハッピーエンドでもオメガであることによる苦しい立場が長いとつらくなるのですがこの作品は比較的読みやすかったです。
純粋な受けがかわいくて、抱っこしてあげたいと思えるほど楽しく読めましたが、あざとさや幼く見えるところが気になると好きになれないかもしれないと思いました。
レビュータイトルは、今回の攻め様のセリフです笑
名倉先生の初オメガバースもの、そして名倉先生といえば!の、「歳の差溺愛もの」。
最高に甘く、優しく、ワクワクする物語でした…読み終えたばかりの今も、余韻に浸ってます✨
そうそう、先生のあとがきに「はい、変態です。変態が書いた本を読ませてしまって、すみません。」と書かれていて、声を出して笑っちゃいました(*´艸`)
いえいえ名倉先生、素敵すぎる萌えに溢れた作品をありがとうございます…!!!
若干、最後駆け足気味かなと思いましたが、そんなことが気にならないほど、名倉先生の「受けのことが好きすぎて様子のおかしくなる溺愛攻め」を堪能したので、文神評価です✨
一つ残念だったのは、電子版には挿絵がなかったこと…!!!号泣。
挿絵見たさに(だって5歳児のリリは絶対に絶対にこの目で見たい!!)紙本をポチっちゃいました。
もうね、5歳児姿のリリが可愛すぎて、悶絶です。
布団の匂いをクンカクンカ嗅いでる描写とか、萌えすぎて「くぅ」と変な声が出ました。
亡国の最後の皇子となってしまう冒頭のエピソードは辛く、泣かされましたが、ユージーンと出会ってからのストーリー、というか溺愛っぷりはゴロゴロ転がりたくなるほど激萌えでした。。
オメガバースの設定に、”亡き王妃が息子を守るためにかけた魔法”の設定がとてもうまく効いていて、途中で止まれずグイグイ引き込まれてしまいました。
今作の受け様は、母のかけた魔法のせいで(/おかげで)、20歳になっても5歳児の姿のままなのです。
リリが5歳児の姿の時は頬にスリスリして可愛がるのに、美しい青年の姿になると途端に目を白黒させちゃう攻め様に、笑わせていただきました!
「元気が出ない時は名倉先生の作品を読む」というのが、私のここ最近のモットーなのですが。
今日こちらの作品を読んで、明日へのエネルギーをたっぷりいただきました!先生に大感謝✨