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健気な受けが都会で変わってしまった攻めを想い続ける、「木綿のハンカチーフ」的なお話かな?と思ったのですが少し違いました。
受けもまた変わろうとしていて、いつまでも純真さや素朴さを求める周りに反して成長していく展開でした。
それでも、いつまでもいつまでも攻めを想う気持ちだけは変わらない……そんな健気さが胸を打ちます。
北海道の離島から東京に憧れ、一足先に上京した成明。
そんな成明を想いながらも、故郷を離れられない湊。
「いつか絶対迎えに来るから、一緒に暮らそう』
……その約束は守られず、減り続ける連絡と繋がらない電話。
一方的にすれ違っていく想いが切なくて苦しくなりました。
湊を忘れて女を好きになり、約束を果たさないどころか曖昧にしようとした成明に腹が立って仕方がなかった!
そして、成明の心変わりからの心変わりが解せない。
成明は、男を愛する自分を否定したかったんだろうな。
ただ、成明の変わり身の早さが私には理解できなかったです。
湊は健気で応援したくなるキャラだったのになあ。
何度も別れと再会を繰り返し、結局、お互いにどうしても忘れられないんですよね。
ものすごい遠回りしたけど、2人の気持ちは強くなったと感じました。
今度こそ裏切ったら許さないぞ成明‼︎
「迎えに来るから」といって都会にでていった恋人が、いつしか連絡が間遠くなり…というストーリーは多々ありますが、大抵は上京して都会の水に染まった頃オシャレで綺麗な女の子に慣れた目で見ると、素朴な恋人の記憶が遠くなって迎えに来るから待っていてと言った時の気持ちなどすっかり忘れてしまうもんなんです。
残された方はそれでも健気に待ち続けるのですが…。
この主人公の湊は故郷を出ざるを得ない状況になり都会の恋人の元に行くところから物語が始まりました。
あらすじを読んだところ芸能界を舞台とした華やかな場面を期待してしまったのですが、あまり売れていない潰れそうな小さな劇団が少し出てくるくらいで、湊がオーデションに受かって撮影に入るかと思ったら2人の恋愛にはあまり関係ないからか一瞬でクランクアップしてしまいちょっと残念でした。
高校生だった頃の幼いけれどピュアな恋心は、遠く離れて忙しく流れる時間の中で薄れてしまったけれど決して消えてしまったわけではないだなと思いました。
湊は成明が劇団の先輩の沙穂が好きで自分を身代わりにしたと思っていましたが、それは逆で湊の面影を似ている沙穂の上に見ていたんじゃないのかなと感じました。
無意識のうちに田舎に残してきた恋人を求めていたのに、成明本人も気づかずに似た人に惹かれていたみたいでまだまだ子供だなっていう感じが青くて新鮮でした。
この先、成明がいい脚本を書けて、湊が舞台俳優として大成していったらいいのに…。
表紙からいって、力関係が攻め強、受け弱という様相です。
俺様攻めは苦手なので、好きな砂原さんの作品ながら手にとるのが遅くなってしまいました。
攻めの折下成明は22歳。
契約社員として働きながら、小劇団で活動しています。
離島出身者で高校卒業と同時に上京し今に至ります。
受けの九浜湊は、成明の同い年の幼馴染み。
島で実家の民宿を手伝っていましたが、閉めることとなり成明を頼って上京します。
島を出る際成明は湊へ、いつか必ず迎えに来ると約束していました。
この時のふたりは内緒の恋人同士でしたが、東京で過ごす内にそんな約束は見ない振りをするようになっていた成明。
そんな成明のところへ突然湊が訪ねてきたことがスタートです。
受け攻めの両視点。
このパターンは本来大好きなのですが、なにせあまりに成明が自分勝手なので、彼の視点で語られていると湊が可哀想で可哀想で…
関係を始めたのも成明なら、それを忘れたのも成明で…
もう序盤からイライラさせられ、もういっそ柏木(イケメン業界関係者)とくっついちゃってよ!なんて思いながら読みました。
1/3あたりからは成明も徐々に自分の傲慢な思考を反省したり、湊本人からは語られなかった真実を知り後悔に苛まれます。
それでも可哀想に感じたのは湊へであって、成明へは感じませんでした。
結果的にはハッピーエンドです。
湊は本当に不幸が幼少時からつきまとっていて可哀想なキャラでした。
家のことも成明とのことも、泣けない彼はすごく切なかったです。
そんな湊には優しい大人に側にいて欲しかったけど、恋人選びまで不幸体質なんだね…
繰り返しますが、柏木とうまくいってくれた方が本当は良かったよー!
終わりよければ全て良し!
なのだけれど、何かが腑に落ちない(-ω-`;。)
そもそもは、この攻が不甲斐ないのがいけないんだよ。
一途な子が好きなのです。一途がいいのです。
なくほど離れたくなかった相手との別れから4年。
新しい彼女、会いに来た受を煙たがる姿。あまつさえのやけぼっくい
どうなのよと。
忘れたハズの恋心に火がついて~の気持ちの変化、動き
それがわかるから、胸にきゅぅっとくる部分は多々ありました
あったのだけれど何かが引っかかって今だ不完全燃焼です。
受に関しても、葬式から帰ってきたあと。。。東京での柏木さんと
一度は別の相手を・・というのもなくはないのですが
なんだかとても切なかった。
ピュアだった湊が、男の部屋でこなれた仕草で・・なんて(*ノД`*)・゚・。
ただ、湊でよかったのは、もっと物わかりがよくて、見た目よりも大人で
おっとりとした印象だったものが、
もっと重たいものを抱えていて、好きの気持ちは想像よりも大きかったこと。
平気な振りをして。でも本当は。隠された前半と、ぶちまけられた後半。
その気持ちに揺さぶられました。
攻の前でだけ見せる涙の洪水。ウマぅ
そういえば、もうひとつ残念なのは
柏木さん。もっとできる子だと思ってた。
この人は受の方が合ってると思う
余計なお世話なんだけどなw
以前、職場で人口が数百人という島出身の同僚が居て、彼女の話は都会で育った自分としては別世界みたいな部分が多くて、例えば、昔は冷凍技術が今程に発達していなかったので彼女の島では鶏肉が一番ご馳走だったんだそうな、何故なら鶏肉が一番痛みやすいから、次に牛肉→豚肉な順番で……とか学校は低学年組と高学年組の2クラスしかなかたったとか、ほえーーって感じで聞いてたもんですが、いや前置きが長くなりましたが、この話の2人は北海道の、ごくごく小さな島、コンビニも何もないそんな小さな島で育った幼馴染。
末っ子だった成明〔攻〕は島を出て東京で小さな劇団に所属をしながら仕事をしてます。
かつては好きで身体も繋ぎ、離れがたいと思った相手、湊〔受〕とは年月がたつ事に疎遠になり。
そんな折に、湊が成明の元へと突然やってきて、東京で仕事を探すと言うのですね。
未だ島にいたままの純朴さを残している湊と、東京での生活が馴染んでしまった成明。
彼らは再会したけれど、もう元の彼らではなく、すれ違う日々が続き、湊は見えない所で傷付いていく。
ストーリーだけでいうなら成明をもっと無自覚に冷たくした方が湊の健気さがより引き立って、想いが通じ合った時のカタルシスっぽいのが生まれた様な気がします。
まあこれは自分的な好みであって、この話はこれでいいんだと思う。
ただすれていない湊が一時期とはいえ人気俳優になってマスコミの取材も受けて、芸能界の世界で結構苦悩無しになじんでたのがちと違和感があるっちゃありました。
なんか新人俳優としてそこそこ人気が出ちゃったら芸能界でもっと傷付きそうな気もしたんですけどね。
……って芸能界を凄い嫌な世界だと思いすぎなのか?自分が。
面白かったんだけど、なんか自分の中でもちょとこうしたら、みたいな気が何箇所でありました。
いや、楽しんで読んだんですけどね、あらすじを読んでもっと切ないのを期待してたのかもしれない。
切なかったんだけど、期待してた程に切なくは無かったというところでしょうか。